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論文

Comparison between simulations using the PHITS code and activated material analysis

助川 篤彦; 奥野 功一*

IEEE Transactions on Plasma Science, 43(11), p.3916 - 3920, 2015/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:4.72(Physics, Fluids & Plasmas)

国産モンテカルロ計算コードPHITSをJT-60SA装置で必要な放射線安全評価コードの一つとして利用するため、JT-60U運転に伴って発生した放射化材料分析結果との比較を行った。中性子輸送評価は、JT-60Uの主要構造部について、建家を含む実体系モデルを新たに作成し、PHITS計算を実施した。放射化材料分析は、JT-60U重水素運転時に金箔,コバルト箔,ニッケル箔を設置し、実験後に箔を回収して放射化箔分析を実施した。3種類の材料に対する放射化レベルは、3次元計算でおおむね説明できた。特にトカマク 本体に近い位置でより良い一致を示した。

論文

Estimation of the lifetime of resin insulators against baking temperature for JT-60SA in-vessel coils

助川 篤彦; 村上 陽之; 松永 剛; 櫻井 真治; 武智 学; 吉田 清; 池田 佳隆

Fusion Engineering and Design, 98-99, p.2076 - 2079, 2015/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:17.75(Nuclear Science & Technology)

JT-60SA計画は、ITER計画の幅広いアプローチ計画の日欧協力で進められている。JT-60SA容器内コイルは日本で設計・製作を行う。容器内コイル用の樹脂絶縁材には、真空容器のベーキング温度条件(200$$^{circ}$$C, 40000時間)に沿った耐熱性能が要求される。今回、容器内コイル設計に向け、耐熱耐久性の調査を実施し、$$sim$$220$$^{circ}$$C環境で、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂を母材とする7種類の候補樹脂絶縁材の寿命評価を実施した。高温環境下における化学反応速度はアレニウス法で評価する。耐熱耐久試験では、180$$^{circ}$$C, 200$$^{circ}$$C, 220$$^{circ}$$Cの恒温槽で一定期間保持し、その後、絶縁材の重量減少を測定する。樹脂絶縁材の重量減少率の結果を入力にワイブル解析を実施し、その後、アレニウスプロットにより候補樹脂絶縁材の寿命評価を初めて実施した。この結果、容器内コイルの適用温度は169$$^{circ}$$Cであることが分かった。

論文

放射化、遮蔽材

助川 篤彦; 飯田 浩正*; 糸賀 俊朗*; 奥村 啓介; 甲斐 哲也; 今野 力; 中島 宏; 中村 尚司*; 伴 秀一*; 八島 浩*; et al.

放射線遮蔽ハンドブック; 基礎編, p.299 - 356, 2015/03

日本原子力学会 「遮蔽ハンドブック」研究専門委員会により、放射線遮蔽に関する研究の最新知見を放射線遮蔽ハンドブック基礎編にまとめた。その中で、著者は、第8章放射化の執筆責任者として原子力施設・加速器施設の放射化のメカニズム、放射化計算コードの概要、低放射化のための考え方等について解説した。これと併せて、第9章遮蔽材については、$$gamma$$線遮蔽材としてタングステン、中性子用遮蔽材としてポリエチレンと水素含有材料について解説した。

論文

大型核融合実験装置JT-60Uの解体

池田 佳隆; 岡野 文範; 逆井 章; 花田 磨砂也; 秋野 昇; 市毛 尚志; 神永 敦嗣; 清野 公広; 久保 博孝; 小林 和容; et al.

日本原子力学会和文論文誌, 13(4), p.167 - 178, 2014/12

JT-60Uを超伝導トカマクJT-60SAに改造するため、JT-60U本体を解体した。JT-60Uは18年間の重水素運転により放射化されており、このJT-60Uの解体は、放射化した核融合装置の解体として我が国初の解体であった。全ての解体品は、将来のクリアランスの適用を考慮し、線量当量率や材料、重量などのデータを記録した。切断技術や保管技術などは、効率的に解体を行うための鍵であった。解体に要した人工数や解体品の放射化レベルなど、他の核融合装置で解体を行う際に有用となる情報を報告する。

論文

Evaluation of two-stage system for neutron measurement aiming at increase in count rate at Japan Atomic Energy Agency - Fusion Neutronics Source

篠原 孝司; 石井 啓一*; 落合 謙太郎; 馬場 護*; 助川 篤彦; 笹尾 眞實子*; 北島 純男*

Review of Scientific Instruments, 85(11), p.11E823_1 - 11E823_4, 2014/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Instruments & Instrumentation)

A neutron flux array is one of the important plasma diagnostics to obtain the information on fast ion population. However, the limited flux owing to its collimator results in the small number of pulse counts and the large statistical error. The method to increase the pulse counts is required. Here, we propose a multi-stage neutron detection system, in which several sets of a scintillator and photo-multiplier tube (PMT) are placed in a line-of-sight. In order to evaluate the performance of the multi-stage detection system, we have carried out experiments on a two-stage detection system using a neutron beam at FNS (Fusion Neutronics Source) of JAEA (Japan Atomic Energy Agency). The results have shown the concept of the multi-stage detection system works as expected. In the best setup, the test two-stage system reached about 1.7 (1.8) times the efficiency of a single scintillator and PMT system for 2.54 (14) MeV neutrons.

論文

Safe disassembly and storage of radioactive components of JT-60U torus

池田 佳隆; 岡野 文範; 花田 磨砂也; 逆井 章; 久保 博孝; 秋野 昇; 千葉 真一; 市毛 尚志; 神永 敦嗣; 清野 公広; et al.

Fusion Engineering and Design, 89(9-10), p.2018 - 2023, 2014/10

 被引用回数:2 パーセンタイル:16.53(Nuclear Science & Technology)

JT-60U本体の解体は、18年間の重水素運転の後、2009年から開始し、2012年10月に終了した。JT-60本体は電磁力に耐えるため複雑で溶接構造を有しており、機器は放射化している。本解体作業は、日本で初めての放射化した核融合装置の解体であり、注意深く実施された。約3年間で、約41,000人日の作業を行い、解体品総数は約13000個、総重量は5400トンに達した。全ての解体品は線量当量率等の測定を行っており、ほとんどの解体品は、将来、クリアランス検認を行えば、非放射化物となると期待できる。この解体が終了し、JT-60SAの組立が2013年1月から開始した。

報告書

核融合施設へのPHITSの適用と改良に向けた調査(委託研究)

助川 篤彦; 仁井田 浩二*

JAEA-Data/Code 2014-013, 61 Pages, 2014/08

JAEA-Data-Code-2014-013.pdf:34.06MB

核融合施設へのPHITSの適用と改良に向けて、計算精度の検証及び計算効率の技術的な課題の抽出を行った。単純体系、超伝導トカマク装置を模した複雑体系、及び、核融合用加速器を含む実験体系を用いた計算のベンチマークから、同じ評価済核データライブラリー、同じ幾何形状モデル、同じ線源を用いる限り、PHITSで計算される中性子、光子のフラックスは、MCNPの結果と統計誤差範囲で一致することがわかった。これに加えて、分散(統計誤差)を低減するための方法としてWeight Windowを用いた場合も、PHITSとMCNPで計算される中性子、光子のフラックスは統計誤差範囲で一致することがわかった。

論文

Flexible heat-resistant neutron and $$gamma$$-ray shielding resins

助川 篤彦; 穴山 義正*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.627 - 630, 2014/04

高分子樹脂と中性子吸収物質や$$gamma$$線減衰物質を混練することにより耐熱性を有するフレキシブルな中性子や$$gamma$$線遮蔽樹脂材を開発した。低価格な遮蔽材とするため、製作工程を大幅に簡素化し、樹脂母材と重金属類等を化学反応のみで混練する新たな技術で製作した。開発した耐熱型中性子遮蔽樹脂材は、耐熱性が要求されるJT-60SA装置のような超伝導トカマク核融合試験装置の追加型遮蔽材として真空容器周辺のポートストリーミング低減のために適用することが可能である。一方、開発した耐熱型$$gamma$$線遮蔽樹脂材は、核融合試験装置のポート内の計測器用コリメータに適している。

報告書

JT-60解体放射化物の収納保管管理; 保管容器等による放射化物の保管

西山 友和; 三代 康彦; 岡野 文範; 笹島 唯之; 市毛 尚志; 神永 敦嗣; 宮 直之; 助川 篤彦; 池田 佳隆; 逆井 章

JAEA-Technology 2014-006, 30 Pages, 2014/03

JAEA-Technology-2014-006.pdf:4.87MB

臨界プラズマ試験装置(JT-60)では、超伝導コイルを用いるJT-60SAに改修するため、JT-60本体装置及び周辺設備を解体した。JT-60の解体品のほとんどが放射化物であり、大型構造物を除いた約1,100トン、約11,500点の解体品については、輸送用コンテナを利用した保管容器及び密閉容器と呼ばれる専用容器に収納し放射化物保管設備に保管した。これらの放射化物の運搬及び保管においては、1点毎に放射線障害防止法に定められた測定や記録などの管理が必要である。約11,500点にも及ぶ大量の放射化物の管理を確実に実施し、効率よく保管容器等に収納保管するために、バーコードタグ等を用いた管理方法や収納作業手順等を構築し収納保管作業を実施した。本報告書では、放射化物としてJT-60解体品を保管容器及び密閉容器に収納し、放射化物保管設備に保管する、一連の収納保管管理作業について報告する。

論文

JT-60における管理測定の現状; 中性子環境下におけるトカマク装置運転のための放射線計測

助川 篤彦

プラズマ・核融合学会誌, 89(11), p.805 - 809, 2013/11

臨界プラズマ試験装置JT-60の重水素プラズマ実験で、中性子計測による放射線管理を実施した。中性子計測装置に核分裂計数管を用い、インターロック機能を有するプラズマ発生装置として、ハードウェアの整備を行うことで安全運転の観点から放射線管理を実施するとともに、重水素核融合反応では中性子発生とほぼ同じ確率で生成するトリチウム量(トリチウム生成量)を把握してきた。これらと併せて、放射線障害防止法で定められているJT-60の使用施設内外及び周辺環境の中性子計測及び中性子に起因する放射線計測を行うことで、関係法令及び地元自治体の行政に沿った重水素実験時の放射線管理に務めてきた。

論文

Flexible heat resistant neutron shielding resin

助川 篤彦; 穴山 義正*; 奥野 功一*; 櫻井 真治; 神永 敦嗣

Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.850 - 853, 2011/10

 被引用回数:21 パーセンタイル:82.84(Materials Science, Multidisciplinary)

改良した高分子樹脂を主成分とする可撓性を有する耐熱中性子遮へい樹脂材を開発した。耐熱温度の指標である分解温度は271$$^{circ}$$Cである。$$^{252}$$Cf中性子源を用いた中性子遮へい性能は、代表的な中性子遮へい樹脂材であるポリエチレンと同程度となることを確認した。250$$^{circ}$$C環境下における樹脂材の脱ガス成分の測定結果は、H$$_{2}$$, H$$_{2}$$O, CO, CO$$_{2}$$であった。開発した耐熱中性子遮へい樹脂材は、JT-60SA装置のような超伝導トカマク核融合装置の追加遮へいとして真空容器周辺のポートストリーミング低減のために適用することが可能である。

論文

Management of radioactive materials for the disassembly of JT-60U fusion tokamak device

助川 篤彦; 宮 直之; 及川 晃

Proceedings of 19th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-19) (CD-ROM), 8 Pages, 2011/10

超伝導トカマク核融合試験装置の建設に向け、解体中の臨界プラズマ試験装置(JT-60U)で使用された構造材とコンポーネント材の誘導放射能を計算及び測定により評価した。それら材料における誘導放射能のうち、最も高い誘導放射能を有する材料はステンレスで、主要核種はステンレス中の$$^{60}$$Coである。JT-60U真空容器の第一壁台座として使用しているステンレス316材は、約35トンである。解体に伴う放射化物の取り扱いにおいて、金属中の放射性核種の評価は重要であり、解体に伴う放射化物は、放射線障害防止法による放射化物の取り扱いに関する基準に従って、JT-60施設内の管理区域にて保管する。

論文

Conceptual radiation shielding design of superconducting tokamak fusion device by PHITS

助川 篤彦; 川崎 弘光*; 奥野 功一*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 2, p.375 - 381, 2011/10

トカマク型定常炉心試験装置(JT-60SA)といった超伝導トカマク核融合装置の3次元中性子・光子輸送解析を、モンテカルロ計算コードPHITSにより実施した。PHITSを用いた解析結果から、装置ポートストリーミング,建屋ダクトストリーミング,スカイシャイン解析についても適用できることがわかった。PHITSの可視化機能により、超伝導トカマク核融合装置に特有の真空断熱容器の遮へい機能の役割が明らかになった。ストリーミング効果の影響を考慮した超伝導トカマク核融合装置のニュートロニクス解析にはPHITSを含む3次元計算コードが必要不可欠である。

論文

PHITSコードのトカマク型核融合試験装置への適用

助川 篤彦; 奥野 功一*; 川崎 弘光*

RIST News, (51), p.20 - 29, 2011/07

PHITS(Particle and Heavy Ion Transport code System)は、旧日本原子力研究所が開発した高エネルギー核反応モデル組込み核子中間子輸送コードNMTC/JAM Ver.2コードをもとに、高度情報科学技術研究機構,東北大学,原子力機構,高エネルギー加速器機構及びスウェーデンのチャルマース大学等により改良された重イオン輸送計算機能を含む、ほぼすべての粒子と重イオン(原子核)の物質中の輸送を計算する3次元モンテカルロシミュレーションコードである。計算結果のグラフ化や2次元のグラフィカルな出力を簡単に見ることができるのが特徴である。トカマク型核融合試験装置の放射線遮へい設計、装置メンテナンス、装置運転の健全性評価のためにコイルの発熱評価、施設内の装置周辺の半導体の放射線損傷評価が要求されるなか、従来の核データを使用するモンテカルロ計算では扱えないイベントごとの情報を記述するPHITS固有の機能を活かした解析方法の適用を進めている。現在、PHITSをトカマク型核融合試験装置・施設の遮へい設計・解析に適用しており、今回、PHITSユーザーとしての立場から、イベント情報を取り扱う半導体解析例を中心に適用例を紹介する。

論文

Development of flexible neutron-shielding resin as an additional shielding material

助川 篤彦; 穴山 義正*; 大西 世紀; 櫻井 真治; 神永 敦嗣; 奥野 功一*

Journal of Nuclear Science and Technology, 48(4), p.585 - 590, 2011/04

追加型放射線遮へい材の一つとして、エポキシ樹脂ベースの硬質型中性子遮へい材を改良することにより、新たに可とう型中性子遮へい樹脂材を開発した。開発樹脂材は、新開発した高分子樹脂と熱中性子吸収のためのホウ素を混練したものである。可とう型中性子遮へい樹脂材の$$^{252}$$Cf中性子源を用いた中性子遮へい性能試験の結果は、代表的な中性子遮へい樹脂材であるポリエチレンと同程度となることを確認した。可とう型中性子遮へい樹脂材の高温領域特性として、250$$^{circ}$$C環境における脱ガス測定を昇温脱離分析(TDS)法により実施したところ、脱ガス成分は、H, H$$_{2}$$, NH$$_{4}$$, H$$_{2}$$O, CO, O$$_{2}$$, C$$_{4}$$H$$_{10}$$,CO$$_{2}$$であった。開発した可とう型中性子遮へい樹脂材は、将来の高速炉及び革新的原子炉におけるダクト部の中性子ストリーミング防止のみならず、配管周囲の振動吸収材として適用可能である。

論文

Neutronic analysis of fusion tokamak devices by PHITS

助川 篤彦; 滝吉 幸嗣*; 天野 俊雄*; 川崎 弘光*; 奥野 功一*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 1, p.36 - 39, 2011/02

臨界プラズマ試験装置(JT-60U)と超伝導トカマク装置(JT-60SA)の3次元放射線遮へい解析をPHITSコードで実施した。PHITSは高エネルギー粒子輸送及び重イオンの輸送計算可能な汎用コードで、20MeV以下の中性子と光子の輸送については、MCNP-4Cと類似のモデルである。JT-60U装置はトカマク装置であり、運転停止後の放射化量を評価するために精度よく中性子束分布を評価する必要がある。また、JT-60SA装置は超伝導コイルシステムを有するトカマク装置であり、超伝導コイルの核発熱、線量評価のために中性子束分布の評価を必要とする。JT-60SA装置は既存のJT-60建屋を利用するが、JT-60SA装置の年間中性子発生量はJT-60U装置の約50倍増加する。JT-60SA装置では中性子のポートストリーミング等の影響が無視できず、同装置の遮へい構造の検討,核発熱量の精度向上が必要不可欠である。PHITSコードをトカマク型核融合装置に適用するため新たに線源ルーチンを変更し、中性子束分布と光子線束分布の可視化,超伝導コイルの核発熱分布、及び装置周辺の線量率の計算を行い、その初期結果を示した。

論文

High-heat-resistant neutron shielding resin

助川 篤彦; 奥野 功一*; 櫻井 真治

Nuclear Technology, 168(2), p.553 - 558, 2009/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:30.6(Nuclear Science & Technology)

高い耐熱性を有する中性子遮へい樹脂材は、成形性と軽量性の観点から核融合試験装置や計測器のコリーメータでの使用が期待されている。今回、耐熱性を有する3種類の樹脂材について遮へい性能試験を実施した。これまでに耐熱性を有する中性子遮へい樹脂材はKRAFTON-HB4やEPONITEがあった。KRAFTON-HB-4は耐熱温度150$$^{circ}$$C未満で高速炉用に開発された遮へい材でエポキシ樹脂ベースにホウ素が含まれている。EPONITEは耐熱温度200$$^{circ}$$C未満でPET加速器用に開発された遮へい材でエポキシ樹脂ベースに灰硼石が含まれている。今回新たに開発した樹脂は耐熱温度が300$$^{circ}$$Cでフェノール樹脂をベースにB$$_{4}$$Cを混練した。中性子遮へいに重要な水素成分とホウ素成分の重量割合は、開発樹脂で(H:1.94, B:6.1)、KRAFTON-HB4で(H:10.5, B:2.0)、EPONITEで(H:3.8, B:30.4)である。中性子線量減衰率の測定実験は$$^{252}$$Cf中性子源を使って実施した。中性子線量測定にはレムカウンターを用いた。その結果、中性子線量が10分の1(1/10価層)になるまでに要する遮へい材の厚さは、ポリエチレンと開発樹脂で0.14m、KRAFTON-HB4で0.15m、EPONITEで0.09mであり、耐熱性は若干劣るもののEPONITEの遮へい性能が最も良いことがわかった。

論文

Status of JT-60SA tokamak under the EU-JA broader approach agreement

松川 誠; 菊池 満; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 林 孝夫; 東島 智; 細金 延幸; 池田 佳隆; 井手 俊介; 石田 真一; et al.

Fusion Engineering and Design, 83(7-9), p.795 - 803, 2008/12

 被引用回数:17 パーセンタイル:72.99(Nuclear Science & Technology)

JT-60SAは、日欧の幅広いアプローチの下で建設する完全超伝導トカマク装置で、ITERや原型炉への貢献を目指している。2007年の両極の国会批准後、実質的には既に建設段階に移行している。JT-60SAは、既存の建屋,電源,プラズマ加熱装置,計測装置などの、JT-60U設備の最大限の有効利用が前提であり、完全に新作する主たる機器は本体装置のみである。最大プラズマは電流5.5MAで、プラズマ主半径3.06m,アスペクト比2.65,非円形度1.76,三確度0.36である。最大プラズマ加熱入力41MW,プラズマ電流のフラットトップ時間は100秒間である。本論文では、トカマク装置本体だけでなく、プラズマ加熱装置や遠隔保守装置の設計などについても言及するとともに、EUとの技術的な議論を踏まえて行った超伝導導体に関する最近の設計変更案などを紹介し、装置の全体像を明らかにする。

論文

Conceptual design of JT-60SA cryostat

芝間 祐介; 櫻井 真治; 正木 圭; 助川 篤彦; 神永 敦嗣; 逆井 章; 松川 誠

Fusion Engineering and Design, 83(10-12), p.1605 - 1609, 2008/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:40.16(Nuclear Science & Technology)

JT-60SAクライオスタットの概念設計について報告する。JT-60SAは、重水素運転を想定し、真空容器内コイルを除くすべてのプラズマ閉じ込め磁場コイルを超伝導化する。このため、トカマク装置を設置する本体室内の空間放射化の低減及び超伝導コイルの熱遮蔽の機能を有するクライオスタットを設置する。クライオスタットはこれらの機能に加えて、トカマク装置全体の支持構造であることが要求される。したがって、クライオスタットの構造は、胴体部及び支持架台から成り、付属設備である80K熱遮蔽板,真空排気設備を有する。胴体部及び支持架台は、超伝導コイルに対し真空断熱層を与えるため、高さ15m,半径7mの空間を真空に保つ必要がある。プラズマ計測装置及び加熱装置,各設備の冷却系配管等のアクセスを可能とするため、胴体部の開口率は高く、剛性確保の観点から二重壁構造を採用する。二重壁構造の壁間には、遮蔽材としてボロン添加コンクリートが充填される。支持架台は、トカマク機器の総重量2550トンを支持するため、運転及び地震に対する健全性が要求される。JT-60SAは、既存のプラズマ加熱装置等の周辺設備を再利用するため、クライオスタットは空間的な制限を満足する必要があり、これらに関するJT-60SAの設計概念を明確に示す。

論文

Absolute calibration of microfission chamber in JT-60U

林 孝夫; 西谷 健夫; 助川 篤彦; 石川 正男; 篠原 孝司

Review of Scientific Instruments, 79(10), p.10E506_1 - 10E506_3, 2008/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:28.3(Instruments & Instrumentation)

DD及びDT反応を利用した核融合装置では、核融合出力の評価において核融合反応により発生する中性子の計測が非常に重要である。ITERでは、核燃料物質を内蔵した小型円筒形の電離箱であるマイクロフィッションチャンバー(MFC)を中性子モニタとして真空容器内に設置する予定である。今回、磁場中($$sim$$2T)での中性子モニタとしての健全性を評価するために、原子力機構が設計開発したMFC(長さ:200mm,直径:14mm,UO$$_{2}$$:12mg,ウラン濃縮度:90%)をJT-60Uの真空容器外側でトロイダルコイルの内側に設置し、Cf-252中性子源による較正及び実際のプラズマによる計測を行った。Cf-252中性子源による較正では、MFC及び既設中性子モニタの検出効率はそれぞれ、5.38$$times$$10$$^{-9}$$及び1.77$$times$$10$$^{-8}$$であった。また実際の重水素プラズマによる測定では、MFCの検出効率は既設中性子モニタの約0.3倍であり、Cf-252中性子源を用いた結果と一致した。

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