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論文

時空間分割角度分解APXPS法による多層積層薄膜界面の深さ方向解析

豊田 智史*; 吉村 真史*; 住田 弘祐*; 三根生 晋*; 町田 雅武*; 吉越 章隆; 吉川 彰*; 鈴木 哲*; 横山 和司*

放射光, 35(3), p.200 - 206, 2022/05

大気圧光電子分光(AP-XPS)に立脚する多層積層薄膜界面の時空間深さ方向解析法の開発状況を述べた。初めに、時分割近大気圧硬X線角度分解光電子分光データによる深さ方向解析を行った。次に、空間分解能が備わった時分割角度分解AP-XPSデータの高速ピークフィッティングによる深さ方向解析法へ発展させ、酸化還元反応条件下での時空間深さ方向解析を実現した。また、スパースモデリングのジャックナイフ平均を組み合わせた、従来型の最大エントロピー法(MEM)が高い精度で深さ方向分布の動態計測に有効であることを述べた。

論文

Development of the multi-cubic $$gamma$$-ray spectrometer and its performance under intense $$^{137}$$Cs and $$^{60}$$Co radiation fields

冠城 雅晃; 島添 健次*; 加藤 昌弘*; 黒澤 忠弘*; 鎌田 圭*; Kim, K. J.*; 吉野 将生*; 庄司 育宏*; 吉川 彰*; 高橋 浩之*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1010, p.165544_1 - 165544_9, 2021/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Instruments & Instrumentation)

2011年の東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の事故以来、世界各地で廃止措置措置に入る原子力施設が増加している。これらの原子力施設では、放射性物質の適切な管理が要求されている。そこで、ガンマ線スペクトル測定技術は、放射性物質の重要な情報を得ることができるため、有益なツールである。さらに、放射性物質の空間情報も重要であるため、ガンマ線イメージングについて求められている。しかしながら、これらの施設には、強度放射線場が広がるため、ガンマ線スペクトル測定やガンマ線イメージングが困難になる。そのため、寸法が5mm $$times$$ 5mm $$times$$ 5mmの小さなCeBr$$_3$$シンチレーター4個で分割した$$gamma$$線スペクトロメーターを開発した。上記の4個のシンチレーターは、強度放射場に特化したマルチアノード光電子増倍管と組合わせた。私たちは、$$^{137}$$Csと$$^{60}$$Coの放射線場で照射試験を実施した。$$^{137}$$Cs照射場の線量率1375mSv/hにおいて、相対エネルギー分解能が、それぞれのチャンネルで、9.2$$pm$$0.05%, 8.0$$pm$$0.08%, 8.0$$pm$$0.03%, 9.0 $$pm$$0.04%であった。

論文

Gamma-ray spectroscopy with a CeBr$$_3$$ scintillator under intense $$gamma$$-ray fields for nuclear decommissioning

冠城 雅晃; 島添 健次*; 加藤 昌弘*; 黒澤 忠弘*; 鎌田 圭*; Kim, K. J.*; 吉野 将生*; 庄司 育宏*; 吉川 彰*; 高橋 浩之*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 988, p.164900_1 - 164900_8, 2021/02

 被引用回数:9 パーセンタイル:90.18(Instruments & Instrumentation)

近年、2011年の東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所事故より、世界各地で、廃止措置になる原子力施設が増加している。一方、原子力施設の廃止措置工程においては、放射性廃棄物や使用済み核燃料を適切な管理下で回収しなければならないため。そこで、本研究は、高線量率下でのガンマ線スペクトロメトリを実現するため、5mm$$times$$5mm$$times$$5mmの微小CeBr$$_{3}$$スペクトロメーターを構築した。さらに、(1)毎秒ギガサンプリング率のデジタル信号処理、(2)後段3段ダイノード電圧印加機能付光電子増倍管により、1Sv/hを超える線量率でのガンマ線スペクトル測定に成功した。$$^{137}$$Cs放射線場で、662keVのエネルギー分解能(半値幅)が、22mSv/hで4.4%であり、それが1407mSv/hでは5.2%である。対して、$$^{60}$$Co放射線場では、1333keVのエネルギー分解能(半値幅)が、26mSv/hで3.1%であり、それが2221mSv/hでは4.2%である。これらは、$$^{134}$$Cs, $$^{137}$$Cs, $$^{60}$$Co, $$^{154}$$Euのガンマ線を分解できる要求を満たており、同時に1Sv/h以上で上記核種のガンマ線分析が可能なことを示唆するものである。

論文

X線光電子分光における時空間計測/解析技術の開発; NAP-HARPESから4D-XPSへ

豊田 智史*; 山本 知樹*; 吉村 真史*; 住田 弘祐*; 三根生 晋*; 町田 雅武*; 吉越 章隆; 鈴木 哲*; 横山 和司*; 大橋 雄二*; et al.

Vacuum and Surface Science, 64(2), p.86 - 91, 2021/02

X線光電子分光法における時空間的な測定・解析技術を開発した。はじめに、NAP-HARPES (Near Ambient Pressure Hard X-ray Angle-Resolved Photo Emission Spectroscopy)データにより、ゲート積層膜界面の時分割深さプロファイル法を開発した。この手法を用いて時分割ARPESデータからピークフィッティングとデプスプロファイリングを迅速に行う手法を確立し、4D-XPS解析を実現した。その結果、従来の最大エントロピー法(MEM)とスパースモデリングのジャックナイフ平均法を組み合わせることで、深さ方向プロファイルを高精度に実現できることがわかった。

論文

A Cubic CeBr$$_{3}$$ gamma-ray spectrometer suitable for the decommissioning of the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station

冠城 雅晃; 島添 健次*; 大鷹 豊*; 上ノ町 水紀*; 鎌田 圭*; Kim, K. J.*; 吉野 将生*; 庄子 育宏*; 吉川 彰*; 高橋 浩之*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 971, p.164118_1 - 164118_8, 2020/08

 被引用回数:7 パーセンタイル:67.5(Instruments & Instrumentation)

Our work focused on the passive gamma-ray analysis (PGA) of the nuclear fuel debris based on measuring gamma rays with an energy greater than 1 MeV for the decommissioning of the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station (FDNPS). The PGA requires gamma-ray spectrometers to be used under the high dose rates in the FDNPS, then we fabricated a small cubic CeBr$$_{3}$$ spectrometer with dimensions of 5 mm $$times$$ 5 mm $$times$$ 5 mm, coupled to a Hamamatsu R7600U-200 photomultiplier tube (PMT). The performance at dose rates of 4.4 to 750 mSv/h in a $$^{60}$$Co field was investigated. The energy resolution (FWHM) at 1333 keV ranged from 3.79% to 4.01%, with a standard deviation of 6.9%, which met the narrow gamma decay spectral lines between $$^{154}$$Eu (1274 keV) and $$^{60}$$Co (1333 keV). However, the spectra shifted to a higher energy level as the dose rate increase, there was a 51% increase at the dose rates of 4.4 to 750 mSv/h, which was caused by the PMT gain increase.

論文

Field test around Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant site using improved Ce:Gd$$_{3}$$(Al,Ga)$$_{5}$$O$$_{12}$$ scintillator Compton camera mounted on an unmanned helicopter

志風 義明; 西澤 幸康; 眞田 幸尚; 鳥居 建男; Jiang, J.*; 島添 健次*; 高橋 浩之*; 吉野 将生*; 伊藤 繁樹*; 遠藤 貴範*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 53(12), p.1907 - 1918, 2016/12

 被引用回数:33 パーセンタイル:96.35(Nuclear Science & Technology)

無人ヘリ搭載用に軽量・低消費電力のコンプトンカメラ方式のガンマカメラを開発した。検出器に関して、散乱体・吸収体の各層のGAGGシンチレータ・アレイの4$$times$$4から8$$times$$8への増加、及び、2層間の距離の拡張により、それぞれ、検出効率と角度分解能が改善した。改良したコンプトンカメラを用いた測定を福島県浪江町の請戸川河川敷で実施した。飛行経路と速度のプログラミングが可能な無人ヘリの機能を用いて、65$$times$$60mの範囲を5mの測線間隔の13測線で、及び、65$$times$$180mの範囲を10mの測線間隔の19測線で、高度10m・速度1m/sにて櫛形に往復させながら、それぞれ、20分間と30分間で測定した。測定データと校正用データの解析により、地上1m高さでの空間線量率分布マップが、高度10mから約10mの位置分解能に相当する角度分解能にて精度よく得られた。また、ホバリングフライトでは、ホットスポット上で高度5-20mで10-20分間程度測定を行った。再構成ソフトの使用後に検出効率の補正や線量換算を経て、ホットスポットを含む$$gamma$$線の画像を得た。再構成$$gamma$$線画像の角度分解能は測定位置をシフトさせた結果の比較より、室内実験での性能(約10度)と同程度であることを確認した。

論文

Scintillation properties of Yb$$^{3+}$$-doped YAlO$$_{3}$$ in the temperature range from 4.2 to 175 K

安宗 貴志; 栗原 正和*; 前畑 京介*; 石橋 健二*; 吉川 彰*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 726, p.37 - 40, 2013/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:11.56(Instruments & Instrumentation)

Yb$$^{3+}$$を添加したイットリアアルミネートのペロブスカイト型結晶(YAP:Yb)は電荷移動遷移による発光(CT発光)機構を持ち、高いシンチレーション発光強度と短い減衰時定数を併せ持つ、高性能なシンチレータ材料の候補として期待されている。しかしながら、CT発光は熱の影響を強く受け消光してしまうため、YAP:Ybをシンチレータとして使用するためには、低温でシンチレーション発光特性を測定しなければならない。しかしながら、低温ではシンチレーション発光を観測する手段に乏しいため、100K以下の温度領域でYAP:Ybに放射線を照射して測定したシンチレーション発光特性は報告されていない。そこで、4.2から175Kの温度領域において、$$^{90}$$Sr/$$^{90}$$Y線源からの$$beta$$線を利用して、YAP:Ybのシンチレーション発光波長分布を測定した。いずれの温度においても、340から350nm付近と500から520nm付近にYb$$^{3+}$$の電荷移動遷移発光による発光ピークが観測された。また、アバランシェフォトダイオードと$$^{137}$$Cs線源からの662keV $$gamma$$線を利用して、YAP:Ybのシンチレーション発光強度を測定した。発光強度は温度の低下とともに増加し、50Kでは10,000photons/MeVに達した。発光波長分布から算出した積分発光強度と温度の関係を用いると、4.2KではYAP:Ybの発光強度は11,000photons/MeVと計算された。

論文

Irradiation history of Itokawa regolith material deduced from noble gases in the Hayabusa samples

長尾 敬介*; 岡崎 隆司*; 中村 智樹*; 三浦 弥生*; 大澤 崇人; 馬上 謙一*; 松田 伸太郎*; 海老原 充*; Ireland, T.*; 北島 富美雄*; et al.

Science, 333(6046), p.1128 - 1131, 2011/08

 被引用回数:125 パーセンタイル:95.35(Multidisciplinary Sciences)

はやぶさが回収した小惑星イトカワの岩石粒子中の希ガス同位体組成を測定した結果、月試料に匹敵する高い濃度の太陽風起源He, Ne, Arを確認した。これらの希ガス組成は繰り返されたインプランテーションと、イトカワ上のレゴリス粒子同士の摩擦によってHeに富んだリムの除去による選択的Heの損失によって説明可能である。イトカワ上のレゴリスの照射時間はわずか1000万年未満であり、小さな小惑星上の物質が容易に宇宙空間に散逸してしまうことを反映している。

論文

Wire scannerモニターを用いたJ-PARC MEBTチョッパーの調整

佐藤 進; 三浦 昭彦; 五十嵐 前衛*; 池上 雅紀*; 上野 彰; 佐甲 博之; 森下 卓俊; 吉川 博; 長谷川 和男; 小林 鉄也

Proceedings of 6th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (CD-ROM), p.298 - 300, 2010/03

J-PARCでは、数百マイクロ秒の幅を持ったマクロパルスを、MEBTにおいて1MHz程度のRFチョッパーを用いることにより、中間バンチ構造を形成させて、下流のDTL加速空洞に入射する。ビームの蹴り残しは、チョッパーより下流に設置されたワイヤースキャナーからの信号を、直後におかれたプリアンプで増幅することにより、測定した。その結果を報告する。

論文

Study of J-PARC linac beam position monitor as phase monitor

佐藤 進; 三浦 昭彦; 富澤 哲男; 佐甲 博之; 森下 卓俊; 上野 彰; 長谷川 和男; 吉川 博; 五十嵐 前衛*; 池上 雅紀*

Proceedings of 2009 Particle Accelerator Conference (PAC '09) (DVD-ROM), p.3591 - 3593, 2009/05

In J-PARC LINAC, about a hundred of beam position monitors (BPM's) with stripline electrodes are being operated. Signals from striplines would be useful also for beam phase measurement, for which we are currently using fast current transformer monitors (FCT's), and then we are taking a study for such usages. In this paper, current situation of our studies both with the test bench and with the negative H beam is presented.

論文

Commissioning strategies for J-PARC linac and L3BT

池上 雅紀*; Lee, S.*; 秋川 藤志*; 五十嵐 前衛*; 近藤 恭弘; 大川 智宏; 上野 彰; 佐甲 博之; 青 寛幸; 佐藤 進; et al.

KEK Proceedings 2006-15 (CD-ROM), p.347 - 349, 2007/03

J-PARCリニアックのコミッショニングは、181MeVのエネルギーで、今年の終わりに始まる予定である。本発表では、リニアックと、それに続くビーム輸送系(リニアックから3GeVへのビーム輸送系:L3BT)のコミッショニング戦略の詳細について述べる。特に、リニアックに続く、3GeVシンクロトロンへの入射点における、最終的なビームの質を決める重要なエレメントである、2つのデバンチャー空洞と縦コリメーターシステムの調整方法について述べる。さらに、われわれのコリメーターシステムの独特な設計と特色についても発表する。

論文

J-PARC LINAC用ビーム位置検出器の較正

佐藤 進; 富澤 哲男; 廣木 文雄; Lee, S.*; 五十嵐 前衛*; 池上 雅紀*; 上野 彰; 近藤 恭弘; 長谷川 和男; 外山 毅*; et al.

Proceedings of 1st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 29th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.467 - 469, 2004/08

J-PARC LINACではビーム位置検出器(BPM)として、ビーム輸送用チェンバー上にストリップ型ピックアップ電極(50$$Omega$$)を設置した構造を用いる。較正は(1)(ビーム模擬用に加速周波数324MHzを印加した)ワイヤによる設置前スキャン,(2)ビームを用いた設置後スキャン(BBC)の2段階である。電極形状設計とともに、既に初歩的な結果を得ているBBCを含め、ビーム位置測定の系統的較正について報告する。

論文

Systematic calibration of beam position monitor in the high intensity proton accelerator (J-PARC) linac

佐藤 進; 五十嵐 前衛*; Lee, S.*; 富澤 哲男; 廣木 文雄; 木代 純逸; 池上 雅紀*; 近藤 恭弘; 長谷川 和男; 上野 彰; et al.

Proceedings of 22nd International Linear Accelerator Conference (LINAC 2004), p.429 - 431, 2004/00

現在建設中のMWクラス大強度陽子加速器(J-PARC)においては、ビームロスを最小限に抑えることが必要である。これに伴い、数100マイクロメーター以下程度でビームの軌道の監視・制御が必要になる。加速初段はLINACを用いるが、ここでのビーム位置検出器はストリップライン型の電極(50オーム)を用いる。本論文ではLINACビーム位置検出器の系統的較正について報告する。

報告書

SSC-L:ループ型高速炉システムコード; モデル開発・改良と利用マニュアル

山口 彰*; 吉川 信治*; 長谷川 俊行*; 大島 宏之

PNC TN9410 87-143, 357 Pages, 1987/10

PNC-TN9410-87-143.pdf:21.11MB

(目的)SSC-Lを、高速炉のあらゆる事故事象の解析や安全評価をきわめて高い解析精度で実施できる計算コードに改良し、そのために必要なモデルを開発する。(方法)SSC-Lの解析精度向上のために現象論的モデルを開発あるいは改良し、適用性を拡大するためにシステムや機器のモデル開発を数多く実施した。改良したSSC-Lを各種事故事象解析に適用し、コードの検証と機能のチェックを行う。(結果)コード全体にわたってコードの改良・モデル開発を実施した。原子炉容器では、上部及び下部フレナムでの多次元効果の考慮、反応度効果のモデル化、集合体間熱移行モデル開発等を実施した。熱輸送系では、配管壁からの熱放散モデル、崩壊熱除去系(IRACS、DRACS)モデル、中間熱交換器モデルの改良、配管破損モデルの改良等を行なった。そのほか、原子炉保護系の改良、計算結果の図形出力プログラム作成等も実施した。改良したSSC-Lにより多くの事故事象の解析を行い、精度が著しく向上したこと、あらゆる事故時のFBRシステム全体の解析に適用できることを確認した。(結論)SSC-Lに関する研究の第1段階であるコードの改良、モデル開発は終了し、原型炉や実証炉の安全評価に適用することが可能となった。

報告書

SSC-Lによる「常陽」MK-II炉心自然循環試験解析

大岩 章夫*; 山口 彰*; 吉川 信治*

PNC TN9410 87-113, 75 Pages, 1987/07

PNC-TN9410-87-113.pdf:9.0MB

SSC-Lの検証と実機解析に適用する上での問題点を摘出することを目的として、「常陽」照用炉心(Mk-2)における100MWからの自然循環試験解析を10,000秒の実時間まで実施した。冷却材温度の解析値と測定値の差は、実測データが得られている全ての集合体出口で最大$$pm$$15$$^{circ}C$$、熱輸送系配管と全主要機器出入口で最大$$pm$$20$$^{circ}C$$にすぎなかった。熱輸送系冷却材流量の差は$$pm$$10%以内であった。すなわちSSC-Lは、原子炉容器内の中心燃料集合体だけでなく、これまでは多次元コードでなければ予測が困難であると考えられていた特殊燃料集合体や反射体に隣接する最外周燃料集合体に至るまで、全炉心にわたって妥当な解析結果を与えている。さらに原子炉容器内のみならず、次及び2次熱輸送系の熱流動挙動も実測値と極めて良く一致している。この結果は、これまでに開発してきた多くのモデルが妥当であり、SSC-Lが実機解析にも適用できることを示している。解析値と実測値との差及び解析の不確定性について考察を行い、解析精度を一層向上させるための課題;(1)原子炉容器プレナムモデルの改良(2次元化)、(2)底流量時の炉心圧損の評価、(3)底流量時のポンプ圧損の評価を摘出した。

報告書

SSC-L/COMMIX-1Aによる「常陽」自然循環の解析 : 集合体間熱移行及びプレナム内多次元流動の炉心部冷却材への影響

吉川 信治*; 前川 勇*; 山口 彰*; 二ノ方 寿

PNC TN941 85-58, 60 Pages, 1985/03

PNC-TN941-85-58.pdf:1.59MB

高速実験炉「常陽」の増殖炉心を用いて行われた,定格出力運転から自然循環へ移行する試験を,プラント動特性解析コードSSC―L及び汎用多次元伝熱流動解析コードCOMMIX―1Aを用いて解析した。解析に当っては炉内容器入口境界条件を等価とし,またCOMMIX―1Aによる解析には集合体間熱移行を考慮した場合と断熱とした場合の2ケースを設定した。以上3ケースの解析結果並びに測定値を比較,検討して以下の知見を得た。▲集合体間熱移行は炉心部の冷却材挙動に多大な影響を与えており,特にブランケット領域では集合体間を断熱とした解析の結果は測定値と大きくくい違う。▲定格運転時の高流量条件下では,集合体入口-出口間の圧力差が中央ほど大きく,ドライバー領域最外周ではこれより4%程度小さい。自然環境状態下では圧力分布はほぼ均一となるので,集合体上下端での均一圧力を仮定した解析では若千の誤差を生じる。▲集合体の上に整流格子が設置され,その中に計測点があるので▲a)集合体上端と整流格子挾まれた空部でのミキシングによって,集合体上端での温度分布が平坦化されて計測される。▲b)整流格子内のチャンネル間温度分布がチャンネル間の実効的な重力水頭の分布に寄与する。▲以上の3つの現象の中でも特に1)が顕著であり,炉心内冷却材挙動を妥当な精度で解析するためには,集合体間熱移行のモデルが不可欠であるとの結論に達した。▲

報告書

SSC-Lによる常陽自然循環試験解析 : 集合体出口冷却材拳動に関するパラメータサーベイ

山口 彰*; 吉川 信治*; 二ノ方 寿; 須藤 正*

PNC TN941 84-134, 42 Pages, 1984/10

PNC-TN941-84-134.pdf:5.77MB

高速実験炉「常陽」の増殖炉心を用いて行われた,定格出力運転から自然循環へ移行する試験の解析を,プラント動特性解析コードSSC―Lによって実施した。解析ではSSC―Lに元来備っていたSGモデルの代りに,新たに作成された空気冷却器モデルを主冷却器模擬のために採用した。こうして,プラント全体を対象として解析を行い,次のような結果が得られた。(1)炉停止後250秒程度までの中心集合体出口冷却材温度挙動については,実験と解析の良い一致が得られた。(2)ポンプの軸摩擦トルク特性とギャップ・コングクタンスは,中心集合体出口の冷却材温度がピーク値を示す炉停止後140秒程度までの冷却材挙動に大きく影響する。(3)一次主冷却ループの圧損特性,さらにはIHXでの除熱量を支配する二次主冷却系の流量はピーク点以後の準定常状態下での冷却材挙動に大きく影響する。(4)総勢出力に占める崩壊熱の割合は,短期的にも長期的にも炉心冷却材の挙動に強い影響を与える。以上のように,不確定性の大きなパラメータに対して冷却材挙動は高い感度を有する事がわかった。従って,その不確定性に対応して,解析結果の上限値と下限値を得る事が重要であるとの結論に達した。

報告書

ガラス固化体作製装置(設計と試運転)

田代 晋吾; 森田 潤一; 坪井 孝志; 吉川 静雄; 塩田 得浩; 谷口 彰正*

JAERI-M 84-044, 51 Pages, 1984/03

JAERI-M-84-044.pdf:1.33MB

ガラス固化体作製装置は、高レベル放射性廃棄物ガラス固化体の処理-貯蔵-処分に係る安全性試験に供されるガラス固化体を作製するため廃棄物安全試験施設(Waste Safety Testing Faclity:WASTEF)のNo.2セル内に昭和56年の11月に設置された。本装置は、最高50,000Ciの実廃液を含む放射性物質を用いて、最高5lのガラス固化体を作製することが出来る。本装置は、約1年間、53ランのコールド運転の後、昭和57年11月からホット運転に入っている。本報告書は、この装置について設計と試運転を中心にまとめたものである。

論文

臨界プラズマ試験装置の試作開発,1; トロイダル磁場コイル

大久保 実; 川崎 幸三; 西尾 敏; 安東 俊郎; 太田 充; 吉川 允二; 加澤 義彰*; 斎藤 龍生*; 松井 昌夫*

日本原子力学会誌, 20(3), p.195 - 206, 1978/03

 被引用回数:3

臨界プラズマ試験装置の重要機器の一つであるトロイダル磁場コイルの試作開始は、昭和50-51年度にわたって実施され満足すべき結果を得ることができた。試作開発は,コイル設計・製作における問題点の明確な把握に基づき、導体材料および絶縁材料の選定、次いで製作に必要な各種の技術を確立し、実機大コイルの試作へと段階的に進めた。試作したコイルは、それぞれの特色を生かしてコイルの安全性を確認する破壊試験や疲労強度試験に供せられ、最終的に実機大コイルを用いて、機械的、電気的特性試験を行い、設計の妥当性を確認した。本報では、臨界プラズマ試験装置用トロイダル磁場コイルの試作開発が、成功裏に完了したので、包括的にその成果を報告する。

報告書

1MW(第2次)蒸気発生器における伝熱管水リーク報告書

八木沢 秀治*; 保田 仁司*; 泉 善郎*; 長井 秋則*; 佐藤 彰*; 河原 愈*; 吉川 雄治*

PNC TN941 76-54, 153 Pages, 1976/06

PNC-TN941-76-54.pdf:4.64MB

1MW蒸気発生器は開発研究の進展に伴い,これまでのシエル&チューブ式から,二重管式(不安定現象試験装置)に置き変えられた。そこで,これを機会に,これまで開発途上であったため断片的にしか報告されてなかった。1MW(第2次)蒸気発生器の2回にわたる伝熱管水リークにつめて,総合的に取纏め水リークの詳細をあきらかにするとともに,資料の散逸防止を計った。▲すなわち,本報は2回の伝熱管水リークにおけるリーク現象や補修を通じて得られた貴重な経験を集約したもので,今後の大型蒸気発生器開発の安全性,信頼性向上の指針となり得るよう,次の点を明らかにした。▲1)水リーク検出系と蒸気発生器の隔離法▲2)リーク管の検出と規摸の推定▲3)補修法▲4)構造上の問題▲5)蒸気発生器開発上の問題点▲また,本蒸気発生器は洗浄解体され,材料検査されているが,その材料評価上も参考になる様,意を払っている。▲

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