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西川 宏之*; 惣野 崇*; 服部 雅晴*; 大木 義路*; 渡辺 英紀*; 及川 将一*; 荒川 和夫; 神谷 富裕
JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.254 - 256, 2003/11
原研TIARAの軽イオン及び重イオンマイクロビーム装置を用い、マイクロビーム二次元走査によりフォトにクス基盤材料であるシリカガラスに導波、発光、調光機能を持つ微細な三次元構造を形成するための基礎研究を行った。細い短冊状にマイクロビーム照射した試料について顕微PL-ラマン分光及びAFMによるマッピングを行い、誘起される種々の構造変化を調べ、NBOHCによる650nmのPL帯の強度の分布、及び飛程近傍での高密度化による表面での凹部の生成が観測された。高品質なフォルター素子の作成を目指した光ファイバへのHマイクロビーム照射実験では、コア部の局所領域に屈折率変化を誘起することができた。
西川 宏之*; 惣野 崇*; 服部 雅晴*; 西原 義孝*; 大木 義路*; 渡辺 英紀*; 及川 将一*; 神谷 富裕; 荒川 和夫
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 191(1-4), p.342 - 345, 2002/05
被引用回数:3 パーセンタイル:24.4(Instruments & Instrumentation)シリカガラスを用い、MeVエネルギーのイオンマイクロビームの照射効果を顕微フォトルミネッセンス(PL)・ラマン分光器と原子間顕微鏡(AFM)を用いて調べた。フォトルミネッセンス測定では、非架橋酸素ラジカル(≡Si-O)による欠陥を示す650nm帯が、イオンの飛跡に沿って分布している。また、マイクロビームの走査照射により生じた表面形状変化をAFMを用いて調べた結果、表面形状変化はビーム走査幅とイオン到達深度に良く対応して生じていることを明らかにした。さらに、照射と未照射の境界領域に強いPL強度分布を示す部分が生成することを見出した。この境界領域では、シリカガラス内部の高密度化とそれに付随して生じた表面形状変化による応力が原因で生成した欠陥と考えられる。
深澤 哲生*; 星野 国義*; 塙 隆雄*; 及川 英紀*; 赤堀 光雄; 高野 公秀; 佐藤 正知*; 島津 洋一郎*
no journal, ,
軽水炉から高速炉への移行期における柔軟な燃料サイクルシステムを開発中であり、本システムの枢要技術であるウラン分別法について、湿式法(10種類)及び乾式法(3種類)の各技術を比較評価し、選定した。評価の観点は、ウラン分別行程の順番,使用媒体数,分別ウラン純度,分別ウラン形態,ウラン分別後残渣形態とした。湿式法からは、分別ウラン純度は低いが精製行程を付加することで高純度化可能であり、FaCTでも開発が進められている先進湿式法(晶析法)を選定した。乾式法からは、分別ウラン形態が六フッ化ウランで再濃縮に適しているフッ化物揮発法を選定した。
深澤 哲生*; 星野 国義*; 及川 英紀*; 荒井 康夫; 高野 公秀; 佐藤 正知*; 島津 洋一郎*
no journal, ,
軽水炉から高速増殖炉への移行期における柔軟な燃料サイクルシステムを開発中であり、その枢要技術であるリサイクル原料(ウラン分別残渣)一時貯蔵の妥当性評価法を検討した。一時貯蔵には種々の貯蔵形態と方法が考えられるが、基本的には酸化物粉末に転換してキャニスタに封入し、既存の高レベルガラス固化体貯蔵施設と同様の施設を想定している。リサイクル原料とガラス固化体との特性の違いで最も考慮する必要がある点は、発熱密度とPu含有率の違いである。リサイクル原料の発熱密度は、最大でガラス固化体の4倍になるため、自然空冷で所定の除熱性能が達成できるか、貯蔵キャニスタ中心温度が目標値以下におさまるか評価する必要がある。一方、Pu含有率については臨界安全性の評価が必要となる。除熱性能と臨界安全性を基礎的に評価し、一時貯蔵システムが成立する見通しを得た。
深澤 哲生*; 星野 国義*; 及川 英紀*; 荒井 康夫; 高野 公秀; 佐藤 正知*; 島津 洋一郎*
no journal, ,
軽水炉から高速炉への移行期においては、軽水炉使用済燃料から回収したPuで高速炉を導入するため、再処理量(Pu供給量)と高速炉導入速度(Pu需要量)を適切にバランスさせる必要がある。このため、高速炉導入速度変化等の将来の不確定要因に柔軟に対応できる、ウラン分別残渣一時貯蔵オプションを備えた燃料サイクルシステム(FFCI)を提案した。ここでは、種々の不確定要因に対するFFCIの柔軟性について評価した。リサイクル原料一時貯蔵オプションを持たない標準システムでは、Pu貯蔵制限がない場合、Pu貯蔵量増加により核不拡散性が低下し、Pu貯蔵制限がある場合、最大再処理量が増加して再処理稼働率が低下する。FFCIはこれら両者の課題を解決でき、柔軟性に優れた燃料サイクルシステムであることを確認した。