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論文

Atmospheric resuspension of insoluble radioactive cesium bearing particles found in the difficult-to-return area in Fukushima

Tang, P.*; 北 和之*; 五十嵐 康人*; 佐藤 志彦; 畑中 恒太郎*; 足立 光司*; 木名瀬 健*; 二宮 和彦*; 篠原 厚*

Progress in Earth and Planetary Science (Internet), 9(1), p.17_1 - 17_15, 2022/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:69.58(Geosciences, Multidisciplinary)

The deposition of insoluble radiocesium bearing microparticles (CsMPs), which were released from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant (F1NPP) accident in March 2011, has resulted in the widespread contamination of eastern Japan. Obviously, these deposited insoluble CsMPs may become the secondary contamination sources by atmospheric migration or other environmental transferring process, however, the understanding of the transport mechanism remains non-elucidation, and the relevant evidence has not been directly provided. This study, for the first time, provides the direct evidence for the resuspension of these insoluble CsMPs to the atmosphere from (1) proximity of $$^{137}$$Cs radioactivity and resemblance of the morphology and the elemental compositions of CsMPs in the samples of soil and aerosol derived from the same sampling site, (2) the special characteristics of the resuspended CsMPs of which the ratios of Na/Si, K/Si and/or Cs/Si were smaller than those from the initially released CsMPs collected at either long distance or near F1NPP, which can be ascribed to the slowly natural corrosion of CsMPs by the loss of the small amount of soluble contents in CsMPs, and (3) high CsMPs concentration of 10 granules/gram in the surface soil of our sampling site, and high resuspension frequency of CsMPs in spring when predominant suspended particles were soil dust.

論文

Ultimate strength of a thin wall elbow for sodium cooled fast reactors under seismic loads

渡壁 智祥; 月森 和之; 北村 誠司; 森下 正樹

Journal of Pressure Vessel Technology, 138(2), p.021801_1 - 021801_10, 2016/04

 被引用回数:7 パーセンタイル:35.8(Engineering, Mechanical)

配管の終局強度や破損様式を把握することは、設計評価の信頼性及び合理化の観点から重要である。軽水炉で使用される外径/板厚比が比較的小さい厚肉配管については、破損様式が疲労破壊であることが過去の検討によって示されてきたが、外径/板厚比が比較的大きい高速炉用薄肉配管の破壊試験データはほとんどない。本研究では、高速炉で用いられる薄肉配管の破損様式を把握するために実施した動的破壊試験結果について報告する。結果から、地震荷重下での薄肉配管の破損様式は疲労であることを示し、現行の配管設計評価には、大きな余裕が含まれていることを確認した。

論文

スペーサによる流路断面変化が流体挙動に及ぼす影響に関する数値シミュレーション

北村 竜明*; 坂本 健作; 高瀬 和之

可視化情報学会誌, 35(Suppl.2), p.59 - 60, 2015/09

超臨界圧水冷却炉の炉心熱設計において、燃料被覆管材料の健全性及び信頼性の観点から被覆管表面最高温度は700$$^{circ}$$Cに制限されている。しかしながら、原子炉の熱効率を向上させるためには炉心出口冷却材温度を上昇させる必要があり、その結果として燃料被覆管表面温度の上昇を招くことが課題となっている。そこで、被覆管表面近傍の熱伝達率を向上させることによって燃料被覆管表面温度の低下を可能にするために、燃料被覆管表面温度が高温になる領域に対して乱れ促進用スペーサを設置することを計画した。本研究では、温度低下の妥当性を調べるために予備的なシミュレーションを行った。その結果、燃料被覆管表面温度の低下に対し、乱れ促進用スペーサが有効であること及び乱れ促進用のベーンの角度が温度低下に大きく影響することがわかった。

論文

Conceptual study of a plutonium burner high temperature gas-cooled reactor with high nuclear proliferation resistance

後藤 実; 出町 和之*; 植田 祥平; 中野 正明*; 本田 真樹*; 橘 幸男; 稲葉 良知; 相原 純; 深谷 裕司; 辻 延昌*; et al.

Proceedings of 21st International Conference & Exhibition; Nuclear Fuel Cycle for a Low-Carbon Future (GLOBAL 2015) (USB Flash Drive), p.507 - 513, 2015/09

高い核拡散抵抗性を有するプルトニウム燃焼高温ガス炉(クリーンバーン炉)の概念が日本原子力研究開発機構から提案されている。高い核拡散抵抗性に加え、更なる安全性向上を目的とし、ZrC被覆を施したPuO$$_{2}$$-YSZ TRISO燃料を導入したクリーンバーン炉の概念検討を行う。本研究では、ZrC被覆を施したPuO$$_{2}$$-YSZ TRISO燃料の製造に関する基盤技術を確立するために製造試験を行う。また、クリーンバーン炉の成立性を確認するためにセキュリティの定量評価、燃料と炉心の設計、及び原子炉の安全評価を行う。本研究は、東京大学,日本原子力研究開発機構,富士電機、及び原子燃料工業により、2014年度から2017年度まで行われる。本発表では、全体計画、及び2014年度に得られた成果について報告する。

論文

超臨界流体中に存在するスペーサまわりの伝熱流動に関する数値解析

北村 竜明*; 坂本 健作; 高瀬 和之

日本機械学会第27回計算力学講演会論文集(CD-ROM), 2 Pages, 2014/11

超臨界圧水冷却炉の熱設計を行う上で、超臨界流体の伝熱流動を正確に把握できる解析手法の整備が重要である。臨界圧力よりも高い超臨界圧の状態では、温度の上昇に伴って流体の密度は連続的に減少する。しかも、擬臨界温度近傍において密度変化の急な領域が存在し、その領域で流体の定圧比熱は極大値を示す。このような超臨界流体の特性を正確に予測するために、超臨界圧条件を模擬できる流体熱物性値を導入した解析コードの開発を行っている。これまでに乱流モデルや並列計算法についての検討を行うとともに、2つの円管流路間や4本バンドル体系でのサブチャンネル間を水平方向に移行するクロスフロー挙動を解析的に評価できることを確認した。本報では、スペーサ付き炉心燃料集合体内サブチャンネルを簡略模擬した4本バンドル体系で実施した熱流動挙動解析の結果について述べる。本研究によって、スペーサに羽根状突起を設けた場合には、突起後方で旋回流が発生しており突起の迎え角に依存する乱れの増加によって流体温度混合は促進することが明らかになった。

論文

超臨界圧条件における原子炉サブチャンネル模擬流路内熱流動シミュレーション

北村 竜明*; 坂本 健作; 高瀬 和之

日本機械学会第26回計算力学講演会論文集(CD-ROM), p.703_1 - 703_2, 2013/11

超臨界圧水冷却炉の熱設計を行う上で、超臨界流体の伝熱流動を正確に把握できる解析手法の整備が重要である。臨界圧力よりも高い超臨界圧の状態では、温度の上昇に伴って流体の密度は連続的に減少する。しかも、擬臨界温度近傍において密度変化の急な領域が存在し、その領域で流体の定圧比熱は極大値を示す。このような超臨界流体の特性を正確に予測するために、超臨界圧条件を模擬できる流体熱物性値を導入した解析コードの開発を行っている。これまでに乱流モデルや並列計算法についての検討を行うとともに、2つの円管流路間を移行するクロスフロー挙動を解析的に評価できることを確認した。本報では、炉心燃料集合体内サブチャンネルを簡略模擬した4本バンドル体系で実施した熱流動解析の結果について述べる。本研究によって、バンドル内の燃料棒間に出力差がある場合には、サブチャンネル間を水平方向に流れるクロスフローは流体物性値変化の影響を受けて高出力側から低出力側に移行することが明らかになった。

論文

配管の多入力応答に関する研究; 3点支持された配管試験体の3入力加振試験

渡壁 智祥; 金子 尚昭*; 相田 重一*; 大谷 章仁*; 月森 和之; 森泉 真; 北村 誠司

Dynamics and Design Conference 2013(D&D 2013)講演論文集(USB Flash Drive), 8 Pages, 2013/08

配管系の地震応答解析を実際の振動応答挙動に近いものとするためには、多点入力解析を取り入れる必要がある。多点入力解析手法に関する理論的検討は過去に複数実施されているものの、解析手法の妥当性について配管実挙動と比較したものは少なく、十分な検討がなされているとは言えない。そこで、本研究では、多点入力解析法の妥当性及び適用性を検証することを目的とし、本報では、複数の支持点を有する3次元配管モデルを用いた多点入力加振試験を実施した。

論文

Study on ultimate strength of thin-wall piping components for fast breeder reactors under seismic loading

渡壁 智祥; 北村 誠司; 月森 和之; 森下 正樹

Transactions of 22nd International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-22) (CD-ROM), 10 Pages, 2013/08

配管の終局強度や破損様式を把握することは、設計評価の信頼性及び合理化の観点から重要である。本件では、高速炉で用いられる外径/板厚比が比較的大きい薄肉配管の破損様式を把握するために実施した動的破壊試験結果について報告する。

論文

Study on piping response under multiple excitation, 1; Triple shaking table test of piping having three-supporting points

渡壁 智祥; 金子 尚昭*; 相田 重一*; 大谷 章仁*; 森泉 真*; 月森 和之; 北村 誠司

Proceedings of 2013 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2013) (DVD-ROM), 8 Pages, 2013/07

現行の配管耐震解析に多入力解析を適用することで配管強度評価の合理化が期待できる。本件では、3点支持配管供試体及び3振動台を用いた加振試験を実施し、多入力を受ける配管の実挙動について調査した結果をまとめたものである。

論文

超臨界フレオンによる非加熱並行流路内流体混合特性に関する数値解析的研究

北村 竜明*; 坂本 健作; 高瀬 和之

可視化情報学会誌, 32(Suppl.2), p.239 - 240, 2012/10

超臨界圧水冷却炉の熱設計を行ううえで、超臨界流体の伝熱流動を正確に把握できる解析手法の整備が重要である。臨界圧力よりも高い超臨界圧の状態では、温度の上昇に伴って流体の密度は連続的に減少する。しかも、任意の温度に対して密度変化の急な領域が存在し、その領域で流体の定圧比熱は極大値を示す。このような超臨界流体の特性を正確に予測するために、超臨界圧条件を模擬する流体熱物性値を導入した熱流動解析コードの開発を行っており、これまでに乱流モデルや並列計算手法の検討を行っている。本報では燃料集合体内の乱流混合に着目し、予備解析を行った結果について述べる。

論文

Burning of MOX fuels in LWRs; Fuel history effects on thermal properties of hull and end piece wastes and the repository performance

平野 史生; 佐藤 正知*; 小崎 完*; 稲垣 八穂広*; 岩崎 智彦*; 大江 俊昭*; 加藤 和之*; 北山 一美*; 長崎 晋也*; 新堀 雄一*

Journal of Nuclear Science and Technology, 49(3), p.310 - 319, 2012/03

AA2011-0278.pdf:0.56MB

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

軽水炉から取り出したMOX使用済燃料を再処理した後に発生するハルエンドピース廃棄体について、地層処分に対する廃棄体の発熱の影響を検討した。MOX使用済燃料の発熱率と、その再処理後に生じるハルエンドピース廃棄体の発熱率は、MOX燃料を軽水炉に装荷する前の履歴に依存して変化する。ここでの履歴とは、再処理してプルトニウムを取り出す前のウラン燃料の燃焼度,冷却期間、及び再処理後に製造されたMOX燃料の貯蔵期間を指す。これらMOX使用済燃料の再処理に伴い発生するハルエンドピース廃棄体の発熱率は、使用済ウラン燃料を長期に渡り冷却した後に(例えば50年間)再処理し、MOX燃料を製造する場合等においても、燃焼度45GWd/tのウラン燃料の再処理で発生するハルエンドピース廃棄体と比較すると極めて高い。こうした廃棄体をセメント固化して地層処分する場合、セメントの温度上限値を80$$^{circ}$$Cとし、MOX燃料の燃焼度を45GWd/tとすると、1体の廃棄体パッケージに収納できるハルエンドピース廃棄体の量は、キャニスターの本数に換算すると0.7-1.6本となり、ウラン燃料の場合の4本と比較すると極めて少ないとの結果が得られた。

論文

レーザー溶接シミュレーションのための予備的検討

北村 竜明*; 坂本 健作; 高瀬 和之

可視化情報学会誌, 30(Suppl.2), p.359 - 360, 2010/10

原子炉本体やその付帯設備等の健全性を確保する補修技術の確立を目的として、3次元微細加工が可能なレーザーを利用した金属材料溶接技術の開発が行われている。この開発の一環として、金属材料溶接技術の最適化を目指して、レーザー照射による金属材料の溶融挙動を数値シミュレーションによって定量評価する手法の開発を行っている。本報告では、予備的に実施した金属溶融シミュレーションをもとに、可視化処理することにより、実験では確認ができなかった金属材料の溶融から凝固する挙動の過程を把握できることを確認した。これによって、溶接技術最適化のための数値シミュレーション技術の開発の見通しを得た。

論文

レーザー照射による材料溶接シミュレーションに関する予備的検討

高瀬 和之; 村松 壽晴; 関 暁之; 北村 竜明*; 町田 啓*

日本機械学会熱工学コンファレンス2009講演論文集, p.217 - 218, 2009/11

原子炉本体やその付帯設備等の健全性を確保する補修技術の確立を目的として、3次元微細加工が可能なレーザーを利用した金属材料溶接技術の開発が行われている。この開発の一環として、金属材料溶接技術の最適化を目指し、レーザー照射による金属材料の溶融挙動を数値シミュレーションによって定量評価する手法の開発を原子力基礎工学部門が行っており、この手法開発に大型計算機の運用面等から協力を行っている。具体的には、金属溶融モデルのプログラミング,入力データの作成,予備計算の実施等を行い、金属材料溶融シミュレーションの可能性についてシステム計算科学の立場から助言を行っている。本報では、予備的に実施した金属溶融シミュレーションをもとに可視化処理した結果について述べる。

論文

液膜挙動に及ぼす燃料棒曲がりの影響

高瀬 和之; 吉田 啓之; 柴田 光彦; 北村 竜明*; 久米 悦雄; Zhe, X.*

日本機械学会流体工学部門講演会講演論文集, P. 227, 2006/10

革新的水冷却炉は現行軽水炉に比べて燃料棒間隔が極端に狭いため、原子炉運転時における燃料棒の微小変形や燃料棒表面へのクラッド付着などによって、冷却材流路が局所的に大きく減少する可能性があり、このような流路の閉塞によって除熱性能が劣化することが懸念されている。そこで、流路閉塞の除熱への影響を考慮した炉心熱設計手法の確立を目指した研究を計画している。本報では、最初に燃料集合体内の液膜流挙動を二流体モデルや界面追跡法を用いた大規模シミュレーションによって予測した結果を示す。次に、変形等によって湾曲した燃料棒が除熱特性に及ぼす影響を定量的に明らかにするための予備的検討として、湾曲した燃料棒形状を正確に模擬することができる汎用流体解析コードFLUENTを用いた非構造格子体系での二相流シミュレーションの結果について報告する。

論文

狭隘流路内スペーサまわりの加熱液膜流挙動に関する数値的可視化

久米 悦雄; 北村 竜明*; 高瀬 和之; 小瀬 裕男*

可視化情報学会誌, 25(Suppl.2), p.369 - 370, 2005/10

革新的水冷却炉の燃料集合体では、燃料棒まわりを流れる冷却材の領域が半径方向及び流れ方向に一定間隔を保つように複数のスペーサが設置されている。従来の研究から、スペーサ等の障害物の後流には乱れが発生することがわかっている。また、気液二相液膜流では、気相と液相の相対速度に依存して気液界面に発生するせん断力によって液膜中に大きな乱れが形成され、その結果、界面形状が不安定になることが理論的,実験的に明らかになっている。このような突起による乱れと界面不安定現象を原子炉熱設計に反映するためには、加熱液膜流挙動を正確に把握する必要がある。そこで、本研究では、革新的水冷却炉で想定されるスペーサ付き狭隘流路を簡略モデル化した体系で3次元解析を行い、加熱面上に形成される流体温度や流速などの予測結果から、加熱液膜流に及ぼす突起の効果や界面せん断力の影響を定量的に明らかにした。

論文

核破砕ターゲット内の乱流挙動に関する数値的予備検討

高瀬 和之; 北村 竜明*; 久米 悦雄; 一宮 浩一*; 駒田 一郎*

日本機械学会関東支部山梨講演会(2003)講演論文集,No.030-4, p.77 - 78, 2003/00

加速器駆動核変換システムのターゲット窓形状の最適化のための研究を山梨大学と協力して行っている。本論文は原研が担当した数値解析による予備検討結果をまとめたものである。ターゲット窓は高エネルギー陽子ビームによって高熱負荷を受けるため、衝突噴流による除熱性能の向上が考えられている。ターゲット内は乱流であり、したがって数値解析には適切な乱流モデルが必要である。従来の研究から、衝突噴流場では壁面近傍の乱流成分による主流への影響が無視できないことを著者らは指摘した。本研究では、壁面近傍の乱流成分を高い精度で予測できると期待される低レイノルズ数乱流モデルを使って、現設計のターゲット形状を模擬した体系で2次元乱流解析を行い、乱れの等方性と非等方性による解析結果への影響を定量的に調べた。非等方性乱流モデルで予測した噴流衝突時の流速や乱流エネルギーの分布は実験結果の傾向をおおむね模擬できることを示した。

報告書

並列処理型温度・変形シームレス解析システム「TESTPAS」の開発(2)

月森 和之; 菅谷 寿男; 山崎 智明*; 北川 和士*; 松永 繁*; 早川 透*

JNC TN1400 2002-009, 400 Pages, 2002/07

JNC-TN1400-2002-009.pdf:17.88MB

サイクル機構では、平成9年度より、温度解析と変形解析が連成する大規模非線形計算を並列処理等を利用して効率よく実行するシステムとして並列処理型温度・変形シームレス解析システム「TESTPAS」(Temperature and Stress/Strain Response Parallel Analysis System)の開発・整備を行っている。testpasは、構造の変形解析と温度解析そして流体の軌跡に関する簡易解析のルーチを有し、それらの変数と関係させながら計算を同時的に進めることができる。つまり、構造の変形により、表面の流体の挙動が変化し、その流体が熱源となっている場合、温度分布が変化し、構造の変形に影響を及ぼすという3者の連成を伴った現象を追跡できる。今回は、熱源となる流体が構造物表面に溜まることによって構造物への入熱範囲が広がり、また、構造物の変形により入熱範囲が変化するといった現象に対応できるようにシステム機能の拡張・整備を行った。あわせてチュートリアルマニュアルの拡充を行っている。ここでは、拡張したシステム機能の検証を兼ねて、円形の鉄板の中央に高温のナトリウムを流下させる場合の流体の広がり、流体の熱による鉄板の温度分布および変形挙動を解析する例題を取り上げた。参照した文献によると、解析において鉄板の熱変形による流体の広がりの変化が考慮されていないため、実験結果よりも同じ場所の温度の立ち上がりが早くなっているが、今回の例題解析を通じて、変形、温度挙動および流体の溜まりの相互関係の結果生じたと考えられる温度の立ち上がりの「遅れ」をTESTPASによって表現できることが示された。

論文

3次元突起付き狭隘流路内の二相流数値解析

高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 吉田 啓之; 玉井 秀定; 久米 悦雄; 北村 竜明*

第16回数値流体力学シンポジウム講演要旨集, 7 Pages, 2002/00

低減速スペクトル炉の炉心燃料集合体内には、1mm程度の燃料棒間ギャップを一定に保つためにスペーサが設置される。このような狭隘流路に存在するスペーサ周辺の熱流動特性に関しては、単相では多くの研究が行われているが、二相流ではほとんど見られない。そこで、狭隘流路内に置かれたスペーサ等の物体が二相流挙動に及ぼす影響を数値的に調べた。数値解析には著者の1人が開発した二相流コードTPFITを使用した。解析体系は3次元流路とスペーサ簡略模擬した矩形突起から成る。解析では、流路入口に液膜厚さとその流速及び蒸気流速を与え、時間方向に進展する液膜流挙動を非加熱等温流条件に対して定量的に調べた。計算に使用した入力値は低減速スペクトル炉の炉心出口近傍の条件を模擬した。解析の結果、突起後端から発生するはく離線に沿ってウエークが形成され、ここでは強い乱れによって液膜が排除され、ほぼ蒸気で満たされることがわかった。この結果から、加熱時には突起後方に十分な冷却を期待できない領域の存在が予測された。また、流れ方向に突起を一定間隔で設置する場合には、前方の突起で発生したウエークが後方の突起に順次影響するため、突起の配置を十分検討する必要がある。今後は、突起形状,加熱時の沸騰流,乱流構造等に及ぼす突起の影響を明らかにする考えである。

報告書

並列処理型温度・変形シームレス解析システム「TESTPAS」の開発

月森 和之; 菅谷 寿男; 北川 和士*; 松永 繁*; 早川 透*

JNC TN1400 2001-004, 360 Pages, 2001/02

JNC-TN1400-2001-004.pdf:19.88MB

高速炉を構成する主要な機器は高温に晒されるため、その構造健全性を評価する場合、温度解析とその結果として生じる変形による応力ひずみ変動の解析(以下、「変形解析」という)が必要となる場合が多い。従来はまず温度解析を実施し、得られた結果を使って変形解析を行うというやり方であり、それぞれは独立した解析であった。しかし、実際には、両者は同時に進行しており、特に双方向的な影響が無視できない場合には、このような方法では現象を再現する上で充分とは言えない。また、機器の構造健全性についての実証試験を数値解析によって合理化するためには非弾性挙動をともなう多ステップ計算や大規模問題を効率的に計算することが求められている。しかも、複雑な非線形解析において、精度のよい結果を1回の計算で得ることは通常難しく、結果を吟味しながら解析の条件設定を変えて何度か計算するというプロセスをたどる。従来のやり方では、計算効率が悪いだけではなく、一連の計算が終わるまで状況把握ができず、労力、時間の点からもロスとなる。このような問題を解消するために、複数のプロセッサーを用いた並列処理により計算効率を上げるとともに、温度解析と変形解析を逐次的にほぼ同時に実施し、また、解析者が計算の途中で介入して条件の変更ができる解析システムの開発が必要となった。本研究においては、これを並列処理型温度・変形シームレス解析システム「TESTPAS」と呼び、平成9年度から平成11年度までの3ヶ月で3次元ソリッドおよびシェル構造の解析システムの開発を行った。平成9年度はソリッド要素を用いて、並列計算による温度解析プログラムと変形解析プログラムが同時進行でシュミレーション可能な試作プログラムを開発した。また、平成10年度は、計算実施状況の途中経過可視化、シェル要素の組み込み等を実施し、システム化に向けた機能の拡張・整備を行った。平成11年度では、平成9年度、10年度の成果を踏まえ、使い易く、効率のより良いシステムとして改良・整備した。本報では、平成11年度の成果を中心に、本システムの開発概要、主要な機能、適用例等について述べる。

口頭

多入力を受ける配管の応答挙動に関する考察,1; 2点支持された配管供試体の応答

渡壁 智祥; 北村 誠司; 月森 和之; 森泉 真*; 宮本 明倫*; 森下 正樹

no journal, , 

原子力施設に設置される配管は各階や隣接する建屋間に跨り、複数の支持構造物を介して建屋に取り付けられるため、地震時には多入力応答を示す。本研究では、多入力問題を考えるにあたって、2点で支持される単純な系を対象として、多入力配管挙動について実験・解析の両面から検討した。単純化モデルを用いた予備解析では、2入力間条件の違いが応答へ及ぼす影響について調査し、2支持点を有する配管供試体を用いた2入力振動実験では、多入力解析手法の可能性について検討した。

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