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佐藤 裕樹*; 阿部 陽介; 阿部 弘亨*; 松川 義孝*; 叶野 翔*; 大貫 惣明*; 橋本 直幸*
Philosophical Magazine, 96(21), p.2219 - 2242, 2016/06
被引用回数:12 パーセンタイル:51.44(Materials Science, Multidisciplinary)超高圧電子顕微鏡を用いることにより、110300Kの温度範囲で純鉄における格子間原子集合体の一次元(1D)運動の電子照射その場観察を行った。全ての温度において、ほとんどの1D運動は不規則な時間間隔で離散的な位置変化を示した。1D運度頻度は温度に依存せず、電子照射強度に比例した。これは、1D運動が電子照射により生じることを示唆している。一方、1D運動距離は照射強度に依存せず、低温では1D運動距離が極めて短くなることが明らかとなった。さらに、分子静力学法を用いて、格子間原子集合体とランダム分布した空孔との相互作用エネルギーを評価した結果、空孔濃度がよりも高い場合には相互作用エネルギーのゆらぎが格子間原子集合体をトラップすることが分かった。これらの結果から、1D運動の阻害に寄与するのは、250K以上では残存不純物であり、空孔が熱的に移動できない低温では、電子照射により蓄積した高濃度空孔との弾性的相互作用であることを提案した。
酒瀬川 英雄; 谷川 博康; 叶野 翔; 榎本 正人*
Fusion Engineering and Design, 86(9-11), p.2541 - 2544, 2011/10
被引用回数:16 パーセンタイル:75.8(Nuclear Science & Technology)低放射化フェライト鋼は原型炉ブランケットの構造材料候補である。日本でのBA活動を通じ原型炉ブランケットモジュールの製作技術が研究開発されつつあるが、この中でも複雑構造を実現するための接合技術は極めて重要である。とりわけ、熱間等方圧縮(HIP)は矩形冷却管の接合方法として採用されており、構造材料はそのHIP中やその後、さまざまな熱処理を施される。この熱処理中における組織変化はブランケットモジュールの性能を決定されるために注目されるべきものであり、とりわけ、高温熱処理で析出すると考えられるタンタルやバナジウムなどの微細析出物は、クリープ特性,靭性,耐照射得栄に大きな影響を与える。そこで本研究はブランケット製作にかかわる熱処理を模擬し、その熱処理下におけるF82H-BA07(8Cr-2W-V, Ta)鋼の微細析出物の安定性に注目した。
叶野 翔; 谷川 博康; 酒瀬川 英雄; 榎本 正人*
no journal, ,
核融合炉構造材料である低放射化フェライト鋼の第一候補材料であるF82H鋼の高温強度への寄与が期待されているタンタルは、従来のフェライト系耐熱鋼中のニオブと同等の役割が期待され、低誘導放射化の観点から代替元素として添加されている。しかし、近年の研究結果からタンタルの析出挙動はニオブの析出挙動と異なることがわかりつつある。本研究は、水素精錬により溶解された超高純度Fe-Ta-C 3元系のモデル合金を用いてタンタル系析出物の析出挙動の解明を試みた。モデル合金中での析出相の挙動を微細組織観察とヴィッカース硬さ試験により評価した。
酒瀬川 英雄; 谷川 博康; 叶野 翔; 榎本 正人*
no journal, ,
幅広いアプローチ活動(BA活動)の低放射化フェライト鋼のタスクは、F82Hの材料仕様と製作仕様を固め、設計に要する材料基盤技術を整備することが目的の一つにある。本研究は、5t溶解され二次精錬を行い製作されたF82H-BA07を対象に、熱処理感受性を組織観察と硬さ試験によって評価した。これより、大型部材に対する熱処理の許容幅の設定に資することを最終目標とした。
叶野 翔; 榎本 正人*; 酒瀬川 英雄; 谷川 博康; 近藤 啓悦; 野際 公宏; 外山 健*; 永井 康介*
no journal, ,
核融合実験炉ITERのテストブランケットモジュールや原型炉のブランケットの構造材料として利用が計画されている低放射化フェライト鋼はTaを含んでいる。このTaはMod.9Cr-1Mo鋼中のNbと同等の効果を意図して、低誘導放射化の観点から代替されたものである。現在までのTa系析出物に関するさまざまな研究は、クリープ特性に及ぼすTa量の増加効果によるものが中心であり、熱処理条件の変化による組織変化への影響や、Ta系粒子の析出挙動には不明確な部分が多い。よって、Ta系粒子の析出挙動を解明することは低放射化フェライト鋼の実用化に向けて極めて重要であるが、低放射化フェライト鋼は高密度の転位を含むマルテンサイト組織であり、CrやVなどの析出物と、Ta系粒子の析出挙動は複雑に影響を及ぼし合うために、Ta系粒子の析出挙動の解明には基礎的な研究成果の積み上げが必要である。本研究では、Ta系粒子の析出挙動を詳細に観察するために高純度Fe-Ta-Cの3元系モデル合金を製作して析出挙動の解明を目的としている。また、モデル合金中のTa系析出物は、非常に微細であるために原子レベルでの元素マッピングが可能な3DAPによる分析により、Ta系粒子の析出挙動の解明を試みる。
谷川 博康; 安堂 正己; 酒瀬川 英雄; 渡辺 淑之; 叶野 翔*; 橋本 直幸*; 阿部 弘亨*
no journal, ,
中性子照射された低放射化フェライト鋼でTaC析出物の消失が見いだされ、その強度特性に対する影響が懸案となっている。その鉄中の照射下TaC析出物挙動を把握するため、Fe-Ta-Cモデル合金に対してイオン照射実験を行い、TaC析出物の照射下安定性の検証を行った。
阿部 弘亨*; 叶野 翔*; Yang, H.*; 高鍋 和広*; 中山 哲*; Chen, Y.*; 山口 正剛; 篠原 靖周*; 小方 宏一*
no journal, ,
原子力システム研究開発事業(令和25年度)として採用された研究プロジェクトの全体概要と計画について報告する。事故耐性燃料として有望視される金属皮膜付きジルカロイ合金を開発する。材料開発,耐食性,耐水素特性,照射特性について実験と理論計算を融合した研究体系ならびに令和2年度成果を報告する。
叶野 翔*; 村上 健太*; Yang, H.*; 高鍋 和広*; 中山 哲*; Chen, Y.*; 山口 正剛; 篠原 靖周*; 小方 宏一*; 阿部 弘亨*
no journal, ,
Cr被膜付きATF材料の耐照射特性を明らかにすることを目的とし、拡散接合法によって板状の純Cr被膜付きのZry4を作製した。その後、320keV-Heを室温にて0.5dpa照射し、照射前後での試料表面の微細組織特徴ならびに超微小硬さを評価した。
若井 栄一; 能登 裕之*; 叶野 翔*; 牧村 俊助*; 石田 卓*; 柴山 環樹*
no journal, ,
高エネルギー粒子線を受ける材料や機器は、高い熱負荷や照射に耐えられるようにすることが重要である。本研究では、メカニカルアロイングと高温等方圧焼結によって作製された結晶粒径が1-2m程度で高強度を有するナノ粒子分散型のW(タングステン)と1.1wt%TiCを添加したナノ粒子分散型W材について、耐照射特性を調べた。照射は、東京大学のHITイオン照射施設にて、773Kで約0.7dpaまでセルフイオンであるタングステンイオン照射を実施した。照射後、耐照射特性についてナノインデンターで測定した結果、前者の材料は変化したのに対して、後者の材料では照射硬化が生じていなく、大変優れていることが分かった。
若井 栄一; 能登 裕之*; 叶野 翔*; 石田 卓*; 牧村 俊助*; 柴山 環樹*
no journal, ,
高エネルギー加速器における大強度ビーム下で使用される材料や機器、及び高温プラズマに近接する核融合炉壁材やダイバータは、高熱負荷と照射などに耐えるような材料開発とその安全性や寿命を評価することが重要である。タングステン系材料は、J-PARCセンターの物質・生命科学実験施設の第2ターゲットステーション計画でも標的材料として候補になっている。本研究では、核融合研にてタングステンにTiCの微粒子を約1.1wt%分を混ぜ、メカニカルアロイングと高温等方圧焼結などの工程を経て製作した材料に関して、その耐照射特性を調べた。本材料は、約1-2mの結晶粒径を持ち、かつ高強度で革新的なナノ粒子分散型W材料である。この材料と純タングステンに対してそれらの耐照射特性を773Kでタングステンイオン照射を実施した。ナノインデンターや透過型電子顕微鏡で解析をした結果、純タングステンに比べ、本ナノ粒子分散型W材料では、非常に高い耐照射性能が持つことが初めて分かった。
阿部 弘亨*; 高鍋 和広*; 中山 哲*; 山口 正剛; Yang, H.*; 叶野 翔*
no journal, ,
本発表は原子力システム研究開発事業のシリーズ発表「Cr被覆型事故耐性燃料の開発」の1件目である。本プロジェクトの全体像を述べると共に、Cr表面における水素発生に関し触媒化学的および第一原理計算による理論研究の成果について報告する。
若井 栄一; 叶野 翔*; 石田 卓*; 牧村 俊助*; 柴山 環樹*; 涌井 隆
no journal, ,
本研究では、照射環境下で使用される機器類の耐久性能の向上を目指し、Ti合金の内、-Ti合金の1つであるTi-15V-3Al-3V-3Sn(Ti-15-3を略す)のイオン照射による照射挙動と微細組織の変化を調べた。Ti-15-3合金の照射損傷分布は入射表面から深さ依存性を持つが、今回の観察から約9dpaの領域まで転位ループが観察されていないことが分かった。また、照射によるオメガ相形成を調べるため、回折パターン解析をしたところ、オメガ相の前駆体と思われるナノサイズの物質の形成による原子配列の乱れが観察されると共に、dpa増加に伴い、散漫散乱によるストリークが強くなった。一方、ナノインデンターによる硬さ測定では、同条件のTi-64材では、約1GPaの照射硬化が現れるのに対して、T-15-3材では、照射硬化がほとんど見られず、高い耐照射性を持つことが分かった。
若井 栄一; 石田 卓*; 叶野 翔*; 柴山 環樹*; 佐藤 紘一*; 能登 裕之*; 牧村 俊助*; 古谷 一幸*; 薮内 敦*; 義家 敏正*; et al.
no journal, ,
チタン系材料は、比重が低く、耐食性が高く、強度特性、等に優れているため、大型加速器システムにおけるビーム窓材料やビームダンプ等への適用がなされている。ビームの高出力化に伴い、更なる耐照射性能等が求められている。このため、我々は、相をベースにしたチタン合金のさらなる特性を進め、Ti-15-3-3-3系合金について、イオン照射を行った所、優れた耐照射特性を持つことが分かった。この原因を調査するため、本素材や関連材料の微細組織や点欠陥等をTEM、陽電子寿命計測法、電気抵抗法、応力による変化等の評価を併せて進めた。さらに、最近、世界的に注目を浴びて、開発が進められているハイエントロピー合金に対して、我々は‐チタンベースのチタン系ハイエントロピー合金の試作を行い、緒特性の評価を併せて始めたところである。この材料の諸特性を調べた所、従来の鉄系やチタン系の材料に比べて、かなり高い強度を持つことが分かった。