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勝田 長貴*; 梅村 綾子*; 内藤 さゆり*; 益木 悠馬*; 板山 由依*; 丹羽 正和; 城野 信一*; 吉田 英一*; 川上 紳一*
Spectrochimica Acta, Part B, 210, p.106817_1 - 106817_11, 2023/12
湖成堆積物から過去の気候変動を読み取る上で、蛍光X線分析による化学組成マッピングは非常に有効な分析手法の一つとなっている。ただしその際、粒子径や鉱物組成がX線強度に及ぼす影響、すなわち「不均一効果」の評価が課題となっていた。本研究では、組成既知のいくつかの2種混合粉末試料、およびバイカル湖の湖成堆積物を対象とした走査型X線顕微鏡による分析を行い、X線強度や粒子径などとの関係を検証した。その結果、粒子径が小さい場合において、不均一効果の影響が大きくなることが分かった。
坂下 慧至; 奥井 正弘; 吉田 忠義; 植頭 康裕; 奥田 英一
JAEA-Review 2022-012, 42 Pages, 2022/06
日本原子力研究開発機構(以下、「機構」という。)は全国に11の研究開発拠点を有しており、それらの研究開発拠点は複数の施設(建屋)から構成されている。近年、各施設において非火災にも係わらず警報が吹鳴する、誤警報の発報件数が増加している。施設には消防法に基づいた自動火災報知感知器が設置されているが、炎や煙が認められない状況の中で119番通報を行うといった例が多くみられた。今回、誤警報の発生状況の実態を把握する目的で、感知器の設置状況等の調査を行った。本調査結果に基づき劣悪な環境下で運用している感知器の誤警報の低減や、老朽化した感知器の計画的な更新に向けた対策を検討した。本調査では誤警報の実態を把握するため、機構内各拠点に設置されている感知器の設置台数、設置時期及び直近3年間(平成30年令和2年)の誤警報の有無及び誤警報発生時の主な原因等について調査した。調査の結果、機構全体の感知器の総数は34,400台であり、総数の7割以上(約25,000台)が設置年数20年以上(メーカ推奨更新期間)であることが分かった。調査期間(3年間)における機構全体での誤警報の発生総数は65件であり、その主な原因調査では、感知器の設置環境の影響による誤作動が約6割を占めた。残りは通常環境下の使用における経年劣化が約2割、その他が約2割であった。また、設置経過年数が比較的に短い14年以下の感知器から誤警報が発生する頻度が高いことが分かった。通常環境下の使用における経年劣化は設置後15年以上経過したものによく見られたが、その頻度は設置環境の影響による誤作動に比べて低いことが分かった。結果として、誤警報は設置年数が短いもの(概ね14年以下)で、設置環境の影響による誤作動が多く発生していることが分かった。以上のような調査結果をうけ、以下の3つの対策を立案した。感知器の設置台数や機器構成、定期点検における保守状況、誤警報の発生状況や講じた対策をデータベース化し感知器の保守管理に活用すること、既設の感知器の設置環境を確認し設置環境の悪い箇所や周辺設備の影響を受けやすい位置に設置された感知器について積極的に対策を講じること及びメーカ推奨更新期間をおおよその目安として計画的に感知器を更新すること、以上の対策を講じることで自動火災報知感知器の誤警報の低減が達成されると考えられる。
石橋 正祐紀; 吉田 英一*; 笹尾 英嗣; 湯口 貴史*
Engineering Geology, 208, p.114 - 127, 2016/06
被引用回数:27 パーセンタイル:76.2(Engineering, Geological)断層周辺に発達するダメージゾーンは、選択的な物質移動経路となりうることから、これらの水理学的な特長およびその長期変遷を把握することは重要である。そこで、本研究では瑞浪超深地層研究所の深度300mおよび500mにおける調査結果に基づき、ダメージゾーン中の透水性割れ目の特徴とその長期変遷について検討を行った。ボーリング調査や坑道壁面観察の結果から、断層周辺岩盤は3つのステージを経て現在に至ると考えられ、それぞれのステージでダメージゾーン中の透水性割れ目の透水性が変化していたと考えられる。1stステージは初生的な割れ目が形成されるステージ、2ndステージは断層運動に伴いダメージゾーンが形成されるステージ(透水性が増加)、3rdステージは割れ目充填鉱物が形成され、ダメージゾーン内の割れ目が充填または閉塞されるステージ(透水性の低下)である。3rdステージでは、割れ目内に未固結の充填物も形成され、これがダメージゾーン中の透水性割れ目の透水性をより低下された可能性がある。以上より、日本のような変動帯において、断層影響を評価する上では断層の発達ステージを考慮して検討することが重要である。
大野 卓也; 吉田 英一*; Metcalfe, R.*
Journal of Structural Geology, 87, p.81 - 94, 2016/06
被引用回数:4 パーセンタイル:14.18(Geosciences, Multidisciplinary)付加体の形成にともない割れ目充填鉱物が形成する。これらの鉱物は特定の地質学的環境のもとで形成したものであり、鉱物から付加時の環境を推定できる可能性がある。本研究では九州四万十帯の地下約140mから掘削されたボーリングコアに対し、地質学的観察および分析を実施した。その結果、鉱物の構造関係は、研究対象岩体の割れ目充填鉱物の形成時期が5つのステージに区分されることを示唆した。充填鉱物種の組み合わせから、岩体は深度数kmまで沈み込み、200300Cに到達したと推定される。その後、岩体が隆起すると、地表から地下80mまで達する酸性地表水の浸透が生じた。この酸性水により割れ目を充填する方解石が溶解することで、割れ目が現在の地下水の水みちとなったと考えられる。これらの知見は、充填鉱物が付加体地下環境の変遷を解析するための有用なツールとなることを示唆する。
小島 圭二*; 大西 有三*; 青木 謙治*; 杤山 修*; 西垣 誠*; 登坂 博行*; 吉田 英一*; 村上 裕晃; 笹尾 英嗣
JAEA-Research 2015-017, 54 Pages, 2015/12
本報告書は、地層処分におけるニアフィールドコンセプトをより現実的に再構築する研究に関するものである。平成27年度は、当委員会の最終年度に当たるため、ニアフィールドコンセプトの再構築に関する検討概要と基本的考え方のまとめを行った。また、委員会での検討事項を整理して、「現実的なニアフィールドコンセプトの再構築」の残された課題を抽出した。特に、「2011年東日本大震災」後に、安全に関する社会のパラダイムが大きくシフトしたことを考慮して、地層処分に関して、社会が従来の安全概念では受け入れがたくなっていると考えられる事項も整理した。また、地下研究施設/ニアフィールド領域で実証可能な、地層処分「必須の重要事項」への対応を検討した。これらを通して、今後の地層処分/ニアフィールド領域の研究開発の方向を示した。
石橋 正祐紀; 安藤 友美*; 笹尾 英嗣; 湯口 貴史; 西本 昌司*; 吉田 英一*
応用地質, 55(4), p.156 - 165, 2014/10
高レベル放射性廃棄物の地層処分では、長期的な透水性構造の変遷を考慮する必要がある。そのため、本研究では透水性割れ目の特徴に着目し、地下約300mの水平坑道から取得したデータに基づいて、透水性割れ目の変遷について検討を行った。その結果、深度300mの坑道では1670本の割れ目が認められ、そのうち約11%の割れ目が透水性割れ目であった。透水性割れ目のうち、グラウト材で充填されるような割れ目は、割れ目周辺母岩の変質が顕著ではなく、方解石で充填される。一方で、グラウト材で充填されていないが、少量の湧水を伴う割れ目は、水みちとして機能していないと考えられるシーリング割れ目と類似した特徴を示す。割れ目充填鉱物と割れ目周辺母岩の変質に基づくと、これらの割れ目は、花崗岩の貫入・定置(ステージI)後の冷却過程における形成及び熱水活動時期における充填(ステージII)、その後の隆起・侵食に伴う開口・伸長(ステージIII)といった履歴が考えられた。また、現在の透水性割れ目は、ステージIIにおいて割れ目の充填による透水性の低下を被るが、その後の隆起・侵食に伴う開口又は伸長による透水性の増大によって形成されたと考える。
小島 圭二*; 大西 有三*; 青木 謙治*; 杤山 修*; 西垣 誠*; 登坂 博行*; 吉田 英一*; 尾方 伸久
JAEA-Research 2014-011, 43 Pages, 2014/09
本報告書は地層処分におけるニアフィールド(NF)コンセプトをより現実的に再構築する研究に関するものである。地層処分施設における地下坑道周辺岩盤を含むニアフィールドでの、現実的な核種移行シナリオとして、処分場の掘削-操業期間-閉鎖後の時系列変化を、ステージ0からIVの5段階に区分して、特に処分場閉鎖後の各時空間断面における「場」の状態や要因の相互作用の網羅性を重要視した検討課題のリストを提示した。さらに、これまでの研究成果を反映・発展させ、地下水シナリオで重要となる断層・割れ目に着目した現実的なニアフィールド核種移行の構造モデルの検討を行った。
吉田 英一
JAEA-Review 2013-026, 151 Pages, 2013/12
高温ナトリウム環境下における材料腐食研究は、ナトリウム冷却型の高速炉開発を目的として1960年代ころから米国や欧州諸国、ロシア(旧ソ連)及び日本において本格的に進められ、多くの研究成果を成し遂げてきた。これまでに、国内ではナトリウム中材料試験技術の確立やナトリウム環境効果評価法の開発に向けて、種々のナトリウム試験装置が設計・製作され、これらの試験装置を駆使したナトリウム環境下での研究開発試験が進められてきた。今日までに多くの経験と知見が得られ、これらの成果は、実験炉「常陽」、原型炉「もんじゅ」、さらに高速炉の実用化研究開発等に反映されてきた。本報告では今後の研究開発や技術継承のために、これまでに著者が携わった経験と知見に基づき、材料分野に係るナトリウム材料試験技術と、材料特性に及ぼすナトリウム環境の影響等についてレビューした。
小島 圭二*; 大西 有三*; 青木 謙治*; 杤山 修*; 西垣 誠*; 登坂 博行*; 吉田 英一*; 尾方 伸久
JAEA-Research 2013-015, 21 Pages, 2013/11
本報告書は、地層処分におけるニアフィールド(NF)コンセプトをより現実的に再構築する研究に関するものである。地層処分施設における地下坑道周辺岩盤を含むニアフィールドでの、現実的な核種移行シナリオとして、地層処分場の 掘削操業期間閉鎖後の時系列変化を、ステージ0IVの5段階に区分して、提示することを試みた。特に地層処分場の閉鎖後の時空間における「場」の状態に着目し、各時空間断面において「場」の環境要因が連成して変化する現実的な「場」の状態の設定を行うことを2012年度の目標とし、各時空間断面における「場」の状態や要因の相互作用の網羅性を重要視し、次年度以降の検討課題のリストを提示した。
吉田 英一*; Metcalfe, R.*; 石橋 正祐紀; 南 雅代*
Geofluids, 13(1), p.45 - 55, 2013/02
被引用回数:14 パーセンタイル:55.57(Geochemistry & Geophysics)高レベル放射性廃棄物の地層処分などの地下施設を建設するうえでは、地下水や物質の移動場の長期的な変遷を評価するために、岩盤中の割れ目ネットワーク構造を理解する必要がある。しかし、変動帯に位置する結晶質岩中における透水性割れ目の長期的な変化や定常性については、理解されていない。これらを明らかにするために、日本に分布する異なる時代に形成された岩体を対象に検討を行った。また、割れ目の形成から充填の過程を明らかにするために、瑞浪超深地層研究所の深度300mで取得したサンプルを用いて、割れ目の幾何学的特徴の整理及び地球化学的検討を行った。形成年代の異なる岩体を対象とした検討の結果、割れ目の形成・充填は、(1)岩体の温度低下に伴う引張割れ目の形成、(2)比較的早い岩体上昇中に発生する熱水循環による割れ目の充填、(3)低温の地下水の循環による割れ目の充填の過程を経ることが考えられた。また、割れ目充填鉱物としての炭酸塩鉱物の炭素同位体組成は、沈殿した地下水の水質ごとに異なり、炭酸塩鉱物沈殿時の地下環境を示している。これらに着目することで、割れ目の形成及び充填に関する詳細なモデルの構築が可能であると考えられる。
吉田 英一; 加藤 章一; 古川 智弘
JAEA-Research 2012-034, 68 Pages, 2013/01
ナトリウム中の酸素濃度は材料腐食の支配的な因子であり、酸素の影響については十分な評価が必要である。本研究では、高酸素濃度のナトリウム環境下におけるFBR構造材料の腐食及び低サイクル疲労特性を把握するために試験を実施した。試験には、異なる組織構造を有する材料として、高速炉構造用316ステンレス鋼(316FR鋼)及びMod.9Cr-1Mo鋼を供した。腐食試験は、初期酸素濃度3レベル(1、10及び10ppm)の650Cのナトリウム中で500時間を実施するとともに、腐食試験後の腐食材を用いて650Cの大気中にて低サイクル疲労試験を実施し、これらの特性に及ぼす酸素濃度の影響を検討した。
吉田 英一; 平川 康; 谷田部 敏男
JAEA-Technology 2012-033, 177 Pages, 2012/11
日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターでは、これまでにナトリウム冷却型高速炉の研究開発に向けて、ナトリウム機器や装置の開発、ナトリウム環境評価法の開発、構造健全性評価及びナトリウム取扱技術の開発等のためにナトリウムを使用した試験装置等を設計・製作して種々の研究開発試験が行われてきた。これまでに所期の目的を達成された多くのナトリウム設備や機器は順次解体・撤去され、ナトリウム洗浄処理技術に関する多くの経験・知見が蓄積されてきた。これらを今後のナトリウム試験設備の保守・補修、改修等の計画策定や安全な作業実施及び次世代炉の研究開発に活用していくために、これまでに実施されてきたナトリウム洗浄処理技術に関する経験や知見を横断的に整理・評価するとともに、技術ポイントの提言をまとめた。
波多江 仰紀; 吉田 英次*; 谷塚 英一
プラズマ・核融合学会誌, 88(10), p.555 - 574, 2012/10
トムソン散乱計測法は、核融合炉心プラズマの電子温度・密度を測る最も重要な計測の一つである。本解説では、トムソン散乱計測の精度向上や物理的理解の新展開へ資するために、トムソン散乱計測に関する最近の報告を系統的にまとめ、小型装置から大型装置にわたりさまざまな制約・ニーズに応用可能な、先進的なトムソン散乱計測システムのための要素技術を解説する。
波多江 仰紀; 谷塚 英一; 林 利光; 吉田 英次*; 小野 武博; 草間 義紀
Review of Scientific Instruments, 83(10), p.10E344_1 - 10E344_3, 2012/10
被引用回数:14 パーセンタイル:56.44(Instruments & Instrumentation)ITERの周辺トムソン散乱計測装置で用いるYAGレーザー装置の開発の進展について発表する。ITERの計測要求を満たすためには、繰り返し100Hzで出力エネルギー5JのYAGレーザー装置が必要である。これを実現するために、レーザー発振器から出力されるビームを2分岐し、それぞれのビームを口径14mmのレーザーロッド4本で増幅するレーザーシステムを設計し、レーザー増幅器をはじめとする主要機器の製作と、組立てを行った。レーザー増幅器では、フラッシュランプによる強い励起によって、レーザー結晶内で発生するASEやフラッシュランプ光中のレーザー波長と同じ波長の光が増幅率を低下させる原因となるが、サマリウムを添加したガラスを用いたフローチューブで増幅器内のそれらの光を選択的に吸収させることによって、小信号利得が最大2.8倍向上することを明らかにした。結果として、2つのビームラインを同時運転することにより、ITERの要求性能を越える、100Hz,最大7.66Jのレーザー光を発射できるレーザー装置の開発に成功した。
古川 智弘; 吉田 英一
Comprehensive Nuclear Materials, 5, p.327 - 341, 2012/03
ナトリウム中における金属材料の腐食メカニズム,金属材料の腐食特性に及ぼす各種要因の影響,機械的強度特性に及ぼすナトリウムの影響,ナトリウム化合物による鋼材の損傷メカニズム及びトライボロジに関して解説する。
小島 圭二*; 大西 有三*; 渡辺 邦夫*; 西垣 誠*; 登坂 博行*; 嶋田 純*; 青木 謙治*; 杤山 修*; 吉田 英一*; 尾方 伸久; et al.
JAEA-Research 2011-033, 126 Pages, 2012/02
従来の地層処分システムの安全評価は、「地質環境調査・評価技術」,「処分場の工学技術」,「性能評価技術」の3つの分野の要素技術ごとの安全機能の評価に重点が置かれてきたが、各安全機能を独立的に評価するのではなく、分野間・要素技術間の中間領域にまたがる技術や評価手法の組合せとしての体系化の視点をもった研究開発の展開が今後ますます重要となる。本研究では、分野間・要素技術間の中間領域を考慮した地質環境調査・評価技術の高度化・体系化のために、(1)実際の地質環境下における連成現象を考慮したニアフィールド(NF)コンセプトの再構築、(2)各分野・要素技術間の連携を考慮した体系的な地質環境調査技術の開発に関する研究を実施した。(1)に関しては、結晶質岩系の現実的な環境でのNFコンセプトの検討を実施するとともに、委員会での総合討論を実施し、委員各位のNF研究の中間領域に関する意見をNFコンセプトの再構築に反映させた。(2)に関しては、NF,各研究分野間の中間領域を考慮した研究開発を行った。
吉田 英一; 古川 智弘
Nuclear Corrosion Science and Engineering, p.773 - 806, 2012/00
ナトリウム冷却型高速炉における腐食問題を取り上げ、冷却系統内で生じる構造材料や炉心材料のナトリウム腐食メカニズムやその支配因子、並びに機械的強度特性(クリープ,疲労など)への高温ナトリウム環境の影響について、これまでの研究開発において明らかになったナトリウム腐食の知見を報告する。さらに、ナトリウム環境下では酸化被膜が還元され、材料同士が直に接触して擦れ合うことになり、これらのナトリウム環境特有の摩擦・摩耗,自己融着特性の現象解明についても報告する。
小島 圭二*; 大西 有三*; 渡辺 邦夫*; 西垣 誠*; 登坂 博行*; 嶋田 純*; 青木 謙治*; 杤山 修*; 吉田 英一*; 尾方 伸久; et al.
JAEA-Research 2010-049, 282 Pages, 2011/02
本研究では、地表から地下深部にいたる地質環境を把握するための調査・解析技術の体系化を目標に、(1)「第2次取りまとめに基づく深部地質環境の調査・解析技術の実用化に向けた課題に関する研究」,(2)「調査・解析手法の高度化・体系化に関する研究」を、継続実施するとともに、これまでの研究成果の取りまとめを行った。(1)に関しては、処分技術,地質環境,安全評価の各分野の課題について、具体的な試験・調査と計測・解析を実施するとともに、これまでの成果を取りまとめた。また、その成果を踏まえて、安全評価の分野も加えた中間分野の研究課題を抽出して、ニアフィールド(NF)コンセプトの再構築に関する具体的検討と、これまでの成果の取りまとめを行った。(2)に関しては、日本原子力研究開発機構(JAEA)の調査研究計画の中から抽出された課題に基づき、調査・解析技術の高度化・実用化の研究開発の観点から、基礎的な要素技術の研究開発の成果を取り込み、より具体的な現場の技術課題に資する研究を実施して、実用化に向けた研究開発を進展するとともに、これまでの成果を取りまとめた。これらの調査研究の進展とあわせて、平成21年度は、これまでに委員会で実施してきた研究開発の「総括報告書」の取りまとめを行った。
加藤 章一; 古川 智弘; 吉田 英一
JAEA-Research 2010-022, 37 Pages, 2010/08
高速炉プラントの機器,配管において、温度が異なる冷却材の合流部では、高温と低温の流体混合に伴い不規則な温度ゆらぎ(サーマルストライピング)による繰返し熱応力が発生する。疲労損傷を引き起こす熱応力の繰返し数は、供用期間中に1億から10億サイクル程度に及ぶとされている。これまでに国内外でひずみ制御によるギガサイクルレベルまでの試験報告は皆無に等しく、この高サイクル域における疲労損傷機構や疲労寿命の評価を実験的に把握しておくことが重要である。本報告は、次期高速炉の構造材料である高速炉構造用SUS316(316FR)の高温高サイクル疲労線図の策定や破損機構の検討に資することを目的に取得した最大10億サイクルのひずみ制御型高サイクル疲労試験の結果についてとりまとめたものである。
波多江 仰紀; 林 利光; 谷塚 英一; 梶田 信*; 吉田 英次*; 藤田 尚徳*; 中塚 正大*; 矢作 鎌一*; 信夫 克也*; 小野 武博; et al.
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.253 - 258, 2010/08
An edge Thomson scattering system for ITER is a diagnostic system which measures electron temperature and density at the peripheral region in the plasma (r/a 0.85). Required measurement ranges for the electron temperature and density are 50 eV T 10 keV and 510 n 310 m, respectively. The spatial and the temporal resolutions are 5 mm and 10 ms, respectively. A high-energy (5 J) and high repetition-rate (100 Hz) Q-switch Nd:YAG laser system is necessary to satisfy measurement requirements above. We have been developing the YAG laser system for ITER. We have developed a prototype high-power laser amplifier. Since the laser efficiency of solid-state laser is low in generally ( 2%), heat removal from the amplifier is crucial. In the amplifier design, we carried out heat analysis to optimize the cooling design. To realize 5 J of output energy, more than 1.6 J of energy needs to be extracted from one laser rod. In the initial laser amplification test, the extracted energy was limited 1.4 J by a lateral depumping effect. We have changed a cooling flow tube for the laser rod made by borosilicate glass to samarium-doped glass in order to deplete an infrared light emission. The Sm-doped flow tube was successfully suppressed the lateral depumping, and consequently the extracted energy reached up to 1.76 J. We have obtained a prospect of the real laser amplifier production from the results.