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報告書

FBR金属材料試験実施要領書(2023年度改訂版)

今川 裕也; 豊田 晃大; 鬼澤 高志; 加藤 章一

JAEA-Testing 2023-004, 76 Pages, 2024/03

JAEA-Testing-2023-004.pdf:2.08MB

本要領書は、高速炉の高温構造設計技術開発の一環として実施している大気中、アルゴン中及びナトリウム中材料試験の実施方法や得られたデータの整理方法についてとりまとめたものである。本報は、1977年に発行された「FBR金属材料試験実施要領書[PNC TN241 77-03]」および2001年に発行された「FBR金属材料試験実施要領書(改訂版)(マニュアル) [JNC TN9520 2001-001]」に日本産業規格(JIS)における試験法の改訂を反映するとともに、国内学会における材料試験法標準である日本機械学会(JSME)の推奨常温/高温引張試験方法や日本材料学会(JSMS)の高温低サイクル疲労試験法標準も参考にしながら作成した。

論文

改良9Cr-1Mo鋼における550$$^{circ}$$Cの最適疲労破損式の1$$times$$10$$^{11}$$サイクルまでの適用性検証

豊田 晃大; 今川 裕也; 鬼澤 高志; 加藤 章一; 古谷 佳之*

日本機械学会論文集(インターネット), 89(928), p.23-00206_1 - 23-00206_15, 2023/12

高速炉を設計するためには、構造材料の1$$times$$10$$^{9}$$サイクルまでの高サイクル疲労を考慮する必要がある。1$$times$$10$$^{9}$$サイクルでの高サイクル疲労を評価するためには、1$$times$$10$$^{11}$$サイクルまで適用可能な疲労曲線を作成する必要がある。本研究では、高速炉構造材料の候補材料である改良9Cr-1Mo鋼の高サイクル疲労評価手法を開発するため、ひずみ制御条件下での高サイクル疲労試験を実施するとともに、超音波疲労試験を実施した。試験結果に基づき、最適疲労曲線を拡張し、日本機械学会の最適疲労曲線が1$$times$$10$$^{11}$$サイクルまで適用可能であることを確認した。

論文

Material data acquisition activities to develop the material strength standard for sodium-cooled fast reactors

豊田 晃大; 鬼澤 高志; 若井 隆純; 橋立 竜太; 加藤 章一

Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles; Sustainable Clean Energy for the Future (FR22) (Internet), 10 Pages, 2022/04

Adopting the 60-year design is regarded as one of the most effective means for the practical realization of Sodium-cooled Fast Reactor (SFR), which improves the economic efficiency and reduces the radioactive waste of SFR. In addition, since the happening of the severe accident (SA) at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant, the structural integrity evaluation of SA has been emphasized on SFR as well. As for the practical realization of SFR, it is indispensable to improve materials strength standards such as the extremely high temperature material properties which is required for the application of structural integrity evaluation during the happening of SA. In order to make it possible to evaluate the structural integrity during 60-year design and SA, JAEA is working on the sophistication of the material strength standards. Moreover, material strength tests such as high temperature tensile tests, creep tests and fatigue tests are conducted systematically. In the paper, the overall picture of material testing that we have acquired or plan to acquire in order to establish the JSME standard will be reported.

報告書

9Cr-ODS鋼被覆管の引張・クリープ特性評価について

矢野 康英; 橋立 竜太; 丹野 敬嗣; 今川 裕也; 加藤 章一; 鬼澤 高志; 伊藤 主税; 上羽 智之; 大塚 智史; 皆藤 威二

JAEA-Data/Code 2021-015, 64 Pages, 2022/01

JAEA-Data-Code-2021-015.pdf:2.6MB

安全性・経済性に優れ、放射性廃棄物の減容化・有害度の低減に貢献する高速増殖炉サイクルシステムの実用化の観点から、燃料の高燃焼度化が求められており、これに対応した被覆管材料の開発が必要不可欠である。この高燃焼度達成のための被覆管材料には、耐照射スエリング性能及び高温強度特性に優れた酸化物分散強化(Oxide Dispersion Strengthened; ODS)フェライト鋼の研究開発を実施している。ODSフェライト鋼を燃料被覆管として適用するためには、材料強度基準整備が重要であり、そのためのクリープ強度データ等の各種強度データ取得を実施している。本研究では、材料強度基準整備に資することを目的に、これまで得られた知見・検討結果に基づき、9Cr-ODS鋼被覆管の引張強度とクリープ強度特性について評価を行った。9Cr-ODS鋼は相変態温度を持つことから、母相の相状態が変化しない850$$^{circ}$$C以下と事故時を想定したそれ以上の温度域に分けて評価を行った。

論文

Proposal of simulation material test technique for clarifying the structure failure mechanisms under excessive seismic loads

橋立 竜太; 加藤 章一; 鬼澤 高志; 若井 隆純; 笠原 直人*

Proceedings of ASME 2021 Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2021) (Internet), 9 Pages, 2021/07

過大地震荷重下における構造物の破損メカニズムを明らかにすることは非常に重要である。一方で、実際の構造材料を使用した構造物試験は非常に難しく、費用もかかる。そのため、過度の地震荷重下での構造破損メカニズムをシミュレートするために、模擬材料として鉛合金を用いた試験技術を提案した。この研究では、鉛合金を使用して材料試験を実施し、模擬材料試験の有効性を検証した。さらに、一連の材料試験の結果に基づいて、鉛合金の非弾性構成方程式(最適疲労破損式と動的応力-ひずみ関係式)を作成した。提案した式を用いることで、有限要素解析等の非線形解析も実行可能にした。これらの結果から、模擬材料試験技術が、過大地震荷重下での構造物の破損メカニズム解明に有効な手法として提案することができた。

論文

High-temperature creep deformation in FeCrAl-oxide dispersion strengthened alloy cladding

鵜飼 重治; 加藤 章一; 古川 智弘; 大塚 智史

Materials Science & Engineering A, 794, p.139863_1 - 139863_13, 2020/09

 被引用回数:44 パーセンタイル:95.09(Nanoscience & Nanotechnology)

著者が代表者として文部科学省の原子力システム研究開発事業(平成25年度$$sim$$平成28年度)で実施したFeCrAl-ODS合金のクリープ試験結果を解析したものである。本合金は軽水炉事故耐性被覆管として開発したもので、転位と酸化物粒子の弾性相互作用と転位の上昇運動による応力緩和効果を考慮して、転位の酸化物粒子からの離脱応力を求めた。この離脱応力を新たに作成した一般化した歪速度-応力関係図の中にプロットすることで、以下のことを明らかにした。設定応力が離脱応力を越える場合、転位は酸化物粒子を乗越えて変形するが、その場合でも転位の上昇運動による応力緩和が重要である。設定応力が離脱応力に達しない場合、転位は酸化物粒子を乗り越えられず、粒界すべりが起こる。事故時1000$$^{circ}$$Cでは粒界すべり支配の変形となる。以上、軽水炉事故耐性用FeCrAl-ODS合金被覆管について、事故時に経験する1000$$^{circ}$$C高温で、低応力・低歪速度で起こる変形予測に適用可能な高温クリープ構成式を変形メカニズムと共に提示した。

論文

Proposal of simulation materials test technique and their constitutive equations for structural tests and analyses simulating severe accident conditions

橋立 竜太; 加藤 章一; 鬼澤 高志; 若井 隆純; 笠原 直人*

Proceedings of ASME 2020 Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2020) (Internet), 9 Pages, 2020/08

シビアアクシデント時には、原子力発電所の構造材料は過度の高温にさらされる。過酷事故時の構造物の終局破損様式を把握することは非常に重要であるが、そのようなシビアアクシデント時の破壊メカニズムは明らかにされていない。しかしながら、実際の構造材料を用いて構造物破壊試験を実施することは非常に難しく、かつ高価な試験になる。そこで、実際の構造材料の代わりに鉛合金を使用した構造物破壊試験を提案する。低温での鉛合金構造の破損メカニズムと高温での実際の構造の破損メカニズムとの類似性を実証するには、数値解析が必要である。2019年に数値解析のための非弾性構成方程式を提案したが、鉛合金の材料試験ではばらつきが大きく、提案式は良好に表現することができなかった。本研究では、材料特性を安定させる時効合金を用いた新しい材料試験結果に基づいて、鉛合金の改良非弾性構成方程式を提案する。

論文

Development of ODS tempered martensitic steel for high burn up fuel cladding tube of SFR

大塚 智史; 丹野 敬嗣; 岡 弘; 矢野 康英; 舘 義昭; 皆藤 威二; 橋立 竜太; 加藤 章一; 古川 智弘; 伊藤 主税; et al.

2018 GIF Symposium Proceedings (Internet), p.305 - 314, 2020/05

酸化物分散強化型(ODS)鋼は、先進原子力システム用の高強度・耐照射性材料として、世界的に研究開発が進められてきた。日本原子力研究開発機構(JAEA)では、ODS鋼をナトリウム冷却高速炉(SFR)の高燃焼度被覆管の最有力候補材と位置づけ研究開発を進めてきた。ODS鋼適用による高燃焼度化の達成により、SFRの経済性向上および放射性廃棄物の減容・有害度の低減が可能となる。本稿は、JAEAにおけるSFR高燃焼度被覆管用ODSマルテンサイト鋼の開発状況とその展望について取りまとめたものである。

報告書

SUS316及びSUS321の材料試験データ集,1

橋立 竜太; 加藤 章一; 栗原 成計

JAEA-Data/Code 2019-005, 117 Pages, 2019/07

JAEA-Data-Code-2019-005.pdf:2.54MB

SUS316及びSUS321は、高温強度特性等に優れていることから、高速炉の構造材料に使用されている。本報告書は、これまで材料試験において取得された両鋼に関する機械的強度特性データを取りまとめたものである。長時間試験やナトリウム環境下での試験など多くの貴重な試験データを有するものであり、高速炉の構造材料研究に役立つものである。

論文

Ultra-high temperature creep rupture and transient burst strength of ODS steel claddings

矢野 康英; 関尾 佳弘; 丹野 敬嗣; 加藤 章一; 井上 利彦; 岡 弘; 大塚 智史; 古川 智弘; 上羽 智之; 皆藤 威二; et al.

Journal of Nuclear Materials, 516, p.347 - 353, 2019/04

 被引用回数:15 パーセンタイル:86.05(Materials Science, Multidisciplinary)

一般的に耐熱マルテンサイト鋼の高温でのクリープ強度はオーステナイト鋼に比較し劣ることが知られているが、超高温である1000$$^{circ}$$Cにおける9Cr-ODS鋼被覆管のクリープ強度は、耐熱用オーステナイトステンレス鋼と比較しても卓越強度を示すことが明らかになった。1000$$^{circ}$$Cでのクリープ強度は、650から850$$^{circ}$$Cのデータを使用し定式化し、予想した破断強度よりも高いものであった。この優れた強度は、9Cr-ODS鋼の母相が$$alpha$$から$$gamma$$相に相変態することに起因すると考えられる。また、9Cr-ODS鋼被覆管の急速加熱バースト強度も、一般的な11Cr-耐熱マルテンサイト鋼であるPNC-FMS被覆管に比較し高い傾向であった。累積損傷和(CDF)を使用し解析することにより、ある程度の精度をもって、過渡時や事故時の9Cr-ODS鋼及びPNC-FMS被覆管の寿命予測が可能となることを示すことができた。

論文

Model calculation of Cr dissolution behavior of ODS ferritic steel in high-temperature flowing sodium environment

大塚 智史; 丹野 敬嗣; 岡 弘; 矢野 康英; 加藤 章一; 古川 智弘; 皆藤 威二

Journal of Nuclear Materials, 505, p.44 - 53, 2018/07

AA2017-0603.pdf:1.7MB

 被引用回数:2 パーセンタイル:20.93(Materials Science, Multidisciplinary)

高温流動Na中での燃料被覆管からのCr溶出挙動に及ぼす各種試験パラメータ(Na中溶存Cr濃度、試験温度、軸方向温度勾配、Na流速)の影響を系統的に把握するための計算モデルを構築し、数値計算を行った。Cr溶出挙動が液体Na中の溶存Cr濃度の微量の変化に大きく影響される計算結果を得た。Na中のCr濃度は、Na冷却高速炉(SFR)内における燃料被覆管からのCr溶出挙動の予測・制御のため、注目すべき重要なパラメータであると考えられる。Na中溶存Cr濃度を0.07wtppmmとした場合の本モデル計算で得たODS鋼被覆管肉厚方向のCr濃度プロファイルは、BOR-60照射試験データとよく一致した。

論文

Thermal fatigue test on dissimilar welded joint between Gr.91 and 304SS

若井 隆純; 小林 澄男; 加藤 章一; 安藤 勝訓; 高正 英樹*

Proceedings of 25th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-25) (CD-ROM), 7 Pages, 2017/07

異材溶接継手構造モデルに対する熱疲労試験について述べる。JSFR設計においては、IHXとSGにフェライト-オーステナイト異材溶接継手が発生する。JSFRの機器では、クリープ疲労が最も重要な破損様式であるが、異材溶接技手に対するクリープ疲労強度評価法は確立されていない。評価法を開発し検証するためには、構造物試験が必要である。そこで、周方向に改良9Cr-1Mo鋼-SUS304の異材溶接継手を有する厚肉円筒に対する熱疲労試験を行った。これらの鋼種の熱膨張係数は大きく異なることから、中間にNi基合金がバタリング溶接された。試験後の解体検査で、SUS304側熱影響部と改良9Cr-1Mo鋼側熱影響部に深いき裂が観察された。SUS304母材表面には亀甲状のき裂が多数見られた。有限要素解析に基づく疲労損傷評価の結果、最大の疲労損傷はSUS304側熱影響部に発生すると評価された。また、SUS304母材部の疲労損傷も大きく評価された。これらの評価結果は、実験結果とよく一致する。しかし、改良9Cr-1Mo鋼側熱影響は、比較的小さい疲労損傷と評価されたにもかかわらず、深いき裂が観察された。この原因を究明するため、数値解析と金属組織観察を実施した。

論文

Ultra-high temperature tensile properties of ODS steel claddings under severe accident conditions

矢野 康英; 丹野 敬嗣; 岡 弘; 大塚 智史; 井上 利彦; 加藤 章一; 古川 智弘; 上羽 智之; 皆藤 威二; 鵜飼 重治*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 487, p.229 - 237, 2017/04

 被引用回数:37 パーセンタイル:96.77(Materials Science, Multidisciplinary)

シビアアクシデント時におけるODS鋼被覆管とラッパ管材料の引張特性を調べることを目的に、室温から融点近傍の1400$$^{circ}$$Cまでの引張試験を実施した。900$$sim$$1200$$^{circ}$$Cまでの超高温での引張特性は他の炉心材料と比較し優れた特性を有していたが、それ以上の超高温温度域になると急激な特性低下が認められた。この強度低は、$$gamma$$/$$delta$$変態を伴って、変形メカニズムが伸びの低下を伴う粒界すべりに変化することに起因すると考えられる。一方、12Cr-ODS鋼とFeCrAl-ODS鋼では、1200$$^{circ}$$C以上でも急激な低下は生じず、高い強度を維持していた。本研究成果の一部は、文部科学省の原子力システム研究開発事業による委託業務として、北海道大学が実施した平成25$$sim$$28年度「事故時高温条件での燃料健全性確保のためのODSフェライト鋼燃料被覆管の研究開発」を含む。

論文

Evaluation on tolerance to failure of ODS ferritic steel claddings at the accident conditions of fast reactors

上羽 智之; 矢野 康英; 大塚 智史; 永沼 正行; 丹野 敬嗣; 岡 弘; 加藤 章一; 皆藤 威二; 鵜飼 重治*; 木村 晃彦*; et al.

Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (CD-ROM), 7 Pages, 2017/04

酸化物分散強化型(ODS)フェライト鋼は、高速炉燃料要素用に開発している長寿命被覆管候補材料である。実証炉規模の高速炉で冷却材喪失(LOF)型および過出力(TOP)型の事故を想定した場合のODSフェライト鋼被覆管の破損耐性を累積損傷和(CDF)によって評価し、受動的炉停止システムが動作するまでCDFが破損目安値の1.0を十分に下回るという結果を得た。

論文

改良9Cr-1Mo鋼の高温強度に及ぼす繰返し軟化の影響

鬼澤 高志; 永江 勇二; 加藤 章一; 若井 隆純

材料, 66(2), p.122 - 129, 2017/02

次世代ナトリウム冷却高速炉では、配管の短縮化などによる物量削減を図り、優れた経済性を達成するために、高温強度と熱的特性に優れる改良9Cr-1Mo鋼を冷却系全般に適用することを検討している。改良9Cr-1Mo鋼は、繰返し負荷に伴い軟化挙動を示す材料であり、繰返し軟化により引張特性やクリープ特性に影響があることが報告されている。しかしながら、繰返し軟化条件をパラメータとして、系統的に高温材料特性への影響を検討した例はない。このため、改良9Cr-1Mo鋼について、繰返し軟化条件をパラメータとした繰返し軟化材を製作し、それらの引張試験およびクリープ試験を実施し、繰返し軟化条件と高温材料特性が受ける影響の関係を評価した。加えて、それら評価に基づき、高速炉設計における繰返し軟化効果の取扱いについて検討を実施した。

論文

Creep-fatigue tests of double-end notched bar made of Mod.9Cr-1Mo steel

下村 健太; 加藤 章一; 若井 隆純; 安藤 勝訓; 廣瀬 祐一*; 佐藤 健一郎*

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 9 Pages, 2015/05

本研究は、SFR機器の設計基準が考えうるすべての破損様式をカバーしていることを確認するための実験的・解析的研究である。現行の設計基準におけるクリープ疲労損傷評価法は、従来のオーステナイト系ステンレス鋼(例えばSUS304)の実験や数値解析に基づいて構築されている。改良9Cr-1Mo鋼の材料特性はオーステナイト系ステンレス鋼のそれらとはかなり異なるので、現行の設計基準の改良9Cr-1Mo鋼製機器への適用性を確認する必要がある。両側切欠きを有する改良9Cr-1Mo鋼試験片に対する30分のひずみ保持を伴う単軸クリープ疲労試験を実施した。キリカキ底の半径は、1.6mm, 11.2mmと40.0mm。1.6mmと11.2mmの切欠き試験片は切欠き底から破損したが、40.0mmの切欠き試験片は明らかに内部から破損した。また、保持時間は合計わずか2,000時間程度であるにもかかわらず、多くのクリープボイドと、粒状界き裂成長が観察された。このような特異な破損様式の原因を究明するため、いくつかの追加実験と数値解析を実施した。それらの結果から、このような特異な破損様式の原因を絞り込むことができた。最大の要因をはっきりさせるための将来の計画も提案した。

論文

Current status of the technology development on lithium safety handling under IFMIF/EVEDA

古川 智弘; 平川 康; 加藤 章一; 飯島 稔; 大高 雅彦; 近藤 浩夫; 金村 卓治; 若井 栄一

Fusion Engineering and Design, 89(12), p.2902 - 2909, 2014/12

 被引用回数:9 パーセンタイル:57.19(Nuclear Science & Technology)

核融合炉-DEMOで適用が計画されている候補材料の照射試験のために、幅広いアプローチ活動の下で、国際核融合材料照射施設(IFMIF)の工学設計・工学実証活動(EVEDA)が進められている。IFMIFターゲット施設の日本側の主要な活動は、世界最大級のリチウムループである「EVEDAリチウム試験ループ(ELTL)」を用いた工学実証である。このELTLの設計・制作と並行して、リチウム安全取扱いに関する技術確立に向けた研究が、IFMIF-EVEDAの下で関連技術の一つとして2008年より開始された。この研究では、リチウムの化学反応に関する実験、リチウム燃焼に関する実験、リチウム中不純物の化学分析技術の確立及び先進型リチウム漏えい検出器の開発を行った。本報告では、これら研究成果の現状について述べる。

論文

Corrosion of austenitic steel in leakage lithium

古川 智弘; 平川 康; 加藤 章一

Fusion Engineering and Design, 88(9-10), p.2502 - 2505, 2013/10

 被引用回数:6 パーセンタイル:44.02(Nuclear Science & Technology)

IFMIFで使用されるリチウムはが大気中の酸素,窒素及び湿分と反応した場合、酸化物や水酸化物及び窒化物を形成することが知られている。本研究では、これらリチウム漏えいにより形成する種々のリチウム化合物中でのオーステナイト系ステンレス鋼の腐食挙動を調べた。実験では、アルミナタンマン管にリチウム化合物とステンレス試料を充てんし、850$$^{circ}$$Cまで加熱処理を行った。その後、アルコールによる洗浄を行い、ステンレス試料の重量変化と近相観察を実施した。その結果、リチウム過酸化物を含有する環境下においてステンレス試料の激しい腐食が観察された。リチウム酸化物中では、熱力学考察のとおり、腐食は確認されなかった。リチウム水酸化物や窒化物中では、ステンレス試料はわずかに腐食を生じていた。

報告書

高酸素濃度ナトリウム環境下におけるFBR構造材料の腐食及び疲労特性

吉田 英一; 加藤 章一; 古川 智弘

JAEA-Research 2012-034, 68 Pages, 2013/01

JAEA-Research-2012-034.pdf:11.75MB

ナトリウム中の酸素濃度は材料腐食の支配的な因子であり、酸素の影響については十分な評価が必要である。本研究では、高酸素濃度のナトリウム環境下におけるFBR構造材料の腐食及び低サイクル疲労特性を把握するために試験を実施した。試験には、異なる組織構造を有する材料として、高速炉構造用316ステンレス鋼(316FR鋼)及びMod.9Cr-1Mo鋼を供した。腐食試験は、初期酸素濃度3レベル(1、10$$^{3}$$及び10$$^{4}$$ppm)の650$$^{circ}$$Cのナトリウム中で500時間を実施するとともに、腐食試験後の腐食材を用いて650$$^{circ}$$Cの大気中にて低サイクル疲労試験を実施し、これらの特性に及ぼす酸素濃度の影響を検討した。

報告書

ジルコニウム合金の高温ナトリウムとの共存性

古川 智弘; 加藤 章一; 前田 茂貴; 山本 雅也; 関根 隆; 伊藤 主税

JAEA-Research 2011-039, 20 Pages, 2012/02

JAEA-Research-2011-039.pdf:3.4MB

高速実験炉「常陽」では、炉心平均燃焼度のさらなる向上を目指して、ドライバー燃料領域の周囲に、ジルコニウム(Zr)合金製反射体を適用することが計画されている。本研究では、「常陽」の冷却材であるナトリウム(Na)中におけるZr合金の耐食性の評価を目的として、高温Na中における腐食特性及び機械的強度に及ぼすNa環境の影響を調べた。Na中浸漬試験は、2種類のZr合金を対象に、500$$^{circ}$$C及び650$$^{circ}$$Cの停留及び流動Na中にて実施し、腐食評価の指標となる重量変化量の測定及び金属組織観察を行った。また、同浸漬材料について、大気中でNa浸漬温度と同一温度条件下で引張試験を実施し、浸漬後の強度特性を調べた。

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