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論文

Angular correlation of the two gamma rays produced in the thermal neutron capture on gadolinium-155 and gadolinium-157

Goux, P.*; Glessgen, F.*; Gazzola, E.*; Singh Reen, M.*; Focillon, W.*; Gonin, M.*; 田中 智之*; 萩原 開人*; Ali, A.*; 須藤 高志*; et al.

Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2023(6), p.063H01_1 - 063H01_15, 2023/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Physics, Multidisciplinary)

We investigated the angular correlation of two $$gamma$$-rays emitted in neutron capture at the Materials and Life Science Experimental Facility of J-PARC. The 14 Ge crystals in a cluster detector and one coaxial Ge crystal were employed. We obtained angular correlation functions for two $$gamma$$-rays emerging in the electromagnetic transitions of the capture reactions on $$^{155}$$Gd and $$^{157}$$Gd. We found mild angular correlations for the strong, but rare transitions from the resonance state to two excited levels with known spin and parities. In contrast, angular correlations was negligibly small for arbitrary pairs of two $$gamma$$-rays produced in the majority of transitions in continuum states.

論文

Investigation of niobium surface roughness and hydrogen content with different polishing conditions for performance recovery of superconducting QWRs in JAEA Tokai-Tandem Accelerator

神谷 潤一郎; 仁井 啓介*; 株本 裕史; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; 松田 誠; 守屋 克洋; 井田 義明*; et al.

e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 21(4), p.344 - 349, 2023/05

原子力機構東海タンデム加速器には、40台の超伝導Quarter Wave Resonator(QWR)によって重イオンを10MeV/uまで加速するブースターリニアックがあるが、2011年の震災以降、運転を停止している。近年ウラン等のより重い核種を加速するため、タンデム加速器のアップグレードが精力的に検討され、QWR再稼働の必要性が高まっている。現在、運転時に必要な加速電圧とQ値を得るため、QWR内面荒さを低減するための電解研磨条件を検証している。一方で電解研磨はNb中水素を増加させ、水素病と呼ばれるQ値の減少を引き起こす可能性がある。真空中高温焼鈍で水素を放出させることで水素病を抑えることができるが、QWRのクラッド材を構成するNbとCuの熱膨張差による空洞破損の危険性がある。そのため表面粗さの低減とNbバルク中の水素の増加を最小限に抑えるため、研磨条件を最適化する必要がある。我々はこれまで水素吸蔵量および脱離機構を昇温脱離分析(TDS)により検証できることに着目し、研究を行ってきた。発表では異なる条件で研磨したNb材料のTDS結果、表面観察結果、表面粗さの相関について得られた成果を発表する。

論文

1/4波長型超伝導空洞の内面電解研磨の実施報告,2

仁井 啓介*; 井田 義明*; 上田 英貴*; 山口 隆宣*; 株本 裕史; 神谷 潤一郎; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; et al.

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.601 - 604, 2023/01

マルイ鍍金工業では、日本原子力研究開発機構(JAEA)と共同で東海タンデム加速器後段の超伝導ブースター用1/4波長型超伝導空洞(QWR)について再表面処理の検討を行っている。この空洞はニオブ-銅のクラッド板で製作されており、底部に大きな開口があるため、再度の電解研磨処理等が可能な構造になっている。再表面処理では、内面ニオブに電解研磨(EP)を施工して表面粗さを小さくし、高い加速電界(5MV/m以上)を発生できるようにすることを目標としている。2020年度には、マルイ鍍金工業がニオブ9セル空洞EPの経験で得た各種パラメータとJAEA所有の電極、治具等を組み合わせて、予備の空洞に対してEPを施工した。しかし、EP後のニオブ表面は光沢が増すものの表面粗さが良好な状態とはならず、加速電界もEP前よりは改善したが、目標値には達していなかった。2021年度には空洞のニオブ表面粗さと加速電界の改善を目指して、EPのパラメータ(電極面積,電圧,流量と揺動)を変えての実験を行い、設備,条件,表面粗さ等の評価を行った。また、今回はこれまでに観察してこなかった中心導体のドリフトチューブ部内面などについても広く観察を行ったので、そちらの結果も併せて報告する。

論文

1/4波長型超伝導空洞の内面電解研磨の実施報告

仁井 啓介*; 井田 義明*; 上田 英貴*; 山口 隆宣*; 株本 裕史; 神谷 潤一郎; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; et al.

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.334 - 337, 2021/10

原子力機構の東海タンデム加速器では重イオンビームを用いた核物理・核化学・材料照射などの研究が行われている。タンデム後段にはビームのエネルギーを2-3倍に増加させるための超伝導ブースターが設置されているが、長期間の休止中となっている。この超伝導ブースターの仕様は、型式=同軸1/4波長型共振器(QWR)、最適ビーム速度=光速の10%、加速電界=5.0MV/m@4Wである。現在、再稼働に向けた取り組みを行っており、各種試験を行う準備として予備の超伝導空洞の電解研磨を検討している。この空洞はニオブ-銅のクラッド板で製作されており、底部に大きな開口があるため、再度の電解研磨処理が可能な構造となっている。今回、マルイ鍍金工業と日本原子力研究開発機構が共同で1/4波長型超伝導空洞内面電解研磨について設備や条件の検討、電解研磨の実施、研磨後表面や空洞性能の評価等を行ったので、その結果を報告する。

論文

Experimental characterization of high-energy component in extracted pulsed neutrons at the J-PARC spallation neutron source

原田 正英; 勅使河原 誠; 大井 元貴; 及川 健一; 高田 弘; 池田 裕二郎

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1000, p.165252_1 - 165252_8, 2021/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:34.88(Instruments & Instrumentation)

本研究では、箔放射化法を用いて、J-PARC核破砕中性子源からのパルス中性子ビームの高エネルギー成分を測定した。箔は、0.3MeVから79.4MeVまでのしきいエネルギーを持つAl, Au, Bi, Nb, Tmを用いた。実験はNOBORUで行われ、箔は減速材から13.4mの位置で照射された。照射実験への応用のために、高エネルギーの中性子スペクトルを変化させるB$$_{4}$$Cスリット, Pbフィルター、それらがない場合の3ケースでも反応率を測定した。JENDL-3.2評価済みファイルとJENDLドシメトリーファイルを用いたPHITSコードによる計算データと比較をした。計算値と実験値の比(C/E)を比較したところ、エネルギー依存性がみられ、しきいエネルギーが100MeVまで増えるにつれ、C/Eは減少することが分かった。すべてのC/Eは1.0$$pm$$0.2の範囲にあることを確認した。このことから、高エネルギーの中性子計算データは、NOBORUユーザーの実験データの分析に適切であることを示した。

論文

Study on B$$_{4}$$C decoupler with burn-up reduction aiming at 1-MW pulsed neutron source

大井 元貴; 勅使河原 誠; 原田 正英; 池田 裕二郎

Journal of Nuclear Science and Technology, 56(7), p.573 - 579, 2019/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

パルス中性子源において、減速材から放出される中性子パルスを細くして、エネルギー分解能を向上させるためにデカップラーと呼ばれる中性子吸収材が使用される。カドミウムとB$$_{4}$$Cはデカップラーとして広く使用されている。しかしながら、B$$_{4}$$Cは中性子吸収に伴うホウ素の燃焼とヘリウムガスの生成のために、MW級中性子源においては、その使用は困難であると考えられてきた。この問題を解決するために、B$$_{4}$$Cを別の中性子吸収材で挟むプレデカップラーの概念を導入し、B$$_{4}$$Cの中性子吸収の削減を目的として、簡易的なモデルを使用した計算により、プレデカップラーのB$$_{4}$$Cデカップラーの燃焼に対する影響について計算を行った。結果として、カドミウムプレデカップラーにより中性子強度の減少なしに、B$$_{4}$$Cの中性子吸収を60%削減する効果がみられた。また、プレデカップラーにより、B$$_{4}$$Cのガススウェリングは、三分の一に抑えられる。

論文

Measurement of neutron scattering cross section of nano-diamond with particle diameter of approximately 5 nm in energy range of 0.2 meV to 100 meV

勅使河原 誠; 土川 雄介*; 市川 豪*; 高田 慎一; 三島 賢二*; 原田 正英; 大井 元貴; 河村 幸彦*; 甲斐 哲也; 河村 聖子; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 929, p.113 - 120, 2019/06

 被引用回数:16 パーセンタイル:86.05(Instruments & Instrumentation)

ナノダイアモンドは、冷中性子以下のエネルギーにおける反射材として注目されている。ナノダイアモンドを用いた中性子源の高度化には、断面積データの整備が必要である。そのため、この論文では、中性子の透過率の測定から0.2meVから100meVの範囲で全断面積を測定した結果を報告する。測定した全断面積は、エネルギーが低くなるにつれて大きくなり、グラファイトと比較すると0.2meVで約2桁以上高くなることが分かった。その全断面積に占める非弾性散乱の寄与を調べるため、中性子のエネルギー1.2, 1.5, 1.9及び5.9meVで中性子非弾性散乱実験を行った。その結果、測定したエネルギーにおいて、全断面積に占める非弾性散乱の寄与がほぼ無視できることも分かった。さらに、中性子小角散乱実験の結果から、全断面積の高くなる要因として、前方方向、いわゆる小角方向への散乱の寄与が高いことが示された。

論文

Observation of simulated fuel debris using synchrotron radiation

米田 安宏; 原田 誠; 高野 公秀

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 44(2), p.61 - 64, 2019/04

Computed Tomography(CT)を用いて、模擬燃料デブリの3次元観察を行った。CTを使用して得られた模擬燃料デブリの内部は、ジルコニアリッチ部分およびコンクリートリッチ部分における明確なコントラストを示した。溶融状態からまず融点の高いジルコニアが析出する。コンクリートより重いジルコニアは結晶が析出すると下部へ移動し底面付近に凝集するため相分離が生じる。相分離はジルコニアの組成比の違いによって生じているが、組成比による結晶モードの違いも観察することができた。

論文

Gamma-ray spectrum from thermal neutron capture on gadolinium-157

萩原 開人*; 矢野 孝臣*; Das, P. K.*; Lorenz, S.*; 王 岩*; 作田 誠*; 木村 敦; 中村 詔司; 岩本 信之; 原田 秀郎; et al.

Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2019(2), p.023D01_1 - 023D01_26, 2019/02

 被引用回数:32 パーセンタイル:87.41(Physics, Multidisciplinary)

We have measured the $$gamma$$-ray energy spectrum from the thermal neutron capture, $$^{157}Gd(n,gamma)^{158}Gd$$, on an enriched $$^{157}$$Gd target ($$Gd_2O_3$$) in the energy range from 0.11 MeV up to about 8 MeV. The target was placed inside the germanium spectrometer of the ANNRI detector at J-PARC and exposed to a neutron beam from the Japan Spallation Neutron Source (JSNS). Radioactive sources ($$^{60}$$Co, $$^{137}$$Cs, and $$^{152}$$Eu) and the reaction $$^{35}Cl(n,gamma)$$ were used to determine the spectrometer's detection efficiency for $$gamma$$ rays at energies from 0.3 to 8.5 MeV. Using a Geant4-based Monte Carlo simulation of the detector and based on our data, we have developed a model to describe the $$gamma$$-ray spectrum from the thermal $$^{157}Gd(n,gamma)^{158}Gd$$ reaction. While we include the strength information of 15 prominent peaks above 5 MeV and associated peaks below 1.6 MeV from our data directly into the model, we rely on the theoretical inputs of nuclear level density and the photon strength function of $$^{158}$$Gd to describe the continuum $$gamma$$-ray spectrum from the $$^{157}Gd(n,gamma)^{158}Gd$$ reaction. The results of the comparison between the observed $$gamma$$-ray spectra from the reaction and the model are reported in detail.

論文

Experimental validation of the brightness distribution on the surfaces of coupled and decoupled moderators composed of 99.8% parahydrogen at the J-PARC pulsed spallation neutron source

原田 正英; 勅使河原 誠; 大井 元貴; Klinkby, E.*; Zanini, L.*; Batkov, K.*; 及川 健一; 藤 暢輔; 木村 敦; 池田 裕二郎

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 903, p.38 - 45, 2018/09

 被引用回数:10 パーセンタイル:67.52(Instruments & Instrumentation)

At the J-PARC pulsed spallation neutron source, liquid hydrogen moderators composed of 99.8% parahydrogen associated with light-water premoderator have been providing high intensity cold and thermal neutron beams. In the design stage, simulations have shown not only high total neutron intensity in the coupled moderator but also a local neutron-brightness increase at the edges. The edge-effect-brightness increase is also exploited in the design of the European Spallation Source (ESS) moderators, which are based on 99.8% parahydrogen, but thin (thickness: 3 cm) to enhance the neutron brightness. In this study, the spatial distribution of the neutron brightness at the surface of the coupled moderator in the J-PARC pulsed spallation neutron source was directly measured with the pinhole geometry to validate the calculated edge-brightness enhancement. The brightness distribution at the moderator surface was clearly observed as predicted by a Monte Carlo simulation, proving the validity of the simulation tools used in the design-optimization process of the J-PARC and ESS moderator.

論文

Present fabrication status of spare moderators and reflector in J-PARC spallation neutron source

勅使河原 誠; 原田 正英; 大井 元貴; 高田 弘

Journal of Physics; Conference Series, 1021(1), p.012061_1 - 012061_4, 2018/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.11(Nuclear Science & Technology)

大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設(MLF)では、高エネルギーパルス陽子ビーム(3GeV, 25Hz)を用いた核破砕反応により発生した中性子を、液体水素モデレータで減速し、実験装置にパルス冷熱中性子を供給する。モデレータや反射体容器構造材の放射線損傷により2020年ごろに交換時期を迎える。現在、交換に向けて、モデレータ及び反射体の予備機製作を進めている。予備機は、現在MLFで使用しているものと外観上は同じであるが、内部構造において、大きく2つ改良を加えた。一つは、水素輸送配管に線膨張係数の最も小さなインバー材を採用したこと。もう一つは、中性子ビームパルスをシャープにする熱中性子吸収材として、新たに金・インジウム・カドミウム(Au-In-Cd)材を開発したことである。5重の多重配管を構成する水素輸送配管では、インバー材を採用することで、熱収縮量を確保するために必要であった偏心構造を同軸構造に変え、製作性を大きく向上させた。熱中性子吸収材として、Au-In-Cd材は、残留放射能を大きく軽減する材料で、この用途に初めて開発されたものである。本件では、これら材料を導入したモデレータ・反射体の製作状況について報告する。

論文

Implementation of a low-activation Au-In-Cd decoupler into the J-PARC 1 MW short pulsed spallation neutron source

勅使河原 誠; 池田 裕二郎; 大井 元貴; 原田 正英; 高田 弘; 柿白 賢紀*; 野口 学*; 島田 翼*; 清板 恭一*; 村島 大亮*; et al.

Nuclear Materials and Energy (Internet), 14, p.14 - 21, 2018/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

J-PARCの1MWパルス中性子源では、中性子パルスの成形に用いるデカップラとして、異なる共鳴吸収材から構成し、1eVと高い中性子吸収エネルギーを有するAg-In-Cd合金を開発した。このデカップラによりパルス成形された中性子は、粉末解析の実験装置において最高分解能を更新したが、中性子照射によって生成される長半減期の108mAgの放射能が高いため使用済み機器の取扱においては短所であった。そこで、放射能を大幅に減らす代替材としてAuを使用したAu-In-Cd材の開発を行ってきた。しかしながら、実機のモデレータ・反射体に実用化する上で、大型のAu-In-Cd板と構造材のA5083材とをHIP接合し十分な接合強度を得ることが課題であった。本研究では、Au-In-Cd材の表面状態、大型化した熱容量の変化による接合部界面温度に関わる検討を行い、実規模大のHIP接合において、最適接合条件を見つけることができた。この結果、反射体へのAu-In-Cd材の実用化に成功し、中性子性能を損なわず、大幅な放射能低減の見通しを得た。

論文

Materials and Life Science Experimental Facility at the Japan Proton Accelerator Research Complex, 1; Pulsed spallation neutron source

高田 弘; 羽賀 勝洋; 勅使河原 誠; 麻生 智一; 明午 伸一郎; 粉川 広行; 直江 崇; 涌井 隆; 大井 元貴; 原田 正英; et al.

Quantum Beam Science (Internet), 1(2), p.8_1 - 8_26, 2017/09

大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設では、パルス核破砕中性子源から高強度かつ狭いバルス幅の中性子を供給し、多様な中性子科学研究の推進に役立てている。この核破砕中性子源の構成機器は、エネルギー3GeV、繰り返し25Hz、強度1MWという世界最高クラスの強度の陽子ビームで駆動されルことを前提に設計されており、水銀ターゲットと3種類の液体パラ水素モデレータがその中枢の機器である。目標とする1MWの陽子ビームによる運転に向けて、まだ途上段階にあるが、本報告では、この核破砕中性子源のターゲット・モデレータ・反射体システムの特色ある性能について解説する。

論文

R&D of invar duct for fabrication of 2nd JSNS moderators

原田 正英; 勅使河原 誠; 前川 藤夫; 大井 元貴; 春日井 好己; 高田 弘

Journal of Nuclear Materials, 450(1-3), p.104 - 109, 2014/07

 被引用回数:2 パーセンタイル:8.88(Materials Science, Multidisciplinary)

JSNS/J-PARCには、3台の多層構造を有する超臨界水素モデレーターがある。モデレータ1号機の製作において、室温層及び極低温層での熱収縮の違いが、製造プロセスを困難にさせることがわかった。そこで、モデレーター2号機の製作のために、配管材料として低熱収縮材料、インバーを使用することを提案した。製造性を確認するためのインバー配管に関する曲げ試験,溶接試験,異材継手試験を行った。まず、直径22mmの配管を曲げ半径44mmでの曲げ試験を行い、液体窒素で予備冷却し低速なら問題なく曲がることを確認した。TIG溶接では、溶接開先を変えて、適切な開先形状を決定した。そして、接合部分を含む摩擦圧接による異材継手インバー-A6061製とインバー-SS316L製のロッドから、サイズ60mm、直径4または6mmの試験片を切り出し、2温度(室温と77K(液体窒素温度)で、引張試験を行った。その結果、どの接合材も、接合強度(0.2%耐力)が母材よりも大きいことがわかった。以上より、インバー配管は、モデレーター2号機に使用可能であることを確認できた。

論文

Development of Au-In-Cd decoupler by a Hot Isostatic Pressing (HIP) technique for short pulsed spallation neutron source

大井 元貴; 勅使河原 誠; 原田 正英; 直江 崇; 前川 藤夫; 春日井 好己

Journal of Nuclear Materials, 450(1-3), p.117 - 122, 2014/07

 被引用回数:3 パーセンタイル:23.92(Materials Science, Multidisciplinary)

大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設(MLF)の中性子源では、短パルス中性子ビームを生成するために、デカップラーと呼ばれる中性子吸収材を使用している。従来のAg-In-Cdデカップラーは放射化量が高いという問題があり、われわれは次世代デカップラーとして放射化量の少ないAu-In-Cd合金の開発を行っている。これまでの開発においてAu-In-Cd合金の製造には成功した。デカップラーは冷却のためにアルミ合金製のモデレータ容器と接合することが必要である。本研究ではHIP接合によるアルミ合金とAu-In-Cd合金の接合試験を行った。HIP接合は、高温高圧により異種材料を接合するため、曲面で構成されるデカップラーの接合に適している。接合試験の結果、温度535$$^{circ}$$C,圧力100MPa,保持時間1時間の場合に、設計上必要な接合強度30MPaを上回る86.6MPaの接合強度が得られた。今回の結果では、接合部の拡散層が500$$mu$$mと広いため、今後はより最適な接合条件探しを行うとともに、Au-In-Cd合金接合材の中性子照射の影響について調べる。

論文

Neutron resonance imaging of a Au-In-Cd alloy for the JSNS

大井 元貴; 勅使河原 誠; 甲斐 哲也; 原田 正英; 前川 藤夫; 二川 正敏; 橋本 英子*; 瀬川 麻里子; 呉田 昌俊; Tremsin, A.*; et al.

Physics Procedia, 43, p.337 - 342, 2013/04

 被引用回数:9 パーセンタイル:92.97(Physics, Applied)

JSNSの新しいデカップラー材料として、Au-In-Cd合金が提案されている。本研究に先立ち、Au-In-Cd合金の製造を行い、予定通りの組成の合金製造に成功した。製造した合金組成は金74.9%、インジウム0.5%、カドミウム24.6%である。本研究では、中性子の共鳴吸収イメージングにより、製造した材料内の元素分布を測定し、各元素が合金内に均一に分布していることを確認する。カメラ型システムと、MCP検出器を用いることで、測定方法を検証する。結果として、中性子共鳴吸収を利用することで、合金内の元素を区別した透過画像を取得でき、元素分布が均一であることを確認した。

論文

Development status of low activation ternary Au-In-Cd alloy decoupler for a MW class spallation neutron source; 1st production of Au-In-Cd alloy

大井 元貴; 勅使河原 誠; 涌井 隆; 西 剛史; 原田 正英; 前川 藤夫; 二川 正敏

Journal of Nuclear Materials, 431(1-3), p.218 - 223, 2012/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:43.52(Materials Science, Multidisciplinary)

J-PARCには、1MW核破砕中性子源が建設され、Ag-In-Cd合金がデカップラー材料(中性子吸収材)として使用されている。JSNSはAg-In-Cd合金を採用することで、MW級の核破砕中性子源として1eVのデカップリングエネルギーを実現している。しかしながらAg-In-Cdデカップラーは、中性子特性は優れているが、銀の中性子反応で生成する核種の線量が高いというデメリットがある。この問題を解決するために、Au-In-Cd合金が提案された。本研究では、Au-In-Cd合金を金の融点以下の温度で実際に作成することに成功した。また、作成したAu-In-Cd合金がデカップラーとして使用できることを確認するために、元素分布測定,熱伝達率測定を行った結果について報告する。

論文

Conduction band caused by oxygen vacancies in aluminum oxide for resistance random access memory

児子 精祐*; 久保田 正人; 原田 善之*; 平山 泰生*; 加藤 誠一*; 北澤 英明*; 木戸 義勇*

Journal of Applied Physics, 112(3), p.033711_1 - 033711_6, 2012/08

 被引用回数:61 パーセンタイル:89.42(Physics, Applied)

As a next-generation memory, we have developed a rare-metal-free memory using Al oxide with a high-density of oxygen vacancies (V$$_{o}$$). We showed a resistive switching mechanism of an AlOx-ReRAM based on the electronic states revealed by TSC. This system is expected to have high endurance, equivalent to that of dynamic random access memory (DRAM), because it is driven by increasing/decreasing numbers of electrons, similar to DRAM. The electronic structure has been simulated using first-principles calculations. We report the electronic structure of the band gap, analyzed using thermally stimulated current measurements, to evaluate the simulated results. We observed electronic states corresponding to resistance changes for the first time.

報告書

核破砕中性子源使用済み機器の保守; モデレータ・反射体,陽子ビーム窓

勅使河原 誠; 木下 秀孝; 涌井 隆; 明午 伸一郎; 関 正和; 原田 正英; 伊藤 学; 鈴木 徹; 池崎 清美; 前川 藤夫; et al.

JAEA-Technology 2012-024, 303 Pages, 2012/07

JAEA-Technology-2012-024.pdf:46.04MB

J-PARC構成施設のひとつ核破砕中性子源である物質・生命科学実験施設(MLF)では、中性子を発生するため3GeVまで加速された陽子ビームが、水銀ターゲットに入射する。高エネルギーの陽子や中性子に晒された機器(ターゲット容器,モデレータ,反射体及び陽子ビーム窓)は、照射損傷を受けるため、定期的な交換保守を必要とする。使用済み機器は高度に放射化され、遠隔による交換保守が必要となる。使用済みの機器の交換保守が行える保守シナリオを構築し、必要な設備をホットセル内及びMLF内に導入した。保守シナリオの整合性を確認するため実機を用いて予備試験を行った。本報告書では、使用済み機器(モデレータ・反射体,陽子ビーム窓を対象)について、予備試験を通して得られた知見をもとに、使用済み機器の取り扱いに反映することを目的とし、交換保守に関する問題点と解決策等を報告する。

報告書

東日本大地震のJ-PARC中性子源ステーションに対する影響

酒井 健二; 坂元 眞一; 木下 秀孝; 関 正和; 羽賀 勝洋; 粉川 広行; 涌井 隆; 直江 崇; 春日井 好己; 達本 衡輝; et al.

JAEA-Technology 2011-039, 121 Pages, 2012/03

JAEA-Technology-2011-039.pdf:10.87MB

本報告では、東日本大震災の発生時におけるJ-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)の中性子源ステーションの挙動,被害,復旧状況を調査し、本ステーションの緊急事態に対する安全設計について検証する。大震災発生時、MLFでは、幾つかの機器で大きな揺れを検知した後、外部電源が喪失し、全循環システムが自動停止した。水素は設計通り屋外に放出され、機器異常による水銀,水素,放射性ガスの漏えいも生じなかった。一方、激しい揺れは、遮蔽体ブロックのずれ、建屋周辺の地盤沈下による外部供給配管の破断を引き起こした。この配管破断による圧縮空気の圧力低下は、水銀ターゲット台車固定装置などに影響を及ぼしたが、主要機器の大きな破損までは至らなかった。これらの結果は、本ステーションの緊急事態に対する安全設計の妥当性を実証できたとともに、幾つかの改善点も見いだされた。

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