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兵頭 俊夫*; 和田 健*; 望月 出海*; 木村 正雄*; 峠 暢一*; 設楽 哲夫*; 深谷 有喜; 前川 雅樹*; 河裾 厚男*; 飯田 進平*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 791(1), p.012003_1 - 012003_8, 2017/02
被引用回数:3 パーセンタイル:74.29(Physics, Multidisciplinary)本論文では、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所(IMSS)低速陽電子実験施設(SPF)で得られた最近の成果を報告する。全反射高速陽電子回折(TRHEPD)実験では、ルチル型TiO(110)()表面、Cu(111)およびCo(0001)基板上のグラフェン、Al(111)基板上のゲルマネンの構造を明らかにした。ポジトロニウム負イオン(Ps)ステーションでは、Psの共鳴状態の観測に成功した。ポジトロニウム飛行時間測定(Ps-TOF)ステーションでは、ポジトロニウムの生成効率の増大とポジトロニウム生成・放出過程におけるエネルギー損失を観測した。陽電子ビームラインにパルスストレッチングセクションが導入され、陽電子ビームのパルス幅が1.2sから20msまで可変になった。
雨宮 邦招*; 越川 博; 八巻 徹也; 前川 康成; 蔀 洋司*; 沼田 孝之*; 木下 健一*; 田辺 稔*; 福田 大治*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 356-357, p.154 - 159, 2015/08
被引用回数:10 パーセンタイル:67.3(Instruments & Instrumentation)広帯域波長の極低反射率材料は光エネルギー管理の分野で様々な応用が期待できるが、極低反射率を持つ素材は、機械的に壊れやすいことが問題であった。そこで本研究では、CR-39基板上へのイオントラックエッチング、その後のダイヤモンドライクカーボンコートによる微細加工技術により、新しい硬質表面光吸収体を開発した。この新規光吸収層についてスペクトルの反射率を評価したところ、400-1400nmの波長域で2%と低い反射率を示した。機械特性の評価では、エアブローやテープ剥離試験による影響がなく、機械的に硬いことが確認された。
佐藤 聡; 前川 利雄*; 吉松 賢二*; 佐藤 孝一*; 野中 英*; 高倉 耕祐; 落合 謙太郎; 今野 力
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.623 - 626, 2014/04
これまでに、核融合炉のような中性子発生装置に用いるコンクリート中の誘導放射能を減らすために、低放射化コンクリート,ボロン入り低放射化コンクリート,普通コンクリートから構成される多層コンクリート構造体の開発を行ってきた。本研究では、製作費用を減らすためにボロン入り低放射化コンクリートの替わりにBCとレジンから成るボロンシートを開発した。このボロンシートを入れた多層コンクリート構造体の遮蔽性能を調べるために4種類の構造体を用いて、FNSでDT中性子照射実験を行った。構造体は、幅30cm,高さ30cm,厚さ50cmであり、厚さ20cmの低放射化コンクリートと厚さ30cmの普通コンクリートから構成される。構造体1では、厚さ4mmのボロンシートを低放射化コンクリートと普通コンクリートの間に挿入した。構造体2では、構造体1の表面から深さ10cmの位置にボロンシートを追加した。構造体3では、構造体2の表面から深さ30cmの位置にボロンシートを追加した。比較のために、構造体4では、ボロンシートを挿入しない構造体を用いて実験を行った。金とニオブの放射化箔を用いて、深さ5cmごとに反応率を測定した。ボロンシートを挿入することにより、低エネルギー中性子で生成される金の反応率が約1/4に減少しており、ボロンシート付多層コンクリート構造体は低エネルギー中性子を効率的に減少させることを実証した。
中村 充孝; 神原 理; Krist, T.*; 篠原 武尚; 池内 和彦*; 新井 正敏; 梶本 亮一; 中島 健次; 田中 浩道; 鈴木 淳市*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 737, p.142 - 147, 2014/02
被引用回数:3 パーセンタイル:27.01(Instruments & Instrumentation)チョッパー分光器における非弾性中性子散乱実験の効率は、複数の入射エネルギーを同時利用することで劇的に向上しうる。しかしながら、通常のチョッパーでは全ての入射エネルギーに対して実験条件を最適化することは絶対的に不可能である。我々は、この問題点を克服すべく中性子スーパーミラーを貼付したスリットパッケージを有する新型フェルミチョッパーを開発し、複数の入射エネルギーそれぞれに対して実験条件を最適化しうることを実験的に実証した。
小松 満*; 西垣 誠*; 瀬尾 昭治*; 平田 洋一*; 竹延 千良*; 田岸 宏孝*; 國丸 貴紀; 前川 恵輔; 山本 陽一; 戸井田 克*; et al.
JAEA-Research 2012-001, 77 Pages, 2012/09
本研究は、地下水流動解析の上部境界条件として必要となる地下水涵養量を土壌に浸透した水分量から求める手法に着目し、その算定手法の体系化と現場で安定して長期間計測可能なシステムの構築を目的として実施した。計測システムの開発においては、多点かつ長距離に渡る計測が可能な光ファイバーの歪計測原理を、サクションによる圧力計測,土中湿度計測,吸水膨張材を適用した体積含水率計測の3方式に適用する場合についてそれぞれ検討した。さらに、浅層における降水の土中への浸透量を直接的に計測する手法として、現地水分量の計測結果から直接浸透量を算定する手法と、不飽和透水係数の値から浸透量を推定する手法について現地に計測機器を設置してその有効性を確認した。
勅使河原 誠; 木下 秀孝; 涌井 隆; 明午 伸一郎; 関 正和; 原田 正英; 伊藤 学; 鈴木 徹; 池崎 清美; 前川 藤夫; et al.
JAEA-Technology 2012-024, 303 Pages, 2012/07
J-PARC構成施設のひとつ核破砕中性子源である物質・生命科学実験施設(MLF)では、中性子を発生するため3GeVまで加速された陽子ビームが、水銀ターゲットに入射する。高エネルギーの陽子や中性子に晒された機器(ターゲット容器,モデレータ,反射体及び陽子ビーム窓)は、照射損傷を受けるため、定期的な交換保守を必要とする。使用済み機器は高度に放射化され、遠隔による交換保守が必要となる。使用済みの機器の交換保守が行える保守シナリオを構築し、必要な設備をホットセル内及びMLF内に導入した。保守シナリオの整合性を確認するため実機を用いて予備試験を行った。本報告書では、使用済み機器(モデレータ・反射体,陽子ビーム窓を対象)について、予備試験を通して得られた知見をもとに、使用済み機器の取り扱いに反映することを目的とし、交換保守に関する問題点と解決策等を報告する。
木下 秀孝; 涌井 隆; 松井 寛樹; 前川 藤夫; 春日井 好己; 羽賀 勝洋; 勅使河原 誠; 明午 伸一郎; 関 正和; 坂元 眞一; et al.
JAEA-Technology 2011-040, 154 Pages, 2012/03
物質・生命科学実験施設(MLF)で発生する放射化機器については、高度に放射化しているものが多く、簡易な保管設備では保管できない。これまで、MLFの放射化物を対象として、原子力科学研究所内施設を利用した保管についての検討を行ってきたが、具体的な実施計画等の立案には至っていない。本報告では、MLFで発生する機器の概要や保管計画検討の経緯,現状での放射化機器発生予定,保管予定施設の状況についてまとめた。放射化機器の発生予定と保管予定施設(ホットラボ)の計画を照らし合わせた結果、双方の計画には隔たりがあることがわかった。また、ホットラボにおいて、現在の建物の状態や保管設備として利用するために必要な改修に関してコスト評価を行った結果、ホットラボを利用することに新規施設の建設と比較して優位性を見いだせないと結論できた。このため、新規施設建設に向けた検討を早急に行うこととした。
酒井 健二; 坂元 眞一; 木下 秀孝; 関 正和; 羽賀 勝洋; 粉川 広行; 涌井 隆; 直江 崇; 春日井 好己; 達本 衡輝; et al.
JAEA-Technology 2011-039, 121 Pages, 2012/03
本報告では、東日本大震災の発生時におけるJ-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)の中性子源ステーションの挙動,被害,復旧状況を調査し、本ステーションの緊急事態に対する安全設計について検証する。大震災発生時、MLFでは、幾つかの機器で大きな揺れを検知した後、外部電源が喪失し、全循環システムが自動停止した。水素は設計通り屋外に放出され、機器異常による水銀,水素,放射性ガスの漏えいも生じなかった。一方、激しい揺れは、遮蔽体ブロックのずれ、建屋周辺の地盤沈下による外部供給配管の破断を引き起こした。この配管破断による圧縮空気の圧力低下は、水銀ターゲット台車固定装置などに影響を及ぼしたが、主要機器の大きな破損までは至らなかった。これらの結果は、本ステーションの緊急事態に対する安全設計の妥当性を実証できたとともに、幾つかの改善点も見いだされた。
酒井 健二; 二川 正敏; 高田 弘; 坂元 眞一; 前川 藤夫; 木下 秀孝; 関 正和; 羽賀 勝洋; 粉川 広行; 涌井 隆; et al.
Proceedings of 20th Meeting of the International Collaboration on Advanced Neutron Sources (ICANS-20) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2012/03
本報告では、東日本大震災の発生時におけるJ-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)の中性子源ステーションの挙動、被害状況を調査する。大震災発生時、MLFでは幾つかの機器で大きな揺れを検知した後、外部電源が喪失し、全循環システムが自動停止した。水素は設計通り屋外に放出され、機器異常による水銀, 水素, 放射性ガスの漏えいも生じなかった。一方、激しい揺れは遮蔽体ブロックのずれ、建屋周辺の地盤沈下による外部供給配管の破断を引き起こした。この配管破断による圧縮空気の喪失は、圧空シリンダーを用いた固定装置や空気操作弁などに影響を及ぼしたが、主要機器の大きな破損までは至らなかった。これらの結果は、本ステーションの緊急事態に対する安全設計の妥当性を実証した。
和田 健*; 兵頭 俊夫*; 柳下 明*; 池田 光男*; 大澤 哲*; 設楽 哲夫*; 満汐 孝治*; 立花 隆行*; 長嶋 泰之*; 深谷 有喜; et al.
European Physical Journal D, 66(2), p.37 - 40, 2012/02
被引用回数:38 パーセンタイル:85.29(Optics)本論文では、高エネルギー加速器研究機構(KEK)低速陽電子実験施設の最近の進展について報告する。はじめに、低速陽電子ビームを生成するためのコンバータ・モデレータアッセンブリの改良を行った。具体的には、コンバータ・モデレータのフレームをタンタルで作製し、モデレータ内部ではタングステン薄膜を井桁状に2セット組み、2段に配置した。この改良により、低速陽電子のビーム強度が以前のものに比べて一桁増大するに至った。この高強度陽電子ビームを用いて、二つの新たな研究が進展した。一つは、ポジトロニウム負イオンの光脱離実験を行い、レーザーによるポジトロニウムの中性化に成功した。二つ目は、反射高速陽電子回折(RHEPD)装置を開発し、これまでの線源法に比べて5-10倍の反射強度を得ることに成功した。今後、両実験のさらなる発展が見込まれる。
佐藤 聡; 前川 利雄*; 吉松 賢二*; 佐藤 孝一*; 野中 英*; 高倉 耕祐; 落合 謙太郎; 今野 力
Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.1131 - 1134, 2011/10
被引用回数:11 パーセンタイル:60.88(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉等の中性子発生施設に用いるコンクリート壁に関し、建設コストや廃棄コストの増加を抑制しながら誘導放射能を低減させることを目的として、ボロン含有コンクリート層を有する多層コンクリート構造体を開発した。本構造体は、中性子線源側から順に、低放射化コンクリート,ボロン含有低放射化コンクリート,普通コンクリートから構成されている。本研究では、多層コンクリート構造体の有効性を確認するために、原子力機構の核融合中性子源施設FNSを用いて、多層コンクリート構造体試験体の14MeV中性子照射実験を行い、金とニオブの反応率分布,コンクリート中の誘導放射能分布を測定した。比較のために、普通コンクリート単一構造体及びボロン含有低放射化コンクリート単一構造体に対しても、照射実験を行った。多層構造コンクリート構造体では、試験体表面から深さ15cmの位置での金の反応率は、普通コンクリート単一構造体のおおむね1/3程度となった。また、その値は、ボロン含有コンクリート単一構造体での金の反応率とほぼ同じ値であり、開発した多層コンクリート構造体を用いることにより費用の高いボロン量を抑制しながら、誘導放射能を低減させることができることを確認した。
前川 孝*; 井手 俊介; 梶原 健; 長崎 百伸*; 諫山 明彦; 羽田 和慶*
プラズマ・核融合学会誌, 87(10), p.671 - 681, 2011/10
国際熱核融合実験炉(ITER)に代表される将来の大型超伝導トカマクにおいては、プラズマ着火と外部加熱によるプラズマの高温高密度化を経て燃焼点火に至るが、トカマク方式であるがゆえに、核燃焼プラズマ保持に必要な15MAにものぼるプラズマ電流を安定に再現性良く立ち上げる必要がある。そのためには、立ち上げシナリオの最適化とともに堅実なプラズマ着火手法の確立が重要である。現在建設中のITERは、寸法で既設の大型トカマクの2倍以上、プラズマ電流を駆動する中心ソレノイドも超伝導、という今までにない装置であり、安定で、効率的な立ち上げを図るためには、新たな研究開発が不可欠である。本解説では、電子サイクロトロン加熱(ECH)による立ち上げ支援も含めた立ち上げ法の研究開発の現状を述べる。
Deng, Z.*; Jin, C. Q.*; Liu, Q. Q.*; Wang, X. C.*; Zhu, J. L.*; Feng, S. M.*; Chen, L. C.*; Yu, R. C.*; Arguello, C.*; 後神 達郎*; et al.
Nature Communications (Internet), 2, p.1425_1 - 1425_5, 2011/08
被引用回数:158 パーセンタイル:93.74(Multidisciplinary Sciences)(Ga,Mn)Asは典型的な強磁性III-V族半導体として知られている。これは3価のGa原子を2価のMnで置き換えたものであるが、化学的溶解度が限られているため準安定であり、薄膜でしか製作できないものであった。また電子ドープも行うことができなかった。この困難な条件を超えるため、Masekらは理論的にI-II-V族半導体LiZnAsを提案した。この物質では原子価が等しい(Zn,Mn)の置き換えによる磁性の発現とLi濃度を過剰あるいは不足させることによるキャリアードープを独立に制御可能である。本研究では世界で初めてバルクな状態でのLi(ZnMn)Asの合成に成功した。わずかにLiを過剰にすることで、50Kまでの温度で強磁性が現れること、またp型のキャリアーを持つことが観測され、これらの結果を報告した。
打田 正樹*; 前川 孝*; 田中 仁*; 井手 俊介; 高瀬 雄一*; 渡辺 文武*; 西 誠司*
Nuclear Fusion, 51(6), p.063031_1 - 063031_9, 2011/06
被引用回数:11 パーセンタイル:44.07(Physics, Fluids & Plasmas)Generation of initial closed flux surfaces by electron cyclotron heating at a conventional aspect ratio of / 3 has been investigated on the Low Aspect ratio Torus Experiment (LATE) device and further tested on the Japan Atomic Energy Research Institute Tokamak-60 Upgrade (JT-60U) Tokamak. In both experiments, a plasma current is initiated and increased by ECH under steady external fields composed of a toroidal field and a weak vertical field. In the LATE experiments, a movable inboard limiter is used to change the aspect ratio of plasmas up to / 3. The results show that the formation of closed flux surfaces is still possible up to / 3 while higher decay indexes of vertical field are required as the aspect ratio increases. Similar current start-up discharges have been performed on JT-60U, and a plasma current is initiated and increased up to 20 kA under a vertical field having a high decay index.
中島 健次; 河村 聖子; 菊地 龍弥; 中村 充孝; 梶本 亮一; 稲村 泰弘; 高橋 伸明; 相澤 一也; 鈴谷 賢太郎; 柴田 薫; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 80(Suppl.B), p.SB028_1 - SB028_6, 2011/05
被引用回数:125 パーセンタイル:95.7(Physics, Multidisciplinary)アマテラスは、J-PARCの物質・生命科学実験施設に設置された冷中性子ディスクチョッパー型分光器であり、結合型水素モデレーターと新開発の高速ディスクチョッパーの組合せで、高分解能,高強度を両立させる最新鋭の中性子分光器である。今回の発表では、これまでの機器調整とユーザー利用の成果を踏まえ、アマテラスの現状と性能、そして、得られた成果の例を示す。
内田 健一*; Xiao, J.*; 安立 裕人; 大江 純一郎; 高橋 三郎; 家田 淳一; 太田 岳*; 梶原 瑛祐*; 梅沢 浩光*; 河合 浩孝*; et al.
Nature Materials, 9(11), p.894 - 897, 2010/11
被引用回数:1044 パーセンタイル:99.87(Chemistry, Physical)ゼーベック効果に代表される熱電発電は、次世代の省エネルギー技術には不可欠の機能である。これまでこの機能の発現には伝導電子の存在が必要であると思われてきたが、伝導電子の存在は熱デバイスの設計にとって不利であることが多いため、結果として伝導電子の存在が熱電発電の応用範囲を限定する原因となっていた。今回、われわれは絶縁体中を流れる熱流から電圧を生成することに成功したので、それを報告する。われわれが明らかにしたのは、磁性絶縁体LaY FeOが伝導電子を持たないのにもかかわらず、熱流をスピン圧に変換できるという事実である。このスピン圧は、LaYFeOに貼付けられたPt薄膜中で生じる逆スピンホール効果を用いることで電圧に変換することができるため、熱流から電圧を生成することが可能となる。今回の実験結果を理解するためには、LaYFeOとPtとの界面に働く、熱によるスピン交換相互作用を考える必要がある。われわれの発見は熱電変換素子となりうる物質の可能性を拡げ、そしてまたスピンゼーベック効果の背後に潜む物理を理解するための極めて重要な情報を与えた。
打田 正樹*; 前川 孝*; 田中 仁*; 井手 俊介; 高瀬 雄一*; 渡辺 文武*; 西 誠司*
Proceedings of 23rd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2010) (CD-ROM), 8 Pages, 2010/10
Generation of an initial closed flux surface by electron cyclotron heating at a conventional aspect ratio of R/a 3 has been investigated on LATE and further tested on the JT-60U tokamak. In both experiments, plasma currents are initiated and increased by ECH under steady external fields composed of a toroidal field and a weak vertical field. In LATE experiments, a movable inboard limiter is used to change the aspect ratio of plasmas up to R/a 3. The results show that the formation of an initial closed flux surface is still possible up to R/a 3 while higher decay indices of vertical field are required as the aspect ratio increases. Similar current start-up discharges have been performed on JT-60U and a plasma current is initiated and increased up to 20 kA under a vertical field configuration having a high decay index.
前川 藤夫; 原田 正英; 及川 健一; 勅使河原 誠; 甲斐 哲也; 明午 伸一郎; 大井 元貴; 坂元 眞一; 高田 弘; 二川 正敏; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 620(2-3), p.159 - 165, 2010/08
被引用回数:73 パーセンタイル:97.59(Instruments & Instrumentation)J-PARCの1MWパルス核破砕中性子源JSNSは、2008年5月30日、運転開始に成功した。以来、JSNSのモデレータ設計と中性子性能の優れた特徴を実証するため、幾つかの中性子実験装置において、中性子スペクトル強度,絶対中性子束,中性子パルス形状の時間構造等の測定を行ってきた。モデレータ設計の期待どおり、エネルギースペクトルの測定値にはパラ水素の特徴が明瞭に示された。0.4eV以下の中性子束測定値は設計値と20%で一致したことから、JSNS設計計算の信頼性が示された。モデレータと中性子実験装置の適切な設計により、世界クラスの高分解能回折データ取得に成功した。さらに、大型円筒形の結合型モデレータの優れた設計により、世界クラスの高強度中性子束を提供可能であることが示された。
前川 藤夫; 及川 健一; 原田 正英; 勅使河原 誠; 甲斐 哲也; 春日井 好己; 明午 伸一郎; 大井 元貴; 二川 正敏; 渡辺 昇*; et al.
Proceedings of 19th Meeting of the International Collaboration on Advanced Neutron Sources (ICANS-19) (CD-ROM), 8 Pages, 2010/07
JSNSの中性子性能の確認を行った。おもにNOBORU装置を、そして必要に応じて他装置も使用し、以下を確認した。(1)測定したスペクトル形状から判断し、水素モデレータ中のパラ水素割合が予測どおりほぼ1であった。これは、水素循環系に変換触媒を導入したことによる。(2)絶対スペクトル強度とパルス形状は、シミュレーション計算値とよく一致した。粉末回折装置SuperHRPDにおいて、世界最高分解能である0.035%を確認した。(4)チョッパー装置である四季において、1MW出力換算で310n/s/cmの中性子束を観測した。これは既存の核破砕中性子源では世界最高であり、時間平均強度においても強力な原子炉中性子源の値と肩を並べるものである。
福山 淳*; 前川 孝*; 濱松 清隆; 村上 定義*
プラズマ・核融合学会誌, 85(6), p.339 - 350, 2009/06
EC周波数帯の電磁波による加熱及び電流駆動の基礎となる波動の伝播特性,線形モード変換,相対論的な波と粒子の共鳴,電流駆動等の物理機構を解説する。次に、これらの理論を実験解析に用いるための数値解析手法として、波動の伝播解析手段である光線追跡法,ビーム追跡法等の原理を説明する。また、軌道平均されたフォッカープランク方程式を用いたトカマクでの電流駆動解析手法や、それを新古典テアリングモードの磁気島制御に適用した例を紹介する。最後に、ヘリカル系におけるEC波電流駆動と電位制御を解析するために、モンテカルロ法による速度分布関数解析の結果も示す。