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木村 博美*; 佐々木 政義*; 森本 泰臣*; 竹田 剛*; 児玉 博*; 吉河 朗*; 小柳津 誠*; 高橋 幸司; 坂本 慶司; 今井 剛; et al.
Journal of Nuclear Materials, 337-339, p.614 - 618, 2005/03
被引用回数:7 パーセンタイル:45(Materials Science, Multidisciplinary)本研究では、炭素材料中でのトリチウムの化学的挙動をさらに理解するため、多結晶ダイアモンド(PD)に打ち込まれた重水素の脱離過程に注目し、同様の実験を行ったグラファイト単結晶(HOPG)からの重水素脱離挙動と比較した。HOPG及びPDから得られた重水素のTDSスペクトルの比較から、HOPGからの重水素脱離は、sp2C及びsp3Cからの脱捕捉であり、PDからのそれはsp3Cからの脱捕捉であることが示唆される。一方、メタンの脱離スペクトルをそれぞれ比較すると、それぞれの試料において、ピーク温度がそれぞれの重水素脱離ピーク温度と同じであった。このことより、メタンの脱離には重水素の脱離が関与していると考えられる。つまり、メタンの脱離過程は、CD3とDの表面での再結合律速過程であることを示唆している。これらの結果より、打ち込まれた重水素の脱離には材料中の炭素の化学状態、つまり、混成軌道の違いが関与しているものと考えられる。
佐々木 政義*; 森本 泰臣*; 木村 宏美*; 高橋 幸司; 坂本 慶司; 今井 剛; 奥野 健二*
Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.899 - 903, 2004/08
核融合炉用ミリ波帯高周波加熱システムのトーラス窓(高周波窓)の窓材として、CVDダイアモンドは標準となっている。トーラス窓は、トリチウム障壁としての役割も担うことから、トリチウムやヘリウム,放射性ダスト環境下にあり、したがって、ダイアモンドの化学構造に対する水素同位体等の影響を解明することは重要である。本研究では、窓と同一グレードのCVDダイアモンド試料(=10.0mm, t=0.21mm)を、アルゴンイオンビームスパッタリング(E=1keV)による酸素等の不純物除去の後に、重水素及びヘリウムイオンを照射した。照射エネルギーはそれぞれ0.25keV, 0.45keVである。照射サンプルをX線光電子分光(XPS)測定によって調べたところ、C1ピークが低エネルギー側にシフトしていることが観測された。この結果は、ダイアモンドがC-D結合によりアモルファス化したことを示唆している。
佐々木 政義*; 森本 泰臣*; 木村 博美*; 高橋 幸司; 坂本 慶司; 今井 剛; 奥野 健二*
Journal of Nuclear Materials, 329-333(1), p.899 - 903, 2004/08
被引用回数:4 パーセンタイル:29.31(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉用電子サイクロトロン波加熱(ECH)装置における真空窓として使用するCVDダイヤモンドの線照射実験を行った。照射にはコバルト60の線源を使用し、ITERにおいて10年間の照射量に相当する約16kGyまで照射を行うと同時に、XPSにより構造変化を測定した。その結果、spC+spCに対するspCの比が、酸素+炭素に対する酸素の比とほぼ等しいことがわかった。また、それらの比は3kGyまでは減少し、それ以降12kGyまでは上昇するということが判明した。これは、照射によりカルボニル基から酸素とspCへの分離の可能性を示唆しており、線照射による化学構造変化に対して、酸素の役割が非常に重要であると考えられる。
下山 巖; 馬場 祐治; 関口 哲弘; Nath, K. G.; 佐々木 政義*; 奥野 健二*
Journal of Vacuum Science and Technology A, 21(6), p.1843 - 1848, 2003/11
被引用回数:6 パーセンタイル:28.21(Materials Science, Coatings & Films)炭素同素体と窒化ホウ素(BN)の多形は互いに類似した結晶構造を持ち、そのハイブリッド化合物(B-C-Nハイブリッド)は新しい半導体材料となることが期待されている。しかしその合成方法は未だ十分確立されてはいない。われわれはイオン注入法によりB-C-Nハイブリッドの合成を試み、X線光電子分光法(XPS)を用いてその状態分析を行った。無機ベンゼンとして知られるボラジン(BNH)をイオン化し、得られるボラジンプラズマを3keVに加速してグラファイトにイオン注入を行った。得られた試料のXPSスペクトルはボラジンプラズマのドーズ量に依存して変化した。低ドーズにおいては、グラファイト表面にボラジンプラズマがイオン注入されることによりB-C, B-N, C-N結合に起因した光電子ピークが観測されたが、ドーズ量が増えるにつれグラファイト上にBNが堆積することによってB-N結合に起因した光電子ピークのみが観測された。これはグラファイト基板とBN薄膜との界面にB-C-Nハイブリッドが形成されたことを示している。
森本 泰臣*; 佐々木 政義*; 木村 宏美*; 坂本 慶司; 今井 剛; 奥野 健二*
Fusion Engineering and Design, 66-68, p.651 - 656, 2003/09
被引用回数:3 パーセンタイル:25.81(Nuclear Science & Technology)核融合炉の高周波加熱・電流駆動装置では、高周波(電磁波)をトーラスに入射するための窓が不可欠で、その真空封止窓の材料として人工ダイヤモンドが注目されている。この人工ダイヤモンドのイオン照射や加熱による化学状態変化を、X線光電子分光法(XPS)により調べた。加熱前後のC 1sの結合エネルギーの変化から、高温加熱により、ダイヤモンド構造が、グラファイト化することが、明らかとなった。さらに、Ar照射により、化学状態が複雑な挙動を示すことがわかった。