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藤田 善貴; 関 美沙紀; 滑川 要二*; 西方 香緒里; 加藤 佳明; 佐谷戸 夏紀; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; 堀 順一*; et al.
KURNS Progress Report 2019, P. 157, 2020/08
高濃縮ウランの利用低減や核不拡散及び核セキュリティ、核分裂生成物の処理の観点から放射化法((n,)法)によるMo-99(Mo)製造の研究開発が進められている。この方法をMo/Tcジェネレータに適用するためには、Mo吸着剤として広く用いられているアルミナ(AlO)の特性改善が必要不可欠である。本研究では、4種類のAlO試料をそれぞれPFAチューブに充填したカラムを準備し、照射済MoOペレットを溶解したモリブデン酸ナトリウム水溶液(Mo溶液)を流すカラム吸着(動的吸着)によるMo吸着およびTc溶離特性を評価した。また、2019年度実施したAlO試料をMo溶液に浸漬させるバッチ吸着(静的吸着)による評価結果と比較した。その結果、動的吸着では静的吸着に比べてTc溶離効率の向上、Mo脱離量の減少が確認された。これは、AlO試料を細長いチューブに詰めることにより、溶液との接触が均一になったこと、接触時間が長くなったことが原因と考えられる。今後、カラム径や線流速によるTc溶離およびMo脱離に与える影響を調べる。
柴田 晃; 加藤 佳明; 田口 剛俊; 二川 正敏; 前川 克廣*
Nuclear Technology, 196(1), p.89 - 99, 2016/10
被引用回数:6 パーセンタイル:49.29(Nuclear Science & Technology)ジルコニウム合金は中性子吸収断面積が小さく耐食性がよいことから、原子炉燃料被覆管の材料として広く用いられている。加圧水型原子炉(PWR)において原子炉燃料被覆材として、スズ、鉄、クロムを含むジルコニウム合金であるジルカロイ-4が使用されてきたがベルギー等ヨーロッパの原子炉では長寿命化が期待できるZr-Nb系合金M5等のNb添加新合金への移行が段階的に進められている。本研究はPWR条件下におけるジルカロイ-4とM5腐食特性の差異を明らかにするためPWR環境を模擬した水化学条件下で水素濃度をパラメータとする腐食試験を行った。これらの条件下においてジルカロイ-4とM5の酸化皮膜観察、重量増加測定および電気化学インピーダンス測定試験を行い、その腐食特性を比較した。これらの結果からPWR環境において、M5はジルカロイ-4に比べて水素濃度による酸化皮膜成長の影響が少なく安定した皮膜を有することから炉内の局所的な水素濃度の不均一に対して影響されにくくPWRの燃料被覆材としての適性が優れていることを示した。また、電気化学インピーダンス法によりよりジルカロイ-4とM5の酸化反応に構造的な有意差が存在することを示した。
石田 卓也; 鈴木 善貴; 西方 香緒里; 米川 実; 加藤 佳明; 柴田 晃; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; et al.
KURRI Progress Report 2015, P. 64, 2016/08
医療診断用アイソトープであるTcの親核種である(n,)法を用いたMoの製造を計画している。2014年にKURで照射した高密度MoOペレットをJMTRホットラボに持ち込み、Moから核変換により生成したTcを溶媒抽出法により抽出した。本研究では、得られたTcの回収率評価及び品質検査を行い、溶媒抽出法によるMo/Tc製造工程を実証するとともに、得られたTc溶液の品質が基準値を満足するものであることを明らかにした。
鈴木 祐未*; 中野 寛子; 鈴木 善貴; 石田 卓也; 柴田 晃; 加藤 佳明; 川又 一夫; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2015-031, 58 Pages, 2015/11
テクネチウム99m(Tc)は、核医学分野で一般的に使用される放射性同位元素である。日本原子力研究開発機構では、材料試験炉(Japan Material Testing Reactor: JMTR)を用いた放射化法((n,)法)によるモリブデン-99(Mo)製造に関する開発研究が行われている。一方、2013年10月に「核医学検査薬(テクネチウム製剤)の国産化」として新規プロジェクトがつくば国際戦略総合特区に採択され、JMTRを用いたMo/Tc国産化のための実証試験が計画されている。このため、本プロジェクトの一環として、2014年に新しい設備や分析装置をJMTRホットラボ施設内に整備した。本プロジェクトにおける分析装置整備の一環として、Mo/Tc溶液及びその溶液から抽出されるTc溶液等の品質検査のために-TLCアナライザー及びHPLC用放射線検出器が導入された。これらの分析装置は、Mo/Tcの代替核種としてCs, Euを用いて検出感度, 分解能, 直線性, エネルギー範囲の選択性などの性能確認試験を行った。この結果、これらの分析装置を用いることにより、溶液の品質検査の見通しを得た。本報告書は、それらの性能確認試験結果をまとめたものである。
西方 香緒里; 石田 卓也; 米川 実; 加藤 佳明; 黒澤 誠; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
KURRI Progress Report 2014, P. 109, 2015/07
JMTRを用いた産業利用の一環として、医療診断用アイソトープであるTcの親核種である(n,)法を用いたMoの製造を計画している。日本はこのMoを全量海外からの輸入に依存しているため、JMTRを用いたMo国産化製造に関する技術開発を行っている。本研究では、高密度MoOペレットを京都大学にあるKURで中性子照射し、JMTRホットラボにおいてMoから核変換により生成したTcを溶媒抽出法により抽出し、得られたTcの回収率評価及び品質検査を行った。この結果、溶媒抽出法によるMo/Tc製造工程を実証するとともに、得られたTc溶液の品質が基準値を満足するものであることを明らかにした。
柴田 晃; 加藤 佳明; 大石 誠; 田口 剛俊; 伊藤 正泰; 米川 実; 川又 一夫
KAERI/GP-418/2015, p.151 - 165, 2015/05
JMTRは2006年に改修のため運転を停止し、その再稼働に向けた整備を2007年から行っている。再稼働後、JMTRホットラボでは様々な照射後試験を実施することが期待されている。本発表では、新しい試験装置の導入と、JMTRホットラボにおける照射後試験の現状について紹介する。(1)球状圧子を用いた超微小硬さ試験。有限要素法を援用した逆解析にて球状圧子を用いた荷重-深さ曲線から材料定数を同定することが可能である。ジルコニウム合金の酸化皮膜や照射済ステンレス鋼についてこの解析を行う予定である。(2)透過型電子顕微鏡(TEM)の整備。透過型電子顕微鏡は光学顕微鏡や通常のSEMに比べて非常に高い解像度の画像を見ることが可能である。JMTRホットラボでは、TEM装置(JEOL JEM-2800)を整備した。同顕微鏡の最大倍率150,000,000倍であり、また、この装置はパソコンとネットを使用し遠隔にて操作することが可能である。これにより、研究者は簡易に、被ばく量を低減してTEMを使用することが可能である。
西方 香緒里; 石田 卓也; 米川 実; 加藤 佳明; 黒澤 誠; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
KURRI Progress Report 2013, P. 242, 2014/10
JMTR再稼働後の産業利用の拡大の一環として、JMTRを用いた(n,)法によるMo-99/Tc-99m(Mo/Tc)製造技術開発を行っている。本研究では、照射ターゲットとなる高密度MoOペレットについて、KURを用いた予備照射試験を行い、Mo-99(Mo)生成量の評価及び照射特性を調べた。その結果、Mo生成量は、全中性子エネルギーを考慮することにより、精度のよい評価が可能であること、24時間照射したMoOペレットは、未照射と比べ粒子径が約3倍に成長すること及び本照射量では結晶構造に変化がないことを確認した。
黒澤 誠; 加藤 佳明; 米川 実; 田口 剛俊
UTNL-R-0486, p.9_1 - 9_11, 2014/03
JMTRホットラボ施設では、コンクリートセル、顕微鏡鉛セル、材料試験用鉛セル及び鉄セル内にて照射済燃料及び原子炉構造材等の照射後試験を行っている。これら各セルにおける負圧、セル内空気吸収線量率、遮へい扉開閉表示等の集中監視及び制御を行うために、コントロール室にコンクリートセル、顕微鏡鉛セル、材料試験用鉛セル及び鉄セル用の監視盤を設置している。これらの監視盤は供用開始後、約30年から40年以上が経過しており、高経年化による故障や不具合の発生が懸念されたため、JMTR再稼働後約20年間の運転を考慮して更新することにした。
綿引 俊介; 花川 裕規; 今泉 友見; 永田 寛; 井手 広史; 小向 文作; 木村 伸明; 宮内 優; 伊藤 正泰; 西方 香緒里; et al.
JAEA-Technology 2013-021, 43 Pages, 2013/07
世界の試験研究炉は、老朽化に伴う廃炉により、その数は減少しているが、原子力発電の導入を計画している国では、原子力人材育成、科学技術の向上、産業利用、軽水炉の安全研究のために、試験研究炉の必要性が高まっている。日本原子力研究開発機構では、平成22年度より試験研究炉設計のための環境整備及び人材育成のため、汎用小型試験研究炉の検討を開始し、平成24年度までに概念検討を行う予定である。平成23年度は、汎用小型試験研究炉の炉心構成の検討、汎用性及び実用性の高い照射設備の検討及びMo製造のためのホットラボ設備の検討を実施した。その結果、炉心構成の検討結果として、照射物を考慮した原子炉の未臨界度及び連続運転時間について確認するとともに自動制御運転中における反応度外乱に対する原子炉の過渡応答について、定格出力運転中の汎用小型試験研究炉は、自動制御運転が十分に可能であることを確認できた。また、照射設備の検討としては、Mo-99のような短半減期ラジオアイソトープの効率的な大量生産の実現が期待できることを確認し、ホットラボ設備の検討においては、Mo製造,RI搬出等を考慮したうえで迅速に試料を配布できるセル・設備を考案した。
田口 剛俊; 米川 実; 加藤 佳明; 黒澤 誠; 西方 香緒里; 石田 卓也; 川又 一夫
UTNL-R-0483, p.10_5_1 - 10_5_13, 2013/03
現在、医療診断用ラジオアイソトープ(Mo)は海外からの輸入に頼っており、製造原子炉の老朽化や自然災害なとの交通障害により安定供給の確保が重要な課題になっている。このため、JMTRでは放射化法に着目し、Mo製造に向けた照射試験として既存の照射設備を用いた予備試験及び最先端研究開発戦略的強化事業で整備している照射設備を用いて実証試験を行い、日本におけるMo需要に対して約25%を供給し、放射性医薬品の安定供給に寄与できる研究開発を実施している。本報告は、JMTRにおけるMo製造のための研究開発の準備としてJMTRホットラボでの施設内の試験装置の整備及び京都大学原子炉実験所(KUR)で照射したMoOペレットを用いて、Mo製造のための予備試験状況についてまとめたものである。これらによりJMTRで照射したMoOペレットを用いた実証試験にかかわる計画策定が可能となり、JMTRを用いた医療用ラジオアイソトープの国産化に寄与し、JMTRの産業利用拡大に貢献できる。
今泉 友見; 宮内 優; 伊藤 正泰; 綿引 俊介; 永田 寛; 花川 裕規; 那珂 通裕; 川又 一夫; 山浦 高幸; 井手 広史; et al.
JAEA-Technology 2011-031, 123 Pages, 2012/01
世界の試験研究炉は、老朽化に伴う廃炉により減少しているが、その一方でアジア諸国においては、原子力発電の導入計画が相次いでいる。このようなアジア諸国では、原子力発電所を建設した後の運転管理ができる技術者の育成が課題となっていると同時に、自国における原子力技術を高めるため、軽水炉の長期化対策,科学技術の向上,産業利用及び原子力人材育成のための試験研究炉の必要性が高まっている。このような背景から、照射試験炉センターにおいては、今後、発電用原子炉を導入する国に向け、各種照射利用や教育訓練に用いる試験研究炉の基本概念検討を開始した。設計活動を通じた本検討は、照射試験炉センターにおける試験研究炉の設計に必要な計算コードなどの環境の整備及び人材育成に貢献するとともに、本概念検討に共同研究として参加する原子力関連会社の試験研究炉にかかわる技術力の維持,向上にも貢献することが期待される。本報告は、平成22年度に設置された「照射試験炉センター汎用小型試験研究炉WG(ワーキンググループ)」と原子力関連会社が行った平成22年7月平成23年6月までの試験研究炉の概念検討結果について取りまとめたものである。
井岡 郁夫; 石島 暖大; 宇佐美 浩二; 桜庭 直敏; 加藤 佳明; 木内 清
Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.887 - 891, 2011/10
被引用回数:8 パーセンタイル:53.37(Materials Science, Multidisciplinary)主要元素の調整,有害不純物の低減,熱処理による微細粒化からなるIASCC対策を施した超高純度オーステナイトステンレス鋼(Fe-25Cr-35Ni EHP)を開発した。照射試験片は外径11mm,肉厚0.4mmの管から作製した。試験片は、JRR-3で不活性ガス中、25000h, 553Kで照射し、照射量は1.510n/mであった。IASCC感受性を評価するため、高温水中(7.7MPa, 561K, 32ppmDO)で照射材のSSRT試験を実施した。SSRT後のSEM観察より、Fe-25Cr-35Ni EHPは延性破面であったが、比較材のSUS304では約70%の粒界破面が観察された。微細組織の観察では、両材ともボイドは認められなかったが、照射欠陥のサイズ,密度に違いがあり、Fe-25Cr-35Ni EHPは、SUS304より耐照射性に優れているものと考えられる。
加治 芳行; 近藤 啓悦; 青柳 吉輝; 加藤 佳明; 田口 剛俊; 高田 文樹; 中野 純一; 宇賀地 弘和; 塚田 隆; 高倉 賢一*; et al.
Proceedings of 15th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems - Water Reactors (CD-ROM), p.1203 - 1216, 2011/08
引張特性と照射誘起応力腐食割れ進展挙動に及ぼす中性子照射速度の影響について検討するために、304ステンレス鋼を用いたき裂進展(CGR)試験,引張試験,微細組織観察を実施した。試験片は、JMTRにおいて沸騰水型原子炉模擬高温水中で2つの照射速度で約1dpaまで照射した。照射硬化は照射速度に伴い増加するが、CGRに及ぼす影響は小さい。降伏応力の増加はフランクループの数密度の増加に起因する。粒界における照射誘起片析挙動に及ぼす照射速度の効果は小さい。さらに、結晶塑性シミュレーションにおけるき裂先端近傍の局所塑性変形挙動に及ぼす照射速度効果も小さいことがわかった。
米川 実; 加藤 佳明; 田口 剛俊; 相沢 静男
JAEA-Technology 2011-014, 16 Pages, 2011/06
現在、材料試験炉(JMTR)は、平成23年6月末頃の再稼働に向けた準備が進められており、ホットラボ施設においてもJMTR再稼働後の新たな照射後試験に対応するため平成19年度より施設及び試験設備等の整備を進めてきた。これらの整備のうち、高燃焼度(最大燃焼度:110GWd/t)燃料を使用した軽水炉燃料の健全性評価に資する照射後試験を実施できるようにするため、コンクリートセル及び試験設備の整備を平成22年度中に完了させる予定である。本報告書では、平成19年度から実施してきたホットラボ施設での高燃焼度燃料を取扱うためのコンクリートセルの中性子しゃへい強化整備等についてまとめたものである。
米川 実; 相沢 静男; 加藤 佳明; 柴田 晃; 中川 哲也; 楠 剛
JAEA-Review 2010-049, 18 Pages, 2010/11
材料試験炉(JMTR)のホットラボ施設(JMTR-HL)は、おもにJMTRで照射した照射物を試験するために設置され、1971年から運転を行ってきた。JMTRは2006年8月に、改修のために停止し、2011年より再稼働する計画である。再稼働後のJMTRでは、高燃焼度燃料及び大型試験片の照射試験が計画されている。JMTR-HLは、今後の発電炉の安全性とプラント寿命管理にかかわる技術的価値の高い照射データの要求を満たすため、三次元X線撮影装置をホットセル内に整備した。三次元X線撮影装置は、従来の二次元のものに比べて欠陥形状を、視覚的にかつ細かく観察する利点を有している。三次元X線撮影装置は、CTスキャナ,X線発生部,回転昇降試料台,X線検出器,コリメータ等から構成される。本報告では、三次元X線撮影装置のシステム設計,製作,ホットセルへの設置及び線の影響やX線の透過性能を調べるために、照射済燃料棒やRIを用いたホット性能試験について述べる。この三次元X線撮影装置の整備により、高燃焼度燃料や大型試験片の照射後試験において技術的価値の高いデータを供給することができるようになった。
加藤 佳明; 高田 文樹; 相沢 静男; 中川 哲也
JAEA-Testing 2009-008, 29 Pages, 2010/03
本報告は、JMTRホットラボ施設に設置した軽水炉構造材料等の組織構造を微細な角度から観察するための装置に関するものである。当該装置は、原子炉材料の照射後試験設備の1つとして、軽水炉構造材料等の中性子照射環境における劣化挙動に関する技術的知見を取得するとともに健全性評価のためのデータ拡充を図ることを目的とした装置であり、その整備についてまとめたものである。
相沢 静男; 中川 哲也; 近江 正男; 林 光二; 岩松 重美; 川又 一夫; 加藤 佳明; 金澤 賢治
JAEA-Technology 2009-069, 32 Pages, 2010/03
原子力機構では重要な安全基盤研究施設の1つとして位置づけられた材料試験炉(JMTR: Japan Materials Testing Reactor)を安定して運転するための改修を進めている。経済産業省原子力安全・保安院からの受託事業「軽水炉燃材料詳細健全性調査」では、これと並行して照射試験装置を整備し軽水炉の燃料及び構造機器の健全性評価にかかわる基準等の整備に資するための照射試験を実施する計画である。同試験の遂行に必要となるホットラボ施設の整備として、平成19年度は、(1)JMTRホットラボのしゃへい強化,(2)キャプセル組立装置,(3)燃料照射試験のための国内輸送装置,(4)燃料棒中心孔加工装置,(5)パワーマニプレータ,(6)マスタースレーブ・マニプレータ及び、(7)微細構造観察装置の7項目について検討を進めた。本報告書は、これら検討の結果と、今後の課題についてまとめたものである。
田口 剛俊; 加藤 佳明; 相沢 静男
JAEA-Technology 2009-029, 18 Pages, 2009/07
本報告は、軽水炉構造材の高経年化に伴う材料劣化,損傷に関する研究に資するためのJMTRホットラボセル内で行う照射材の切断,研磨,表面処理などから成る試験片調製に関するものである。照射誘起応力腐食割れ(IASCC)試験用の照射済みCT試験片及びSSRT(Slow strain rate tensile)試験片から電子線後方散乱回折(EBSD)観察用及びTEM観察用の2種類の試験片を採取し調製する技術が開発された。これらの試験片調製においては、き裂が進展した脆い部位の取扱い及び小形化等の遠隔操作では技術的な困難さを試行錯誤のうえに克服し的確な調製技術を確立した。
田口 剛俊; 加藤 佳明; 高田 文樹; 近江 正男; 中川 哲也
UTNL-R-0471, p.5_7_1 - 5_7_8, 2009/03
軽水炉の高経年化に伴い、顕在化する可能性のある照射誘起応力腐食割れ(IASCC)に関して、正確な挙動予測及び有効な対策技術の開発が確立していないため、IASCCの発生進展機構の究明を始めた。その一環として、これまでは実施されなかった中性子照射され高放射化した構造材の結晶方位解析を可能とした遠隔操作型結晶方位解析装置の整備及びデータ解析ソフトウェアの開発を行い、ホットセル内に装置を設置した。本報告は当該解析装置に供する試験試料の遠隔操作による最適な試料調製技術についてまとめたものである。これら解析装置の技術開発により、き裂が進展した粒界の粒界性格やき裂周辺の変形挙動を調べることが可能となり、軽水炉構造材料の高経年化対策におけるメカニズム解明に大きな貢献が期待できるとともに高速炉及び次世代炉の炉内構造物の劣化損傷現象をミクロな変形挙動の観点から機構論的に解明するための不可欠なツールとして期待できる。
加藤 佳明; 三輪 幸夫; 高田 文樹; 近江 正男; 中川 哲也
JAEA-Testing 2008-005, 48 Pages, 2008/06
本報告は、JMTRホットラボ施設に設置した照射後原子炉材料のための結晶方位解析装置に関するものである。同装置は、原子炉材料の照射後試験設備の1つとして世界で初めてホットセル内に設置され、IASCC(照射誘起応力腐食割れ),IGSCC(粒界型応力腐食割れ)の研究に貢献している。その整備と運転経験についてまとめた。