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論文

Public acceptance as a driver for repository design

McKinley, I. G.*; 増田 純男*; Hardie, S. M. L.*; 梅木 博之*; 内藤 守正; 高瀬 博康*

Journal of Energy, 2018, p.7546158_1 - 7546158_8, 2018/07

我が国の放射性廃棄物の地層処分計画において、処分場立地については公募方式を基本としており、特に非専門家のステークホルダによるパブリックアクセプタンスに重点が置かれる。このことは、地元コミュニティとの協力に基づくプロジェクトとしての処分場デザインの概念構築の必要性を意味しており、そのため、処分場のサイト選定や、その後の施設建設、操業、閉鎖といった計画の各段階での意思決定において、ステークホルダの関心や要望を取り入れ合意を得ていくことが重要となる。しかしながら、これまで処分場デザインの概念構築においては、処分場閉鎖後のセーフティケース構築をいかに行うかについて専門家による視点のみに焦点があてられてきた。本件では、放射性廃棄物地層処分の処分場について、非専門家のステークホルダがどのような点に関心を持ち、何を求めているかのニーズを把握することに加え、操業時や閉鎖後のシステムの安全性に有意な影響を与えることなく、そのニーズを満足することが可能な処分場デザインの見直し方法についての試みを行った。

論文

Progress in the geological disposal program in Japan

出口 朗*; 梅木 博之*; 植田 浩義*; 宮本 陽一; 柴田 雅博; 内藤 守正; 田中 俊彦*

LBNL-1006984 (Internet), p.12_1 - 12_22, 2016/12

我が国における高レベル放射性廃棄物の地層処分については、1999年に「第2次取りまとめ」として技術的信頼性が取りまとめられたが、その後10年以上が経過するとともに、東北地方太平洋沖地震などの自然事象が発生していることから、政府は、地層処分の技術的信頼性について、改めて最新の科学的知見を反映した再評価を行った。この再評価結果を受け、政府は、「特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針」を変更し、国が「科学的有望地」を提示するとともに、国が調査への協力を自治体に申し入れることを定めた。原子力発電環境整備機構(NUMO)および関係研究開発組織(原子力機構および原子力環境整備センター)は、地層処分の技術的信頼性の向上のため研究開発を進めている。また、NUMOは、一般的なセーフティケースの構築を進めている。

論文

Current status of R&D activities and future plan and role of JAEA's two generic URLs

小出 馨; 大澤 英昭; 伊藤 洋昭; 棚井 憲治; 仙波 毅; 内藤 守正; 杉原 弘造; 宮本 陽一

Annual Waste Management Symposium (WM 2015), Vol.5, p.3631 - 3645, 2015/00

原子力機構は高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発を進めており、その一環として日本の多種多様な地質環境に対応するため、深地層の研究施設計画として超深地層研究所計画(瑞浪)と幌延深地層研究計画を立ち上げた。瑞浪では結晶質岩を対象に深地層の科学的研究を実施している。一方、幌延では堆積岩を対象に深地層の科学的研究と地層処分研究開発を実施している。両プロジェクトとも、計画を「地上からの調査研究段階(第1段階)」「坑道堀削時の調査研究段階(第2段階)」「地下施設での調査研究段階(第3段階)」の3つの段階に分けて進めている。現在、研究坑道の堀削工事は、瑞浪では深度500mまで、また、幌延では深度350mまで終了している。今後、両プロジェクトでは、地質環境の長期変遷に関する研究を含む第3段階の研究を進めるとともに、深地層の研究施設を地層処分分野の研究者・技術者の育成、国民との相互理解促進、国際協力の場として活用していく。

論文

Characteristic evaluation of colloidal silica grout material developed for a high level radioactive waste geological repository

岸 裕和; 川口 昌尚; 内藤 守正; 畑中 耕一郎; 延藤 遵*; 杉山 博一*

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 19(1), p.3 - 8, 2012/06

高レベル放射性廃棄物の地層処分施設の湧水抑制対策は、我が国のような地下水が豊富で割れ目が多い岩盤について特に重要であり、日本原子力研究開発機構では、低pHで岩盤への影響が少なく、高い湧水抑制効果を有するグラウト材料の開発を実施している。グラウト材料の低pH性は、長期間に渡る岩盤の変質を抑制し、長期安全性評価における不確実性を低減するうえで重要である。現在検討を進めているグラウト材料には低アルカリ性のセメント系、超微粒で球状のシリカ系の他、コロイダルシリカ系のものがある。ここでは、コロイダルシリカ系のグラウトについて、各種の室内試験により特性を評価した結果について述べる。使用したグラウトは、SiO$$_{2}$$の濃度,粒子径,表面改質に関して比較ケースを設定した。また、基本的特性の把握のため、pH測定,粘性測定,寸法安定性試験,圧縮強度試験,抵抗性試験を実施した。さらに、長期耐久性の評価のため、主成分であるシリカの溶出試験を実施した。その結果、このグラウトは、pHは要求値11未満で粘性も低く、グラウト材料としての適性が高いと評価された。また、溶出が比較的少ない配合について確認し、原位置での使用に適当な配合を選出することができた。

論文

Mix design of low pH cement shotcrete in high level radioactive waste repositories

野口 聡; 岸 裕和; 畑中 耕一郎; 内藤 守正

Proceedings of 19th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-19) (CD-ROM), 6 Pages, 2011/10

多様な地質環境条件に適用するため、高レベル放射性廃棄物処分場を対象とした低アルカリ性吹き付けコンクリートの一般化された配合選定手法を提案する。本手法には2つの改善点がある。一つが低アルカリ性を担保する結合材の配合を事前に選定すること、もう一つが強度を担保するために水セメント比を設定することにある。これらの手法はこれまでの吹き付けコンクリートの配合選定手法に幌延深地層研究センターの地下坑道への適用を念頭に置いた研究の成果及び既往のコンクリート配合選定手法が加味されている。

論文

Development of an accurate methodology for measuring the pore fluid pH of low-pH cementitious materials

Alonso, M. C.*; Garc$'i$a Calvo, J. L.*; Pettersson, S.*; Cu$~n$ado, M.*; Vuorio, M.*; Weber, H.*; 植田 浩義*; 内藤 守正; Walker, C.

Proceedings of 13th International Congress on the Chemistry of Cement (13th ICCC) (CD-ROM), 7 Pages, 2011/07

低アルカリ性セメントの開発において基本的なことは、pHの目標値を決定づける配合の量と品質を確保するために正確かつ信頼できる方法でpHを測定することである。本件の目的は低アルカリ性セメントのpHを測定するための標準的な手順を開発することである。文献調査により4つの方法を出発点に検討を開始し、その結果、圧搾法をレファレンスに、浸出法を通常の方法として2つのタイプを選定した。これらについて、pHに影響を与える固液比などのパラメータを変えて手順の検討を行い、同じサンプルを用いて7か国8機関でそれぞれ測定を試みたところ、ばらつきは小さく、高い再現性を有することが示された。

論文

Propagation behaviour of general and localised corrosion of carbon steel in simulated groundwater under aerobic conditions

谷口 直樹; 鈴木 宏幸; 川崎 学; 内藤 守正; 小林 正人*; 高橋 里栄子*; 朝野 英一*

Corrosion Engineering, Science and Technology, 46(2), p.117 - 123, 2011/04

 被引用回数:9 パーセンタイル:47.01(Materials Science, Multidisciplinary)

炭素鋼は高レベル放射性廃棄物地層処分におけるオーバーパック候補材料の一つに選定されている。炭素鋼の腐食は全面腐食と局部腐食の二つに分類される。本研究では酸化性雰囲気における炭素鋼の浸漬試験によって全面腐食と局部腐食の進展挙動を調べた。浸漬試験結果,腐食進展速度は環境条件と鋼種に大きく依存した。しかし、孔食係数(最大腐食深さと平均腐食深さの比)の上限はおよそ平均腐食深さのみから決定されることがわかった。実験データと文献データに基づき、Gumbel分布を用いた極値統計解析を適用することによって平均腐食深さからオーバーパックの最大腐食深さを推定する経験的モデルを提示した。

論文

Long term integrity of overpack closure weld for HLW geological disposal, 2; Corrosion properties under anaerobic conditions

小林 正人*; 横山 裕*; 高橋 里栄子*; 朝野 英一*; 谷口 直樹; 内藤 守正

Corrosion Engineering, Science and Technology, 46(2), p.212 - 216, 2011/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:29.02(Materials Science, Multidisciplinary)

炭素鋼オーバーパックの長期健全性を予測するため、還元条件下での炭素鋼溶接部の腐食挙動が調べられた。本研究で用いた試験片は3つの溶接方法(GTAW, GMAW, EBW)から作成された。各試験片には全面腐食が観察され、溶接部における腐食速度は母材と同等かそれ以下となった。浸漬期間中に吸収された水素量は3年間で2.48$$times$$10$$^{-5}$$ mol kg[Fe]$$^{-1}$$(0.05ppm)以下であり、水素脆化の影響がほとんどない値となった。水素脆化感受性は母材で最も大きく、溶接による悪影響はほとんどないことが示された。溶接された炭素鋼オーバーパックは還元条件下で期待される寿命期間中耐食性を有すると考えられる。

報告書

Horonobe Underground Research Laboratory Project; Synthesis of phase I investigation 2001 - 2005, Volume "Geological disposal research"

藤田 朝雄; 谷口 直樹; 松井 裕哉; 棚井 憲治; 前川 恵輔; 澤田 淳; 牧野 仁史; 笹本 広; 吉川 英樹; 柴田 雅博; et al.

JAEA-Research 2011-001, 193 Pages, 2011/03

JAEA-Research-2011-001.pdf:5.23MB

本報告書では、堆積岩で塩水系地下水を対象とした幌延深地層研究計画において段階的に得られる地質環境条件を一つの適用例として、第1段階である地上からの調査で得られた情報をもとに処分場の設計技術や性能評価技術それぞれの適用性について論じるとともに、必要に応じて実施した技術の改良や代替技術の開発状況を取りまとめた。

報告書

高レベル放射性廃棄物処分施設における坑道支保工に用いるセメント系材料の低減化技術に関する研究(共同研究)

林 克彦; 野口 聡; 岸 裕和; 小林 保之*; 中間 茂雄; 藤田 朝雄; 内藤 守正; 多田 浩幸*; 熊坂 博夫*; 郷家 光男*; et al.

JAEA-Research 2010-057, 101 Pages, 2011/03

JAEA-Research-2010-057.pdf:7.47MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分施設において支保工やグラウトに用いられるセメント系材料は、地下水に溶出し高アルカリ環境を生じさせる。このような高アルカリ環境は、緩衝材や埋め戻し材に使用されるベントナイトや周辺岩盤に変質を生じさせ、処分システムの長期的な性能の確保に不確実性を増大させる結果になることが懸念されている。本研究は、セメント系材料の高アルカリ影響に対するセメント量の低減化の観点から、処分システムの長期的な性能に配慮した材料を主体とする支保構造の技術的成立性について、原子力機構及び清水建設の双方が所有する知見を最大限に活用し、検討・評価するものである。それに基づき、将来の高レベル放射性廃棄物処分施設への適用に向けた実現可能性について課題を取りまとめた。

論文

低酸素濃度下での模擬地下水の飽和した圧縮ベントナイト中における炭素鋼の腐食挙動

谷口 直樹; 川崎 学; 内藤 守正

材料と環境, 59(11), p.418 - 429, 2010/11

低酸素の濃度下、圧縮ベントナイト中において10年間に渡る炭素鋼の浸漬試験を行った。XRD, XPSにより、ほとんどの条件で腐食生成物として2価鉄の炭酸塩化合物が確認された。炭酸塩濃度の高い溶液中では10年間の試験期間を通して他の条件よりも腐食量は小さくなった。また、50$$^{circ}$$Cの条件では初期の腐食速度は80$$^{circ}$$Cよりも小さいが、数年後にはむしろ大きくなった。これら炭酸塩濃度と温度による長期的な腐食速度への影響は鉄炭酸塩の沈殿・溶解挙動が関連していると推察された。また、初期腐食量と皮膜の保護性の関係を調べると、高炭酸塩溶液を除き初期腐食量の大きいほど皮膜の保護性も高くなる傾向が認められた。実験結果の外挿により炭素鋼の長期的な腐食量を推定すると、推定値の範囲と考古学的鉄製品の腐食量の範囲はおおむね一致した。

報告書

地層処分を対象としたグラウト材料の開発

福岡 奈緒美; 新貝 文昭; 三浦 律彦*; 延藤 遵*; 山田 勉*; 内藤 守正

JAEA-Data/Code 2010-005, 353 Pages, 2010/07

JAEA-Data-Code-2010-005-01.pdf:8.91MB
JAEA-Data-Code-2010-005-02.pdf:46.47MB

高レベル放射性廃棄物を対象とした地層処分施設では、天然の岩盤(天然バリア)と工学的なバリア(人工バリア)によって構築される多重バリアシステムにより長期的な安全の確保がなされる。しかし、支保工やグラウトに用いられている普通ポルトランドセメントなどのセメント系材料は高アルカリ性であり、長期的には岩盤の変質を引き起こし、処分システムの長期性能に影響を及ぼす可能性が指摘されている。さらに、地層処分施設の操業にあたっては、地下深部の高水圧環境や緩衝材の定置作業性などを確保するために、湧水量が厳しく制限されることが想定されることから、従来のグラウトよりも改良目標値が高く設定され、微細な亀裂に対しても注入可能なグラウト材料が必要と考えられる。このため、平成19年度より、既存のグラウト材料と同等以上の施工性・止水性を有し、岩盤への影響を最小限に抑える低アルカリ性(pH$$leqq$$11)のグラウト材料の開発に取り組んでいる。ここでは、グラウト材料の開発状況について室内試験結果及び検討内容を整理し、原位置への適用において最適と考えられる配合を提示する。

報告書

Information basis for developing comprehensive waste management system; US-Japan Joint Nuclear Energy Action Plan Waste Management Working Group Phase I report (Joint research)

油井 三和; 石川 博久; 渡邊 厚夫*; 吉野 恭司*; 梅木 博之; 日置 一雅; 内藤 守正; 瀬尾 俊弘; 牧野 仁史; 小田 治恵; et al.

JAEA-Research 2010-015, 106 Pages, 2010/05

JAEA-Research-2010-015.pdf:13.58MB

本報告書は日米原子力エネルギー共同行動計画廃棄物管理ワーキンググループのフェーズIの活動をまとめたものである。このワーキンググループでは、日米両国間の既存の技術基盤を集約するとともに、今後の協力内容を共同で策定することに主眼を置いている。第一に、両国における核燃料サイクルに関する政策的及び規制の枠組みを概観するとともに、さまざまな先進燃料サイクルシナリオの調査を行い、これらを取りまとめた。第二に、廃棄物管理及び処分システムの最適化について議論を行った。さまざまな区分の廃棄物を対象とした処分システム概念のレビューを行うとともに、最適化において検討すべき要因について議論を行った。これらの作業を通じ、最適化に関する潜在的な協力可能分野と活動の抽出を行った。

論文

Development of superfine spherical silica grout as an alternative grouting material for the geological disposal of long-lived radioactive waste

内藤 守正; 岸 裕和; 福岡 奈緒美; 山田 勉*; 石田 秀朗*

Proceedings of 18th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-18) (CD-ROM), 7 Pages, 2010/05

放射性廃棄物の地層処分に向けた湧水対策として開発しているグラウト技術開発において、セメント系材料に代わる代替材料として超微粒子球状シリカグラウト材を開発している。この材料は、セメント系材料に比べて1桁以上も粒径サイズの分布が小さいという利点(最大で1ミクロン以下)を活かし、セメント系では対応できない微細な亀裂への充填が期待できるとともに、地層処分で要求される低アルカリ性も確保することも可能である。本件は、地層処分での実用的な観点から種々の室内試験を行い、既に開発されているセメント系材料の特性との比較検討から、その有効性について考察を行い今後の課題等と併せて提示を行った。

報告書

炭酸塩水溶液及び人工海水における炭素鋼の腐食挙動に及ぼす材料中不純物元素の影響

谷口 直樹; 鈴木 宏幸*; 内藤 守正

JAEA-Research 2009-068, 31 Pages, 2010/03

JAEA-Research-2009-068.pdf:5.08MB

腐食現象は材料と環境の相互作用であり、地層処分環境における炭素鋼オーバーパックの腐食挙動は環境因子の影響だけでなく、材料因子による影響を受ける可能性がある。本研究では炭素鋼中に一般的に含まれる主要な不純物であるC, Si, Mn, P, Sに着目し、炭酸塩水溶液と人工海水を用いて、これらの元素が電気化学的挙動と低酸素濃度下での腐食速度に及ぼす影響を調べた。その結果は以下のようにまとめられる。(1)0.01M炭酸塩(pH10)溶液中での不動態化電流,不動態保持電流に及ぼす不純物元素の影響は小さいことが確認された。(2)Si濃度が比較的高い0.73%と0.97%の条件では不動態皮膜の破壊やアノード溶解の促進が観察された。(3)0.01M炭酸塩(pH10)溶液の飽和した緩衝材共存下では不動態化せず、アノード分極挙動への不純物元素の影響も小さいことが確認された。(4)人工海水中,低酸素濃度下での腐食速度は不純物元素濃度が大きいほど腐食速度は大きくなる傾向があり、P, Mnによる影響が比較的大きくなった。(5)Si, Mn, Pの添加による腐食速度増加はカソード反応である水素発生反応の促進によるものと推察された。

報告書

アンモニア水溶液及びアンモニウムイオンを含む地下水中における純銅の応力腐食割れ挙動

谷口 直樹; 川崎 学; 内藤 守正

JAEA-Research 2009-067, 29 Pages, 2010/03

JAEA-Research-2009-067.pdf:8.68MB

応力腐食割れは一般に割れを伴わない腐食に比較して進展速度が大きく、腐食しろによって貫通を防ぐことは困難である。したがって、オーバーパック材料として銅を適用する場合には応力腐食割れの生起可能性や生起条件を明らかにする必要がある。銅及び銅合金はアンモニアを含む環境において、条件によっては応力腐食割れに対して感受性を示すことが知られている。本研究では、アンモニア溶液中及びアンモニウムイオンを含む地下水を用い、酸化性条件において無酸素銅の低歪速度試験(SSRT)を実施し、応力腐食割れ感受性を検討した。その結果、0.05M及び0.1MのNH$$_{4}$$OH水溶液中では大気平衡における自然電位条件で割れの発生は認められなかった。アンモニウムイオンを含む幌延の地下水条件では-144mV vs. SCEにおいて脆性的な破面と亀裂が観察された。亀裂の形態は粒界割れのほか、浅い粒内割れ、粒界割れから枝分かれした粒内割れが観察された。これらの条件では表面及び亀裂内部において強く密着した腐食生成物が観察されており、変色皮膜破壊機構による応力腐食割れが示唆された。幌延地下水が飽和した緩衝材中では、最大応力、破断伸びなど機械的特性はシリコンオイル中と同程度であり、試験片表面にも応力腐食割れに起因する明瞭な割れは認められなかった。

報告書

高pH化した海水系地下水環境における炭素鋼の局部腐食進展挙動

谷口 直樹; 鈴木 宏幸*; 内藤 守正

JAEA-Research 2009-066, 18 Pages, 2010/03

JAEA-Research-2009-066.pdf:7.96MB

炭素鋼は高pH環境において不動態化し、条件によっては孔食,すきま腐食などの局部腐食を受けることが知られている。一般に局部腐食の進展速度は全面腐食の場合よりも大きく、炭素鋼オーバーパックに局部腐食が生じた場合には短期破損をもたらす可能性がある。孔食・すきま腐食は塩化物イオンに代表される不動態皮膜破壊型の化学種の共存下において発生することが知られている。処分環境では、海水系地下水のような塩化物イオンを含む地下水が人工バリア周辺に施工されるコンクリート構造物中のセメント材料と地下水が接触してそのpHが上昇し、炭素鋼オーバーパックに孔食やすきま腐食をもたらす場合などが想定される。本研究では海水系地下水の一例として幌延の模擬地下水を用い、コンクリートと接触させて高pH化させた条件で孔食,すきま腐食の進展挙動を調べた。その結果、孔食係数(最大腐食深さと平均腐食深さの比)は中性$$sim$$アルカリ性環境や種々の天然水環境で得られた過去のデータの範囲内にあることが確認された。実験データの極値統計解析によりオーバーパックにおける最大腐食深さを推定した結果、推定値はいずれの条件でも従来の孔食・すきま腐食進展に関する経験モデルにより算出される値を超えないことがわかった。

論文

Anodic polarization behavior and film breakdown potential of pure copper in the simulated geological environment containing carbonate

川崎 学; 谷口 直樹; 内藤 守正

Corrosion Engineering, 58(11), p.465 - 482, 2009/11

銅オーバーパックの酸化性雰囲気における腐食挙動に及ぼす環境因子の影響を明らかにすることを目的として、炭酸塩水溶液を用いて動電位法及び定電位法によるアノード分極試験を80$$^{circ}$$Cにて行った。その結果、高炭酸塩濃度,低塩化物イオン濃度,高pH条件ほど不動態化が促進され、皮膜破壊は抑制された。また、硫酸イオンは皮膜破壊を促進する傾向があった。ケイ砂混合ベントナイト中では水溶液中に比べて溶液組成の違いによるアノード分極曲線への影響は小さいことがわかった。また、より温度の低い条件で得られた既往のデータと比較すると、温度が高いほど不動態しやすくなる傾向は認められるものの、皮膜破壊電位Ebへの温度による影響は認められなかった。皮膜破壊電位Ebを皮膜破壊型のイオンと皮膜破壊抑制型のイオンの濃度比、[Cl$$^{-}$$]/[HCO$$_{3}$$$$^{-}$$], [SO$$_{4}$$$$^{2-}$$]/[HCO$$_{3}$$$$^{-}$$]に対して整理すると、この濃度比が高いほどEbは卑化した。また、濃度比がある値以上では活性溶解の領域となり、不動態領域におけるEbの下限値は約-200mV vs. SCEと求められた。定電位試験の結果、Eb以上の電位や、アノード分極曲線における第2のピーク電流が現れる電位以上の条件で孔食又は不均一な腐食が観察された。

論文

炭酸塩を含む地層処分模擬環境における純銅のアノード分極挙動と皮膜破壊電位の検討

川崎 学; 谷口 直樹; 内藤 守正

材料と環境, 58(11), p.386 - 394, 2009/11

銅オーバーパックの酸化性雰囲気における腐食挙動に及ぼす環境因子の影響を明らかにすることを目的として、炭酸塩水溶液を用いて動電位法及び定電位法によるアノード分極試験を80$$^{circ}$$Cにて行った。その結果、高炭酸塩濃度,低塩化物イオン濃度,高pH条件ほど不動態化が促進され、皮膜破壊は抑制された。また、硫酸イオンは皮膜破壊を促進する傾向があった。ケイ砂混合ベントナイト中では水溶液中に比べて溶液組成の違いによるアノード分極曲線への影響は小さいことがわかった。また、より温度の低い条件で得られた既往のデータと比較すると、温度が高いほど不動態しやすくなる傾向は認められるものの、皮膜破壊電位Ebへの温度による影響は認められなかった。皮膜破壊電位Ebを皮膜攻撃型のイオンと皮膜破壊抑制型のイオンの濃度比、[Cl$$^{-}$$]/[HCO$$_{3}$$$$^{-}$$], [SO$$_{4}$$$$^{2-}$$]/[HCO$$_{3}$$$$^{-}$$]に対して整理すると、この濃度比が高いほどEbは卑化した。また、濃度比がある値以上では活性溶解の領域となり、不動態領域におけるEbの下限値は約-200mV vs. SCEと求められた。定電位試験の結果、Eb以上の電位や、アノード分極曲線における第2のピーク電流が現れる電位以上の条件で孔食又は不均一な腐食が観察された。

論文

Applicability study on the design method for the buffer material of a HLW repository

棚井 憲治; 内藤 守正

Proceedings of International Conference on Advanced Nuclear Fuel Cycle; Sustainable Options & Industrial Perspectives (Global 2009) (CD-ROM), p.796 - 805, 2009/09

The basic design flow for the Japanese reference Engineered Barrier System (EBS) and the associated disposal facility for high-level radioactive waste (HLW) was presented in the H12 report. This approach was appropriate to the boundary conditions at that time - defining a repository system that would allow feasibility of post-closure safety to be demonstrated for generic Japanese sites. Over the last decade such boundary conditions have changed dramatically as siting has now been initiated by an open call for volunteer communities to host this facility. The design process must now develop realistic and practical repository systems that can be tailored to specific locations and are described in sufficient detail that they can aid in the site selection process. Although it is clear that post-closure safety is a pre-requisite, for a real project this needs to be considered alongside other top level requirements - in particular the need to assure safety during construction and operation, to minimize environmental impact and to encourage public acceptance. Such concerns may lead to significant modifications of the repository appearance but, to the extent possible, emphasis should be placed on the well-established and demonstrably robust EBS components from H12. The most important of these is the buffer, which is considered in some detail in this paper.

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