検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 23 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

報告書

2次元格子計算による核特性評価

佐藤 理*; 前田 章雄*

JNC TJ9400 2003-008, 139 Pages, 2003/03

JNC-TJ9400-2003-008.pdf:3.49MB

高速炉の燃料集合体の格子計算では燃料ピンやラッパ管の非均質構造の扱いが重要であるが、その正確なモデル化には二次元格子計算が必要である。 サイクル機構で開発中の新SLAROMコードでは二次元格子計算機能を整備しており、本研究ではその検証と二次元格子計算の効果を確認した。 検証は中性子束、集合体平均断面積(セル平均断面積)をGMVPコードによるモンテカルロ計算で得られた結果と比較することによって実施した。六角配列集合体(IGT=13)の機能の確認には「常陽」燃料集合体の水平断面を模擬した二次元モデルを用い、平板集合体(IGT=8)の機能の確認には、ZPPR-9のSCF及びDCFセルの水平断面を模擬した二次元モデルを評価対象とした。 この結果、六角配列集合体に関してはモンテカルロ計算と統計誤差の範囲で一致することが判り、新SLAROMでの二次元衝突確立計算の妥当性が確認された。平板集合体の二次元衝突確立計算に関しては、ナトリウムの共鳴(24keV)以下のエネルギーで、吸収断面積及び核分裂中性子生成断面積が新SLAROMの方が最大20%程度大きくなっており、更なる検討が必要である。 また、CITATIONコードにより、新SLAROMで一次元モデル及び二次元モデルで計算された集合体平均実効断面積を用いた炉心計算をそれぞれ行って、その相違を調べた。その結果、炉心燃料集合体よりも、径方向ブランケット集合体の平均断面積に一次元/二次元モデルによる相違が大きく現れることが判った。これは、集合体内のピン数(及びピンのサイズ)の相違によるものと考えられる。すなわち、ピン数の少ない径方向ブランケットの方が、一次元近似による影響を受けやすいためと考えられる。

報告書

原子炉冷却系配管のクリープ挙動に関する解析的研究(委託研究)

宮崎 則幸*; 萩原 世也*; 茅野 栄一*; 丸山 結*; 橋本 和一郎*; 前田 章雄*

JAERI-Research 2001-047, 35 Pages, 2001/10

JAERI-Research-2001-047.pdf:1.63MB

原子炉のシビアアクシデント時には、損傷炉心から流入する高温気体からの伝熱や核分裂生成物の崩壊熱によって原子炉冷却系配管が加熱されるが、内圧が高い場合には、高温での短時間クリープで配管が破損する可能性がある。このような配管の構造健全性評価のためには、従来ほとんど考慮されなかった第3期クリープ挙動をも考慮したクリープ構成式を用いて、精度の良い予測法を開発する必要がある。そのため、Kachanov-Ravotnovの等方性損傷理論を用いて第3期クリープ挙動を考慮したクリープ構成式を作成し、別途取得した実験データをもとに構成式の定数を決定するとともに、得られた構成式を用いて等温及び非等温の各クリープ条件で配管の局所有限要素法解析を行った。その結果、損傷変数によって内部損傷の定量評価が可能であり、特に、配管外壁から破損するという、円管を用いた配管高温負荷試験での結果を良く再現することができた。

論文

Creep failure of reactor cooling system piping of nuclear power plant under severe accident conditions

茅野 栄一; 丸山 結; 前田 章雄*; 原田 雄平*; 中村 秀夫; 日高 昭秀; 柴崎 博晶*; 湯地 洋子; 工藤 保; 橋本 和一郎*

Proceedings of the 7th International Conference on Creep and Fatigue at Elevated Temperatures (CREEP7), p.107 - 115, 2001/06

高温、高圧条件下での原子炉冷却系配管の健全性の評価を目的とした配管信頼性実証試験計画では、配管の口径や材質、試験条件等を変えた破損試験を実施し、種々の試験データを取得している。試験と並行して、試験後解析は汎用有限要素法解析コードABAQUSを用いて行っている。原子力用SUS316冷間引抜管と蒸気発生器伝熱管を用いた試験の解析をまとめた。これらの解析では本計画で作成した3次クリープ域を考慮したクリープ構成式を用いた。冷間引抜管の試験結果とシェル要素を用いた3次元解析の結果は試験結果と比較して、外径増加量は過小評価となり、破断時間が長くなる傾向が見られた。シェル要素とソリッド要素を用いた2次元解析から、この差異はシェル要素に起因することがわかった。蒸気発生器伝熱管の解析では、ソリッド要素を用いた2次元解析を実施し、破断時間が実験結果と良く一致した。

論文

Revaporization of CsI aerosol in a horizontal straight pipe in a severe accident condition

柴崎 博晶*; 丸山 結; 工藤 保; 橋本 和一郎*; 前田 章雄*; 原田 雄平*; 日高 昭秀; 杉本 純

Nuclear Technology, 134(1), p.62 - 70, 2001/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:27.1(Nuclear Science & Technology)

原研の配管信頼性実証試験(WIND)計画において、シビアアクシデント条件下における原子炉冷却系配管を模擬したステンレス鋼製水平直管を用い、配管内エアロゾル再蒸発試験を実施した。模擬FPとしてヨウ化セシウムを試験部に導入し配管内に一旦沈着させ、前段試験部を再加熱することにより再蒸発した模擬FPを後段試験部に沈着させ沈着分布を測定した。ほとんどすべてのヨウ化セシウムがその沸点を大幅に下回る温度で再蒸発し、後段試験部に沈着させ沈着分布を測定した。ほとんどすべてのヨウ化セシウムがその沸点を大幅に下回る温度で再蒸発し、後段試験部に沈着した。また、一次冷却材中に含まれているホウ酸の影響を調べるため、試験部にメタホウ酸を装荷したケースも実施した。試験後に沈着物の化学分析を行った結果、ホウ酸セシウムの存在が推測された。試験部に導入そせたヨウ化セシウムと、高温においてメタホウ酸が変化した酸化ホウ素とが反応してホウ酸セシウムが生成したと考えられる。

論文

Modeling of hot tensile and short-term creep strength for LWR piping materials under severe accident conditions

原田 雄平*; 丸山 結; 前田 章雄*; 茅野 栄一; 柴崎 博晶*; 工藤 保; 日高 昭秀; 橋本 和一郎; 杉本 純

JAERI-Conf 2000-015, p.309 - 314, 2000/11

シビアアクシデントに関する解析的研究により、軽水炉の一次系高圧シーケンスにおいて、原子炉冷却系配管の破損は、原子炉圧力容器の破損より先に起こる可能性が示された。軽水炉冷却系配管材料の高温強度モデルの確立は、事故の進展を正確に予測し、配管挙動を評価するために重要である。材料試験に基づき、800$$^{circ}C$$以上における0.2%耐力と引張強さは、絶対温度の逆数の2次式で良く表される。ここで、配管材料は、SUS316ステンレス鋼、原子力用SUS316ステンレス鋼、CF8M鋳造二相ステンレス鋼及びSTS410炭素鋼である。高温における短時間クリープ破断時間及び最小クリープ速度は、応力及び温度の関数として修正ノルトン則で良く表される。クリープデータと引張データから、動的再結晶効果の生じる温度領域を明らかにした。

論文

Post-test creep analysis of piping failure tests in WIND project

茅野 栄一; 丸山 結; 湯地 洋子; 柴崎 博晶*; 中村 秀夫; 日高 昭秀; 工藤 保; 橋本 和一郎; 前田 章雄*

JAERI-Conf 2000-015, p.303 - 308, 2000/11

日本原子力研究所では、高温、高圧条件下での原子炉冷却系配管の健全性を評価するために配管信頼性実証試験(WIND)計画を実施中である。WIND計画ではこれまでに配管の口径や材質、試験条件等を変えた破損試験を実施し、種々の試験データを取得してきた。これと並行して、実施した試験の試験後解析を行い、解析モデルの適用性を検討してきた。WIND計画で実施されたいくつかの配管破損試験の事例を提示する。さらに、それらの1つである原子力用SUS316冷間引抜管を用いた小口径配管試験の試験後解析を実施した。この解析では3次クリープ域を考慮した構成式を用いた。2次元モデル及び3次元モデルの解析結果の提示、及び試験結果との比較を行った。2次元解析の結果は、配管外径の膨張履歴や試験後の外径と肉厚を良好に再現した。3次元解析の結果は、過小評価ではあるものの、破損時間は推定誤差範囲内に収まった。

論文

Evaluation of high temperature tensile and greep properties of light water reactor coolant piping materials for severe accident analyses

原田 雄平; 丸山 結; 前田 章雄*; 茅野 栄一; 柴崎 博晶*; 工藤 保; 日高 昭秀; 橋本 和一郎; 杉本 純

Journal of Nuclear Science and Technology, 37(6), p.518 - 529, 2000/06

シビアアクシデントに関する解析的研究によれば、PWRの1次系高圧シーケンス時には、原子炉冷却系配管が原子炉圧力容器よりも先に破損する可能性が指摘されている。このため、事故進展を予測するためには実機の配管挙動を精度良く評価する必要があり、実機配管材料の高温強度のモデル式が重要となる。そのために配管材料であるSUS316ステンレス鋼、原子力用SUS316ステンレス鋼、CF8M鋳造二相ステンレス鋼及びSTS410炭素鋼の800$$^{circ}C$$以上の高温領域の0.2%耐力と引張強さに対して、金相試験などに基づき、微小な析出物の形成による強度の増加を考慮した絶対温度逆数の2次式を作成した。また、本配管材料の高温下の短時間クリープ破断時間と最小クリープ速度に対して、析出物の形成とこれらの再固溶のクリープ強度への影響を考慮した修正Norton則を適用して、従来のLarson-Miller法よりも精度の向上したモデル式を作成した。さらに、最小クリープ速度と応力の関係及び歪み速度と0.2%耐力ならびに引張強さの関係から、動的再結晶効果の生じる温度領域を明らかにした。

論文

Effect of microstructure on failure behavior of light water reactor coolant piping under severe accident conditions

原田 雄平; 丸山 結; 前田 章雄; 柴崎 博晶*; 工藤 保; 日高 昭秀; 橋本 和一郎; 杉本 純

Journal of Nuclear Science and Technology, 36(10), p.923 - 933, 1999/10

 被引用回数:3 パーセンタイル:28.69(Nuclear Science & Technology)

軽水炉のシビアアクシデントの高圧シーケンス時には、炉心から流入する高温気体からの熱移行と炉心から放出・移行して沈着した核分裂生成物の崩壊熱により軽水炉冷却系配管が熱負荷を受ける可能性がある。そこで、軽水炉冷却系配管の耐破損特性を明らかにすることを目的に、配管破損試験とともに配管材料の高温引張とクリープ破断試験並びに金相試験を実施した。各種配管材料に対して800$$^{circ}$$C以上では、0.2%耐力はアレニウスの式により表現できる。SUS316ステンレス鋼に対して800~1,150$$^{circ}$$Cでは、修正ノルトン則を用いた高温・短時間のクリープ破断時間の予測式は、実験値と良く一致する。これは、修正ノルトン則では析出物の形成と再固溶の高温強度への効果を考慮しているからである。軽水炉のシビアアクシデントを想定した高温・短時間の配管破損条件下の挙動は、0.2%耐力を用いた流動応力破損モデルを支持した。

論文

Current status of WIND project

橋本 和一郎; 原田 雄平; 前田 章雄; 丸山 結; 柴崎 博晶*; 工藤 保; 日高 昭秀; 杉本 純

JAERI-Conf 99-005, p.161 - 164, 1999/07

軽水炉のシビアアクシデント時には、炉心から放出されたFPが原子炉冷却系配管の内表面に沈着する。また、炉心から高温ガスが配管に流れ込んでくる。このような状態では、沈着したFPの崩壊熱などによる熱負荷と内圧による応力負荷が配管に作用し、配管の健全性が損なわれることが懸念される。日本原子力研究所では、シビアアクシデント時のFPエアロゾル挙動と、高温、高圧条件下での原子炉冷却系配管の健全性を評価するために配管信頼性実証試験(WIND)計画を実施中である。エアロゾル挙動試験では、小・中口径配管を対象とした試験を行うと共に、蒸気発生器伝熱管試験の準備を進めた。配管高温負荷試験では、配管の口径や材質、圧力条件等を変えた7回の試験を実施し、破損条件を取得した。解析に関しては、種々のコードを導入又は開発し、最終的にシビアアクシデント時の原子炉冷却系配管の健全性を評価することとしている。

論文

Metallurgical study of failed specimen and piping under LWR severe accident conditions

原田 雄平; 丸山 結; 前田 章雄; 柴崎 博晶*; 工藤 保; 日高 昭秀; 橋本 和一郎; 杉本 純

JAERI-Conf 99-005, p.171 - 175, 1999/07

配管信頼性実証試験では、シビアアクシデント時における原子炉冷却系配管の耐性を明らかにするための配管高温付加試験を実施している。配管試験体から切り出した試験片を用いた引張り試験及びクリープ破断試験を行っている。引っ張り試験及びクリープ破断試験の結果に基づいて、316ステンレス鋼の降伏応力、引っ張り強さ及びクリープ破断時間の応力及び温度依存性に関する相関式を導出した。クリープ破断時間については、800$$^{circ}$$C以下の温度領域ではNorton則、800$$^{circ}$$Cを越える場合はNorton則を改良することにより試験結果を再現できることが明らかになった。内圧により発生する配管試験体外面における周方向応力と流動応力を比較した。流動応力と破損した配管試験体の外面周方向応力が同程度になった。このことは、原子炉冷却系配管破損の有無を評価する上では、流動応力が有効な指標になり得ることを示すものと考えられる。破断した試験片及び配管試験体の観察では、応力の増大により炭化物の析出及び成長が促進されること、960$$^{circ}$$C程度の温度になると析出した炭化物が再固溶により消失すること、亀裂が金属組織の結晶粒界から発生していることが判明した。

論文

Experimental and analytical studies on creep failure of reactor coolant piping

前田 章雄; 丸山 結; 橋本 和一郎; 原田 雄平; 柴崎 博晶*; 工藤 保; 中村 尚彦; 日高 昭秀; 杉本 純

JAERI-Conf 99-005, p.165 - 170, 1999/07

シビアアクシデント時には炉心から放出されたFPが一次系へ移行し配管へ沈着する。沈着したFPの崩壊熱や炉心で発生した高温ガスの流入等により配管が高温に加熱され、配管の健全性が損なわれることが懸念される。日本原子力研究所では、高温、高圧条件下での原子炉冷却系配管の健全性を評価するために配管信頼性実証試験(WIND)計画を実施中である。現在までに口径や材質を変えた7回の破損試験を実施している。外径約11cmの原子力用SUS316配管を用いて内圧15MPaで実施した試験では、970$$^{circ}$$Cにて温度を保持した。温度保持中は急激な配管外径の増加が観測され、温度保持後1時間で破損した。試験後には、3次クリープを含む改良$$theta$$法を用いた解析を実施した。2次元解析の結果は、配管外径の膨張履歴や試験後の外径と肉厚を良好に再現した。また、3次元モデルによる解析結果も含め、破損時刻を良好に再現した。

論文

Revaporization of CsI aerosol in horizontal straight pipe in WIND project

柴崎 博晶*; 丸山 結; 工藤 保; 橋本 和一郎; 前田 章雄; 原田 雄平; 日高 昭秀; 杉本 純

JAERI-Conf 99-005, p.191 - 196, 1999/07

FPエアロゾルの再蒸発挙動はシビアアクシデントのソースターム及び配管への熱負荷となり得る崩壊熱分布を評価する上で重要である。そのため配管信頼性実証試験(WIND)計画では、様々な条件下におけるエアロゾル再蒸発挙動を把握することを目的に配管内エアロゾル再蒸発試験を実施した。メタホウ酸を装荷していない試験では、セシウムとヨウ素の沈着密度はほぼ等しく、CsIの化学形で再蒸発し、後段試験部に沈着したと考えられる。一方、メタホウ酸を装荷した試験では、セシウムの沈着密度がヨウ素のそれより著しく大きいことが観測された。これは沈着したCsIがメタホウ酸と反応してホウ酸セシウムを生成し、再蒸発したホウ酸セシウムが後段試験部に沈着したためと推定される。

論文

Analyses of CsI aerosol deposition in aerosol behavior tests in WIND project

工藤 保; 柴崎 博晶*; 日高 昭秀; 丸山 結; 前田 章雄; 原田 雄平; 橋本 和一郎; 杉本 純; 吉野 文人*; 鈴木 健祐*

JAERI-Conf 99-005, p.197 - 201, 1999/07

配管信頼性実証試験(WIND)計画では、配管内壁からのエアロゾル再蒸発挙動を解明するためにエアロゾル再蒸発試験を行っている。再蒸発試験のエアロゾル沈着段階、WAV1-D及びWAV2-D試験を、ART及びVICTORIAコードの解析能力の確認とモデルの検証のため、両コードを用いて解析を実施した。FPを模擬したヨウ化セシウムの沈着質量は両コードにおいて異なる数値が得られた。これは、エアロゾル生成時の粒径分布の取り扱いに関する仮定及び蒸気状FPの配管壁面への凝縮モデルの違いによるものと考えられる。配管内壁にホウ酸を装荷したWAV2-D試験では、沈着量は両コードとも実験値と異なる結果が示された。この違いの原因はホウ酸の影響が大きいと考えられる。本解析ではホウ酸を考慮に入れていないため、今後、ホウ酸を考慮した解析を実施して行く。

論文

Vapor condensation and thermophoretic aerosol deposition of cesium iodide in horizontal thermal gradient pipes

丸山 結; 柴崎 博晶*; 五十嵐 実*; 前田 章雄; 原田 雄平; 日高 昭秀; 杉本 純; 橋本 和一郎*; 中村 尚彦*

Journal of Nuclear Science and Technology, 36(5), p.433 - 442, 1999/05

 被引用回数:9 パーセンタイル:57.31(Nuclear Science & Technology)

原研の配管信頼性実証試験(WIND)計画において、軽水炉のシビアアクシデント時における原子炉冷却系配管内壁へのエアロゾル沈着挙動を明らかにするためにエアロゾル沈着試験を実施した。本試験では、水平直管から成る長さ2m及び内径約0.1mの試験部にヨウ化セシウムエアロゾルを導入した。高温の過熱蒸気雰囲気下においてもヨウ化セシウムの著しい分解は観測されなかった。本試験及びWINDFLOWコードを用いた熱流動解析の比較から、ヨウ化セシウムの空間沈着分布が自然対流に起因する二次流れの形成に強く影響されることが明らかとなった。主要沈着メカニズムは、エアロゾル搬送気体、試験部内壁の温度及び両温度の差に依存するヨウ化セシウム蒸気の凝縮及びエアロゾルの熱泳動であると評価した。

論文

Revaporization of CsI aerosol in horizontal straight pipe in severe accident condition

柴崎 博晶*; 丸山 結; 工藤 保; 橋本 和一郎; 前田 章雄; 原田 雄平; 日高 昭秀; 杉本 純

9th Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-9)(CD-ROM), 13 Pages, 1999/00

原研の配管信頼性実証試験(WIND)計画において、シビアアクシデント条件下における原子炉冷却系配管を模擬したステンレス鋼製水平直管を用い、配管内エアロゾル再蒸発試験を実施した。模擬FPとしてヨウ化セシウムを試験部に導入し配管内に一旦沈着させ、前段試験部を再加熱することにより再蒸発した模擬FPを後段試験部に沈着させ沈着分布を測定した。ほとんどすべてのヨウ化セシウムがその沸点を大幅に下回る温度で再蒸発し、後段試験部に沈着した。また、一次冷却材中に含まれているホウ酸の影響を調べるため、試験部にメタホウ酸を装荷したケースも実施した。試験後に沈着物の化学分析を行った結果、ホウ酸セシウムの存在が推測された。試験部に導入させたヨウ化セシウムと、高温においてメタホウ酸が変化した酸化ホウ素とが反応してホウ酸セシウムが生成したと考えられる。

論文

Creep analysis of piping with elevated internal pressure and temperature

前田 章雄; 丸山 結; 橋本 和一郎; 原田 雄平; 柴崎 博晶*; 工藤 保; 日高 昭秀; 杉本 純; 中村 尚彦*

Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00

シビアアクシデント時には炉心から放出されたFPが一次系へ移行し配管へ沈着する。沈着したFPの崩壊熱や炉心で発生した高温ガスの流入等により配管が高温に加熱され、配管の健全性が損なわれることが懸念される。日本原子力研究所では、高温、高圧条件下での原子炉冷却系配管の健全性を評価するために配管信頼性実証試験(WIND)計画を実施中である。外径約11cmの原子力用SUS316配管を用いて内圧15MPaで実施した試験では、970$$^{circ}$$Cにて温度を保持した。温度保持後約1時間で配管は破損した。試験後には、3次クリープを含む改良$$theta$$法を用いたクリープ解析を実施した。2次元解析の結果は、配管外径の膨張履歴や試験後の外径と肉厚を良好に再現した。また、破損時刻を試験結果と比較すると、2次元解析は50分で幾分短め、3次元解析は109分で長めとなったが、破損時刻予測式の誤差範囲内であった。

報告書

WIND計画における配管内FPエアロゾル挙動解析(受託研究)

日高 昭秀; 丸山 結; 柴崎 博晶*; 前田 章雄; 原田 雄平; 長嶋 利夫*; 吉野 丈人*; 杉本 純

JAERI-Tech 98-026, 83 Pages, 1998/07

JAERI-Tech-98-026.pdf:4.17MB

WIND計画の配管内エアロゾル挙動解析では、原研のFPエアロゾル挙動解析コードART及び米国SNLのVICTORIAコードを用いて、BWR高圧シーケンスにおける逃し安全弁配管内でのFPエアロゾル挙動を解析するとともに、WIND計画で実施したWAD4及び5試験の解析を実施した。その結果、以下の知見が得られた。逃し安全弁配管へのエアロゾルの主要な沈着機構は乱流沈着である。沈着したFPからの崩壊熱により、逃し安全弁配管の温度は上昇するが、自然対流による除熱により破損には至らない。WAD4及び5試験で得られたCsIの沈着分布は、両コードによりほぼ適切に再現された。CsIガスの凝縮/再蒸発挙動に関して両コードに差が見られ、ARTの方が実験結果を良く再現した。WAD4及び5試験の配管接続部におけるCsI沈着量は比較的大きいので、今後はその部分の測定も実施する。

論文

Specimen tensile and piping failure tests under LWR severe accident conditions

原田 雄平; 前田 章雄; 丸山 結; 柴崎 博晶*; 中村 尚彦*; 五十嵐 実*; 日高 昭秀; 杉本 純

Proc. of 1998 ASME/JSME Joint Pressure Vessels and Piping Conf., 362, p.139 - 145, 1998/00

シビアアクシデント条件下での軽水炉配管の耐性を実証するためにWIND計画が実施されている。4種類の配管材料(原子力用SUS316,SUS316,CF8M,STS410)の高温引張試験を実施して、各材料間の高温強度と延性を明らかにした。配管破損試験(内圧:5~15MPa)を実施して、これらの配管の変形及び破損条件を明らかにした。試験片による引張試験結果と配管破損試験結果と比較することにより、配管の変形量(外径の膨れ、肉厚の減少)は試験片の延性と定性的に一致した。配管の破損温度における内圧による周方向応力は、各材料の降伏強さと良く一致した。これらの配管の破損挙動は製造方法による化学成分及び微細構造に起因する材料特性の違いに影響される。

論文

Deposition of cesium iodide aerosol in horizontal straight pipes under severe accident conditions

五十嵐 実*; 丸山 結; 前田 章雄; 橋本 和一郎*; 中村 尚彦*; 日高 昭秀; 原田 雄平; 杉本 純

Proc. of 5th Int. Conf. on Nucl. Eng. (ICONE-5), p.1 - 8, 1997/00

シビアアクシデント時におけるエアロゾルの挙動を評価するため、WIND計画では配管内エアロゾル挙動試験を実施している。試験は配管温度勾配、流量及びキャリアガス種をパラメータとして5ケース実施した。すべてのケースにおいて、エアロゾルはガス温度が配管温度を上回る配管中央部以降から沈着している。主要な沈着機構は凝縮と熱泳動である。低流量ケースの場合は、配管内自然対流に起因する二次流れの影響で、配管上部が下部よりも温度勾配が急になり熱泳動による沈着が天井部では床部よりも増加した。一方、高流量ケースの場合は乱流の効果によりガスの混合が促進され温度分布の均一化が生じたために熱泳動力に差がつかなかった。キャリアガスに水蒸気を使用したケースでは床への顕著な沈着が見られた。使用した水蒸気は過熱蒸気なので凝縮による粒子成長の影響はない。今後は過熱蒸気中の粒子成長機構を解明する必要がある。

論文

Thermal and structural responses of reactor piping under elevated temperature and pressure conditions

前田 章雄; 丸山 結; 中村 尚彦*; 五十嵐 実*; 橋本 和一郎*; 原田 雄平; 日高 昭秀; 杉本 純

Proc. of 5th Int. Conf. on Nuclear Engineering (ICONE-5), p.1 - 8, 1997/00

日本原子力研究所では、高温・高圧条件下での原子炉冷却系配管の健全性を評価するために配管信頼性実証試験(WIND)計画を実施中である。試験部配管は窒素ガスにて加圧、中央部を内部ヒータにより部分的に加熱している。試験では、配管内部の自然対流効果により内圧の違いが温度分布に大きく影響すること、及び内圧荷重による歪みに加え、熱応力に起因する歪みが配管外表面に生じることが示された。配管の膨れと破損を観測する試験も実施した。破損は1000$$^{circ}$$C以上の高温で生じており、その破損メカニズムはクリープによるものと考えられる。試験と並行して汎用有限要素法コードABAQUSを用いた試験後解析も実施している。弾塑性解析では配管中央上部の外表面軸方向歪みは良く一致するが、周方向歪みを過大評価する結果となった。クリープ解析では量的には異なるものの、質的には配管変形を良く再現することができた。

23 件中 1件目~20件目を表示