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論文

Fabrication of Pt nanoparticle incorporated polymer nanowires by high energy ion and electron beam irradiation

佃 諭志*; 高橋 亮太*; 関 修平*; 杉本 雅樹; 出崎 亮; 吉川 正人; 田中 俊一郎*

Radiation Physics and Chemistry, 118, p.16 - 20, 2016/01

 被引用回数:1 パーセンタイル:10.71(Chemistry, Physical)

ヘキサクロロ白金(IV)酸を添加したポリビニルピロリドン(PVP)薄膜に高エネルギーイオンビームを照射することによってPVP-Ptナノ粒子ハイブリッドナノワイヤを作製した。一個のイオンを照射するとその飛跡に沿って、PVPの架橋反応とPt $$^{4+}$$の還元反応によるPt粒子の析出が同時に起こるため、現像処理後、基板にPtナノ粒子を包含するPVPナノワイヤを得ることができた。ヘキサクロロ白金(IV)酸の添加量を増加するとナノワイヤの直径が減少し、ナノワイヤの単離が困難となることが明らかになったが、イオン照射後、電子線を照射することによってナノワイヤの直径の制御およびナノワイヤの単離が可能であることを見出した。

論文

Swelling of radiation-cured polymer precursor powder for silicon carbide by pyrolysis

武山 昭憲; 出崎 亮; 杉本 雅樹; 吉川 正人

Journal of Asian Ceramic Societies (Internet), 3(4), p.402 - 406, 2015/12

Ceramic yield, density, volume change and pore size distribution were measured for radiation- and thermally cured (poly carbo silan) PCS powder when they were pyrolyzed in the temperature ranges between 673 and 973 K. Higher ceramic yield was obtained for radiation-cured powder due to smaller amount of evolved gas. Temperature dependence of volume change and the total pore volume show the formation and disappearance of pores in the powders were determined by the volume shrinkage and evolution of decomposed gases. Volume shrinkage narrowed the pore size distribution for radiation-cured powder. For thermally cured powder, the narrowing of size distribution was disturbed by aggregated pores. Smaller amount of evolved gas from radiation-cured powder relative to thermally cured powder prevented the aggregation of pores and provided the narrow size distribution.

論文

Observation of oxidized region in $$gamma$$-ray irradiated polyethylene with KOH treatment and SEM-EDS

島田 明彦; 杉本 雅樹; 吉川 正人

JAEA-Review 2014-050, JAEA Takasaki Annual Report 2013, P. 30, 2015/03

原子力関連施設で用いられるケーブル絶縁材(高分子)の加速劣化試験を行うにあたって、高分子は酸素が行き届いた状態で放射線照射されたか、そうでないのかを把握しておくことは重要である。これを確かめる手法として、エチレンプロピレンゴム(EPR)については、70$$^{circ}$$CのKOH水溶液に5分間浸漬した後乾燥させて、SEM-EDSで観察することにより酸化領域(どの部分が酸化しているか)を調べる手法がある。本報告は、この手法をポリエチレン(PE)に適用するための技術改良について述べたものである。室温、2kGy/hの線量率で400時間$$gamma$$線照射した厚さ2mmのPEシートについて、照射後のPEの断面を切り出した。予備試験の結果から浸漬時間を長くする必要があると考えられたので、浸漬時間を24時間とし、乾燥後断面をSEM-EDSで観察した。表面から約70$$mu$$mの範囲では、その内側に比べてK原子の強度が高かった。これはPEの酸化により生じたカルボン酸のH原子がK原子に置換されたことによってこの範囲のK原子の強度が高くなったためである。浸漬時間を24時間にすることにより、酸化したPEに対してKによる着色を行わせることができるとわかった。今後、酸化領域を完全に着色させるのに必要な時間を決定する必要がある。

論文

Characterization of Pt and Pd epitaxial films on sapphire substrates by RBS/channeling

山本 春也; 箱田 照幸; 吉川 正人

JAEA-Review 2014-050, JAEA Takasaki Annual Report 2013, P. 129, 2015/03

白金(Pt),パラジウム(Pd)等は、有機水素化合物の脱水素触媒や高分子形燃料電池の酸素還元触媒などに用いられる触媒材料であり、高活性な触媒材料の研究開発を進めるためには、触媒反応過程を理解するとともに結晶方位を制御した高い結晶性のエピタキシャル膜が必要とされる。本研究では、サファイア単結晶基板上にスパッタリング法により成膜中の基板温度をパラメータとし、X線回折法及びラザフォード後方散乱(RBS)法により、作製した厚さ100nmのPt及びPdのエピタキシャル膜の結晶方位、深さ方向の結晶性を評価した。その結果、(0001)面のサファイア基板上に基板温度600$$^{circ}$$C及び500$$^{circ}$$CでPt及びPdを蒸着することにより結晶性の高いPt(111)膜及びPd(111)膜が形成できることがわかった。さらに、基板温度600$$^{circ}$$Cでサファイア基板上に厚さ約1nmのPt(111)のバッファー層を設けることより、基板温度300$$^{circ}$$CでAu(111)膜が形成できることがわかった。

論文

Structural and gasochromic properties of WO$$_{3}$$ films prepared by reactive sputtering deposition

山本 春也; 箱田 照幸; 宮下 敦巳; 吉川 正人

Materials Research Express (Internet), 2(2), p.026401_1 - 026401_8, 2015/02

 被引用回数:4 パーセンタイル:14.59(Materials Science, Multidisciplinary)

有機ハイドライド(シクロヘキサン等)は、水素を可逆的に放出・吸蔵できることから水素の貯蔵・輸送媒体として有望視されている。しかし、揮発した有機ハイドライドは、可燃性ガスであるため、漏洩する有機ハイドライドを安全に検知するセンサーの開発が求められている。本研究では、揮発した有機ハイドライドを光学的に検知できる材料の開発を目的に、反応性スパッタリング法を用いて石英基板上に三酸化タングステン膜を成膜時の基板温度(300$$sim$$550$$^{circ}$$C)及び膜厚($$sim$$2$$mu$$m)をパラメータに作製し、濃度5%のシクロヘキサンに対する着色特性を系統的に調べた。その結果、基板温度が400$$sim$$450$$^{circ}$$Cで形成される(001)結晶配向した柱状構造から成る厚さ1$$mu$$m程度の三酸化タングステン膜が光学検知に適していることを明らかにした。

論文

Plasmonic cyclohexane-sensing by sputter-deposited Au nanoparticle array on SiO$$_{2}$$

川口 和弘*; 山本 春也; 吉川 正人; 高廣 克己*

Thin Solid Films, 562, p.648 - 652, 2014/07

 被引用回数:4 パーセンタイル:19.55(Materials Science, Multidisciplinary)

シクロヘキサンに代表される有機ハイドライドは、水素を可逆的に放出・吸蔵できることから水素の貯蔵・輸送媒体として有望視されている。しかし、揮発した有機ハイドライドは、可燃性ガスであることから、漏洩した有機ハイドライドを安全に検知するセンサーの開発が課題の一つとなっている。本研究では、配列した金ナノ粒子で発現する表面プラズモン共鳴吸収特性が表面吸着物により変化する現象を利用した有機ハイドライド検知材料の開発を目的に、スパッタリング法を用いて石英基板上に基板温度、蒸着量をパラメータに金ナノ粒子を形成し、シクロヘキサンに対するプラズモン共鳴吸収特性を調べた。その結果、成膜時の基板温度: 300$$^{circ}$$C、蒸着量: 4.4$$times$$10$$^{16}$$atoms/cm$$^{2}$$で形成した金ナノ粒子がシクロヘキサンに対して高い検知性能を示し、室温で爆発限界(1.3vol%)以下の0.5vol%の検知が可能であることを見出した。

論文

Production of nano-sized platinum-particle films using low energy electron beams

箱田 照幸; 山本 春也; 有谷 博文*; 吉川 正人

JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 127, 2014/03

放射線還元法は水中の貴金属イオンを還元析出させて微粒子を作製できる方法である。われわれは、これまでに試みられたことのなかった低エネルギー電子線を用いて、エタノールを含む水中の貴金属イオンの放射線還元を試行したところ、その水溶液表面に貴金属微粒子からなる薄膜が形成されることを初めて見いだした。本研究では、この薄膜の原子組成,生成量,化学組成をラザフォード後方散乱法で、その構造を電子顕微鏡により調べ、薄膜の形成条件、原子組成や構造の解明を目指した。1mmol/Lの塩化白金酸イオンとOHラジカル捕捉剤である0.5-20v%のエタノールを含む水溶液に、電子の水中飛程が20$$mu$$mの低エネルギー電子線を2kGy照射して得た薄膜を調べた結果、薄膜形成には低濃度エタノールが不可欠であった。また、得られた薄膜が2-5nmの金属Pt粒子が互いに接合して連なった網目状構造物であることが初めてわかった。このことから、低エネルギー電子線による放射線還元法が、蒸着法でしか形成できなかった薄膜状貴金属の新規作製法となる可能性があることがわかった。

論文

Preparation of gasochromic MoO$$_{3}$$ films by reactive sputtering deposition

山本 春也; 箱田 照幸; 吉川 正人

JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 123, 2014/03

シクロヘキサンなどに代表される有機ハイドライドは、水素を可逆的に放出・吸蔵できることから水素の貯蔵・輸送媒体として有望視されている。しかし、揮発した有機ハイドライドは、可燃性ガスであるため、漏洩する有機ハイドライド及び水素を安全に検知するセンサーの開発が水素社会を実現するうえでの課題の一つとなっている。本研究では、揮発した有機ハイドライド及び水素を光学的に検知できるガスクロミック材料の開発を目的に、反応性スパッタリング法を用いて成膜中の石英基板温度(室温-400$$^{circ}$$C)及び成膜後の熱処理温度($$sim$$400$$^{circ}$$C)をパラメータに三酸化モリブデン(MoO$$_{3}$$)膜を作製し、走査型電子顕微鏡観察, X線回折法,ラザフォード後方散乱法により薄膜試料の表面形態,結晶構造,組成,膜厚などの評価を行うとともに、試料表面に白金(Pt)触媒を担持し、濃度5%のシクロヘキサンに曝した際に生じる着色特性の変化を調べた。その結果、基板温度: 300$$^{circ}$$Cで成膜し、空気中において250$$^{circ}$$Cで熱処理して作製した(011)結晶配向した単斜晶のMoO$$_{3}$$膜がシクロヘキサンに対して光学検知に十分な着色特性を示すことがわかった。

論文

Creation of database of radiation resistance on polymer materials and equipment

島田 明彦; 杉本 雅樹; 宮下 敦巳; 吉川 正人

JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 29, 2014/03

高い放射線環境下で進められる東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた作業を支援するため、機能性セラミック材料研究グループでは、これまで原子力機構等が実施した高分子系材料・機器の耐放射線性試験等の結果878件を収録した「高分子系材料・機器の耐放射線性データベース(Database of Radiation Resistance on Polymer Materials and Equipments: DRRPME)」を整備、公開した。本データベースには、高分子材料423件、機器・部品223件、油脂・塗料103件、有機複合材料129件が収録されており、高分子系材料や機器の名称, 分類, 放射線の種類等による検索ができるよう設計されており、放射線環境下で試験された高分子系材料や機器にはどのような種類があるのか、あるいはそれらがどの程度の放射線量に耐えるのか、といった情報を簡単な操作で取り出すことができる。このようなデータベースでこれまでに公開されていたものはなく、本データベースは、東京電力福島第一原子力発電所事故の対応に限らず、原子力施設等の放射線環境下で使用する材料・機器の検討作業への活用も期待される。

論文

A Macroporous SiC material synthesized from preceramic polymer with direct foaming and radiation curing

出崎 亮; 杉本 雅樹; 吉川 正人

JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 42, 2014/03

近年のエネルギー問題に鑑み、工業分野における省エネ化・高効率化は改善に取り組むべき最重要課題である。例えば、世界で最も利用される金属である鉄の精錬には、80%以上の気孔率を有する炭化ケイ素(SiC)フィルターが用いられている。従来のフィルターは、発泡プラスティックにセラミック粉末スラリーを流し込んだ後、発泡プラスティックを焼失させると同時に粉末を焼結する方法によって製造されてきた。しかしながら、この方法で得られるフィルターの圧縮強度は1MPa程度と低く、ろ過処理能力向上のために強度の改善が求められている。そこで本研究では現在実用化されているSiCフィルターの性能を超える、高気孔率と高圧縮強度を両立したSiCフィルターを開発することを目的とし、ケイ素系高分子と発泡剤の混合物を出発原料とした、ダイレクト・フォーミング、放射線架橋、焼成の工程からなる多孔質SiC材料の製造プロセスを検討した。その結果、数十$$sim$$数百$$mu$$mの気孔径分布、80%の気孔率、従来の3倍となる3MPaの圧縮強度を有する多孔質SiC材料を得ることに成功し、本製造プロセスが高性能SiCフィルターの開発に有望であることを明らかにした。

論文

Atomic and electronic structure analysis of the interface between $$a$$-SiO$$_{2}$$ and 4H-SiC(11-20)

宮下 敦巳; 吉川 正人

JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 11, 2014/03

4H-SiC基板に形成したトレンチゲートMOS-FETでは、側壁に相当する(11-20)面(A面)のチャンネル移動度が、(0001)面(Si面)に比べ高いことが知られている。そこで、A面で高いチャネル移動度が得られる理由を調べるため、アモルファスSiO$$_{2}$$($$a$$-SiO$$_{2}$$)とA面の4H-SiCとの界面原子構造モデルを、従来通り加熱・急冷法を用いた計算機シミュレーションで生成し、これまでの研究で得られていた、Si面上の界面での原子・電子構造の解析結果と比較した。得られたA面モデルについて電子構造を解析した所、Si面モデルではバンドギャップ中に現れていた界面Siに起因する欠陥準位の幾つかが、A面モデルでは生成されないことがわかった。特に、SiC層中のSiを源とし、結合長の伸展したSi-C結合に起因する欠陥は、Si面モデルでは欠陥準位のエネルギーが伝導帯下端付近にあるため、チャネル移動度を大きく低下させる原因となるが、A面モデルではSi-C結合が界面に露出するため歪が緩和され、欠陥準位が顕在化しないことがわかった。欠陥準位のエネルギーが伝導帯下端付近にあり、チャネル移動度を大きく低下させる欠陥準位が顕在化しないことが、A面において高い移動度が実現される原因である可能性が示唆された。

論文

Synthesis of a porous SiC material from polycarbosilane by direct foaming and radiation curing

出崎 亮; 杉本 雅樹; 吉川 正人

Innovative Processing and Manufacturing of Advanced Ceramics and Composites II; Ceramic Transactions, Vol.243, p.61 - 69, 2014/01

近年のエネルギー問題に鑑み、工業分野における省エネ化・高効率化は改善に取り組むべき最重要課題である。例えば、世界で最も利用される金属である鉄の製錬には、80%以上の気孔率を有する炭化ケイ素(SiC)フィルターが用いられている。従来のフィルターは、発泡プラスティックにセラミック粉末スラリーを流し込んだ後、発泡プラスティックを焼失されると同時に粉末を焼結する方法によって製造されてきた。しかしながら、この方法で得られるフィルターの圧縮強度は1MPaと低く、ろ過処理能力向上のために強度の改善が求められている。そこで本研究では現在実用化されているSiCフィルターの性能を超える、高気孔率と高圧縮強度を両立したSiCフィルターを開発することを目的とし、ケイ素系高分子と発泡剤の混合物を出発原料とした、ダイレクト・フォーミング、放射線架橋、焼成の工程からなる多孔質SiC材料の製造プロセスを検討した。その結果、数十$$sim$$数百$$mu$$mの気孔径分布、80%の気孔率、従来の3倍となる3MPaの圧縮強度を有する多孔質SiC材料を得ることに成功し、本製造プロセスが高性能SiCフィルターの開発に有望であることを明らかにした。

論文

Epitaxial transformation of hcp-fcc Ti sublattices during nitriding processes of evaporated-Ti thin films due to nitrogen-implantation

Chen, Y.*; Feng, X.*; 粕壁 善隆*; 山本 春也; 吉川 正人; 藤野 豐*

Journal of Alloys and Compounds, 577(Suppl.1), p.S18 - S24, 2013/11

 被引用回数:2 パーセンタイル:17(Chemistry, Physical)

本研究では、原子力機構のイオン導入型400kV電子顕微鏡を利用して、チタン蒸着膜への窒素イオン注入窒化過程におけるチタン副格子の六方最密-面心立方(hcp-fcc)構造変化を、透過型電子顕微鏡法及び電子エネルギー損失分光法によりその場観察・評価し、分子軌道計算による電子状態の評価と合わせて窒化チタン薄膜の形成機構及び配向の制御性に関する知見を得てきた。本発表では、窒素イオン注入によるチタン薄膜の窒化過程と電子構造から考察したhcp-fccエピタキシャル構造変態について報告する。

論文

Characterization of epitaxial transformation phenomena induced by the interaction of implanted N-ions with Ti thin films

粕壁 善隆*; 霜田 拓悠*; Chen, Y.*; 山本 春也; 吉川 正人; 藤野 豐*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 315, p.131 - 135, 2013/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:11.54(Instruments & Instrumentation)

不定比化合物である窒化チタンは、チタンと窒素の組成比によって導電性が大きく変化する。新たな電子材料素材といて期待されている反面、導電性を左右するチタンの窒化物形成過程における原子レベルの結晶構造の変化と結合状態の変化の関係は十分には理解されていない。本研究では、イオン導入型400kV電子顕微鏡を利用して、エピタキシャル成長させたチタン薄膜に窒素注入を行い、その窒化過程を透過電子顕微鏡法でその場観察しながら、電子エネルギー損失分光法(EELS)による評価を行った。得られた結果を分子軌道計算による電子状態の評価と合わせて調べた結果、チタン薄膜にイオン注入された窒素により引き起こされるエピタキシャル構造変態に関して、EELSの解析結果からN/Ti$$sim$$0.25以上の原子数比で窒素が注入されるとチタン副格子の六方最密充填構造(hcp)-面心立方格子構造(fcc)エピタキシャル構造変態が生じるなど、チタンの窒化過程に関して新たな知見か得られた。

論文

Gasochromic property of dehydrogenation-catalyst loaded tungsten trioxide

箱田 照幸; 五十嵐 英寿*; 五十住 幸大*; 山本 春也; 有谷 博文*; 吉川 正人

Journal of Physics and Chemistry of Solids, 74(2), p.200 - 204, 2013/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:16.73(Chemistry, Multidisciplinary)

水素の輸送・貯蔵媒体として期待されているシクロヘキサン等の有機ハイドライドに接触すると着色する光学検知材料として、脱水素触媒を担持した三酸化タングステン(WO$$_{3}$$)粉体の開発を進めてきた。光学検知材料の着色性能を決定する脱水素触媒とその担持量を得るため、脱水素触媒として白金(Pt),パラジウム、及びロジウムを、WO$$_{3}$$粉体に重量比で0.1, 0.5, 1.0wt%担持させた試料を作製し、5v%のシクロヘキサンに対する脱水素反応生成物の量や着色開始温度を比較した。その結果、Ptを担持させたWO$$_{3}$$粉体が、最も低い温度で脱水素反応が起こり着色した。また0.5wt%のPt担持量のときに最大の着色変化率が得られたことから、0.5wt%のPt担持量が適切であることを見いだした。この紛体を130$$^{circ}$$Cに加熱すると、爆発限界値以下(1.3v%)のシクロヘキサンに対しても十分な着色変化を示すことから、光学検知材料として十分な性能を有することがわかった。

報告書

原子力発電所用ケーブルの経年劣化メカニズムの研究(受託研究)

瀬口 忠男*; 田村 清俊*; 渡士 克己; 鈴木 雅秀; 島田 明彦; 杉本 雅樹; 出崎 亮; 吉川 正人; 大島 武; 工藤 久明*

JAEA-Research 2012-029, 158 Pages, 2012/12

JAEA-Research-2012-029.pdf:9.4MB

原子力発電所用ケーブルの経年劣化研究として、ケーブル絶縁材料であるエチレンプロピレンゴム(EPR),架橋ポリエチレン(XLPE),ポリ塩化ビニル(PVC),シリコーンゴム(SiR)について、劣化メカニズムの研究を実施した。実用ケーブルと同等の配合試料(実用配合)及び特定の添加剤を配合したモデル配合の試料を用いて、放射線と熱の加速劣化を行い、実用物性の測定、重量の変化、高分子の架橋・切断の分析、酸化防止剤と酸化生成物の濃度分布の測定分析を行い、解析した。

報告書

ケーブル絶縁材料の経年劣化研究

瀬口 忠男*; 田村 清俊; 工藤 久明*; 島田 明彦; 杉本 雅樹; 出崎 亮; 大島 武; 吉川 正人

JAEA-Review 2012-027, 46 Pages, 2012/08

JAEA-Review-2012-027.pdf:5.87MB

平成18年度から22年度までの5か年にわたり、ケーブル劣化のメカニズムに関する研究が、経済産業省原子力安全保安院の原子力発電所高経年化対策事業として、実施された。本研究の終了にあたり、劣化メカニズム研究に焦点を絞りレビューした。1970年以降の研究報告について、実験的な裏付けがなされている報告を選定し、確証されている事象、解釈が合理的なもの、未だ解釈が定まっていない事項等を検討した。本研究を含めて、その後に得られた新たな事実をもとに、過去のデータの解釈を改定し、劣化メカニズムの新たなモデルを提案した。

論文

低エネルギー電子線を用いた白金ナノ粒子の生成と触媒反応への応用

五十住 幸大; 箱田 照幸; 山本 春也; 有谷 博文*; 吉川 正人

Radioisotopes, 61(6), p.289 - 296, 2012/06

触媒能を有する貴金属ナノ粒子の作製方法として、貴金属イオン水溶液の表面に高密度電子層を誘発する低エネルギー電子線を用いた放射線還元法の有効性を調べた。高線量率照射が実現できる55keVの電子線を用いて、酸化種の補足剤であるエタノールを含む0.5mMの白金(Pt)イオン水溶液10mLを照射し、Ptイオンの還元、Pt粒子の生成、得られた粒子の触媒能を調べた。その結果、電子線照射により水溶液表層でしか還元反応が進行しないにもかかわらず、水溶液全体でPtイオンの還元反応が進行し、一次粒子として2から5nmの白金ナノ粒子が生成することがわかった。このPtナノ粒子を三酸化タングステン粉体に担持させて1%水素に接触させると、青く変色してガスクロミック性能を示した。このことから、得られたPtナノ粒子には、水素を解離する触媒能があることが確かめられ、低エネルギー電子線によりPtイオン水溶液の表層に形成された高密度電子層を利用した放射線還元法が、水素解離能を有する5nm未満の白金ナノ粒子を再現性よく作製する技術として有効であることがわかった。

論文

Optical detection of organic hydrides with platinum-loaded tungsten trioxide

吉村 公男; 箱田 照幸; 山本 春也; 吉川 正人

Journal of Physics and Chemistry of Solids, 73(5), p.696 - 698, 2012/05

 被引用回数:4 パーセンタイル:19.69(Chemistry, Multidisciplinary)

水素の輸送・貯蔵媒体として期待されているシクロヘキサン等の有機ハイドライドの光学検知材料の開発を目的として、水素に対して着色する三酸化タングステン(WO$$_{3}$$)粉末に、含浸焼成法を用いて脱水能を有する白金(Pt)を0.1wt%担持させた粉末試料を作製した。200$$^{circ}$$Cまで加熱した粉末試料を1-13%のシクロヘキサンガスに接触させた結果、13%のシクロヘキサンに対して100$$^{circ}$$C以上、爆発下限濃度以下の1%のシクロヘキサンに対して、200$$^{circ}$$C以上で着色することがわかった。また、着色に伴うWO$$_{3}$$粉末の構造変化をX線構造解析により調べた結果、着色が水素化酸化タングスンに由来することを突き止めた。さらに、担持されたPt上ではシクロヘキサンが水素とベンゼンに解離する反応のみが生じており、着色過程で触媒劣化の主原因となる炭素析出等が生じていないことが示唆された。以上の結果から、100$$^{circ}$$C以上に加熱した白金担持WO$$_{3}$$粉末は有機ハイドライドの検知材料になり得ることがわかった。

論文

Blueshift and narrowing of localized surface plasmon resonance of silver nanoparticles exposed to plasma

川口 和弘; 齋藤 正裕*; 高廣 克己*; 山本 春也; 吉川 正人

Plasmonics, 6(3), p.535 - 539, 2011/09

 被引用回数:8 パーセンタイル:28.2(Chemistry, Physical)

銀ナノ粒子の表面にガス分子が吸着し粒子近傍の誘電率が変化すると、銀ナノ粒子の局在型表面プラズモン共鳴(LSPR)によって生じる可視光領域の吸収ピークが変化する。この現象を漏洩ガスの光学的検知に応用し、ガスセンサーを作製しようとする試みが行われているが、センサー材料として応用するには、安定したLSPRを発現する銀ナノ粒子を再現性よく作製する技術が必要となる。このため銀ナノ粒子を着床させた透明基板を試料とし、作製手法と得られる吸収ピークの強度や位置との関連性が研究されているが、理論値と異なることが多く、その原因はよくわかっていない。筆者らは、銀ナノ粒子作製時に表面に付着するさまざまな付着物がその原因であると推定し、作製した銀ナノ粒子に表面洗浄法として知られているプラズマ処理を行い、吸収ピークの位置や強度の変化を調べた。その結果、プラズマ処理後吸収ピークの幅が狭くなり短波長側へとシフトして理論値に近づく傾向が認められた。さらに、プラズマ処理で銀ナノ粒子表面の炭素系付着物が減少することがラマン散乱分析からわかり、吸収ピークの実験値と理論値の違いは、銀ナノ粒子表面の炭素系付着物に影響することが示唆された。

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