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千原 順三*; 山極 満
Progress of Theoretical Physics, 118(6), p.1019 - 1042, 2007/12
被引用回数:1 パーセンタイル:10.86(Physics, Multidisciplinary)電子-原子核混合系に対して電子及び原子核の圧力をビリアル定理より定式化する。電子圧力は旧来の運動論的エネルギーの2倍とポテンシャルエネルギーの和という表現から原子核のビリアル項が差し引かれている点で異なり、旧来の電子圧力の定義が不適切であることを示す。さらに、真空中の金属においては、電子圧力,原子核圧力ともに同時に零となることを明らかにする。これは、零圧力が電子圧力と原子核圧力の相殺によって実現され、それぞれは零ではないという旧来の観点とは対照的である。これらの事実に基づいて単純な液体金属の状態方程式を導き、アルカリ金属の場合の数値検証を行う。
千原 順三*; 山極 満
Progress of Theoretical Physics, 111(3), p.339 - 359, 2004/03
被引用回数:5 パーセンタイル:37.3(Physics, Multidisciplinary)密度汎関数理論は外部ポテンシャルの下での相互作用系の特性を、対応する非相互作用系と関連付けることにより計算する簡便な手法を提供する。ここでは、この非相互作用系の幾つかの関係式を見いだし、中性の電子-原子核混合系に対する熱力学関係式を、非相互作用系の諸量及び交換相関効果を用いて記述する。これにより、原子核に及ぼされる力の定理が容易に証明される。
千原 順三*
Journal of Physics; Condensed Matter, 12(3), p.231 - 247, 2000/01
被引用回数:164 パーセンタイル:97.63(Physics, Condensed Matter)プラズマによる光子の吸収と散乱の公式を導いた。吸収断面積は次の三つの項から成立している;(1)核の運動による吸収、(2)自由電子による吸収(Inverse Brems)、(3)束縛電子に起因する吸収(Doppler効果を含む)。これによりプラズマの吸収を統一的に計算できる公式を、初めて与えた。散乱の公式では、原子核の運動・プラズマ振動を与える自由電子の運動・X-ray Raman (Compton)散乱を与える束縛電子のふるまいを観測する時の解析法を与え、同時に各実験におけるBackground散乱の構造を明確にした。また、異常X線散乱・プラズマ物理でいうThomson散乱を、この一般的な見方から吟味した。
千原 順三*; 上島 豊*; 清川 修二*
Physical Review E, 60(3), p.3262 - 3272, 1999/09
被引用回数:10 パーセンタイル:45.93(Physics, Fluids & Plasmas)部分電離したプラズマの光学的性質・輸送係数などを定めるには、そのプラズマの構造を定めなければならないが、そのような理論は完成していない。ここで液体金属で成功を納めたQHNC法が部分電離したプラズマに適用できるように拡張できることを示した。ルビジュームを例に、その応用結果を示した。また密度汎関数を基に、高密度低温プラズマにも適用できるSaha方程式を導き、QHNC法がその簡単な解法を与えることを示した。このようにQHNC法は、プラズマの構造・平均イオン電荷・イオンの電子構造・ion charge populationなどを統一的な形で与えることができる。
千原 順三*; 清川 修二*; 内海 隆行*
Inst. Phys. Conf. Ser., (159), p.455 - 458, 1999/00
近年、高出力レーザーにより高圧高密度のプラズマが生成されその光学的研究が進められている。DaSilva達はHugoniot曲線に沿って密度を固体密度からその3倍位まで変化させたとき、アルミニュームプラズマのK-edgeの変化の仕方を測定している。このK-edgeの密度変化は、注目するイオンのまわりのイオン分布・電子分布に強く依存するため、これらを正確に計算する必要がある。われわれはQHNC方程式とSlaterのtransition stateの方法を組合せて、この変化を計算し、実験と一致した結果を得た。
千原 順三*; G.Kahl*
Japanese Journal of Applied Physics, 38(SUPPL.38-1), p.492 - 495, 1999/00
被引用回数:187 パーセンタイル:97.96(Physics, Applied)辻達は放射光を用いて、常圧から6GPaまで圧力を掛けてルビジューム液体の構造因子の変化を測定している。われわれはこのような高圧下の圧縮されたルビジューム液体のイオン配列構造・電子構造をQHNC法を用いて計算した。この計算では最近Rosenfeldにより提唱されたbridge-functionalを用いることで分子動力学と同程度の正確な構造因子が得られることを示した。このようにして得られた構造因子は波数を平均原子間距離でscaleすると、すべての圧力下の結果が同一曲線上に載ることが示された。これは液体ルビジュームが圧力を掛けるとともにその構造を一様に変化させることを示し、実験結果とも一致する。
千原 順三*; G.Kahl*
Physical Review B, 58(9), p.5314 - 5321, 1998/09
被引用回数:19 パーセンタイル:67.97(Materials Science, Multidisciplinary)量子論的HNC方程式を用いて高圧(0.2~6.1GPa)により圧縮された液体ルビジュームの構造因子を計算した。結果は極めて実験結果と良く一致した。これらの構造因子は、Wigner-Seitz半径でスケールするとすべてほぼ同一曲線に乗ることが示された。これにより量子論的HNC方程式が、強結合プラズマも正しく記述できる可能性を示した。
千原 順三*; G.Kahl*
Strongly Coupled Coulomb Systems, p.129 - 134, 1998/00
QHNC法は液体金属を正確に記述できることは知られている。この手法では金属を原子核と電子の混合系として扱い、原子番号だけを必要な入力とする。このQHNC法を圧力(0.2,2.5,3.9,6.1GPa)を掛けて高密度にした液体Rbに適用した。得られた構造因子は辻達の測定値と良く一致した。また液体Rbを臨界点に近づけていったときの構造因子に対してもQHNC法を吟味した。温度を上げていくとイオンを形成している浅い束縛レベルは徐々に電離しはじめプラズマ状態に変化していく。QHNC法はこの変化も正確に記述することができ、プラズマの電離度・原子構造・イオン間ポテンシャルを定めることができる。このようにQHNC法は液体金属からプラズマ状態まで統一的に正確な効果を与えることが示された。
神林 奨; 千原 順三
Physical Review E, 53(6), p.6253 - 6263, 1996/06
被引用回数:16 パーセンタイル:58.49(Physics, Fluids & Plasmas)量子論的HNC近似を用いた密度汎関数法に基づいて、第1原理的分子動力学法を開発した。密度汎関数法はイオン電子混合系としての液体金属は、2体力のみで相互作用する中性液体として分子動力学を行えることを証明する。しかしその相互作用は液体中のイオン配列に依存したものになる。この原理に基づき、原子番号だけを与えればその液体金属の構造を定めることのできる第1原理的分子動力学法を作り上げた。これを融点近傍の5つのアルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)に適用し実験と極めてよく一致した結果を得た。この方法ではイオンイオン相関、イオン電子相関、原子間相互作用、液体中のイオンのエネルギーレベル等を自己無撞着に定めることができる。
神林 奨; 千原 順三
Molecular Simulation, 16, p.31 - 46, 1996/00
被引用回数:4 パーセンタイル:17.31(Chemistry, Physical)従来のカーパリネロの理論による分子動力学法とは異なった、新しい第1原理的分子動力学法(QHNC-MD法)を考案した。QHNC-MD法では、液体金属中の電子及びイオンに関する動径分布関数と有効イオン間ポテンシャルに対する量子的HNC方程式を、古典的分子動力学シミュレーションを用いて解く方法である。この方法では、分子動力学シミュレーションによって得られるイオン間分布関数と有効イオン間ポテンシャルを自己無撞着に決定することが可能である。また、QHNC-MD法による有効イオン間ポテンシャルの収束計算は高速であり、しかも、数千から数万個の規模のシミュレーションが可能である。この点はカーパリネロ手法と大きく異なる部分である。液体アルカリ金属に関するQHNC-MDシミュレーションから得られた静的構造因子は、X線・中性子線実験の結果と極めて良く一致し、従来のQHNC方程式の近似解に見られる欠点を取り除くことが可能となった。
神林 奨; 千原 順三
Physical Review E, 50(2), p.1317 - 1324, 1994/08
被引用回数:28 パーセンタイル:74.82(Physics, Fluids & Plasmas)等温アンサンブルの分子動力学シミュレーションを用いて、液体アルゴン及び液体アルミニウムのブリッジ関数の計算を行った。ブリッジ関数は液体理論における積分方程式に含まれており、従来、自己無撞着に決定できなかった相関関数である。ここでは、4000粒子及び32000粒子の計算機実験から2体分布関数を求め、この結果とHNC近似のクロージャ関係式とを組み合わせ積分方程式を解くことでブリッジ関数を計算した。この方法から得られたブリッジ関数は、シミュレーションに用いた粒子数、カットオフ半径にほとんど依存しないことが明らかになるとともに、小規模なシミュレーションによって得られた2体分布関数を遠方に外挿することに利用可能なことがわかった。また、計算機実験において避けることのできない粒子間ポテンシャルのカットオフによる2体分布関数の誤差が、本手法によるブリッジ関数を用いることで除去可能なこともわかった。さらに、2体分布関数を正確に計算することが可能となったため、第一原理的な粒子間ポテンシャルの計算への適用可能性を示すことができた。
千原 順三; 神林 奨
Journal of Physics; Condensed Matter, 6, p.10221 - 10236, 1994/00
被引用回数:16 パーセンタイル:70.11(Physics, Condensed Matter)QHNC法と分子動力学法を組み合わすことで、アルミニューム液体のイオン配列・電子構造の第1原理的な計算を行った。この計算法では、電導電子の交換効果(LFC)を外部から持ち込んでいるが、計算結果はこれとして何を採用するかに依存することが分った。アルカリ金属の計算に用いたGeldart-VoskoのLFCを用いると実験結果とよい一致が見られた。
千原 順三; 石飛 昌光*
Molecular Simulation, 12(3-6), p.187 - 195, 1994/00
被引用回数:3 パーセンタイル:14.84(Chemistry, Physical)イオン電子混合系とみなせる液体金属においては、その分子動力学を行うとき、常に2体の原子間ポテンシャルで正確に記述できることを示した(多体力は不要)。
石飛 昌光*; 千原 順三
Journal of Physics; Condensed Matter, 5, p.4315 - 4324, 1993/00
被引用回数:7 パーセンタイル:42.58(Physics, Condensed Matter)液体金属カリウムを原子核と電子からなる混合系とみなし、イオンの構造を決定し、イオン-イオン、イオン-電子の相関関数を計算した。その結果は極めて良く実験と一致する。
千原 順三
Physical Review A, 45(10), p.7643 - 7645, 1992/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.47(Optics)Yan,TsaiとIchimaruが水素プラズマに対して用いた積分方程式は、プラズマがイオンを形成しはじめると、破綻を表すことを示した。それは、束縛電子の取り扱いを誤っているためである。また同時に、彼等の電離度の定義は、束縛状態が消えると不連続な変化をすることを指摘した。従って、この定義を用いて相変化を議論することは不適当である。
石飛 昌光*; 千原 順三
Journal of Physics; Condensed Matter, 4, p.3679 - 3694, 1992/00
被引用回数:24 パーセンタイル:77.29(Physics, Condensed Matter)液体金属を原子核と電子からなる混合系とみなし、密度汎関数法を基に、HNC近似を用いてイオン間、電子イオン間の相関を決定する方程式は、既に導いてある。これによると液体金属の構造は原子番号だけを唯一の入力情報として定められる。この方程式を100Cの液体金属ナトリウムに適用し、粒子間相関、イオン間相互作用を同時に計算した:構造因子はX線で測定された実験結果と極めて良く一致した。イオン間相互作用も実験から抽出されたものとほとんど同じ振舞を示す。しかし電子イオンの動径分布関数は、実験結果と大きくことなる。このことは今後、より高い精度で実験を再度行なわれるべきことを示している。
千原 順三
Physical Review A, 44(12), p.8446 - 8447, 1991/12
被引用回数:4 パーセンタイル:52.16(Optics)一丸グループによって書かれた「高密度プラズマの状態方程式と電気伝導度」についての論文において用いられている直接相間関数の定義は、半古典的であることを示した。そのために実効イオン間ポテンシャル・圧縮率・オルンシュタイン・ゼルニケの式などが正しく導き出せないことを指摘した。
千原 順三
Physical Review A, 44(2), p.1247 - 1256, 1991/07
被引用回数:12 パーセンタイル:59.63(Optics)強結合プラズマの種々の性質を計算しているダーマ・ワーダナ・ペロー理論を別の形に書き変え、その構造と含まれている近似を明らかにした。その結果、HNC方程式と違って、この理論は、束縛電子をイオンとして持つプラズマには適用できないことが示された。液体金属リチウムを例にとり、数値計算的にもこの破錠を示した。またHNC方程式との比較から、この理論は高密度プラズマの簡単な計算法を与えるように改良できることを示した。
千原 順三
Journal of Physics; Condensed Matter, 3, p.8715 - 8744, 1991/00
被引用回数:51 パーセンタイル:90.79(Physics, Condensed Matter)非単純液体金属およびプラズマの平衡状態での諸性質を統一的に記述する方法を定式化した。中性液体は、その特殊な場合に含まれる。この方式では、多中心問題は、1中心問題に関連づけられて、同時に解かれる。固定した原子核のまわりの電子分布・イオン分布を定めることは1中心問題になり、これによりイオンの構造・動径分布関係などが定められる。また均質な原子核・電子混合系を扱うことは乱雑に配置された原子核のまわりの電子分布を定める多中心問題になる。この問題では、熱力学量・電子の状態密度・イオン間相互作用などが、1中心問題の結果を用いて表現される。
千原 順三
Journal of Non-Crystalline Solids, 117-118, p.128 - 131, 1990/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.05(Materials Science, Ceramics)液体金属リチウムを原子核と電子からなる2成分系として取り扱い、原子番号だけを入力データーとして液体金属の構造因子やイオンの内部構造を定めた。計算した構造因子は、2つの温度で測定された実験結果と極めて良い一致が示された。