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岩崎 春*; 酒井 康宏*; 菊地 晋; 古賀 信吉*
Journal of Thermal Analysis and Calorimetry, 147(11), p.6309 - 6322, 2022/06
被引用回数:5 パーセンタイル:41.15(Thermodynamics)高速炉の構造コンクリートに用いられるパーライトコンクリートの多段的な熱分解反応に対する雰囲気水蒸気の影響について、速度論解析手法(KDA)による各反応段階の詳細を検討した。その結果、水蒸気の影響により、水酸化カルシウムの熱分解反応の遅れや炭酸カルシウムの熱分解反応の加速を特定した。
酒井 康宏*; 岩崎 春*; 菊地 晋; 古賀 信吉*
Journal of Thermal Analysis and Calorimetry, 147(10), p.5801 - 5813, 2022/05
被引用回数:8 パーセンタイル:59.41(Thermodynamics)高速炉の構造コンクリートに用いられるパーライトコンクリートの多段的な熱分解反応に対する雰囲気二酸化炭素の影響について、速度論解析手法(KDA)により各反応段階の詳細を検討した。その結果、二酸化炭素の影響により、水酸化カルシウムの炭酸化と炭酸カルシウムの熱分解反応の遅れを特定した。
菊地 晋; 古賀 信吉*
Journal of Thermal Analysis and Calorimetry, 147(7), p.4635 - 4643, 2022/04
被引用回数:1 パーセンタイル:7.32(Thermodynamics)ナトリウム冷却高速炉では、構造コンクリートを保護するライナが破損に至るような液体ナトリウムの漏えいが発生した場合、ナトリウム-コンクリート反応が発生する。高速炉構造コンクリートは主要な部位にシリカ系コンクリートが使用され、その表層に断熱・保護機能を持たせたパーライトコンクリートを敷設している。そのため、ナトリウム-コンクリート反応の初期段階におけるパーライトコンクリートとナトリウムの反応に着目する必要がある。本研究では、その第一段階として、ナトリウムと水酸化カルシウムとの反応を対象とした熱分析を実施した。その結果、当該反応は550Kで開始し、反応生成物としてカルシアや水酸化ナトリウムが生成することが分かった。また、当該反応の速度論評価を実施し、活性化エネルギーを求めた。
古賀 信吉*; 菊地 晋
Industrial & Engineering Chemistry Research, 61(7), p.2759 - 2770, 2022/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Engineering, Chemical)In this study, we characterized the kinetic features of the thermally stimulated reaction of CaCO with the liquid Na as a model process of the liquid Na-structural concrete reaction that possibly occurs under a postulated severe accident in a Na-cooled fast reactor. Two sampling conditions characterized by the dispersion of CaCO powders in the liquid Na and the limited contact of liquid Na with the CaCO pellet surface were applied to investigate the kinetics and physicogeometrical mechanism of the liquid Na-CaCO reaction using differential scanning calorimetry (DSC) and morphological observations of the products. Under both sampling conditions, the exothermic liquid Na-CaCO reaction started at the initial contact area of the reactants and proceeded while liquid Na penetrated CaCO powder and pellet, exhibiting the apparent multistep reaction behaviors.
古賀 信吉*; 菊地 晋
Journal of Thermal Analysis and Calorimetry, 138(2), p.983 - 996, 2019/10
被引用回数:11 パーセンタイル:48.25(Thermodynamics)ナトリウム冷却高速炉で使用される構造コンクリートの熱分解挙動の詳細を把握することは、原子力プラントの仮想事故条件下で想定される現象を再現する上で極めて重要である。本研究では、ナトリウム冷却高速炉で使用されるシリカ系およびパーライトコンクリートの熱分解挙動を比較検討した。
菊地 晋; 古賀 信吉*; 山崎 淳司*
Journal of Thermal Analysis and Calorimetry, 137(4), p.1211 - 1224, 2019/08
被引用回数:9 パーセンタイル:41.34(Thermodynamics)本研究では、ナトリウム冷却高速炉構造コンクリートに類似した2種類のコンクリートを選定し、これらの熱的挙動の比較検討を実施した。室温から1900Kの温度範囲において、TG-DTAを用いた構造コンクリートの熱的挙動を検討した。コンクリートのセメント部の融解開始温度は1400から1600Kの温度範囲であることが分かった。また、CaCOとCa(OH)の存在比が異なる2種類のコンクリートのセメント部では、双方の融解温度の範囲に顕著な違いは見られなかった。一方、骨材の融解挙動は当初のシリカの含有量により直接影響を受けることが分かった。
菊地 晋; 古賀 信吉*
Journal of Thermal Analysis and Calorimetry, 131(1), p.301 - 308, 2018/01
被引用回数:8 パーセンタイル:34.02(Thermodynamics)ナトリウム冷却高速炉の仮想的な事故条件下においては、漏えいナトリウムが鋼製ライナーを破損する恐れがある。そのような状況においては、構造コンクリートと液体ナトリウムが直接接触することによりナトリウム-コンクリート反応が発生する。本研究では、ナトリウム冷却高速炉の安全評価に資するため、ナトリウム-コンクリート反応の第2段階反応の一つとして、水酸化ナトリウム(NaOH)とシリカ(SiO)の反応について検討した。反応開始点等の反応に関する熱的挙動については、示差走査熱量計(DSC)を用いて定義した。DSC計測の結果、NaOH-SiO反応はNaOHの融点直後に急激に反応することが明らかになった。したがって、初期段階で発生したNaOHが有意な量存在する場合、ナトリウム-コンクリート反応の第2段階反応における時間帯にNaOH-SiO反応が支配的になることが推定された。
菊地 晋; 古賀 信吉*; 清野 裕; 大野 修司
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(5), p.682 - 691, 2016/05
被引用回数:15 パーセンタイル:81.11(Nuclear Science & Technology)ナトリウム冷却高速炉において、万が一冷却材であるナトリウムが漏えいし、構造コンクリートを保護しているライナーをも破損させる過酷な事象を想定した場合、ナトリウムーコンクリート反応が生じる可能性がある。ナトリウムーコンクリート反応は、水素の発生、エネルギーの放出(発熱)、コンクリートの浸食を伴うため、これらの現象を理解することが重要である。本研究では、一連のナトリウムーコンクリート反応試験シリーズのうち、ナトリウム酸化物とシリカの反応性について着目した。ナトリウム酸化物とシリカの熱分析および化学分析により、前回の試験で確認したナトリウムとシリカの反応と比較して、かなり低い温度で反応が起こることを明らかにした。
菊地 晋; 古賀 信吉*
熱測定, 43(1), p.11 - 18, 2016/00
本報は、ナトリウム冷却高速炉の研究開発における熱分析の利用の一例として、ナトリウム-コンクリート反応挙動の検討例を解説したものである。
菊地 晋; 古賀 信吉*; 清野 裕; 大野 修司
Journal of Thermal Analysis and Calorimetry, 121(1), p.45 - 55, 2015/07
被引用回数:13 パーセンタイル:44.45(Thermodynamics)本研究では、ナトリウム冷却高速炉において過酷な状態を想定した場合に発生するナトリウム-コンクリート反応現象に関して、シリカ系コンクリートの反応性を評価するためにNa-SiO反応の速度論的検討を行った。反応性を評価するために示差走査熱量計(DSC)に加え、反応中の試料状況を確認するためにビデスコープによる同時測定を行った。詳細な反応速度論解析より、最大の反応速度となる場合の速度論データが主要な反応段階であることが明らかになった。また、簡易的なKissinger法による評価した反応速度定数がNa-SiO反応の主要な反応段階の速度論を評価するのに有用であることが分かった。
菊地 晋; 清野 裕; 大野 修司; 古賀 信吉*
no journal, ,
ナトリウム(Na)冷却高速炉のNa漏えい時の過酷事象の一つであるNa-コンクリート反応(SCR)の化学反応機構に関する解明研究を実施している。本報告ではコンクリート主成分であるシリカの反応性を熱分析により確認し、その結果から反応機構を検討した。
菊地 晋; 古賀 信吉*; 清野 裕
no journal, ,
Na冷却高速炉の仮想事故条件では、漏えいした液体Naがライナを破損することが想定される。その結果、構造コンクリートと液体ナトリウムが直接接触することによりNa-コンクリート反応が生じる可能性がある。本研究では、Na-コンクリート反応において発生可能性の高いNaOH-SiO反応について、DSCとビデオスコープを用いた実験により反応性を検討した。実験結果から、NaOH融点直後に試料が突然噴き上がる現象が確認され、反応により生じた水が急速加熱されることにより試料を押し上げたものと推察された。また、速度論的な観点から、当該反応は他の反応よりも非常に速いことが分かった。さらに、化学分析の結果から、主要な成分としてケイ酸ナトリウムが検出され、反応による生成物であることを確認した。
菊地 晋; 古賀 信吉*
no journal, ,
Na冷却高速炉の仮想事故条件では、漏えいした液体Naがライナを破損することが想定される。その結果、構造コンクリートと液体ナトリウムが直接接触することによりNa-コンクリート反応が生じる可能性がある。本研究では、Na-コンクリート反応において発生可能性の高いNa-CaCO反応について、DSCを用いた実験により反応性を検討した。実験結果から、反応開始点が約726Kにあることが分かった。また、昇温速度の異なるDSCピークデータに基づき、Kissinger法を用いた速度論評価を実施した。この評価結果について、石灰岩系コンクリートと漏えいナトリウムの反応性に関する既往知見との比較検討を行った。
古賀 信吉*; 菊地 晋
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉の構造コンクリートでは、シリカ系とパーライト系の2種類のコンクリートが使用されている。仮想事故を考慮した場合、液体ナトリウムとコンクリートの反応挙動やコンクリートの熱的挙動は必要な情報である。本研究では、パーライトコンクリートの熱的挙動について熱分析により検討し、複雑な反応挙動について速度論的な特徴を明らかにした。
菊地 晋; 古賀 信吉*; 清野 裕
no journal, ,
Na冷却高速炉においてメルトスルーのような仮想事故条件では、超高温に加熱された燃料や金属を含む炉心溶融物が構造コンクリートと接触し、デブリ-コンクリート相互作用(MCCI)を引き起こす可能性がある。MCCIは構造コンクリートに極めて大きな熱的負荷を与え、コンクリートの浸食・分解をもたらす。本研究では、高速炉で使用されるシリカ系コンクリートの高温域での熱的挙動を解明するため、硬質砂岩系コンクリートのTG-DTA計測を実施した。その結果、シリカ系コンクリートの融解終息温度は13001400Cであることが分かった。
菊地 晋; 栗原 成計; 古賀 信吉*; 出口 祥啓*; 高田 孝; 大島 宏之
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉の安全基盤技術として、マルチレベル・シナリオシミュレーションシステムの開発を進めている。本報告では解析コードのV&Vに資するため、ナトリウム冷却高速炉の固有事象であり、安全評価上重要となるナトリウム燃焼とナトリウム-コンクリート反応に関する基礎試験計画とその検討状況について述べる。
古賀 信吉*; 菊地 晋
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉で使用される構造コンクリートの熱分解挙動の詳細を把握することは、原子力プラントの仮想事故条件下で想定される現象を再現する上で極めて重要である。本研究では、熱分析手法を用いて原子力プラントで使用されるシリカ系およびパーライトコンクリートの熱分解挙動を比較検討した。
大島 宏之; 高田 孝; 堂田 哲広; 菊地 晋; 古賀 信吉*; 出口 祥啓*
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉を対象に、現象解明や設計最適化、革新技術開発を支える安全基盤技術として、マルチレベル・マルチシナリオプラントシミュレーションシステムの構築を開始した。本報ではその研究開発全体概要を示す。
菊地 晋; 古賀 信吉*
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉では、構造コンクリートを保護するライナが破損に至るような液体ナトリウムの漏えいが発生した場合、ナトリウム-コンクリート反応が発生する。高速炉構造コンクリートは主要な部位にシリカ系コンクリートが使用され、その表層に断熱・保護機能を持たせたパーライトコンクリートを敷設している。そのため、ナトリウム-コンクリート反応の初期段階におけるパーライトコンクリートとナトリウムの反応に着目する必要がある。本研究では、その第一段階として、ナトリウムと炭酸カルシウムとの反応を対象とした熱分析を実施した。熱的挙動および反応速度論的観点から、ペレットと粉末形状の2種類を用いてた試験を実施した。
古賀 信吉*; 菊地 晋
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉で使用される構造コンクリートの熱分解挙動の詳細を把握することは、原子力プラントの仮想事故条件下で想定される現象を再現する上で極めて重要である。本研究では、ナトリウム冷却高速炉で使用されるシリカ系およびパーライトコンクリートの熱分解挙動を比較検討した。