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報告書

炭酸塩スラリーの作製諸条件や保管期間が化学的特性およびレオロジー特性に与える影響

加藤 友彰; 山岸 功

JAEA-Technology 2023-018, 53 Pages, 2023/11

JAEA-Technology-2023-018.pdf:2.6MB

東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉作業において多核種除去設備(ALPS)前処理設備で発生する放射性の炭酸塩スラリー廃棄物(炭酸塩スラリー)は、高性能容器(HIC)に一時保管されている。2015年に炭酸塩スラリーへの気泡の保持が原因と推定されるHIC外部への溢水事象が確認され、HICに格納された炭酸塩スラリー(HICスラリー)保管に対する安全評価の必要性が高まっている。この安全評価をする上で、炭酸塩スラリー内での気泡保持放出特性等に寄与する懸濁物質粒子の化学的特性およびレオロジー特性の評価が重要である。特に、HIC外部への溢水が確認されたHICスラリーは保管上のリスクが高いと推定される。そこで本報では、当該HICスラリーのALPS入口水中Mg/Ca質量比を模擬して作製した模擬炭酸塩スラリー(模擬スラリー)を用いて、前処理設備における反応槽滞留時間やその後の濃縮過程がスラリーの化学的特性に与える影響を検討した。さらに処理液等の混入による懸濁物質濃度(SS濃度)の低下および充填後の静置時間等外的因子がレオロジー特性、特に沈降性、流動特性に与える影響を検討した。スラリー作製時の反応槽滞留時間およびスラリー濃縮過程が化学的特性に与える影響を検討した結果、クロスフローフィルタ(CFF)による濃縮過程を経ることで反応槽滞留時間の粒度への影響が微小となること、実機の通常運転時の実績と同じSS濃度150g/Lで作製した模擬スラリーは0.4$$mu$$m以下の不定形の粒子によって構成されていることが明らかとなった。また、処理液等の混入による充填時のSS濃度の低下および静置時間がレオロジー特性に与える影響を検討した結果、SS濃度の低下は初期の沈降速度増加に寄与すること、SS濃度150g/Lのスラリーと比較し沈降層部の密度が低くなることを明らかにした。加えて沈降に伴う密度の増加とスラリーの降伏応力間に正の指数関数的な相関が確認され、静置初期のスラリーでは非ビンガム流動的特性であるのに対し、静置期間が長期になることでビンガム流動的特性へと変化することが示唆された。これら一連の成果は、実際の福島県で保管されている炭酸塩スラリーのHIC内での現在の状態を推察する知見を与え、HIC表面線量評価やスラリー移し替え時等の安全評価への貢献が期待される。他方で、放射線によるスラリーへの化学特性への影響および気泡の保持・放出特性は検討課題としてあげられる。

論文

Chemical species of cesium and iodine in condensed vaporized microparticles formed by melting nuclear fuel components with concrete materials

大貫 敏彦*; Ye, J.*; 加藤 友彰; Liu, J.; 高野 公秀; 香西 直文; 宇都宮 聡*

Environmental Science; Processes & Impacts, 25(7), p.1204 - 1212, 2023/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Chemistry, Analytical)

福島第一原子力発電所事故により生成し環境に放出された放射性微粒子に含まれるCsとIの化学状態を明らかにするため、CsIとコンクリートを含む核燃料成分を用いた溶融実験により生成した粒子(CVP)に含まれるCsとIを分析した。CVPは直径が数10$$mu$$mより小さい丸い粒子で、CsとIを含んでいた。2種類の粒子が確認された。一つはCsとIを多く含むもので、CsIが含まれていると推定された。他方はSi量が多く、CsとIの量は少なかった。2種類の粒子に含まれるCsIの大部分は水に溶けた。Siを多く含む粒子からは一部のCsが水に溶けずに残った。これらの結果は、後者の粒子ではSiとともにCsが粒子に取り込まれ、Siによってこの粒子の溶解性が低くなったことを示す。

論文

Chemical species of iodine during sorption by activated carbon; Effects of original chemical species and fulvic acids

加藤 友彰; 香西 直文; 田中 万也; Kaplan, D. I.*; 宇都宮 聡*; 大貫 敏彦

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(5), p.580 - 589, 2022/05

 被引用回数:4 パーセンタイル:56.94(Nuclear Science & Technology)

本研究は、福島第一原子力発電所の汚染水処理施設において、地下水に一般的に含まれる天然有機物であるフルボ酸が、活性炭に吸着除去されると考えられる放射性ヨウ素の化学状態に及ぼす影響を検討した。フルボ酸が無い場合、活性炭に吸着したヨウ素の化学状態は変化しなかったが、ヨウ化物イオンはヨウ素酸イオンよりも活性炭に吸着しにくかった。フルボ酸がある場合、吸着したヨウ素酸イオンの一部がヨウ化物イオンに還元した。本研究結果は、使用済み吸着材の長期保管中にヨウ素酸イオンの還元が進行することを示唆する。

論文

Reduction behaviors of permanganate by microbial cells and concomitant accumulation of divalent cations of Mg$$^{2+}$$, Zn$$^{2}$$+, and Co$$^{2+}$$

加藤 友彰*; Yu, Q.*; 田中 万也; 香西 直文; 斉藤 拓巳*; 大貫 敏彦

Journal of Environmental Sciences, 86, p.78 - 86, 2019/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:8.42(Environmental Sciences)

本論文では、水溶液中の過マンガン酸カリウム(Mn(VII))とバクテリア細胞が接触したときのマンガンと共存金属イオンの挙動を検討した。細胞とMn(VII)が背食すると、細胞が破砕されるとともに細胞によりMn(VII)が還元されMn酸化物(バイオマスMn酸化物)として沈殿した。Co$$^{2+}$$イオンが共存した場合、CoはCo$$^{3+}$$に酸化されてMn酸化物中に取り込まれることがわかった。この結果は、過マンガン酸カリウムを廃水等に投入すると微生物の殺菌と金属イオンの除去が同時に起こることを示す。

口頭

MnO$$_{4}$$イオンの微生物還元挙動の解明

加藤 友彰*; 大貫 敏彦; 斉藤 拓巳; 香西 直文; Yu, Q.

no journal, , 

MnO$$_{4}$$イオンの微生物による還元挙動を調べた。その結果、添加されたKMnO$$_{4}$$は、微生物により還元されMn(VII)がMn(IV)となり、高菌濃度ではさらにMn(IV)がMn(III,II)に還元されることが分かった。

口頭

MnO$$_{4}$$イオンの微生物還元挙動の解明

加藤 友彰*; 大貫 敏彦; 斉藤 拓巳; Yu, Q.

no journal, , 

MnO$$_{4}$$イオンの微生物による還元挙動を調べた結果、添加されたKMnO$$_{4}$$は、微生物により還元されMn(VII)からMn(IV)となり、高菌濃度ではさらにMn(IV)からMn(III,II)の還元が菌により起きたと考えられる。

口頭

微生物還元能によるMn酸化物生成と重元素の再分配挙動の解明

加藤 友彰*; 大貫 敏彦; Yu, Q.; 斉藤 拓巳

no journal, , 

7価Mnの細胞表面における還元によりMn酸化物を形成した。さらに、形成時における2価Coの取り込み挙動を検討した。その結果、Mn酸化物に取り込まれたCoが3価に酸化されることにより安定に存在することを明らかにした。

口頭

Sorption of Co to biogenic Mn oxides produced by MnO$$_{4}$$ reduction

加藤 友彰; 大貫 敏彦; 斉藤 拓巳; Yu, Q.

no journal, , 

微生物細胞表面でのMn酸化物形成時における2価Coの収着挙動を調べた。その結果、過マンガン酸カリウムの還元により4価のMn酸化物が形成した。CoはMn酸化物に取り込まれる過程で3価に酸化されることがXANES解析で明らかになった。この結果から、微生物表面でのMn酸化物生成時におけるCoの収着は、酸化を伴う収着機構であることが分かった。

口頭

MnO$$_{4}$$$$^{-}$$の還元により生成したMn酸化物に対するCo$$^{2+}$$の収着挙動

加藤 友彰; 大貫 敏彦; 斉藤 拓巳*; Yu, Q.

no journal, , 

放射性Coの回収技術開発を目的として、微生物細胞を還元剤とし生成したMn(IV)酸化物(biomasss-MnO$$_{x}$$)の形成機構とCo$$^{2+}$$の収着挙動について調べた。biomasss-MnO$$_{x}$$は、乳酸を還元剤として形成させたMnO$$_{x}$$よりも多くのCoを収着すること、MnO$$_{x}$$に収着したCoはCo(III)に酸化していることを明らかにした。

口頭

微生物細胞を用いたMnO$$_{4}$$$$^{-}$$の還元により生成したMn酸化物に対するCo$$^{2+}$$の収着挙動

加藤 友彰; 大貫 敏彦; 斎藤 拓巳*; Yu, Q.

no journal, , 

水環境からの放射性Coの回収を目的に、MnO$$_{4}$$$$^{-}$$イオンを微生物により還元生成したMn酸化物への収着を調べた。Coの収着量はZnよりも当量比で高かった。この原因は、Co$$^{2+}$$のCo$$^{3+}$$への酸化収着によると推察された。

口頭

Sorption of Sr$$^{2+}$$ into Mn oxides produced by MnO$$_{4}$$$$^{-}$$ reduction using biomass

加藤 友彰; 大貫 敏彦; Yu, Q.

no journal, , 

福島第一原子力発電所事故により多様な放射性核種が海洋に放出された。汚染された海水の除染技術開発が必要である。マンガン酸化物は種々のイオンを吸着することが知られており、バイオマスを使って7価のマンガンを還元することにより生成させることができる。しかし、そのようにして生成されるバイオマス-マンガン酸化物の金属イオン吸着機構についてはほとんどわかっていない。本研究では、微生物細胞をバイオマスとして使って過マンガン酸カリウムを還元させて生成させたバイオマス-マンガン酸化物生成過程におけるSr$$^{2+}$$吸着機構を調べた。過マンガン酸カリウムの還元により、黒色沈殿が生成した。この沈殿中のSrについてEXAFS分析を行ったところ、Srの近傍にMnが存在することがわかった。これは、MnとSrが内圏型錯体を形成していることを示す。

口頭

HIC模擬炭酸塩スラリーの照射実験,6; 照射後スラリーの気泡保持特性

加藤 友彰; 山岸 功

no journal, , 

多段式照射容器を用いて福島第一原子力発電所(1F)炭酸塩スラリー廃棄物を模擬したスラリーの照射に伴うスラリー内水素気泡保持特性および保持の高さ依存性を検討した。上澄み液を除いた模擬スラリーC3およびC5(以下、高密C3および高密C5と表記)を、均一化及び脱泡しユニット1段ごとに4段目まで充填し1時間後にCo-60ガンマ線で容器側面を照射した。積算吸収線量は各ユニットに貼ったCTAフィルムで測定し、高密C3で148Gy/25h(平均6.2kGy/h)、高密C5で135Gy/94h(平均1.4kGy/h)であった。どちらの照射試験においても前報までに確認された(1)ガス(気泡)生成、(2)気泡の成長に伴うスラリーの容積の増大と上澄み液の形成といった気泡保持放出過程が観察された。また、降伏応力は、照射前が2試験平均で62$$pm$$0.3Paであったのに対し照射直後の気泡が保持された状態では2試験平均で139$$pm$$7.5Paと2倍程度上昇することが明らかとなった。同試料を脱泡することで照射前の降伏応力へ近づくことから、照射により発生した気泡の保持に伴い硬い立体構造が形成されることで降伏応力の上昇が起きると示唆された。さらに照射後の脱泡前後における密度差より各段における気泡保持量を検討した結果、各段におおよそ同程度気泡が保持されていることが明らかとなった。

口頭

HIC模擬炭酸塩スラリーの照射実験,5; スラリーの化学組成が性状に及ぼす影響

山岸 功; 加藤 友彰; 堀田 拓摩

no journal, , 

福島第一原子力発電所事故の汚染水処理で発生する炭酸塩スラリーはHIC容器に保管されているが、容器外へのたまり水が確認された。これまでのシリーズ発表では、その要因として放射線分解水素による模擬スラリーの膨張などを報告した。本発表では、処理時の水質や運転条件をもとに、主成分であるカルシウムとマグネシウムの割合や沈殿反応時間が異なる模擬スラリーを作製し、沈降密度,粒子形状などの性状を比較検討した。カルシウム含有率が高いスラリーの沈降密度が高い傾向を示し、代表的組成のスラリーCについて沈殿反応時間を変えても沈降挙動に及ぼす影響は小さいことがわかった。エタノール脱水したスラリーCのSEM分析により、0.4ミクロン以下の微細な沈殿が数ミクロン以上の不定形な粒子に凝集している様子が観察された。

口頭

汚泥返送式スラリーの特性評価,1; 炭酸塩スラリーの作製と物性評価

加藤 友彰; 山岸 功

no journal, , 

多核種除去設備(ALPS)前処理過程で発生するマグネシウム,カルシウムを主成分とする炭酸塩スラリー廃棄物は体積の80%以上が水分であるため、さらなる脱水により減容化が見込める。濃縮率を上げる方式として汚泥返送式凝集沈殿法がある。本発表では汚泥返送式凝集沈殿法を用いて炭酸塩スラリー(返送式スラリーH)を作製し、粒子の成長過程および沈降性を検討した。作製した返送式スラリーHは静置により上澄み液と沈降層への分離が確認された。既報で作製した現行のALPSを模擬したスラリーCと比較して、沈降層体積割合はスラリーCの半分以下となり、返送式スラリーHの高い沈降性が確認された。粒子の形状観察の結果、濃縮が進むにつれ、カルシウム由来の粒子の粒子径は大きくなり、表面にマグネシウム由来の粒子が付着し覆う様子が観察された。XRDによる分析の結果、返送式スラリーHの主な化学種は炭酸カルシウムと水酸化マグネシウムであることが明らかとなった。これらの結果より、汚泥返送に伴うスラリー中の炭酸カルシウムおよび水酸化マグネシウム粒子径の増大が返送式スラリーHの高い沈降性に起因すると示唆された。

口頭

汚泥返送式スラリーの特性評価,2; 照射後炭酸塩スラリーの気泡保持特性

山岸 功; 加藤 友彰

no journal, , 

汚泥廃棄物の減容につながる返送式凝集沈殿法を用いて炭酸塩スラリーを作製し、ガンマ線照射で生成する気泡の保持特性を検討した。分割可能な多段式円筒容器にスラリーを充填し、気泡保持に伴うスラリー密度の低下から高さ方向の気泡分布を求めた結果、下部よりも上部のスラリーに気泡が多く保持される傾向が認められた。

口頭

Ra-226除去に向けた微生物を利用したマンガン酸化物生成過程におけるアルカリ土類金属除去

加藤 友彰; 大貫 敏彦; Yu, Q.*

no journal, , 

微生物細胞を還元剤として過マンガン酸イオンの還元により生成したマンガン酸化物(biomass-MnOx)生成過程におけるアルカリ土類金属除去機構の解明を行った。biomass-MnOx生成過程におけるアルカリ土類金属除去は初期のコロイド生成過程における金属の収着と、その後の凝集に伴う収着した金属の溶出が伴う機構であった。また、除去量は水和イオン半径に依存することが明らかとなった。

口頭

ジオポリマー廃棄体のセシウム保持特性

有阪 真; 加藤 友彰; 佐川 祐介*; Cantarel, V.

no journal, , 

東京電力福島第一原子力発電所における汚染水処理により発生する水処理二次廃棄物の処理方法の確立が課題である。本研究では、Csを吸着した廃ゼオライトをNa系ジオポリマーにより固化処理する場合を想定し、ジオポリマー廃棄体のCs保持特性を調べるため浸出試験を行い、浸出性指数を得た。

口頭

長期静置したHIC模擬炭酸塩スラリーのレオロジー特性評価

加藤 友彰; 堀田 拓摩; 山岸 功

no journal, , 

2016年春から2021年秋に至る本学会の大会において、シリーズ発表「HIC模擬炭酸塩スラリーの照射実験(1)-(6)」として福島第一原子力発電所(1F)の炭酸塩スラリー廃棄物を模擬したスラリー(模擬スラリー)の化学性状および気泡保持特性について報告してきた。その後も発表者らは気泡保持放出特性に関連するレオロジー特性に着目し詳細な研究を進めている。本発表ではこれまでに製作した模擬スラリーを用いて気泡保持放出に関連するレオロジー特性の一つである降伏応力に関し、静置時間等が与える影響について報告する。2年間静置したスラリーの降伏応力測定結果より、静置初期のスラリーでは非ビンガム流動的特性であるのに対し、静置期間が長期になることでビンガム流動的特性へと変化することが示唆された。また、沈降に伴う沈降層部の密度増加に起因する降伏応力の指数関数的な増加が確認された。これら一連の結果から、スラリーの安全な保管を検討する際は、スラリーのレオロジー環境変化をふまえることが重要であると考えられる。

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