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論文

原子力研修の現状と今後; 社会のニーズに合わせるために

傍島 眞

日本原子力学会誌, 47(10), p.693 - 697, 2005/10

原子力研修における社会人の教育は、これまで原子力エネルギー技術,放射線技術及び防災の各分野を対象に、多数の研修終了者を育ててきた。これらのニーズは時代とともに変化しており、国内では新たな大学連携や教育の補完的役割が求められ、保有する原子力施設を活用して、実践的な技術者を養成することが一層期待されている。また、新設された原子力・放射線技術士への講習も原子力を再び活気づけるのに有益と考えられる。一方、国際研修では、アジアの国々に原子力利用を安定に根付かせるうえで日本は重要な役割を果たしており、各国の専門技術者教育の自立を支援することが、今後も続けられる。

論文

原子力のコミュニケーション問題を考える

傍島 眞; 伊東 慶四郎*

日本原子力学会誌, 46(8), p.547 - 553, 2004/08

本学会に社会・環境部会が'99年に生まれてから、チェインディスカッションや講演会等、さまざまな活動を行っているが、個別の活動テーマを趣意書で定めてコアグループとして活動しているものの一つに「原子力コミュニケーション・コアグループ」がある。'02年12月に設立して以来、コミュニケーションの課題を趣意書で、広報・メディア・立地・リスク・社会と5つの対象にチーム分けし、メディアや社会科学者らを講演に招くなどして、諸課題の分析・検討に取り組んできた。それらの成果を中間総括する形で報告講演会を開催し、議論の結果をまとめたので概要を報告する。

論文

社会受容を改善するための条件

傍島 眞

日本原子力学会誌, 46(2), p.94 - 98, 2004/02

原子力は社会と強い関わりを持って存在している。しかしながら、近年に発生した幾つもの事故と不祥事によって、原子力への人々の信頼感は大きく揺らいでおり、原子力が不安な存在に化しつつある。この実態の分析と内在する問題の把握は、原子力に従事するものにとって重要な課題となっている。原子力が適切に社会に利用されるためには、一般公衆及び原子力発電立地におけるコミュニケーションが、一層重要性を増しており、実情を把握し、問題を克服する方策を探らなければならなくなっている。そのような分析を踏まえ、原子力事業者,研究者,行政者において、役割に応じた、原子力の社会受容性を改善するさまざまな取り組みが提起される。

報告書

核燃料取扱主任者試験問題・解答例集,1999$$sim$$2003年

谷内 茂康; 佐藤 忠; 須賀 新一*; 小室 雄一; 内田 正明; 中島 邦久; 中村 仁一; 雨澤 博男; 大村 英昭*; 湊 和生; et al.

JAERI-Review 2003-025, 162 Pages, 2003/09

JAERI-Review-2003-025.pdf:5.96MB

国家資格試験として実施されている核燃料取扱主任者試験問題(第31回$$sim$$35回,1999$$sim$$2003年)の解答例集である。解答例によって、簡単な解説あるいは参考文献を付記した。

論文

原子力の社会的不安要因としての信用破壊と修復

傍島 眞

日本原子力学会誌, 43(8), p.754 - 760, 2001/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

原子力は、社会との関係において利益と害悪の客観化を必要とする技術開発段階で、初期の絶対安全型コミュニケーションに拘泥した結果、大きな社会的不安要因となってしまった。想定外の事故やデータ隠し等を原因として進行した信用破壊が、事故再発の不安を増大させ、原子力利用への人々の批判と監視を強めさせる情況を招いている。技術の持つリスクの管理を専門家のみが引き受ける政策手法が行き詰まり、一般公衆の納得による選択が求められるようになった現在、各技術の有するリスクの比較を、事故、環境影響、エネルギー供給の面から易しく説明し、公衆の懸念に応える対話の実践が必要となっている。公衆のリスク認識の特徴を理解し、技術者への信用の修復を基本に、利害を調整するリスク対話を確立し、社会の求める情報を多様な手段で開示することにより、不安要因を解消し、原子力の未来に安心を招来することが不可欠と考えられ、学際的な協力が望まれる。

報告書

技術の利益と害悪に係わる社会的受容性

傍島 眞

JAERI-Review 2001-011, 90 Pages, 2001/03

JAERI-Review-2001-011.pdf:6.49MB

科学技術の進歩と普及は、人々の生活に大きな影響をもたらしてきた。その影響には人の生活を豊かで便利なものにして行く、科学技術が本来目指す利益(利便)の実現と、その裏側に広がる意図しない害悪の出現とが多くの場合併存しており、技術の高度化,複雑化とともに害悪の面が思わぬ形で人間に大きな危害を加えていることを見過ごせなくなっている。これらに共通する原因は、大量生産,大量消費の追求を背景にした、新技術の導入における事前影響評価や規制が欠如していたことにあろう。本研究では、科学技術のもたらしている利益と害悪とをまず対比させるべく、多様な影響の事例を文献等から広く調査分析し、害悪については直接的に発生している被害と、害の可能性としてのリスクの観点からその種類を分類しつつ、社会的なリスク管理の方法論を考察した。さらに害の一形態である環境への外部性について評価を加えた。それをもとに、将来社会において技術のもたらす害悪を最小にしつつ人々の技術受容を促す社会制度としての施策の要件を政策課題として整理した。

論文

社会とのコミュニケーションリスクをどのように伝えるか

傍島 眞

エネルギー, (11), p.58 - 61, 2000/11

原子力における社会とのコミュニケーションは、安全強調型からリスクと利益の公正な伝達に変わらなければならない。燃料サイクルの盲点にあった想定外の臨界事故などとどう向き合うかを技術者が熟考する中で、安全管理の体系を強化しつつ、それでも完璧はあり得ないことを人々にどう矛盾なく伝えるかが問われている。人々が持つ原子力への不安の原因を解消するべく、実際のリスクと人々のリスク感とのズレの要素をリスク対話の中で明らかにし、人々の懸念に応え、利益を公平に調整するなどを通じて、心理的偏向を取り除くよう原子力の理解を図る方法論の確立が求められる。国政においても、原子力政策に対する一般の意見表明の機会を拡大することにより、国民の不安感、不信感を払拭することが必要である。

論文

技術選択の意思決定を誰が行うか

傍島 眞

エネルギーレビュー, 20(6), p.54 - 56, 2000/06

現代の技術の発達はさまざまな問題を社会の人々に投げかけ、人間の身体的影響のほかに、技術優先のもたらす心理的負担や伝統・分化の侵食や退化といった目に見えない形での負の影響まで評価するには、その方法論すら確立されていない。そしてこの傾向は技術の加速度的な進歩と自由社会という原理の中にあっては、一層強まりこそすれ、減少させるに方法がないかのように見える。技術利用の選択に関与する機会が与えられなかった消費者である公衆では、政策的選択により発生した問題が自分や他人に及んでも、それに対する責任はないことになり、選択を決定した者に責任を問うことになる。意思決定に際して公衆の関与を求めるために、手段として双方向性の専用の通信媒体を使って、常に技術の影響評価を利益もリスクも含めて提示することが、広く可能になれば、それに対する理解度や賛否を知ることも容易で迅速になる。徐々にであれ、公衆の関与した意思決定方式を確立することによってのみ、未来への影響が不確かな科学技術の選択についても、試しながら築く民主的合意が成立するであろう。

報告書

NSRR高速炉燃料実験用ナトリウム取り扱い設備の開発,1; 純化・充填及び試験部循環設備

中村 武彦; 池田 良和; 谷内 茂康; 大河原 正美; 吉永 真希夫; 田苅子 功; 豊川 俊次; 片西 昌司; 傍島 眞

JAERI-Tech 2000-019, p.162 - 0, 2000/03

JAERI-Tech-2000-019.pdf:6.02MB

軽水炉の運転により生成されるプルトニウムの利用及びアメリシウム等の長半減期放射性物質の消滅処理の担い手として期待される高速炉の実用化にあたっては、軽水炉とは大きく異なる事故時燃料挙動等の解明及びこれに基づく安全評価指針類の整備が不可欠である。原研の原子炉安全性研究炉(NSRR)では、高速炉燃料をナトリウム冷却条件でパルス照射して、過渡出力事故時の燃料挙動を解明するためのナトリウム取り扱い設備として、(1)純化・充填及び試験部循環設備、(2)試作ナトリウム・カプセルの開発と製作・設置を行った。本報告書は、この内、ナトリウムの純化運転等を行う(1)純化・充填及び試験部循環設備の開発及び製作・設置について、その目的、概要、仕様、性能、運転結果等をまとためものである。純化・充填設備はNSRR原子炉施設の一部であり、同設備により照射用カプセルへのナトリウムの注入が可能となった。また、試験部循環設備では、実験燃料を模擬としたヒーターピンを用いて伝熱特性試験や実験用計装の各種開発試験を行う。さらに、照射実験を実現するためには、パルス照射後の燃料やナトリウムで汚染されたカプセル等を取り扱う解体設備等を整備する必要がある。

論文

臨界事故が社会にもたらしたもの

傍島 眞

エネルギー, 33(1), p.31 - 35, 2000/01

東海村において発生した臨界事故は、我が国でこれまで最大の原子力事故となった。ウラン燃料の精製過程での法律に違反する杜撰な管理がその原因であるとされているが、原子力界及び社会に与えた影響はあまりに大きい。原子力の行方と事故から学ぶべきことを探る意味で、この事故がどのような背景から発生したか、また周辺への影響はどうであったかを概観するとともに、事故に対する住民、国民の受け止め方と意識変化、原子力政策の見直しの動きに与える影響を展望してみた。原子力エネルギーと放射線の利用拡大に国民的合意が得られるためには、原子力政策の透明な議論、安全規制の充実、社会不安の消去などさまざまな面の対策を実施したうえで、安全操業に基づく原子力への信用を構築することが何よりも必要である。

論文

原子力を救うべき社会教育

傍島 眞; 大西 輝明*

原子力eye, 45(11), p.80 - 81, 1999/11

原子力発電所建設の賛否にかかわる住民の行動では、技術としての原子力やエネルギー問題における原子力の役割などをどれほど理解し、意識して行動したのかが問題にされるが、判断の主体者とはその資格においてどうあるべきか、の検証がなされてよい。意識調査の結果によれば、日常の原子力発電などのニュースを理解しうる知識を有していると認識する人は、都市部女性で10%未満、立地の男性で40%とかなり低い。同様に科学技術への関心度も、わが国の成人・生徒ともにOECD諸国の中で最下位である。しかも科学技術は、説明されても理解できないと感じている人が28.9%に達しているが、理解できるとする人は62.5%おり、一方、科学技術者の方は、わかり易く説明すれば、人々に理解してもらえると考えて実践しようという意図を有している。またその実例も報告されている。そのような科学技術者が一般人との知識の断絶を埋めるのに役割を担えば、科学技術の普及と一般市民の主体的な技術の選択が可能になっていくはずである。科学技術の一端としての原子力発電の理解と政策への関与も、その時にこそ実のあるものへと変わりうるであろう。

論文

情報公開と広報のあり方

傍島 眞; 南雲 俊一郎*

原子力eye, 45(10), p.78 - 79, 1999/10

国民(民衆)の行政全般に対する情報公開の要求が高まる中で、原子力界においてはこれをどのように受け止め、実行していくかが重要な課題になっている。情報公開法の制定は、このような公開する側の義務と要求する側の権利の関係をある程度明確にするもので、その施行以後の拮抗の中で次第に慣例が確立していく。情報公開の範囲と方法の合意は困難なプロセスであるが、成熟した民主社会ではまた、情報の公開によってのみ、行政が民衆のためどう運営されているかのチェックが、民衆自身によって行い得て、実効のある政策が成し遂げられる利点が生ずる。当事者の都合で情報を選別せずに、民衆の側は、都合の悪いことも公平に扱った情報にこそ真実味を感じて信用するのである。初めから否定的側面も含めて掲載しておく方が効率的で、親近感を持たれ、関心を引くことができる。広報のあり方もインターネットの工夫を含めて、受け手の要望に合うよう大きく変わらなければならない。新しい広報活動が満たされねばならない要件には、双方向性もある。また、広報が信用ある情報源としてメディアにも用いられるために、普段からメディアに対しても信頼を醸成しておくことが重要である。

報告書

原子力受容問題の論点

傍島 眞

JAERI-Review 99-011, 200 Pages, 1999/03

JAERI-Review-99-011.pdf:12.15MB

原子力発電はこれまで、将来に大きな重点をしめるエネルギー源として、国策で立地が進められ、近年では化石燃料の利用がもたらす地球温暖化を抑制しうる手段として期待がもたれるようにもなっているが、この利用拡大に反対する立場あるいは慎重論の立場からは、放射能管理に関する危険性の指摘などの技術論のみならず、エネルギー論、政策論、生活文化論などからの社会不適合論があげられている。立地地域における貢献の評価にも様々な賛否論が広がっている。しかしながら議論の論点の幅は広く、またしばしば専門的で理解が困難なため、あるいは思いこみや固定した不信感が障壁となって、それぞれの主張が相手によく理解されないという焦燥感や諦観が支配するに至る討論も多いように見える。それぞれの立場の利害が一致を見出しにくくなっている社会状況にあって、政策に何らかの合意の方向を見出すには、可能な限りの議論によって互いの論点を知り、理解の誤りを正し、一致点を広げていくこと以外にはないように思われる。ここに原子力受容を巡る様々な立場、角度からの論点を、無為に続く膠着状態がよい合意に向かって歩を進めるための参考となりうるようにとりまとめた。

報告書

先進各国における原子力受容

傍島 眞

JAERI-Review 99-010, 25 Pages, 1999/03

JAERI-Review-99-010.pdf:1.53MB

原子力発電の普及の国による著しい違いは、その国のエネルギー事情などのおかれた環境が大きく支配しているものの、それぞれの国のエネルギー政策の進め方によるところが大きい。また、そのような政策を作り出し、受け入れるかどうか決める国民の意識の差も大きいとの指摘もある。特にフランスは、伝統的にリスクのコントロールができないとする国民の認識のほか、政府や専門家に高い信用を抱えているとし、その反対に、アメリカ人はリスクを自らコントロールしようと行政に介入し、専門的判断にも変更を加えようとする、との分析は世界の原子力普及の二極化の一面を説明する。日本人は、近年に続く官僚の不祥事の影響もあってか、行政を信用しなくなり、情報の公開を求め発言する機運が強まっているが、このことが、原子力の停滞の背景にある。温暖化など地球的問題の解決には、少なくとも原子力技術の専門家が、事故や不祥事によって失われかけている信用を着実な行動で取り戻し、信任の得られる原子力の開発計画の全体像を示し、再び国民の付託を得ることが、一層必要になっている。

報告書

人口・エネルギー・環境問題の統計-予測集

傍島 眞

JAERI-Review 99-004, 64 Pages, 1999/03

JAERI-Review-99-004.pdf:3.05MB

世界の人口が急速に増加する中で、人類は今後何世紀にもわたってそれぞれに住む場所を見つけ、食糧を確保し生活に必要なエネルギーを平和に入手しなければならないという地球規模の問題に直面しようとしている。このため、人間は有限な地球環境の中でどのような行動をとるべきであるかを考え、話し合い、合意実行していかなければないない。エネルギーは長い間生活向上のシンボルのように崇められ、求められ、使われてきたが、これからは地球環境を悪化させる利用は制限しなければならない。環境にコストをかけないエネルギーは十分にあるのか。その一つとされる原子力の資源量と市場競争力は長期的にあるのか。放射能を恐れる社会にその受容が限定されるとき、それを補う他の新エネルギーの実現性はどの段階にあるのか。将来有望なものがあるのか。エネルギーの研究にかかわるものは知らずにはいられない。ここに集めた統計資料はその目的に役立つと考えられるもので、過去の実態を基本に将来の予測に及んでいるものを多く採り上げた。予測の研究は未来への対策のために重要なものであり、このデータベースをより精度よいものに改良していく研究の基礎となることを期待する。

論文

原子力は何が問題か; 人々が選択するエネルギーと環境

傍島 眞

原子力は何が問題か; 人々が選択するエネルギーと環境, p.244 - 0, 1999/00

原子力発電はこれまで、将来に大きな重点をしめるエネルギー源として、国策で立地が進められ、近年では化石燃料の利用がもたらす地球温暖化を抑制しうる手段として期待がもたれようにもなっているが、この利用拡大に反対する立場あるいは慎重論の立場からは、危険性の指摘などの技術論のみならず、エネルギー論、政策論、生活文化論などからの社会不適合論が挙げられている。立地地域における貢献の評価にもさまざまな賛否論が広がっている。しかしながら議論の幅は広く、しばしば専門的で理解が困難なため、あるいは思いこみや固定した不信感が障壁となって、主張が相手によく理解されないという焦燥感や諦観が支配するに至る討論も多いように見える。それぞれの立場の利害が一致を見いだしにくくなっている社会状況にあって、政策に何らかの合意の方向を見いだすには、可能な限りの議論によって互いの論点を知り、理解の誤りを正し、一致点を広げていく以外にはないように思われる。ここに原子力受容を巡るさまざまな立場、角度からの論点を、よい合意に向かって歩を進めるために、種々の立場の技術者、政策関係者及び関心ある一般市民にとって参考となりうるように、との観点でまとめた。

論文

原子力は受容されないか

傍島 眞

原子力eye, 44(11), p.54 - 59, 1998/11

原子力をめぐる近年の様々な出来事の中で、原子力発電の推進には、以前とは違った形の膠着状態が見られる。多くの場で展開される議論は、原子力推進側にとって厳しいものがあり、本稿ではこれらの論点を整理し、今後に向けた対話交流が相互に円滑に進むためには、どのような観点が必要かについて述べた。原子力委員会が対話路線を採って開催した、「原子力政策円卓会議」において中心的となった、(1)エネルギーと原子力、(2)原子力と社会との関り、(3)原子力政策と核燃料リサイクル、(4)安全問題の各テーマに関して、受容されうる議論とは何かを最近の動向とともに論じた。特に原子力と社会との関りにおいて、可能な限り正確なリスクの提示は、技術の受容の選択を社会的に求める側の義務ではあっても、それが受容の十分条件にはなり得ない。個人の中での選択要素としてのリスク意識と社会的選択要素としてのリスク論との意義の違いを正しく認識すれば、なすべきことがまだあり、地域にとって共生感のある原子力というものを新しく打ち立てて行き、放射線が管理されうることを公衆に説くことが基本である。

論文

A Proposal for accident management optimization based on the study of accident sequence analysis for a BWR

傍島 眞

IAEA-TECDOC-1002, p.27 - 36, 1998/03

我が国で2000年までに実施が計画されているアクシデントマネジメントに関して、原研がPSA研究の一環として開発・適用してきたTHALES-2コードの事象解析への適用結果をレビューし、その他の知見を加えて、アクシデントマネジメントの実施条件を最適にする観点から、いくつかの提言を行った。事象シーケンスはBWRの代表炉について8つのグループに分類され、それぞれの進展を緩和する策が効果的に機能する条件を考察し、重要性の高いシーケンスに対しより確実なものとする手順に関して検討を行った。さらに、今後明らかにすべき検討課題を整理した。

論文

リスク情報利用への道筋

傍島 眞

日本原子力学会誌, 40(5), p.372 - 374, 1998/00

確率論的安全評価(PSA)を基にしたリスク情報の、原子力施設の安全向上への利用に関して、わが国でのその意識の浸透を計るために何をするのが有益かについての意見を、原子力界の諸状況とともに述べた。一つにはリスク情報利用の有用性について、リスク選択の習慣を広めるべく、新技術についてのリスク情報を分かり易く提示することが、民主的な制度の中では求められる。米国でのリスク情報利用は、事業者の提言以後、規制当局の検討を経て、近年制作声明にて具体的方針が提案されている。この中では、安全目標に基づいた定量的指標値が示され、これに対して裕度を有する場合は、指標値の増加を裕度に応じて許容している。わが国での利用を考える場合、合理化によって利益を受ける事業者から規制当局へ利用が提言されて良い。これは消費者の利益でもあり、原子力の優位性を助長することにもなる。その前提として必要な情報提供の障害は、事業者、帰省者双方で克服する必要がある。これまで、アクシデントマネジメントの検討とPSRにおいてPSAの利用が行われたが、PSRでは持続的に利用を拡大するためにパイロットプラントによる試用が有益と考えられる。

論文

国際会議の窓; IAEA技術委員会会合「格納容器性能改善に係わるPSAレベル2の利用のためのガイダンス」

傍島 眞

日本原子力学会誌, 39(7), p.560 - 562, 1997/00

本会合は、格納容器性能改善に係わる確率論的安全評価(PSA)のレベル2(炉心損傷事故及び格納容器影響シーケンスまでの評価)の各国の利用経験をレビューし、問題点を整理し、炉型の異なるプラントへの現用の手法の適用能力及び限界を明確にするとともに更なる開発のための奨励事項を議論する、との意図のものに開催された。会合において、各国からの利用経験の報告を基に、格納容器性能改善につながるアクシデントマネージメント策や、他の観点からのさらなるPSAレベル-2の利用に関する奨励事項が整理された。軽水型炉のほかに東欧諸国のWWER型炉や管型炉特有の問題を取り上げ、その安全評価に軽水型炉で開発した手法を適用する際の留意点を整理している。これらの共同作業を通じて、結果的に、手法や事象に関する知識をより多く有する国からそれの少ない途上国への技術力の移転に会議が貢献した状況を紹介した。

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