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塩見 雄毅*; 半田 優*; 吉川 貴史*; 齊藤 英治
Physical Review B, 92(2), p.024418_1 - 024418_4, 2015/07
被引用回数:8 パーセンタイル:35.57(Materials Science, Multidisciplinary)We report anomalous Hall effects exhibiting a hysteresis loop as large as about 10 T in a ferromagnetic superlattice comprising LaSrMnO and SrRuO layers. The superlattices grown by pulsed laser deposition exhibit a strong antiferromagnetic interlayer coupling below 110 K, where both LaSrMnO and SrRuO layers show anomalous Hall effects. With increasing magnetic-field strength, the anomalous Hall resistivity in the superlattices changes its sign depending on the magnetization directions of the LaSrMnO and SrRuO layers. As a consequence of competition among the antiferromagnetic interlayer coupling, the Zeeman effect, and magnetic anisotropies, the width of the hysteresis loop in the anomalous Hall resistivity in the superlattices becomes larger than 8 T at 10 K, clearly greater than those observed in LaSrMnO and SrRuO single layer films.
塩見 雄毅*; 半田 優*; 吉川 貴史*; 齊藤 英治
Applied Physics Letters, 106(23), p.232403_1 - 232403_4, 2015/06
被引用回数:28 パーセンタイル:73.7(Physics, Applied)Transverse thermoelectric effects in response to an out-of-plane heat current have been studied in an external magnetic field for ferromagnetic superlattices consisting of LaSrMnO and SrRuO layers. The superlattices were fabricated on SrTiO substrates by pulsed laser deposition. We found that the sign of the transverse thermoelectric voltage for the superlattices is opposite to that for LaSrMnO and SrRuO single layers at 200 K, implying an important role of spin Seebeck effects inside the superlattices. At 10 K, the magnetothermoelectric curves shift from the zero field due to an antiferromagnetic coupling between layers in the superlattices.
Lustikova, J.*; 塩見 雄毅*; 半田 優*; 齊藤 英治
Journal of Applied Physics, 117(7), p.073901_1 - 073901_7, 2015/02
被引用回数:7 パーセンタイル:30.95(Physics, Applied)We report on the deformation of microwave absorption spectra and of the inverse spin Hall voltage signals in thin film bilayers of yttrium iron garnet (YIG) and platinum at high microwave power levels in a 9.45 GHz TE cavity. As the microwave power increases from 0.15 to 200 mW, the resonance field shifts to higher values, and the initially Lorentzian spectra of the microwave absorption intensity as well as the inverse spin Hall voltage signals become asymmetric. The contributions from opening of the magnetization precession cone and heating of YIG cannot well reproduce the data. Control measurements of inverse spin Hall voltages on thin-film YIGPt systems with a range of line widths underscore the role of spin-wave excitations in spectral deformation.
吹留 博一*; 宮本 優*; 半田 浩之*; 高橋 良太*; 今泉 京*; 末光 眞希*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿
no journal, ,
sp混成軌道の炭素の二次元ネットワークであるグラフェンは、半導体ロードマップに記述されているように、今やCMOSの次に期待されている物質のひとつである。グラフェンの主な問題は適当な基板上にエピタキシャル成長させるためのよい方法がないことである。実際に、グラファイトの剥離やSiC単結晶上でのエピタキシー成長のような現在行われている製作方法は、大量生産には向かない。われわれは三次元化されたシリコン上グラフェン(3D-GOS)を開発するため、最近のシリコン技術のトレンドに合った方法を探っている。3D-GOSに向けてキーとなる問題のひとつは、主要な面方位、例えば、Si(100), Si(110), Si(111)の上でのエピタキシャルグラフェンの形成である。本論文ではSi(110), Si(100), Si(111)面上の大面積グラフェンエピタキシーを提出する。結果はよいニュースに違いない。なぜなら、CMOSの次に向けたグラフェンベースの素子を三次元的に製作する新しい現実的な方法を開くことができたからである。
高橋 良太*; 宮本 優*; 半田 浩之*; 齋藤 英司*; 今泉 京*; 吹留 博一*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆
no journal, ,
われわれはSi基板上に3C-SiC極薄膜をエピタキシャル成長させ、このSiC極薄膜を真空熱処理することによりグラフェンを形成することに成功した(グラフェン・オン・シリコン技術)。本研究ではGOS形成過程の解明を目的としてLEED及びXPSによる表面構造観察を行った。Si(111)上に形成した3C-SiC(111)薄膜のLEED観察ではバルクSiCの周期性を示す11パターンが確認された。グラフェン化処理(1523K,30分間加熱)後はグラフェン構造の周期性を示す11パターンが確認された。バルクSiC(11)に対してグラフェン(11)のスポットは30度回転している。グラフェン化処理前後のC1s-XPS観察では、グラフェン化処理後にsp結合に起因するピークが顕著になり、SiCバルクピークが減少することが確認された。本研究の結果、Si基板上の3C-SiCからのグラフェン形成は、6H-SiC(0001)基板上でのグラフェン化と同様であることが明らかになった。
今泉 京*; 高橋 良太*; 宮本 優*; 半田 浩之*; 齋藤 英司*; 吹留 博一*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆
no journal, ,
カーボン原子層の2次元結晶であるグラフェンは、300,000cm/V/sという高移動度を示すため、次世代デバイス材料として大きな注目を集めている。グラフェンの実用化に関しては、Si基板上SiC薄膜の熱改質によりシリコン基板上にグラフェンを形成するグラフェン・オン・シリコン(GOS)技術が一つの有力な解である。しかしGOSプロセスを含めた従来技術では、グラフェン形成温度が15231573Kと高いために、これを直ちにシリコンデバイスプロセスに導入することは困難である。われわれはYongwei Songらが報告したSiC表面と酸素分子の温度・圧力反応図に注目し、グラフェン化アニール雰囲気への微量酸素の添加により、1273Kという低温でSiC表面のグラフェン化に成功した。
高橋 良太*; 宮本 優*; 半田 浩之*; 齋藤 英司*; 今泉 京*; 吹留 博一*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆
no journal, ,
本研究ではグラフェンオンシリコン形成過程を解明するため、LEED及びXPSによる表面構造観察を行った。Si(111)上に形成した3C-SiC(111)薄膜のLEED観察ではSiC(11)とSi再構成表面(RT3RT3)R30が確認された。グラフェン化処理(1523Kで30分アニール)後のLEED観察では、graphene(11)が確認された。また、SiC(11)に対してgraphene(11)のスポットは30回転していた。これらSi(111)基板上の3C-SiC(111)薄膜のグラフェン形成過程は6H-SiC(0001)基板上のグラフェン形成過程と同様であることが判明した。また、グラフェン化処理前後のC1s内殻光電子スぺクトルでは、グラフェン化処理後にsp混成軌道に起因するピークが出現し、SiCバルクピークが減少した。したがって、Si(111)基板上でのグラフェンオンシリコン形成過程でも、6H-SiC(0001)バルク基板上グラフェン形成過程と同様のSiC(11)(バルク状態)からgraphene(11)(グラフェン状態)への変化が生じていることが明らかになった。
高橋 良太*; 宮本 優*; 半田 浩之*; 齋藤 英司*; 今泉 京*; 吹留 博一*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆
no journal, ,
シリコン電子デバイス開発ではCMOS技術の後の新しい技術を確立することが急務となっている。そこで、大きな移動度を持つグラフェンが大きな注目を集めている。6H-SiC基板表面を真空中で加熱することにより、Siを昇華させ、表面をグラフェン化する技術は知られている。われわれはSi基板上に高品質の3C-SiC極薄膜をエピタキシャル成長させ、真空熱処理することでSi基板上にグラフェンを形成するグラフェン・オン・シリコン(GOS)法を開発した。今回、6H-SiC(0001)面と、表面構造がそれと類似する3C-SiC(111)面のグラフェン化過程をLEED観察した。3C-SiC(111)薄膜上のグラフェン形成過程は、6H-SiC(0001)基板上のグラフェン形成過程と全く同一の表面再配列構造を経ることがわかった。
吹留 博一*; 高橋 良太*; 宮本 優*; 半田 浩之*; Kang, H. C.*; 唐澤 宏美*; 末光 哲也*; 尾辻 泰一*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; et al.
no journal, ,
Si基板上にSiCを形成し、その最表面を熱的にグラフェンに変化させると、Si基板上にグラフェン層がエピタキシャル成長する(グラフェン=オン=シリコン;GOS)。このグラフェン形成ではSi基板上にまずSiCをガスソース分子線エピタキシー法でエピ成長させる。通常はSi(111), (110), (100)基板上に3C-SiC(111), (110), (100)面が成長する。それらを超高真空中で1523Kに加熱することでSi原子を昇華させてSiC表面を炭化させる。3C-SiC(111)ばかりでなく3C-SiC(100)と(110)でもグラフェンが形成されることがラマン散乱分光と放射光光電子分光で明らかになった。ラマンスペクトルではD, G, G'バンドが観測され、C1s光電子スペクトルではspが観測された。このように三つの表面で等しくグラフェン成長に成功したことは、ポストSi技術開発でGOS技術が有効であることを示唆している。