CB地域リモートセンシング調査

俣野 米治*; 小原 賢*; 佐藤 哲男*

PNC TJ4363 88-001VOL1, 67 Pages, 1988/01

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本調査は,高レベル放射性廃棄物地層処分のための地質環境等の適正調査として実施している地質環境調査の一環として行うものであり,航空写真およびランドサット画像を利用したリモートセンシングによって北海道北見地域の地質・地形特性等の判読・解析を行い,グランドトゥルースによってその有効性を検証することにより,全国規模の地質環境データの収集に資することを目的とする。この目的のために,1既往地質調査資料コンパイル,2ランドサットTM画像判読,3航空写真判読,4グランドトゥルースを実施した。これらの解析業務によって以下の結果が得られた。a.本地域は北見山地を中心とする地質構造区分上の日高帯に属し,先白亜系を基盤とし,白亜系,第三系および第四系が分布する。また第三紀花崗岩類など小規模の貫入岩類がみられる。b.水系密度と抵抗度に着目した判読によって,ランドサットTM画像から,12の地質単元に区分できた。また,抽出したリニアメントは既往地質調査資料による主要な断層と一致している。c.航空写真判読によって,bのデータによるものより,より詳細な地質単元区分,およびリニアメントの抽出できた。d.グランドトゥルースの結果では,写真判読により予想される岩質は現地の地質と良く一致しており,地質環境調査において,リモートセンシングは有効であると考えられる。しかし,軟質岩分布域の評価においては,本地域が密な植生に覆われており,かつ,岩質の微妙な差が地形に反映されていないため,軟質岩の岩質の正確な判定は困難であり,リモートセンシングの限界と考えられる。e.また,高レベル放射性廃棄物地層処分における地質環境的に良好な地域として,花崗岩類分布