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報告書

鉛ビスマス要素技術開発装置を用いたフリーズシールバルブの開発

斎藤 滋; 山口 和司*; 吉元 秀光*; 大林 寛生; 佐々 敏信

JAEA-Technology 2022-032, 51 Pages, 2023/03

JAEA-Technology-2022-032.pdf:4.51MB

長寿命放射性廃棄物の核変換を実現するため、日本原子力研究開発機構(JAEA)が研究を進めている加速器駆動システム(ADS; Accelerator Driven System)では、核破砕ターゲット及び未臨界炉心冷却材として鉛ビスマス共晶合金(LBE; Lead-Bismuth Eutectic alloy)を採用している。将来のADSの開発に向けて材料照射データベースを構築するため、J-PARCでは陽子照射施設の検討を進めている。陽子照射施設にはLBEループが設置され、核破砕環境かつ流動LBE中での材料照射試験が可能である。陽子照射施設において、LBEを安全に利用するためにいくつか解決すべき課題の一つとして、運転停止後にループ内のLBEをドレンタンクに導くためのドレンバルブがスラグ等を噛み込むことによって発生するスローリークがある。この問題を解決するため、JAEAでは液体金属系統の一部を融点以下に冷却することで配管中のLBEを固化して閉止する、フリーズシールバルブ(FSV)採用を検討した。まず、水冷式及び空冷式のFSV試験体を製作し、既設の鉛ビスマス要素技術開発装置の試験部に取り付け、動作・性能確認試験を行った。試験の結果、水冷式FSVは設計通りの性能を発揮することが確認された。本報告書では鉛ビスマス要素技術開発装置ならびに各FSV試験体の概要と各部の詳細、動作・性能確認試験結果について述べる。

論文

Development and validation of analysis code for spallation products behavior in LBE coolant system of ADS comparing with the distribution data in MEGAPIE spallation target

宮原 信哉*; 有田 裕二*; 中野 敬太; 前川 藤夫; 佐々 敏信; 大林 寛生; 武井 早憲

Nuclear Engineering and Design, 403, p.112147_1 - 112147_17, 2023/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

通常運転時と事故時の両方の場合における放射線障害の安全性研究のために、加速器駆動システム(ADS)の鉛ビスマス共晶(LBE)冷却システムにおけるポロニウム210を含む核破砕生成物(SP)のインベントリと放出および輸送挙動を評価することが重要である。福井大学と日本原子力研究開発機構(JAEA)は、多様な運転状況におけるADSのLBE冷却システム内のSPの時間依存挙動を予測するコンピューター解析コードTRAIL(Transport of Radionuclides In Liquid metal systems)を開発している。LBE冷却材中の放射性SPと安定SPの両方のソースタームが入力として与えられ、放射性SPの放射性崩壊連鎖モデルがコードに実装され、SPの移動性が評価される。本論文では、最近のコード開発の進捗状況と検証結果を、MEGAPIE破砕ターゲットにおける揮発性SPの分布データと比較して示す。

論文

Advanced thermal-hydraulic experiments and instrumentation for heavy liquid metal reactors

Pacio, J.*; Van Tichelen, K.*; Eckert, S.*; Wondrak, T.*; Di Piazza, I.*; Lorusso, P.*; Tarantino, M.*; Daubner, M.*; Litfin, K.*; 有吉 玄; et al.

Nuclear Engineering and Design, 399, p.112010_1 - 112010_15, 2022/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:86.35(Nuclear Science & Technology)

加速器駆動システムや次世代高速炉の一次冷却材として、鉛や鉛ビスマス共晶合金(LBE)などの重液体金属(HLM)が提案されており、欧州では、MYRRHA(LBE)とALFRED(鉛)がHLMを用いたリファレンスシステムとして使用されている。本論文では、プール型とループ型のHLM実験に関するこれまでの経験と現在進行中の活動の概要について述べる。プール実験では、いくつかのシナリオにおける強制循環と自然循環のフローパターンの測定を実施しており、ループ試験では燃料集合体,制御棒,熱交換器のモックアップのような特定の構成要素の評価に重点を置いた試験を実施している。これらの試験では、流量や圧力差などの変数と、温度や速度、振動などのローカルな数量の測定を行っている。測定技術に関してはコンパクトな形状で正確な測定を行うために高温と腐食に耐えることができる高度な計測器が必要であり、従来の技術に加え、光ファイバーに基づく計測器、超音波や電磁力を利用した測定方法について説明する。

論文

Development of a miniature electromagnet probe for the measurement of local velocity in heavy liquid metals

有吉 玄; 大林 寛生; 佐々 敏信

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1071 - 1088, 2022/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:33.72(Nuclear Science & Technology)

液体重金属中の局所流速計測において、電磁誘導を用いた計測手法は効果的手法の一つである。永久磁石を利用した流速計として、Ricou and Vives' probeやVon Weissenfluh's probeが広く知られているが、これらの流速計は液温上昇に伴う永久磁石の熱減磁により、流速感度および計測体積が低下することが問題点として挙げられる。特に、永久磁石のキュリー温度を超える温度域では流速検出不能となる。そこで本研究では、流速計が持つ温度依存性の解消を目的とし、小型電磁石を内蔵する流速計を開発した。開発された流速計の直径は6mm、長さは155mmである。流速計の基本性能は、室温環境下における矩形管内水銀流れの局所流速分布計測を通して確認され、流速感度および計測体積が評価された。計測された局所流速分布は数値計算によりその妥当性が確認された。

論文

J-PARCにおける加速器駆動核変換システム(ADS)の研究開発,3; 鉛ビスマスターゲット技術

佐々 敏信

プラズマ・核融合学会誌, 98(5), p.211 - 215, 2022/05

鉛ビスマス共晶合金(LBE)が、その核的・化学的特性から、次世代原子炉の冷却材や加速器駆動システム(ADS)の核破砕ターゲットとして有望視されている。LBEは重金属であり、核破砕ターゲットとしても長寿命放射性核種の核変換システムの冷却材としても良好な特性を有している。一方、その利用の大きな課題の一つである構造材との共存性を向上するための様々な技術開発とともに、ADSによる核変換技術の早期実用化を目指して進めている、LBEの高温運転、耐腐食性確保のための酸素濃度制御など最新の研究成果を紹介する。

報告書

核破砕標的循環試験装置(IMMORTAL)の開発

大林 寛生; 八巻 賢一*; 吉元 秀光*; 北 智士*; Wan, T.*; 佐々 敏信

JAEA-Technology 2021-035, 66 Pages, 2022/03

JAEA-Technology-2021-035.pdf:4.26MB

大強度陽子加速器施設(Japan Proton Accelerator Research Complex; J-PARC)では、加速器駆動システム(Accelerator-Driven system; ADS)による核変換技術の実現に資する研究開発を行うため、核変換実験施設(Transmutation Experimental Facility; TEF)の建設を計画している。2つの施設で構成されるTEFの内、ADSターゲット試験施設(TEF-T)では、溶融鉛ビスマス合金(Lead-Bismuth Eutectic alloy; LBE)を核破砕ターゲットおよび冷却材として用いるターゲットシステムを導入して陽子ビームを照射することにより、照射環境下でのLBEとADS構造材料候補材との共存性等のADS特有の課題に関する研究開発を行う。冷却材としての側面から見たLBEは、他の液体金属冷却材と同様に伝熱特性に優れ、ナトリウムに比べ化学的活性が低く水や空気と接触した際に火災などの事故に繋がる危険性がない。一方、一般に広く用いられるステンレス鋼等の構造材料に対し腐食性を示す他に、TEF-Tターゲットでは最大500$$^{circ}$$Cに達する温度域で使用される等の理由から適応する計装や機器が限られる。このため、LBE用の機器について個別に研究開発や設計を進めてきた。LBEターゲットシステムの実現においては、これらの機器を統合して単体の大型装置として運用した際の機能や性能評価が重要である。本報告書では、LBEターゲットの一次冷却系および二次冷却系の実証試験の他、LBE用機器や計装の性能評価、遠隔によるメンテナンスを考慮した際の機器配置に関する課題抽出、さらに将来的にTEF-T施設で行う照射後試験に向けた非照射サンプルの供給を目的とした実規模試験ループである核破砕標的循環試験装置(Integrated Multi-functional MOckup for TEF-T Real-scale TArget Loop; IMMORTAL)の概要について報告する。

報告書

鉛ビスマス高温腐食ループ(OLLOCHI)の開発

斎藤 滋; Wan, T.*; 大久保 成彰; 北 智士*; 大林 寛生; 佐々 敏信

JAEA-Technology 2021-034, 94 Pages, 2022/03

JAEA-Technology-2021-034.pdf:5.91MB

長寿命放射性廃棄物の核変換を実現するため、日本原子力研究開発機構(JAEA)が研究を進めている加速器駆動システム(ADS; Accelerator Driven System)では、核破砕ターゲット及び未臨界炉心冷却材として鉛ビスマス共晶合金(LBE; Lead-Bismuth Eutectic alloy)を採用している。ADSとともに、将来のADSの開発に向けて材料照射データベースを構築するためJ-PARCで検討を進めている陽子照射施設を実現するためには、LBEを安全に利用するために解決すべき課題が多い。特に、T91(改良9Cr-1Mo鋼)やSUS316LなどのADSの主要な鋼材に対して、400-550$$^{circ}$$Cの温度範囲におけるLBE流動下の腐食データは、ADSや陽子照射施設の設計に不可欠である。その際、鋼材の腐食抑制に大きく影響するLBE中酸素濃度も腐食データベースの重要なパラメータとなる。そこで、JAEAはLBEと鋼材の共存性試験並びにLBE取扱いに関連した技術開発を目的として、"OLLOCHI(Oxygen-controlled LBE LOop for Corrosion tests in HIgh-temperature)"と名付けた大型の腐食試験ループを新たに製作した。OLLOCHIはLBE中酸素濃度を自動調整する機能を有し、高温部及び低温部の最高使用温度はそれぞれ550$$^{circ}$$C、450$$^{circ}$$Cであり、ADSの設計値を包含するように設定している。2,000時間以上に及ぶループの特性試験の結果、設計通りの性能を発揮することが確認された。本報告書ではOLLOCHIの概要と各機器の詳細、特性試験結果ならびに今後の試験計画について述べる。

論文

Application of noncontact type of ultrasonic flowmeter for high temperature LBE flow

大林 寛生; 八巻 賢一*; 北 智士*; 有吉 玄; 佐々 敏信

Proceedings of 19th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-19) (Internet), 11 Pages, 2022/03

原子力機構では、LBE流れに対し円管外に2つのセンサーを設置する非接触式の超音波流量計を開発した。解決すべき課題は計測配管内での信号の多重反射と固液界面での濡れ性である。これらに対し、固体-固体境界での臨界角の採用と配管内面に対する鏡面仕上げの改善による対応を実施した。350$$^{circ}$$Cの温度条件における適用試験では、LBE流れに対する有用性が既に実証されているプラグ挿入式に相当する性能を示すことを明らかにするとともに、1500時間以上安定的な信号出力が得られることを実証した。

論文

Flow measurement in high temperature liquid metal by using electro-magnet probe

有吉 玄; 大林 寛生; 斎藤 滋; 佐々 敏信

Proceedings of 19th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-19) (Internet), 10 Pages, 2022/03

液体重金属を核破砕ターゲットおよび冷却材として利用する核変換施設の建設には、液体重金属の流動特性を事前に明らかにしておくことが重要となる。鉛ビスマス共晶合金(LBE)は、加速器駆動システムや高速炉等の革新的原子力システムにおける核破砕ターゲットや冷却材の候補材料とされており、J-PARCではLBEを利用した核破砕ターゲットシステムの構築に向けた技術開発を推進している。通常、LBEの流動特性は汎用数値流体力学(CFD)コードを用いて予測・把握されるが、このようにCFDコードが多用される一つの要因は、高温液体重金属流れに対する計測手法の確立が不十分なことである。そこで原子力機構では、小型電磁石を使用した局所流速計を開発した。開発した流速計は480$$^{circ}$$CのLBEへ適用され、誘導起電力と流速の良好な相関が得られることが実証された。

報告書

加速器駆動システム上部構造の放射線遮蔽解析

岩元 大樹; 明午 伸一郎; 中野 敬太; Yee-Rendon, B.; 方野 量太; 菅原 隆徳; 西原 健司; 佐々 敏信; 前川 藤夫

JAEA-Research 2021-012, 58 Pages, 2022/01

JAEA-Research-2021-012.pdf:7.23MB

加速器駆動システム(ADS)の核破砕標的より上部に位置する構造物の放射線遮蔽解析を実施した。解析では、モンテカルロ粒子輸送計算コードPHITS及び誘導放射能解析コードDCHAINPHITSを用い、1サイクルを300日として、熱出力800MW及びビーム出力30MWの1サイクルフル出力運転を仮定した。解析対象の構造物は、標的の真上に設置されたビームダクト、原子炉容器上部に位置するビーム輸送室及びその室内に設置するビーム輸送機器及び遮蔽体並びに天井遮蔽体とした。それぞれの構造物に対する運転中及び運転後の放射線量及び放射能量を評価し、天井遮蔽体の遮蔽構造を求めた。その結果、本検討で求めた遮蔽構造を用いることで、法令で定められる敷地境界における線量限度を十分に下回る等の知見が得られた。さらに本検討の条件では、運転後における標的真上に位置するビーム輸送室内機器付近の実効線量率は10mSv/hを超え、室内機器の保守及び交換では遠隔での作業が必須となることを示した。

論文

加速器駆動核変換システム(ADS)の鉛ビスマス標的

佐々 敏信

加速器, 18(4), p.233 - 240, 2022/01

鉛ビスマス共晶合金(LBE)は、長寿命放射性廃棄物の放射性毒性を低減する加速器駆動核変換システム(ADS)の核破砕ターゲットとして有望な選択肢である。LBEは重金属であり、核変換システムの核破砕ターゲットや冷却材として良好な性質を持つ。しかしながら、LBEは構造材の腐食性が高いことでも知られている。この論文では、腐食を抑制するための酸素濃度制御技術や高温での運転などのLBE利用における課題解決のための最新の技術開発をADSターゲットの概要とともに解説する。

論文

Status of LBE study and experimental plan at JAEA

斎藤 滋; Wan, T.*; 大久保 成彰; 大林 寛生; 渡辺 奈央; 大平 直也*; 木下 秀孝; 八巻 賢一*; 北 智士*; 吉元 秀光*; et al.

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011041_1 - 011041_6, 2021/03

原子力機構(JAEA)では、鉛ビスマス共晶合金(LBE)を核破砕中性子発生のターゲット並びに炉心冷却材として使用する、核変換用の加速器駆動システム(ADS)の研究をしている。中性子は、1.5GeVの陽子ビーム入射による核破砕反応によって生成される。ADS開発に重要な材料照射データを取得するため、J-PARCにLBE中性子生成ターゲットを備えた照射施設の建設を提案している。LBEターゲット実用化のためには多くの技術的な課題があり、JAEAでは様々な研究開発を行っている。腐食研究に関しては、OLLOCHIの調整運転と機能試験が開始された。LBE使用する上で重要な技術である酸素濃度制御技術の開発も行っている。大型LBEループ実験では、IMMORTALを使用して、定常および過渡状態の試験を行った。機器の分野では、LBEループシステムの重要な技術として、超音波流量計とフリーズシールバルブの開発を進めている。照射施設の設計に重要なLBE中の不純物挙動の研究も開始した。本論文では、JAEAにおけるLBE関連研究の現状と研究計画について報告する。

論文

Remote handling technology for lead-bismuth spallation target system

大林 寛生; 吉元 秀光*; 北 智士*; 八巻 賢一*; Wan, T.*; 斎藤 滋; 佐々 敏信

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011048_1 - 011048_6, 2021/03

J-PARC is performing R&Ds aimed at realizing an experimental facility applying a spallation target system in order to contribute to development of a lead-bismuth eutectic (LBE) cooled accelerator-driven system. The target system utilizes LBE as a spallation target material and as a primary coolant. The main purpose of the facility is to understand the compatibility of candidate structural materials under flowing high temperature LBE with proton / neutron irradiation, and reflect it in ADS design. 400 MeV - 250 kW pulsed proton beam strikes a target vessel containing irradiation samples during operation. Among the components installed to the target system, in particular the target vessel is exposed not only the corrosive LBE flow, but also highly irradiation by the target operation. It is essential to establish remote exchanging technology of the target vessel that can avoid exposing workers to high radiation environment. This paper describes recent status of a planning remote exchanging procedure of the target vessel and presents the result of a demonstrative experiment. The series of remote operation procedure was successfully demonstrated by experiments using a mock-up apparatus and developed remote jigs. As further issues, we planning several minor modification capable shortening of operation time.

論文

250 kW LBE spallation target for ADS development in J-PARC

佐々 敏信; 斎藤 滋; 大林 寛生; 有吉 玄

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011051_1 - 011051_6, 2021/03

マイナーアクチノイド核変換のための加速器駆動システム(ADS)実現のため、JAEAはJ-PARCに陽子ビーム照射施設の建設を提案している。施設は鉛ビスマス液体合金(LBE)を安全に利用するための技術課題の解決のために計画されている。LBE冷却ADSの運転温度域を包含する陽子・中性子ビーム照射が可能な施設として250kWのLBE核破砕ターゲットを設置する。施設建設に不可欠な酸素濃度制御技術や遠隔操作によるターゲット保守技術、核破砕ターゲット設計などの研究開発が行われており、ターゲットモックアップや材料腐食試験のための大型LBE試験ループが整備されている。最新の250kW鉛ビスマス核破砕ターゲットの開発状況を報告する。

報告書

鉛ビスマス試験装置データ処理ツールの製作

八巻 賢一*; 北 智士*; 大林 寛生; 有吉 玄; 斎藤 滋; 佐々 敏信

JAEA-Technology 2020-021, 26 Pages, 2021/02

JAEA-Technology-2020-021.pdf:2.34MB

計測機器のデジタル化が進むとともに、大型試験装置はPLC(Programmable Logic Controller)制御が主体となり、多くの試験装置がデジタル化されるようになった。また、データ記憶装置の大容量化により、PLCが管理する計測値を、実験期間全般にわたって記録可能となった。これらの記録から、鋼材の腐食試験時の環境の影響や、動特性試験時に生じた変化や異常等の現象を、多角的に分析することが容易になった。一方、長時間に及ぶ試験においては、記録されたデータ数が膨大になり、データ処理や異常を分析する際のデータ抽出に多くの時間と労力を必要とすることになった。また、PLC毎に異なるログデータ仕様にも注意し、正確にデータを整合する必要も生じている。そこで、現在核変換ディビジョンに設置する鉛ビスマス試験装置のPLCからのデータを、任意に抽出・結合・処理するためのツールを作成し、データ分析に要する作業の効率化を図った。

論文

Current Status of R&D and PIE Program for ADS Material Development in JAEA

斎藤 滋; 大久保 成彰; 大林 寛生; Wan, T.; 菅原 隆徳; 佐々 敏信; 前川 藤夫

JPS Conference Proceedings (Internet), 28, p.071003_1 - 071003_6, 2020/02

原子力機構は、加速器駆動システム(ADS: Accelerator-Driven Systems)の設計に必要な材料照射データベースを作成し、流動LBE中での照射効果について研究するため、J-PARCに陽子照射施設の建設を計画している。この照射施設では、鉛ビスマス共晶合金(LBE: Lead-Bismuth Eutectic)の核破砕ターゲットに250kWの陽子ビームを入射し、ADSの構造材候補材についてLBE流動下での照射試験を実施する。この照射施設を実現するために、様々な研究開発が行われている。LBEターゲットとターゲット台車の設計検討ついては概念設計を終えた。要素技術開発として大型のLBEループが製作され、本格運転へ向け準備中である。LBEループのための酸素濃度制御システムも開発された。遠隔操作によるターゲット交換試験も進捗している。照射試料の照射後試験フローは完成し、照射後試験技術について検討を進めている。その他、TEF-Tの実現に向けた現在の研究開発状況についても報告する。

論文

The Analytical study of inventories and physicochemical configuration of spallation products produced in Lead-Bismuth Eutectic of Accelerator Driven System

宮原 信哉*; 大平 直也*; 有田 裕二*; 前川 藤夫; 松田 洋樹; 佐々 敏信; 明午 伸一郎

Nuclear Engineering and Design, 352, p.110192_1 - 110192_8, 2019/10

 被引用回数:4 パーセンタイル:49.54(Nuclear Science & Technology)

鉛ビスマス共晶(LBE)合金は加速器駆動システム(ADS)の核破砕中性子ターゲットや冷却材として用いられ、核破砕生成物として多くの元素が生成するため、その放出および輸送挙動を評価することが重要である。そこで、J-PARCのADSターゲット試験施設(TEF-T)のLBEループについて、LBE中に生成する核破砕生成物のインベントリおよび物理化学的組成について検討した。LBE内の核破砕生成物インベントリは、PHITSコードを使用して評価した。LBE中の核破砕生成物の物理化学的組成は、350$$^{circ}$$C$$sim$$500$$^{circ}$$CのLBE運転温度及びLBE中の酸素濃度10ppb$$sim$$1ppmの条件下、Thermo-Calcコードを用いて計算した。計算の結果、Rb, Tl, Tc, Os, Ir, Pt, Au, Hgの8元素がすべての条件下でLBEに可溶であり、化合物は形成されなかった。Ce, Sr, Zr及びYの酸化物はLBE中でCeO$$_{2}$$, SrO, ZrO$$_{2}$$およびY$$_{2}$$O$$_{3}$$として安定であることが示唆された。

論文

Immortal experimental loop at JAEA; Post-process and validation

渡辺 奈央; 大林 寛生; 菅原 隆徳; 佐々 敏信; 西原 健司; Castelliti, D.*

Proceedings of 18th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-18) (USB Flash Drive), p.248 - 261, 2019/08

鉛ビスマス共晶合金(LBE)冷却加速器駆動型核変換システム(ADS)における研究開発のため、J-PARCは高温LBE流動環境下におけるADS構造材料照射実験のためのLBE核破砕ターゲット試験施設の導入を計画している。原子力機構(JAEA)は、このLBEターゲットループのデモとして実寸大テストループの"IMMORTAL"を製作した。当装置は、LBEターゲットの熱流動挙動の研究や、LBEの物性値、圧力損失および熱伝達相関の検証等、多様な目的に沿った使用が期待できる。これらの成果は、先述の試験施設およびLBEターゲット/冷却ADSの設計において有用となる。JAEAとSCK-CENは協力協定のフレームワークにおいて、IMMORTALの試験結果についてのベンチマーク評価を始めた。熱流動システムの解析にはRELAP5-3Dコードを使用した数値解析を実施している。まずは、IMMORTAL1次系ループにおける熱流動挙動の評価および予測のためのRELAP5-3Dモデルを作成した。当モデルによる計算結果から、LBEの物性および経験的相関の検証に関してRELAP5-3Dコードが有用であることが示された。

論文

Steady-state and transient experiments in mock-up of J-PARC LBE spallation target system using mock-up loop "IMMORTAL"

大林 寛生; 八巻 賢一; 北 智士; 吉元 秀光; Wan, T.; 斎藤 滋; 佐々 敏信

Proceedings of 18th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-18) (USB Flash Drive), p.262 - 274, 2019/08

J-PARCでは、ADS候補構造材の高温LBE流動下条件での陽子/中性子照射環境への適応性を把握し、将来設計に反映することを目的として、LBE核破砕ターゲットを用いた実験施設の建設が計画されている。施設に導入するターゲットシステムでは、400MeV-250kWのパルス陽子ビームをターゲット容器に入射させることによって材料照射データが取得する計画である。IMMORTALは、当該システムの一次冷却系の実現可能性を検証することを目的として製作されたモックアップ試験ループであり、遠隔保守性を考慮した機器配置を含めて実装されているほとんどの機器(電磁ポンプ(EMP)、熱交換器、計装など)には、実際のLBEターゲットと同じ設計が反映されている。本ループを用いた統合試験の結果、一次系の各機器が重大な問題等を生じることなく長時間の運転を達成することができた。また、過大ビーム入射事象や冷却材流量の低下などの過渡事象の模擬実験により、熱交換器の性能評価を行う共に、RELAP5-3Dを使用したLBEループシステムの安全性解析モデルを検証するためのいくつかの実験データを取得した。

報告書

TEF-T統括制御システムプロトタイプ機の開発

酒井 健二; 大林 寛生; 斎藤 滋; 佐々 敏信; 菅原 隆徳; 渡邊 聡彦*

JAEA-Technology 2019-009, 18 Pages, 2019/07

JAEA-Technology-2019-009.pdf:2.34MB

大強度陽子加速器施設(J-PARC)では、加速器駆動システム(ADS)による 核変換技術に関する基礎的な研究を行う核変換実験施設(TEF)の建設を計画している。その中のADSターゲット試験施設(TEF-T)では、鉛・ビスマス共晶(LBE)ターゲットに陽子ビームを照射することで、ADS独自の構成要素に関するシステム技術を研究開発する。TEF-Tでは、施設全体の安全かつ円滑な運転を実現するために全体制御システム(GCS)を構築する。GCSは、その役割に応じて、ネットワーク系(LAN), 統括制御系(ICS), インターロック系(ILS), タイミング配信系(TDS)など幾つかのサブシステムで構成される。特にICSは施設全体の包括的な運転制御から運転データの収集・蓄積・配信までGCSの中心的な役割を担う。我々はICSのプロトタイプ機を開発して、通信速度・容量、運転操作性・安定動作などの性能を具体的に評価し、ICSの実機設計に反映させることにした。本報ではICSプロトタイプ機の製作と、そのLBEターゲット技術開発装置への応用について報告する。

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