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佐藤 泰生*; 佐田富 道雄*; 川原 顕麿呂*
PNC TJ9614 94-001, 59 Pages, 1994/03
垂直気液二相流系におけるサブチャンネル間のクロスフローは、乱流混合、ボイド・ドリフト、および差圧混合の三つの成分から成るといわれている。このうち、各サブチャンネルにおける両相の流量が管軸方向に変化しない平衡流では、乱流混合のみが生じる。これに対し、非平衡流では、一般的には、これら三成分が共存した状態となる。本研究では、このような非平衡流について、管軸方向への流れの再配分過程に及ぼすサブチャンネル間差圧の影響を実験的に調査している。実験には直径16mmの二つの同一サブチュンネルからなる流路を使用し、これら二つに空気と水を不均一に導入することによって、サブチャンネル間に差圧のある場合とない場合のいくつかの非平衡流を実現した。そして、各サブチャンネルにおける管軸方向の空気と水の流量分布、ボイド率分布、片方のサブチャンネルに両相のトレーサーを注入した時の濃度分布のデータを、サブチャンネル管差圧分布のデータと共に得た。さらに、これらのデータを分布して、上述の三成分に対応する空気と水の横方向速度を求め、それらの速度に及ぼすサブチャンネル間差圧の影響を調べた。