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論文

Design and actual performance of J-PARC 3 GeV rapid cycling synchrotron for high-intensity operation

山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1174 - 1205, 2022/09

 被引用回数:6 パーセンタイル:84.97(Nuclear Science & Technology)

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。

論文

Tumor radioresistance caused by radiation-induced changes of stem-like cell content and sub-lethal damage repair capability

福井 呂満*; 嵯峨 涼*; 松谷 悠佑; 富田 和男*; 桑原 義和*; 大内 健太郎*; 佐藤 友昭*; 奥村 一彦*; 伊達 広行*; 福本 学*; et al.

Scientific Reports (Internet), 12(1), p.1056_1 - 1056_12, 2022/01

 被引用回数:10 パーセンタイル:91.34(Multidisciplinary Sciences)

一回当たり2Gyの線量を30日以上にわたり分割照射する放射線療法では、照射後に生存したがん細胞が放射線耐性を獲得し、予後不良を引き起こすことが知られる。この放射線耐性は、照射後に増加する癌幹細胞数に起因すると実験的に解釈されている。しかし、細胞実験による測定手法は、癌幹細胞に係る放射線応答(DNA損傷や細胞死発生メカニズム)の解明に限界があり、放射線へ耐性を獲得するメカニズムは未だ不明である。そこで、分割照射により樹立した放射線への耐性を持つ細胞を使用した従来のin vitro試験に加え、癌幹細胞数とそのDNA損傷応答を理論的に考慮して腫瘍生存率を予測可能する数理モデルであるintegrated microdosimetric-kinetic (IMK) modelを開発し、分割放射線療法後に腫瘍が獲得する放射線耐性のメカニズムを研究した。その結果、照射後に獲得される放射線耐性には、癌幹細胞含有率の増加に加えて、非癌幹細胞のDNA修復能力の向上が深く関与していることがわかった。これら2つの応答をIMK modelに考慮することで、獲得した放射線耐性が異なる様々な細胞株において、様々な照射条件下で発生する細胞死の実測値の再現に成功した。本成果により、放射線照射後の腫瘍が獲得する放射線耐性獲得メカニズムに関する正確な理解、これに基づく治療効果の予測技術の高精度化が期待される。

論文

Development of long pulse arc driven ion source for iBNCT

柴田 崇統*; 杉村 高志*; 池上 清*; 高木 昭*; 佐藤 将春*; 内藤 富士雄*; 大越 清紀; 長谷川 和男

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011009_1 - 011009_6, 2021/03

茨城ホウ素中性子捕捉治療(iBNCT)計画におけるリニアック大強度化の一環として、イオン源からのビーム生成においてduty factor 10%(パルス幅1msかつ繰返し周波数100Hz)以上を保ち、ピークビーム電流をこれまでの30mAから60mAに引き上げることが課題である。さらに医療応用上、ビーム大強度化とともに、ビーム波形の安定性(ピーク電流の揺らぎ、shotごとの波形再現性)が重要である。本研究では、六ホウ化ランタン(LaB6)フィラメントを使用したアーク放電型のイオン源を構築し、イオン源からピーク電流値53mA、ピーク電流の揺らぎ$$pm$$0.5mA以内のビーム引き出しを達成した。さらに、パルス幅を200$$mu$$sから1msに伸ばすためのアーク電源を開発し、アーク電流・電圧100A・80-120V、および900$$mu$$sのプラズマ生成に成功した。この長パルスアークプラズマを生成するための、新たなアークパルス電源では、DC300Vと比較的高圧の直流電源と定電圧CV回路を組み合わせることで、医療応用において重要な省スペース化とともに実現した。

論文

Beam test of a new radio frequency quadrupole linac for the Japan Proton Accelerator Research Complex

近藤 恭弘; 森下 卓俊; 山崎 宰春; 堀 利彦; 澤邊 祐希; 千代 悦司; 福田 真平; 長谷川 和男; 平野 耕一郎; 菊澤 信宏; et al.

Physical Review Special Topics; Accelerators and Beams, 17(12), p.120101_1 - 120101_8, 2014/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:42.9(Physics, Nuclear)

J-PARCのビーム電流増強用の新しいRFQ(RFQ III)のビーム試験を行った。まず、RFQ IIIのコンディショニングが行われ、20時間のコンディショニング後に、400kW、デューティーファクター1.5%の非常に安定なRF入力を達成した。次に、加速器トンネルに設置する前にオフラインのビームテストを行った。50mA負水素ビームの透過率、エミッタンス、エネルギー分散を測定し、シミュレーションと比較した。実験結果とシミュレーションは良い一致を示し、RFQ IIIが設計通りの性能を発揮していることが示された。

論文

J-PARCリニアックの現状

小栗 英知; 長谷川 和男; 伊藤 崇; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 森下 卓俊; 篠崎 信一; 青 寛幸; 大越 清紀; 近藤 恭弘; et al.

Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.389 - 393, 2014/10

J-PARCリニアックでは現在、ビームユーザに対する利用運転を行うとともに、リニアック後段の3GeVシンクロトロンにて1MWビームを加速するためのビーム増強計画を進めている。リニアックのビーム増強計画では、加速エネルギー及びビーム電流をそれぞれ増強する。エネルギーについては、181MeVから400MeVに増強するためにACS空洞及びこれを駆動する972MHzクライストロンの開発を行ってきた。これら400MeV機器は平成24年までに量産を終了し、平成25年夏に設置工事を行った。平成26年1月に400MeV加速に成功し、現在、ビーム利用運転に供している。ビーム電流増強では、初段加速部(イオン源及びRFQ)を更新する。イオン源はセシウム添加高周波放電型、RFQは真空特性に優れる真空ロー付け接合タイプ空洞をそれぞれ採用し、平成25年春に製作が完了した。完成後は専用のテストスタンドにて性能確認試験を行っており、平成26年2月にRFQにて目標の50mAビーム加速に成功した。新初段加速部は、平成26年夏にビームラインに設置する予定である。

論文

High-power test and thermal characteristics of a new radio-frequency quadrupole cavity for the Japan Proton Accelerator Research Complex linac

近藤 恭弘; 森下 卓俊; 長谷川 和男; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 堀 利彦; 小栗 英知; 佐藤 文明; 篠崎 信一; 杉村 高志*; et al.

Physical Review Special Topics; Accelerators and Beams, 16(4), p.040102_1 - 040102_8, 2013/04

 被引用回数:15 パーセンタイル:68.29(Physics, Nuclear)

J-PARCリニアックのための新しいRFQ (RFQ II)の大電力試験を行った。RFQ IIは、運転中のRFQに放電問題が起きたため、予備のRFQとして開発された。まず、RFQ IIのコンディショニングが行われ、50時間のコンディショニング後に既定の330kW, 3%デューティで非常に安定になった。次に、RFQ IIは冷却水の温度を調整することで周波数を調整するので、熱的性質を測定した。周波数応答を測定し、FEMモデルと比較し、良い一致が得られた。時間応答もシミュレーションと実験で一致した。また、RF負荷を変えた時の電磁場の変化を調べ、問題ないことを確認した。

論文

Directional control of spin-wave emission by spatially shaped light

佐藤 琢哉*; 照井 勇輝*; 守谷 頼*; Ivanov, B. A.*; 安藤 和也*; 齊藤 英治; 志村 努*; 黒田 和男*

Nature Photonics, 6(10), p.662 - 666, 2012/10

 被引用回数:207 パーセンタイル:99.18(Optics)

将来のスピントロニクス技術においてスピン波はジュール発熱のない情報キャリアとして期待されている。スピン波放出の方向制御はスイッチングデバイスを実現するのに必要とされてきた。われわれは、円偏向の形状制御したパルス光を利用した制御方法について提案する。磁性体上に集光されたパルス光は逆Faraday効果によってスピン波を生成する。このスピン波の波数分布は集光パルスの空間強度分布によって決定される。この技術の原理を理論的にまた実験的に示し、エネルギーの流れる方向を、楕円状パルス光の長軸方向を磁場に平行又は垂直にすることで、制御することに成功した。

論文

Wire scannerモニターを用いたJ-PARC MEBTチョッパーの調整

佐藤 進; 三浦 昭彦; 五十嵐 前衛*; 池上 雅紀*; 上野 彰; 佐甲 博之; 森下 卓俊; 吉川 博; 長谷川 和男; 小林 鉄也

Proceedings of 6th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (CD-ROM), p.298 - 300, 2010/03

J-PARCでは、数百マイクロ秒の幅を持ったマクロパルスを、MEBTにおいて1MHz程度のRFチョッパーを用いることにより、中間バンチ構造を形成させて、下流のDTL加速空洞に入射する。ビームの蹴り残しは、チョッパーより下流に設置されたワイヤースキャナーからの信号を、直後におかれたプリアンプで増幅することにより、測定した。その結果を報告する。

論文

J-PARCリニアックACS加速空洞増強におけるモニターシステムの設計

三浦 昭彦; 佐藤 進; 佐甲 博之; 吉川 博; 長谷川 和男; 五十嵐 前衛*; 池上 雅紀*

Proceedings of 6th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (CD-ROM), p.733 - 735, 2010/03

J-PARC線形加速器(リニアック)は、現在181MeVのビームエネルギーにて運転を行っているが、より高エネルギーの粒子を下流のシンクロトロンに入射するため、平成20年度末より、ACS加速空洞の増強を行う計画が開始した。これに伴い、ACS加速空洞におけるビームコミッショニングを行うためのモニター類の設計を開始し、製作を進めている。本稿では、ビームコミッショニングに用いられるモニター類について紹介するとともに、ACS加速区間におけるモニターシステムの設計について言及する。また、縦方向のミスマッチを診断するための縦方向プロファイルモニターの導入について紹介する。

論文

Study of J-PARC linac beam position monitor as phase monitor

佐藤 進; 三浦 昭彦; 富澤 哲男; 佐甲 博之; 森下 卓俊; 上野 彰; 長谷川 和男; 吉川 博; 五十嵐 前衛*; 池上 雅紀*

Proceedings of 2009 Particle Accelerator Conference (PAC '09) (DVD-ROM), p.3591 - 3593, 2009/05

In J-PARC LINAC, about a hundred of beam position monitors (BPM's) with stripline electrodes are being operated. Signals from striplines would be useful also for beam phase measurement, for which we are currently using fast current transformer monitors (FCT's), and then we are taking a study for such usages. In this paper, current situation of our studies both with the test bench and with the negative H beam is presented.

論文

Commissioning strategies for J-PARC linac and L3BT

池上 雅紀*; Lee, S.*; 秋川 藤志*; 五十嵐 前衛*; 近藤 恭弘; 大川 智宏; 上野 彰; 佐甲 博之; 青 寛幸; 佐藤 進; et al.

KEK Proceedings 2006-15 (CD-ROM), p.347 - 349, 2007/03

J-PARCリニアックのコミッショニングは、181MeVのエネルギーで、今年の終わりに始まる予定である。本発表では、リニアックと、それに続くビーム輸送系(リニアックから3GeVへのビーム輸送系:L3BT)のコミッショニング戦略の詳細について述べる。特に、リニアックに続く、3GeVシンクロトロンへの入射点における、最終的なビームの質を決める重要なエレメントである、2つのデバンチャー空洞と縦コリメーターシステムの調整方法について述べる。さらに、われわれのコリメーターシステムの独特な設計と特色についても発表する。

論文

核燃料サイクル関連物質の分析

佐藤 宗一*; 鈴木 徹*; 檜山 敏明*; 渡部 和男

ぶんせき, 2005(8), p.451 - 457, 2005/08

核燃料サイクルに関連する分析の進歩について、2000年から2004年の研究論文を中心にサーベイして取りまとめた。近年の傾向として、原子炉材料や核燃料の分析に関する研究報告は、極めて少なくなっている。一方、核不拡散,廃棄物,環境関連の分析研究が増加している。特に、保障措置の環境試料分析に関しては、極微量の核物質の同位体比測定,粒子一個一個の同位体比測定など、従来要求されなかったような高感度な分析方法が要求され、開発されている。

論文

核燃料サイクル関連物質の分析

佐藤 宗一; 鈴木 徹; 檜山 敏明; 渡部 和男*

ぶんせき, 2005(8), p.451 - 457, 2005/08

核燃料サイクルに関連した物質(核燃料関連施設・保障措置・法科学バイオアッセイ)の分析についての最近の文献調査を行い,その結果について記した。

論文

Investigation of photo neutralization efficiency of high intensity H$$^{-}$$ beam with Nd:YAG laser in J-PARC

富澤 哲男; 秋川 藤志; 佐藤 進; 上野 彰; 近藤 恭弘; 大井川 宏之; 佐々 敏信; 長谷川 和男; Lee, S.*; 五十嵐 前衛*; et al.

Proceedings of 7th European Workshop on Beam Diagnostics and Instrumentation for Particle Accelerators (DIPAC 2005), p.275 - 277, 2005/00

負水素イオンにNd:YAGレーザーを当てると電子が一つはがれて水素イオンに変わる。これがレーザー荷電変換であるが、J-PARCにおけるビームプロファイルモニターや核変換実験施設への低出力陽子ビームの取り出しに応用できる技術である。これらの可能性を確認するために、実際に高周波四重極リニアック(RFQ)出力後のビーム輸送系(MEBT1)に実験装置を設置し、レーザーが当たった時の荷電変換効率を計測した。本稿ではこの実験装置の設置状況とレーザーが当たったすべてのビームが荷電変換した結果を報告する。

論文

J-PARC LINAC用ビーム位置検出器の較正

佐藤 進; 富澤 哲男; 廣木 文雄; Lee, S.*; 五十嵐 前衛*; 池上 雅紀*; 上野 彰; 近藤 恭弘; 長谷川 和男; 外山 毅*; et al.

Proceedings of 1st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 29th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.467 - 469, 2004/08

J-PARC LINACではビーム位置検出器(BPM)として、ビーム輸送用チェンバー上にストリップ型ピックアップ電極(50$$Omega$$)を設置した構造を用いる。較正は(1)(ビーム模擬用に加速周波数324MHzを印加した)ワイヤによる設置前スキャン,(2)ビームを用いた設置後スキャン(BBC)の2段階である。電極形状設計とともに、既に初歩的な結果を得ているBBCを含め、ビーム位置測定の系統的較正について報告する。

論文

Systematic calibration of beam position monitor in the high intensity proton accelerator (J-PARC) linac

佐藤 進; 五十嵐 前衛*; Lee, S.*; 富澤 哲男; 廣木 文雄; 木代 純逸; 池上 雅紀*; 近藤 恭弘; 長谷川 和男; 上野 彰; et al.

Proceedings of 22nd International Linear Accelerator Conference (LINAC 2004), p.429 - 431, 2004/00

現在建設中のMWクラス大強度陽子加速器(J-PARC)においては、ビームロスを最小限に抑えることが必要である。これに伴い、数100マイクロメーター以下程度でビームの軌道の監視・制御が必要になる。加速初段はLINACを用いるが、ここでのビーム位置検出器はストリップライン型の電極(50オーム)を用いる。本論文ではLINACビーム位置検出器の系統的較正について報告する。

論文

Analysis of a uranium solution for evaluating the total number of fissions in the JCO criticality accident in Tokai-mura

内山 軍蔵; 渡部 和男; 宮内 正勝; 冨樫 喜博; 中原 嘉則; 深谷 洋行; 伊奈川 潤; 鈴木 大輔; 薗田 暁; 河野 信昭; et al.

Journal of Radiation Research, 42(Suppl.), p.S11 - S16, 2001/10

JCO臨界事故後の沈殿槽及び残されたビーカー内のウラン溶液の分析を行い、ウラン溶液中の核分裂生成物濃度の分析結果及び投入ウラン推定量をもとに総核分裂数を(2.5$$pm$$0.1)$$times$$10$$^{18}$$個と評価した。

論文

舶用動力への原子力の利用

佐藤 和男*

日本造船学会誌, 0(782), p.6 - 10, 1994/08

舶用原子力に特に関心を持っていない読者(主に、造船・海運関係者)を対象に、舶用動力としてみた原子力の持つ可能性について解説したものである。原子力は在来舶用機関に比べて、大出力で連続長時間航行が可能、水中での使用に有利、CO$$_{2}$$・SOx・NOxを排出しない等の特長を持つ。海運や海洋開発の高度化のニーズの中で、これらの特長を有する原子力の利用範囲は広がると予想される。代表的な使用対象として、コンテナ船、超高速コンテナ船、極地観測船、深海調査船を、その他の舶用炉の利用方法として、プラントバージ、水中動力ステーションを例示した。このようなニーズに応えるため原研で概念設計を進めている新型舶用炉MRX及びDRXを紹介した。また、原子力船及び舶用炉が実用化されるために、今後どのような課題があるかについても言及した。

論文

Fundamental research on melting of radioactive metal materials

中村 寿; 金沢 勝雄; 佐藤 孝幸; 山手 一記; 藤木 和男

Proc., SPECTRUM 94,Nuclear and Hazardous Waste Management Int. Topical Meeting,Vol. 1, 0, p.206 - 210, 1994/00

金属廃棄物の合理的な処理・処分として再利用が考えられている。この再利用プロセスとして、溶融処理は必要かつ重要なプロセスである。このため、金属廃棄物に含まれる放射性核種の溶融・造塊時の挙動を把握することを目的に、JPDRの金属廃棄物及びRIによる模擬廃棄物を用いて溶融試験を行った。この結果、Mn-54、Co-60、Zn-65の大部分は鋼塊中に残留するが、Sr-85及びCs-135はスラグあるいは排ガス中へ移行することが分かった。これらの核種の分配割合は、各々の核種の酸化あるいは蒸発のし易さを考慮することで定性的に説明できる。溶融処理により得られた鋼塊中の放射能濃度はほぼ均一で、模擬廃棄物とJPDRの廃棄物の溶融結果とはCo-60に関してよい一致を示した。本報告は、金属廃棄物を溶融した場合の放射性核種の移行挙動に関し、基礎的な研究結果を述べたものである。

論文

放射性金属の溶融基礎試験

中村 寿; 金沢 勝雄; 佐藤 孝幸; 山手 一記; 藤木 和男

デコミッショニング技報, (9), p.41 - 50, 1993/12

原子炉施設の解体撤去においては、大量の廃棄物の発生が予想されている。これらの廃棄物を合理的に処分することは原子炉施設の廃止措置を円滑に進める上で重要である。この廃棄物の処分方法の一つとして、廃棄物の減容及び再利用が考えられている。特に金属廃棄物を再利用する際には溶融処理が必要で、重要なプロセスである。そこでバックエンド技術部では、動力試験炉(JPDR)の解体により発生した金属廃棄物等を用いて、放射性金属の溶融処理に関する基礎試験研究を昭和62年度から行っている。本試験の目的は、金属廃棄物の再利用で重要な溶融・造塊時の放射性核種の移行挙動を把握することにある。本報は、放射性金属溶融・造塊試験に関して、現在実施中の試験の概要、試験方法、溶融・造塊時の放射性核種の挙動、装置の運転経験などについて現状を紹介したものである。

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