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新井 英彦; 南波 秀樹; 宮田 定次郎; 新井 陸正; 作本 彰久*; 須永 博美
JAERI-Conf 95-003, 0, p.184 - 188, 1995/03
これまでに放射線とオゾンを併用すると水中の有機物が効果的に分解することを明らかにしたが、そのメカニズムについては不明な点が多かった。本報告では、t-ブタノールや酢酸などを含む水中でのオゾンの放射線照射による分解を、OH、e、O、O、HO、HO、HOなどの活性種を含む約60の素反応に基づいてシミュレーションし、紫外線吸収法(UV法)から測定したオゾン分解速度と比較した。その結果、いずれの場合も、計算結果は、実測結果より幾分小さい値となったが、生成するパーオキサイドの分解を考慮に含めるとよい一致がみられた。また、本研究から、照射開始と共に、上記の活性種濃度は定常状態となり、その値を推定することができた。
新井 英彦; 新井 陸正; 作本 彰久; 細野 雅一; 山本 一郎*; 清水 建*; 杉山 昌*
水処理技術, 31(10), p.541 - 547, 1990/10
生物難分解性成分を含むため通常の方法では処理が困難な汚泥脱離液の処理を、電子線照射と生物処理法との組み合わせ法により検討した。本報告は、その第1報で、照射による水質の変化の検討から照射のみによる処理の可能性を検討した。その結果、比較的少ない線量でCODの増加、BODの増加が見られ、生物分解性の向上が見られるとともに、SSの顕著な増加が見られた。しかしながら、目標とする、COD20~30mg/lのレベルはクリアすることができなかった。照射のみでは処理が不十分であることが判った。
新井 英彦; 新井 陸正; 作本 彰久; 細野 雅一; 山本 一郎*; 清水 建*; 杉山 昌*
水処理技術, 31(11), p.613 - 618, 1990/00
汚泥脱離液処理法の研究の第2報として、電子線照射と生物処理法との組み合わせによる方法についての検討結果をまとめた。照射の効果を高めるため、脱離液を、生物処理法により前処理を行い、生物易分解性成分及びチッ素分を除去した後、バッチ式反応器を用いて電子線照射を行なった。照射によりBODが大きく増加した。照射液についてさらに生物処理を行なった。その結果、8~10kGyの電子線照射と生物処理によりCODを30mg/l以下に低減できることを明らかにした。
宮田 定次郎; 作本 彰久
日本化学会誌, 1987(9), p.1705 - 1711, 1987/09
環境汚染物質である有機塩素化合物の放射線による処理技術の開発の一環として、線を反応の開始手段に用いて、ドデカンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウムあるいはヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドの存在する2-プロパノール(25vol%)水溶液中での四塩化炭素のラジカル連鎖機構による脱塩素反応について研究した。その結果、脱塩素反応はCMC以上の濃度の界面活性剤によって抑制されることを見出した。反応の速度論的検討から、反応を抑制する原因が、連鎖担体である・CClラジカルの界面活性剤ミセル,M,による取り組み、・CCl+MM・CCl、および連鎖停止反応、・CCl+M・CClMCCl、にあることが判明した。
新井 英彦; 新井 陸正; 作本 彰久
Water Res., 20(7), p.885 - 891, 1986/00
被引用回数:31 パーセンタイル:82.08(Engineering, Environmental)現在、塩素殺菌処理により水道水中に生成する発ガン性のトリハロメタンの低減化が世界的な課題となっている。その対策の一つとして、腐植土から調製したフミン酸水溶液をモデル上水原水として用いて、放射線とオゾンの併用法によるトリハロメタンの生成抑制の検討を行った。その結果、この併用法により水中のフミン酸が迅速にかつ効率よく除去されること、また、その結果、塩素処理に際してトリハロメタンのみならず全有機ハロゲンの生成が極めて顕著に抑制されることを明らかにした。また、有害なパーオキサイド類の生成はほとんど認められなかった。この併用法による効率のよい酸化分解の説明として連鎖反応機構を考えた。
作本 彰久; 新井 英彦
Radioisotopes, 34(10), p.570 - 579, 1985/00
放射線を用いて水を処理する時の処理効率を向上させるために、放射線の照射と従来の処理法-凝集沈澱法、微生物処理法、吸着濃縮法、オゾン法-との組合せについて検討した。
新井 英彦; 新井 陸正; 作本 彰久
Chemistry Letters, 8, p.1435 - 1436, 1984/00
被引用回数:10現在、上水中に塩素殺菌処理で生じた発ガン性の疑いのあるトリハロメタン(THM)が含まれていることが大きな社会問題となっている。この対策としてオゾン酸化による前処理が検討されている。我々も、また、放射線とオゾンを併用する処理法がTHMの生成抑制に著しい効果のあることを示した。しかし、これらの酸化処理した上水原水からいかなる有機塩素化合物が生成しているかはTHM以外は明らかにでなく、この問題は緊急の課題となっている。そこで、本報告では、放射線・オゾン併用酸化およびオゾン酸化したフルボ酸水溶液(モデル上水原水)を塩素化し、その有機塩素化合物の分析を行った。その結果、主要生成物として相当量のクロロホルム、ジクロロ酢酸およびトリクロロ酢酸が生成していることを明らかにした。
作本 彰久; 宮田 定次郎
Radiation Physics and Chemistry, 24(1), p.99 - 115, 1984/00
放射線を用いて水を浄化する場合の放射線のエネルギーの利用効率を向上させるために、放射線の照射と微生物処理、凝集沈殿処理及びオゾン酸化との併用法を研究し、著しく必要線量を低減することができた。即ち、酸素が溶存している有機物水溶液を照射すると、微生物分解を有するアルコール類、アルデヒド類、酸類などを生成した。そこで、照射後微生物処理を行うことによって処理に要する線量を低減できた。酸素が溶存していない場合には、有機物は二量体化などによって高分子量化した。そのため、Fe(SO)による凝集処理が可能になり見かけのGC-TOCIが著しく増加した。又、オゾンを併用した場合には酸化反応が連鎖的に進行するようになり、修酸の場合GC-TOCIは87に達するなど処理に要する線量を著しく低減することができた。
新井 英彦; 宮田 定次郎; 新井 陸正; 作本 彰久
水道協会雑誌, 53(4), p.35 - 42, 1984/00
塩素殺菌処理により水道水中に発ガン性の疑いのあるクロロホルム等のトリハロメタンが生成していることが、ここ数年来、世界的に問題となり、その対策が急がれている。このトリハロメタンは、上水原水中に天然に含まれているフミン質類と塩素との反応で生じたものと考えられている。本研究では、フミン質類の中でも処理が特に困難とされている水中の微量のフルボ酸の除去を、放射線とオゾンとを併用する処理法で検討した。この方法による処理により水中のフルボ酸の濃度を、トリハロメタンの生成が十分に抑制できる程度(全有機炭素量、TOC、で1mg/l以下)にまで短時間で効率よく低下させることができた。また、この処理法によると、TOCの除去速度が、PH、オゾン濃度、処理温度および共存するイオンの影響をほとんど受けないことを明らかにし、この処理法がフルボ酸の有効な除去法となり得ることを示した。
新井 英彦; 新井 陸正; 宮田 定次郎; 作本 彰久
JAERI-M 83-149, 50 Pages, 1983/09
現在、塩素殺菌処理により水道水中に生成する発ガン性の疑いのあるトリハロメタンの低減化が世界的な課題となっている。放射線とオゾンを併用してトリハロメタンの生成を抑制するための研究を始めるに先立って、トリハロメタン濃度(THM)および全有機ハロゲン(TOX)の測定方法、塩素処理方法、フミン質試料の調製法について検討を行った。その結果、塩素処理をバイアルびん中で行うことによってTHMとTOXの同時測定が可能になること、硝酸の添加によって有機ハロゲン化合物の加水分解を抑制できること、脱塩素剤としては易溶性の酸性亜硫酸ナトリウムが適していること、フミン質試料としては市販の試薬フミン酸は適当ではなく、腐植土から調製したものが適していること等を明らかにした。
作本 彰久; 宮田 定次郎; 新井 陸正; 新井 英彦
JAERI 1281, 36 Pages, 1982/10
本論文は、放射線を用いて廃水を浄化する時の放射線のエネルギーの利用効率を向上させる目的で行ってきた研究を反応別に分類し、それぞれの反応とそれらの反応の浄化法としての意味が明確になるようにまとめて直したものであり、単純酸化反応の章だは反応とその反応の浄化法としての限界について、部分酸化になるよう微成物分解性の付与では誘起され部分酸化反応と微生物分解性との関連について、高文子量化による擬集状殿性の付与の章だは反応成物と擬集状殿性との関連について述べ、連こう的酸化反応の章では放射線とオゾンを併用することによって酸化反応は連鎖を形成すること、およびその反応の浄化法としての意味を明らかにしている。
作本 彰久; 後藤田 正夫*
JAERI-M 82-055, 51 Pages, 1982/06
線照射下高温高圧純水中の軟鋼SS41の腐食挙動を測定するために、3金属電極法による直線分極法およびクーロスタット法の検討を行った。軟鋼の腐食速度におよぼす線の照射効果は浸潰初期に大きいことがわかった。XPSを用いて表面皮膜の粗成を調べた結果、線を照射した場合にだけO、OH以外に第3の酸素化合物、OX、およびグラファイト様物質が生成することがわかった。線照射の場合には腐食の機構が異なると推論される。
宮田 定次郎; 新井 陸正; 作本 彰久; 鷲野 正光
水処理技術, 21(1), p.33 - 40, 1980/00
既存の水処理技術では処理困難なポリオキシエチレン-n-ノニル・フェニル・エーテル(CH・CHO・(CHO)nH・平均重合度n=7.5,10,20および80)汚染水の処理法を研究した。重合度10の水溶液を酸素溶存下で放射線照射した場合、TOCは4Mradの照射で100ppmから50ppmまでしか低減しないが、窒素雰囲気下で放射線照射すると凝集沈殿性が付与され、1Mrad照射後鉄(III)イオンで凝集沈殿するとTOCは10ppm以下に低減できることを見出した。凝集沈殿性の付与に必要な線量は重合度の増加とともに増加したが、いずれの場合も凝集沈殿を併用すれば、低線量で処理し得ることがわかった。凝集沈殿に対するラジカルおよび水和電子捕捉剤の影響から、この反応にHOラジカルが関与していることを明らかにした。また、凝集沈殿に対する鉄(III)イオン濃度の影響を調べ、鉄(III)イオンによる凝集機構を提案した。
宮田 定次郎; 新井 陸正; 作本 彰久; 鷲野 正光
Radioisotopes, 28(8), p.479 - 484, 1979/00
フタル酸ジメチルの希薄水溶液を酸素あるいは窒素飽和下においてCo線で照射し、その分解過程を紫外および赤外吸収スペクトルの変化、添加物効果ならびにガスクロマトグラフ法による分解生成物の分析結果から検討した。その結果、以下の諸事実が明らかになった。分解は主としてOHラジカルのベンゼン環への攻撃によって開始される。水和電子は分解に直接寄与しない。分解のG値は酸素飽和(2.3)の方が窒素飽和(1.6)より大きい。酸素溶存下で照射した場合、窒素飽和で見られないベンゼン環の開裂と置換基の脱離反応が容易に起こり、メタノールが生成する。DMPは最終的には修酸,ギ酸を経て二酸化炭素にまで完全に分解される。
川上 和市郎; 橋本 昭司; 宮田 定次郎; 作本 彰久; 徳永 達郎*; 千明 正武*; 鷲野 正光
JAERI-M 7994, 38 Pages, 1978/12
電子線による廃水処理技術の開発研究の一環として、染色工場(群馬県桐生市内)の実際の廃水について脱色試験を行なった。二重管式気泡塔型反応器を用い、捺染廃水、浸染廃水について、照射によるスペクトルの変化、pHの変化、照射効果に対する溶存酸素の影響を調べた。その結果、水溶性の染料の脱色は容易であるが、分散染料は殆んど脱色できないこと、捺染における糊剤、浸染における助剤などは大きく影響しないことなどがわかった。また電子加速器による照射コストをプラント規模の関数として計算すると共に、廃水のBOD低減と脱色とをそれぞれ活性汚泥法と放射線法とで行うハイブリッド方式の検討ならびにこの方式による処理コストの見積を行なった。
鈴木 伸武; 宮田 定次郎; 作本 彰久; 橋本 昭司; 川上 和市郎
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 29(2), p.103 - 108, 1978/02
被引用回数:24高強度電子線によるアゾ染料(Acid Red 265)水溶液の分解に関する研究を流通系で行ない、酸素バブリング溶液について、種々の反応条件下で吸収スペクトル変化、脱色率(at 542 nm)、吸光度減少率(at 230 nm)、pH度化、および溶存酸素量と線量との関係を明らかにした。流通系における電子線による脱色反応Schemeは回分系におけるガンマ線による脱色反応Schemeと同様であった。酸素は発色団の破壊には必ずしも必要でなく、置換芳香環の破壊には必須であった。60ppm染料水溶液の場合、染料分子の骨格破壊の目的のためには溶液中の溶存酸素量は約30ppm以上に保っておくことが必要であった。
宮田 定次郎; 作本 彰久; 鷲野 正光
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 50(11), p.2950 - 2955, 1977/11
被引用回数:2微生物分解性の高いソフト洗剤の放射線合成の一環として、ノードデセンへの亜硫酸水素イオンのラジカル付加反応についてCO-60の-線を開始手段として用い、速度論的な考察をした。その結果、未解明であった、反応の機構を明らかにすることができた。さらに、スルホン酸塩の反応におよぼす影響、溶媒としてのt-ブチルアルコールの濃度効果について検討を行なった。特に、スルホン酸塩による効果が停止反応に顕著に現われることがわかった。
作本 彰久; 宮田 定次郎
JAERI 1251, 40 Pages, 1977/09
従来亜硫酸水素塩がオレフィンにラジカル機構によって付加する反応は反応開始剤として酸化剤を必要とするため反応機構は殆んど明らかでなかった。本論文は、化学反応に放射線を有効にする観点から酸化剤の代わりにCOの線を用いて付加反応の一種の研究を行った結果を体系的にまとめたものであって、付加反応に対する放射線の特徴とともに反応の詳細、即ち付加反応に関与する化学種、反応の速度論的解析、水素同位体効果、停止機構の差異などを明らかにし、界面活性剤によって形成されるミセルの効果と放射線とのかかわり合について考慮した。
宮田 定次郎; 作本 彰久; 鷲野 正光
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 50(8), p.2134 - 2137, 1977/08
被引用回数:1前報では、放射線によって誘起される水溶液における亜硫酸水素イオンのアリルアルコールへのラジカル付加反応の速度論および反応機構について述べた。ここでは、前報の反応機構に基づき、水素同位体効果を生ずる反応すなわちこの反加反応の律速反応を想定し、水素同位体効果を求めた。 DO-HO混合溶媒を使用し、溶媒の重水素モル分率と反応速度定数との関係を明らかにし、その関係から水素同位体効果を求めた。亜硫酸水素イオンは水溶液中では2種の異性体として存在すると考えられているが、得られた水素同位体効果から考えるならば、S-H結合からの水素原子引抜き反応と考えるのが妥当と思われる。
作本 彰久; 宮田 定次郎; 鷲野 正光
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 49(12), p.3584 - 3588, 1976/12
被引用回数:5アルオンスルホン酸の放射線合成に関する一連の研究を、亜硫酸水素ナトリウムがオレフィンに付加する反応を通じて行ってきた。この場合、実際に付加に関与する化学種は明らかでなかった。本論文はこの化学種を明らかにする目的で、アリルアルコールおよびユーメチルアリルアルコールに対する競争的付加反応の研究を行った。その結果、pH3ではHSO・ラジカルがまたpH5では・SOが付加反応に関与していることを明らかにし得た。また、アリルアルコールおよびユーメチルアリルアルコールの相対的反応性のpH依存性を反応速度論的に解析した結果、HSO・ラジカルの解離定数(HSO・・SO+H)はK=2.8710であることを見出した。