Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
池田 修悟*; 土屋 優*; Zhang, X.-W.*; 岸本 俊二*; 亀卦川 卓美*; 依田 芳卓*; 中村 博樹; 町田 昌彦; Glasbrenner, J.*; 小林 寿夫*
Physical Review B, 98(10), p.100502_1 - 100502_6, 2018/09
被引用回数:6 パーセンタイル:25.82(Materials Science, Multidisciplinary)新規超伝導物質の発現機構を解明するためには磁性と超伝導性の関係を理解することが重要である。我々は鉄ヒ素超伝導体の一つであるEuFeAsに対してFe核共鳴前方散乱(NFS)を用い、2.4から3.0GPaの圧力範囲で、Fe副格子での反強磁性と超伝導の共存を発見した。Fe副格子の磁性状態は2.7GPaでストライプ型反強磁性から超伝導を伴う新しい反強磁性秩序へと変化した。超伝導転移温度以下で、超伝導とともに新しい反強磁性が発展しているのが、NFSの温度依存性から明らかになった。この2種類の秩序の非自明な相関は鉄系超伝導体における磁性と超伝導の新しく興味深い関係性を証明するものである。
小林 寿夫*; 池田 修悟*; 阪口 友唯*; 依田 芳卓*; 中村 博樹; 町田 昌彦
Journal of Physics; Condensed Matter, 25(2), p.022201_1 - 022201_6, 2013/01
被引用回数:9 パーセンタイル:40.37(Physics, Condensed Matter)銅酸化物に次いで高い超伝導転移温度を示す鉄系超伝導体の転位温度は、その結晶構造の変化に敏感であることが知られている。本論文では、圧力により結晶構造を変化させ、それに伴う電子状態,格子振動,超伝導性の変化をSPring-8で観測した。その結果、As-Asの混成が超伝導発現に深く関与することを発見した。なお、実験結果の解析にあたっては数値シミュレーションによる格子振動との比較が重要な役割を果たした。得られた知見をもとに、鉄系超伝導体の超伝導発現機構の解明に貢献する一方、広く物質材料の構造と機能との関係解明に寄与することが期待される。
小林 寿夫*; 池田 修悟*; 依田 芳卓*; 中村 博樹; 町田 昌彦
Physical Review B, 84(18), p.184304_1 - 184304_7, 2011/11
被引用回数:9 パーセンタイル:39.35(Materials Science, Multidisciplinary)高い超伝導転移温度を示す鉄系超伝導体の母物質は、低温で反強磁性秩序相への転移とともに、正方晶から斜方晶への構造相転移を起こすことが知られている。このような構造相転移の原因を探るには格子振動が有力な手がかりとなる。そこで本研究では、SPring-8のビームラインを用いた核共鳴非弾性散乱によって、結晶中での鉄原子の格子振動を測定し、構造相転移との関係を調査した。さらに、第一原理計算によって格子振動を推算し、比較することによって、測定結果の解析を行った。結果として、構造相転移の付近で不連続な格子振動の変化は観測されず、構造相転移より高い温度から転移温度に向けて、徐々に変化していく様子が観測された。この結果から、構造相転移より高い温度のときから正方晶の中で斜方晶の揺らぎが存在していると結論することができる。この発見は、鉄系超伝導の超伝導発現機構の解明に向けて重要な知見を与えたと言える一方、原子力分野の材料研究の高度化に資する技術開発に繋がる成果でもある。
川瀬 啓悟; 神門 正城; 早川 岳人; 大東 出; 近藤 修司; 本間 隆之; 亀島 敬; 小瀧 秀行; Chen, L.*; 福田 祐仁; et al.
Nuclear Physics Review, 26(Suppl.), p.94 - 99, 2009/07
SPring-8とKPSI-JAEAにおいて、それぞれMeV領域,sub-MeV領域の逆コンプトン散乱による光源を開発した。MeV光源は光励起型遠赤外レーザーと8GeV電子ビームとからなっている。sub-MeV光源はNd:YAGパルスレーザーとマイクロトロンで加速された150MeV電子ビームからなっている。どちらの光源も逆コンプトン光の発生に成功した。ここでは、これらの光源の特徴と今後の展望について発表する。
石野 雅彦; 依田 修*; 小池 雅人
JAERI-Research 2005-019, 13 Pages, 2005/09
炭素のK殻吸収端(波長:4.4nm)を含む波長4nm領域で機能する軟X線多層膜反射鏡の開発を行った。成膜材料として、重元素層にコバルト酸化物(CoO)及びクロム(Cr)を、軽元素層にシリコン酸化物(SiO)及びスカンジウム(Sc)を選択し、CoO/SiO多層膜,CoO/Sc多層膜、そしてCr/Sc多層膜をイオンビームスパッタ(IBS)法により成膜した。X線回折測定による構造評価から、CoO/Sc多層膜及びCr/Sc多層膜が反射鏡に適した安定した多層膜構造を有することがわかった。また、放射光を用いた波長4nm領域における軟X線反射率測定を行った結果、Cr/Sc多層膜が高い反射率を実現することがわかった。また、炭素のK殻吸収端よりも短波長側において反射率が大きく減少する原因が炭素のコンタミネーションであることを、電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)分析及び二次イオン質量分析(SIMS)によって確認した。
石野 雅彦; 依田 修
Applied Optics, 43(9), p.1849 - 1855, 2004/03
被引用回数:1 パーセンタイル:8.6(Optics)炭素のK殻吸収端(4.4nm)近傍で高い反射率を有する多層膜反射鏡の開発を開始した。理論計算から、成膜物質として重元素層にコバルト酸化物(CoO)、軽元素層にシリコン酸化物(SiO)及び窒化ホウ素(BN)を見いだし、イオンビームスパッタリング法により、CoO/SiO多層膜及びCoO/BN多層膜の成膜を行った。Cu線を用いたX線回折測定及び高分解能断面透過電子顕微鏡(TEM)観察による構造評価の結果、CoO/SiO多層膜は一様で安定な膜構造を有し、各層の膜厚も小さくできることがわかった。しかし、CoO/BN多層膜では、重元素層中のCoO層が凝集し、膜構造が乱れ、多層膜反射鏡として不都合なことがわかった。CoO/BN多層膜の構造改善を目的として、CoOにクロム酸化物(CrO)を添加した混合酸化物(Mix)を導入し、Mix/BN多層膜の成膜を行った。構造評価の結果、Mix/BN多層膜はCoO/BN多層膜に比べて安定な層構造を有し、CoO/SiO多層膜と同様に、軟X線多層膜反射鏡として有望であることを見いだした。
石野 雅彦; 依田 修; 竹中 久貴*; 佐野 一雄*; 小池 雅人
Surface & Coatings Technology, 169-170(1-3), p.628 - 631, 2003/06
Mo/Si多層膜は、波長13nm近傍の軟X線領域において、高い直入射反射率を示すが、300以上の温度においては、多層膜界面での原子拡散やSi化合物の生成により、多層膜構造が劣化し、反射率が減少する。そこで我々は、熱による原子の拡散と化合物の生成を抑制し、Mo/Si多層膜の耐熱性を向上させることを目的として、イオンビームスパッタ法を用いて、界面にSiO層を挿入したMo/Si多層膜を成膜した。耐熱性評価のため、多層膜試料に対して、真空加熱炉を用いて600までの加熱処理を行った。そして、CuK線を用いたX線反射率測定を行い、Mo/Si多層膜の構造評価を行った。その結果、従来のMo/Si多層膜は、350以上の温度で周期構造が大きく劣化したのに対して、SiO層を挿入したMo/Si多層膜の構造変化は小さく、耐熱性の向上が確認された。また、軟X線反射率測定の結果からも、SiO層の挿入は、Mo/Si多層膜の耐熱性に有効であることを確認した。
石野 雅彦; 依田 修; 佐野 一雄*; 小池 雅人
X-Ray Mirrors, Crystals, and Multilayers II (Proceedings of SPIE Vol.4782), p.277 - 284, 2002/12
Mo/Si多層膜の耐熱性向上を目的に、多層膜界面に厚さ2.0nmのSiOを挿入した試料を成膜した。多層膜試料の耐熱性を評価するため、600までの熱処理を行った。その結果、Mo-on-Si表面にSiO層を挿入したMo/Si/SiO多層膜が400における熱処理後も高い軟X線反射率を維持することがわかった。各界面にSiO層を挿入したMo/SiO/Si/SiO多層膜は、高い耐熱性を有するが、酸素による吸収が大きいため、高い軟X線反射率が期待できない。SiO層による軟X線反射率の低下を抑えるために、Mo/Si多層膜界面に挿入するSiO層の厚さの最適化を試みた結果、Si-on-Mo界面に0.5nm,Mo-on-Si界面に1.5nmのSiO層を挿入したMo/SiO/Si/SiO多層膜が高い耐熱性と高い軟X線反射率を持つことを見いだした。
石野 雅彦; 依田 修
Journal of Applied Physics, 92(9), p.4952 - 4958, 2002/11
被引用回数:6 パーセンタイル:28.33(Physics, Applied)Mo/Si多層膜界面にSiO層を挿入することにより、Mo/Si多層膜の耐熱性は大きく向上するが、Mo/Si多層膜が高い反射率を示す波長13nm近傍の軟X線領域では、酸素によるX線の吸収が大きいため、SiO層を挿入したMo/Si多層膜の軟X線反射率は減少する。そこで、高い耐熱性をもつMo/SiO/Si/SiO多層膜に対して、軟X線反射率の向上を目的にSiO層厚の最適化を行った。600までの熱処理に対する構造評価と、軟X線反射率測定の結果、Si-on-Mo界面に0.5nm,Mo-on-Si界面に1.5nmずつのSiO層を挿入したMo(4.0)/SiO(0.5)/Si(4.0)/SiO(1.5)多層膜が高い耐熱性と軟X線反射率とを実現することを見いだした。この多層膜は400における熱処理後も熱処理前と同様の高い軟X線反射率を示し、500までの熱処理に対して安定な構造を有する。この温度は従来のMo/Si多層膜に比べ、約200と高い。
小池 雅人; 佐野 一雄*; 原田 善寿*; 依田 修; 石野 雅彦; Tamura, Keisuke*; Yamashita, Kojun*; 森谷 直司*; 笹井 浩行*; 神野 正文*; et al.
X-Ray Mirrors, Crystals, and Multilayers II (Proceedings of SPIE Vol.4782), p.300 - 307, 2002/07
0.7-25nmの広い波長範囲においける軟X線光学素子評価を行うために必要な分光器として、2タイプのMonk-Gillieson型分光器を結合した複合型分光器を開発した。第一の分光器(波長走査範囲; 2.0-25nm)は格子定数が異なる3種類の不等間隔溝を搭載した従来のタイプであり、2つの偏角での使用が可能である。第二の分光器(同; 0.7-2.0nm)は、Surface Normal Rotation(SNR)に基づく走査メカニズムを使用する新しいタイプである。SNRの特長は、回折格子中心の法線の周りの回転運動のみという簡単な走査メカニズムで高回折効率を実現できるところにある。開発した軟X線光学素子評価システムは、立命館大学SRセンターにある超伝導コンパクトストレージリングに設置され、軟X線多層膜,同回折格子等の評価に利用中である。本発表においては複合型Monk-Gillieson型 分光器の光学,機械設計について述べる。さらに、SNRタイプの場合の波長較正法,0.8 nm付近でのアルミニウム薄膜の透過率測定,0.7-2nmでのMgO粉末からの光電子測定などの予備的実験結果について述べる。
石野 雅彦; 依田 修; 葉石 靖之*; 有元 史子*; 武田 光博*; 渡辺 精一*; 大貫 惣明*; 阿部 弘亨
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 41(5A), p.3052 - 3056, 2002/05
被引用回数:12 パーセンタイル:45.92(Physics, Applied)軟X線反射鏡用Mo/Si多層膜の構造を評価するため、高分解能断面TEM観察及びX線回折測定を行った。また、TEM観察から示唆される多層膜モデルを用いて、X線反射率測定結果に対するシミュレーション計算を行い、多層膜の界面構造及び各層の膜厚,密度を定量的に評価した。その結果、Mo層の結晶性であり、Mo層厚が8nm以下のときは、Mo結晶粒径が層厚に一致することを見いだした。また、Mo/Si多層膜の界面に形成される混合層は、Si層側に形成されること,混合層の層厚は、Mo層とSi層の膜厚比にかかわらず約1.4nmであることがわかった。そして、Mo-on-Si界面に形成される混合層の層厚と密度は、Si-on-Mo界面に形成される混合層よりも大きく、Mo層とSi層の密度は、それぞれのバルク密度に比べて僅かに小さいことを見いだした。
小池 雅人; 佐野 一雄*; 依田 修; 原田 善寿*; 石野 雅彦; 森谷 直司*; 笹井 浩行*; 竹中 久貴*; Gullikson, E. M.*; Mrowka, S.*; et al.
Review of Scientific Instruments, 73(3), p.1541 - 1544, 2002/03
被引用回数:20 パーセンタイル:68.31(Instruments & Instrumentation)軟X線光学素子の波長依存性,角度依存性絶対効率を測定するために開発した装置について述べる。この装置は立命館大学にある超電導コンパクトリングAURORAのBL-11に設置された。0.5nm25nmの広い波長領域をカバーするために2種類のMonk-Gillieson型分光器を装備している。一台は二偏角を持つ不等間隔溝回折格子を用いる従来型で、他方は表面垂直回転(SNR)の波長走査を用いる新型である。このシステムの紹介と、軟X線多層膜,同回折格子,フィルターについての測定結果について述べる。測定値はローレンス・バークレー研究所ALSにおける測定値とよい一致を見せ、システムの信頼性が確認できた。またSNRを用いた分光器ではALS'の同等の従来型分光器では測定不可能な1.5keV(~0.8nm)にあるアルミニウムのK端が測定でき、シミュレーションによる透過率とよく一致した。
Ulyanenkov, A.*; 松尾 隆二*; 表 和彦*; 稲葉 克彦*; 原田 仁平*; 石野 雅彦; 西井 正信; 依田 修
Journal of Applied Physics, 87(10), p.7255 - 7260, 2000/05
被引用回数:33 パーセンタイル:76.33(Physics, Applied)イオンビームスパッタ法により、Si基板及びガラス基板上にMo/Si多層膜を積層させた。X線の共鳴散乱及び散漫散乱回折による多層膜の界面構造測定を行った。界面粗さの縦方向及び横方向の相関長を含むDWBA法により、測定結果を定性的定量的に評価し、周期性及び界面構造の詳細を導いた。拡散層の厚さは、蒸着物質に依存し、重いMoはSi層に深く埋め込まれることがわかった。また、基板材料の違いにより、相関長とフラクタル次元に差がでた。Si基板上の多層膜では界面が滑らかで短周期の変動を持ち、一方のガラス基板では、かなり大きな界面粗さを持ち、相関長がほとんどないことがわかった。これらの相違は、多層膜反射鏡の反射特性に影響を及ぼすもので、X線の散乱から得られる界面粗さの相関長の情報は、多層膜の構造評価に極めて重要である。
清水 雄一; 依田 修; 貴家 恒男*; 寺岡 有殿; 横谷 明徳; 柳原 美広*
JAERI-Tech 2000-021, p.45 - 0, 2000/03
現在、光量子科学研究センターにおいて、主として軟X線領域の光を発振するX線レーザーの研究開発が精力的に行われている。このレーザーの開発のためには、共振器ミラー用などに高性能な多層膜ミラーの光学素子が必要であり、これは軟X線に対する高い反射率や高強度パルスX線照射に対する耐熱性などが要求される。このための多層膜の反射率や表面損傷・粗さなどの特性値の評価は、使用波長領域の放射光X線を用いることによって可能であり、放射光施設のSPring-8などを利用して軟X線用多層膜の特性評価を行うことが重要である。この特性評価結果を製膜条件に反映させることにより多層膜光学素子の一層高性能を図ることができる。本報告は、このための標記試験装置を設計・製作し、SPring-8の原研専用軟X線ビームラインBL23SUに設置・調整した結果などを述べたものである。
小池 雅人; 波岡 武*; Gullikson, E. M.*; 原田 善寿*; 石川 禎之*; 今園 考志*; Mrowka, S.*; 宮田 登; 柳原 美広*; Underwood, J. H.*; et al.
Soft X-Ray and EUV Imaging Systems (Proceedings of SPIE Vol.4146), p.163 - 170, 2000/00
軟X線領域においてラミナー型ホログラフィック回折格子が、迷光や高次光が少なく、特にkeVに至る短波長域での回折効率に優れるなどの点から注目されている。しかし、レーザープラズマ分光等で広く用いられている平面結像斜入射分光器用の球面回折格子では、光子溝間隔を著しい不等間隔にする必要があり、機械刻線による回折格子と同一の結像面を有するホログラフィック回折格子の設計製作は不可能とされていた。われわれは、露光々学系に球面鏡を挿入した非球面波露光法を適用し、従来の球面波露光法では製作できなかった+/-25mmの左右両端で+/-約200本/mm溝本数が変化したラミナー型ホログラフィック回折格子を製作した。本論文では不等間隔溝パラメータ設計法、ラミナー型溝形状の加工法、C-K線などを用いた分解能テスト、放射光源を用いた絶対回折効率の測定結果について、機械刻線回折格子と比較しながら述べる。
宮下 敦巳; 依田 修; 村上 浩一*
表面科学, 20(3), p.180 - 185, 1999/00
LAPXAS(Laser Plasma Soft X-ray Absorption Spectroscopy)装置の構成と、それを用いたアブレーション粒子計測への応用について述べた。X線吸収分光を用いることにより、中性原子、荷電粒子にかかわらず、基底状態、励起状態のいずれの状態であっても測定可能であるなど、従来法では困難であった測定が可能になった。LAPXASを用いて炭素、ホウ素、シリコンのレーザーアブレーション粒子の時間空間分解測定を行った結果、正イオンの最大速度は中性原子や負イオンより速いことがわかった。局所希ガス雰囲気でのレーザーアブレーション粒子の分布を測定した結果、ヘリウムガス雰囲気ではアブレーションプルームの先端に生じたヘリウムガスの高密度領域によってアブレーションプルームは押し縮められるがアルゴンガス雰囲気ではレーザーアブレーション後15sまでの時間帯ではシリコンクラスタの生成はないことがわかった。
依田 修; 宮下 敦巳
Journal of Applied Physics, 75(10), p.5450 - 5452, 1994/05
被引用回数:1 パーセンタイル:11.23(Physics, Applied)C粉末をペレットに成型し、YAGレーザの第2高調波で照射した。光電子分光分析の結果から、照射によって表面組織に変化が生じたことが示唆された。走査型電子顕微鏡観察によって、表面に表面散乱モデルで説明できる周期構造が見い出された。
二神 常爾*; 青木 康; 依田 修; 永井 士郎
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 88, p.261 - 266, 1994/00
被引用回数:19 パーセンタイル:82.28(Instruments & Instrumentation)-AlO及びMgOにCu,Crをイオン注入し、金属元素の荷電状態をXPSにより調べた。イオン注入量が小さい場合金属元素は陽イオン(Cr,Cu)として捕捉された。一方で、注入量が大きくなると、0価(Cr,Cu)で捕捉される原子の割合が増大した。Perezらにより提唱された統計モデルによりCrに関する実験結果を解釈した。その結果、-AlO中では孤立したCr原子及びダイマーの一部が3価として捕捉されることが分った。MgO中のCrについては、孤立した原子、ダイマー、トリマーが3価として捕捉される。より高次元のポリマーは0価として捕捉される。イオン注入試料(MgO)の光吸収スペクトル(可視域)を調べたところ、F(F)中心、F中心、V中心などの存在が確認された。Cr,Cuを注入した試料中でKrイオンを注入した試料よりも、これらの格子欠陥は効率的につくられる。これらの格子欠陥はCr,Cuのトラッピングサイトと関係あるに違いない。
依田 修; 宮下 敦巳; 村上 浩一*; 大柳 孝純*; 青木 貞雄*; 山口 直洋*
Japanese Journal of Applied Physics, 32(SUPPL.32-2), p.255 - 257, 1993/00
レーザープラズマを軟X線光源とする実験室規模のX線吸収分光装置を開発した。この装置の主たる利用目的は種々の物質のエネルギービームによるプロセシング過程をX線吸収微細構造(XAFS)の観測によって解明することである。装置の構成、特徴及び性能について述べるとともに、カーボンのレーザーアブレーションの過程を時間分解測定した結果について報告する。
二神 常爾*; 青木 康; 依田 修; 永井 士郎; D.M.Rueck*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 80-81, p.1168 - 1170, 1993/00
被引用回数:3 パーセンタイル:43.06(Instruments & Instrumentation)-アルミナおよび酸化マグネシウムの単結晶に200keVおよび300keVのCrあるいはCuを注入してXPSスペクトルを測定した。スペクトルの深さ分布の解析から、Crの濃度は注入Cr原子の濃度と共に増加するのに対し、Crの濃度は注入Cr原子の濃度が高くなると飽和することを見出した。このCr濃度の飽和は、-アルミナ中では濃度比Cr/Alが0.05以上で、一方酸化マグネシウム中では濃度比Cr/Mgが0.30以上で起り、したがってCrは酸化マグネシウム中でより安定に捕捉されることを示した。Cuの存在は酸化マグネシウム中でのみ検出され、Cu/(Cu+Cu)の濃度比は注入Cu原子の濃度と共に減少した。