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松岡 秀樹*; Barnes, S. E.*; 家田 淳一; 前川 禎通; Bahramy, M. S.*; Saika, B. K.*; 竹田 幸治; 和達 大樹*; Wang, Y.*; 吉田 訓*; et al.
Nano Letters, 21(4), p.1807 - 1814, 2021/02
被引用回数:13 パーセンタイル:77.64(Chemistry, Multidisciplinary)Magnetocrystalline anisotropy, a key ingredient for establishing long-range order in a magnetic material down to the two-dimensional (2D) limit, is generally associated with spin-orbit interaction (SOI) involving a finite orbital angular momentum. Here we report strong out-of-plane magnetic anisotropy without orbital angular momentum, emerging at the interface between two different van der Waals (vdW) materials, an archetypal metallic vdW material NbSe possessing Zeeman-type SOI and an isotropic vdW ferromagnet VSe. We found that the Zeeman SOI in NbSe induces robust out-of-plane magnetic anisotropy in VSe down to the 2D limit with a more than 2-fold enhancement of the transition temperature. We propose a simple model that takes into account the energy gain in NbSe in contact with a ferromagnet, which naturally explains our observations. Our results demonstrate a conceptually new magnetic proximity effect at the vdW interface, expanding the horizons of emergent phenomena achievable in vdW heterostructures.
中野 匡規*; Wang, Y.*; 吉田 訓*; 松岡 秀樹*; 真島 裕貴*; 池田 啓祐*; 平田 靖透*; 竹田 幸治; 和達 大樹*; 小濱 芳允*; et al.
Nano Letters, 19(12), p.8806 - 8810, 2019/12
被引用回数:56 パーセンタイル:92.05(Chemistry, Multidisciplinary)The discoveries of intrinsic ferromagnetism in atomically thin van der Waals crystals have opened a new research field enabling fundamental studies on magnetism at two-dimensional (2D) limit as well as development of magnetic van der Waals heterostructures. Here we demonstrate that VSe epitaxial thin films grown by molecular-beam epitaxy exhibit emergent 2D ferromagnetism with intrinsic spin polarization of the V 3d electrons although the bulk counterpart is originally antiferromagnetic. Moreover, thickness-dependence measurements reveal that this newly developed 2D ferromagnet could be classified as an itinerant 2D Heisenberg ferromagnet with weak magnetic anisotropy.
田中 泰貴*; 成清 義博*; 森田 浩介*; 藤田 訓裕*; 加治 大哉*; 森本 幸司*; 山木 さやか*; 若林 泰生*; 田中 謙伍*; 武山 美麗*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 87(1), p.014201_1 - 014201_9, 2018/01
被引用回数:18 パーセンタイル:74.47(Physics, Multidisciplinary)ガス充填型反跳生成核分離装置GARISを用いてCa + Pb, Ti + Pb, Ca + Cm反応系における準弾性散乱断面積の励起関数を測定した。これらのデータから融合障壁分布を導出し、チャンネル結合計算と比較した。Ca + Pb及びTi + Pb反応の障壁分布のピークエネルギーはそれらの反応系における2中性子蒸発断面積のピークエネルギーと良く一致し、一方Ca + Cm反応の障壁分布のピークエネルギーは4中性子蒸発断面積のピークエネルギーより少し下に現れることが判った。この結果は超重核合成の際の最適ビームエネルギーの予測に役立つ情報を与える。
加治 大哉*; 森田 浩介*; 森本 幸司*; 羽場 宏光*; 浅井 雅人; 藤田 訓裕*; Gan, Z.*; Geissel, H.*; 長谷部 裕雄*; Hofmann, S.*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 86(3), p.034201_1 - 034201_7, 2017/03
被引用回数:28 パーセンタイル:81.43(Physics, Multidisciplinary)理化学研究所のガス充填型反跳核分離装置GARISを用いてCa + Cm Lv融合反応を調べた。116番元素Lv, Lvと思われる核反応生成物に起因するアルファ線と自発核分裂の崩壊連鎖が7事象観測された。崩壊連鎖中に観測された原子核の性質は過去の報告値とよく一致したが、1つの崩壊連鎖で一部矛盾が観測された。これはCnの新しい自発核分裂分岐比の存在、あるいは新同位体Lv生成の可能性を示唆するものと思われる。
鬼澤 高志; 安藤 勝訓; 加藤 章一; 吉田 英一
JNC TN9400 2005-019, 93 Pages, 2005/03
高速炉の実用化に向けて、高温強度と熱的特性がバランスよく優れる高クロム(Cr)鋼を主要構造材料として採用することが検討されている。本研究では、FBR使用温度域における12Cr鋼溶接継手部の基本材料特性を把握することを目的に、SUS410J3の溶接継手材を製作し、クリープ試験および組織観察を実施した。また、SUS410J3母材部の長時間熱時効後の機械的強度特性および組織安定性を評価することを目的に、12000時間熱時効材について、引張試験、衝撃試験および組織観察を実施した。これらの試験の結果、以下の結論を得た。550と600において溶接部のクリープ破断特性を約3000時間まで取得した。本研究の範囲内では、クリープ破断強度は、「溶接継手母材(SR処理)母材(SR処理無)溶接金属」の順で大きくなる傾向がみられた。また、600では、2000時間程度の破断条件下で顕著なクリープ破断延性の低下が認められた。ミクロ組織調査などの結果、破断は母材近傍のHAZ細粒域で生じており、TypeⅣ破壊の可能性が示唆された。溶接継手のクリープ特性については、今後も長時間域の評価データ拡充を図っていく予定である。一方、LMP法から実機想定の最高使用温度550で約35万時間に換算相当される600、12000時間熱時効後の衝撃特性、高温引張特性および組織安定性に関する評価データを取得した。衝撃特性は受入材よりも低下するが、その低下割合は上部棚吸収エネルギーで概ね34割で、前報の3000および6000時間熱時効材とほぼ同様であった。したがって、衝撃特性に対する熱時効の影響は、30006000時間で飽和するものと考えられる。また、引張強さおよび0.2%耐力は熱時効時間の増加とともに僅かに低下する傾向が認められた。これは、組織調査の結果から、MCなどの析出の影響に関与していると思われる。
中村 義輝; 奈良 孝幸; 上松 敬; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 福田 光宏; 奥村 進; 横田 渉; 荒川 和夫; 宮脇 信正; et al.
KEK Proceedings 2003-19, p.8 - 13, 2004/03
日本原子力研究所高崎研究所のTIARA施設は、材料科学やバイオ技術などの広範な研究を進展させるために建設された。TIARAに設置されている4台のイオン加速器のうちの1つであるAVFサイクロトロン装置は、1991年3月でのファーストビームの引き出し以来、特に深刻な故障もなく順調に運転されている。年間の運転時間は、最新8年間での平均で約3200hである。特にサイクロトロン装置は、実験者からの多様なイオン種の要望に応じて、頻繁な運転条件の変更が必要となっている。一方イオンビームの強度,品質及び信頼性等を改善するため、われわれはこれまで数多くの改造や開発を継続して実施してきている。それらのうちの幾つかの内容は、制御系システムの更新,イオン源の増強,数シリーズのカクテルビームにおける加速技術の開発,サイクロトロンビームの安定化及び励磁コイルを持つグラジエントコレクターの設計、等々である。さらに、われわれは現在フォーカス型で1ミクロンのマイクロビームを形成するためのさまざまな対策、例えばフラットトップ加速システムの導入,サイクロトロン中心領域の改造,ビーム輸送系基幹ラインへの精密マイクロスリットの設置、などを進めている。
安藤 勝訓; 加藤 章一; 吉田 英一; 鈴木 高一*
JNC TN9400 2003-113, 49 Pages, 2004/02
高速炉における荷重条件には、高温・低圧で過渡熱応力が主体的という特徴がある。実用化戦略調査研究では、これらの特徴を踏まえ、高温強度と熱的特性がバランスよく、耐熱過渡強度に優れる高クロム(以下、Cr)フェライト系鋼を、高速増殖炉構造材料として適用することが検討されている。本研究では、高クロム鋼のHCM12A(2001年度FBR熱処理材)について、長時間熱時効後の基本材料特性および組織安定性を評価することを目的に、受入材と熱時効材(600-3000h/6000h)(以下、時効)の引張試験、硬さ試験、衝撃試験、リラクセーション試験およびミクロ組織観察を行った。これらの試験の結果、以下の結論を得た。(1)0.2%耐力および引張強さは、時効により若干低下する傾向がみられた。しかし、時効後もHCM12A(火力)およびMod.9Cr-1Mo鋼の受入材のそれに比較して高い値を示した。また、0.2%耐力および引張強さは、HCM12A鋼材料強度基準試案で定められたSu値およびSy値を上回っていた。(2)破断伸びおよび破断絞りは、時効によりわずかに低下する傾向が見られた。また、破断絞りおよび破断伸びは、HCM12A(火力)およびMod.9Cr-1Mo鋼よりもやや低い値を示した。(3)衝撃特性では、時効にともない上部棚吸収エネルギーは低くなり、受入材の110J/cm2程度に対して、600-6000h時効材では、70J/cm2程度の値を示した。受入材における上部棚吸収エネルギーは、Mod.9Cr-1Mo鋼のそれに比較し、1/2以下、HCM12A(火力)のそれに比較し約2/3であった。(4)応力緩和挙動については、時効材は受入材に比較し、0.10%および0.30%ひずみ制御ともに応力緩和量がやや小さかった。(5)ミクロ組織観察より、HCM12A(2001年度FBR熱処理材)の時効による脆化は、主として旧粒界・パケット境界およびラス境界に凝集・粗大化する炭化物および時効中に析出するLaves相により導かれる可能性が示唆された。
上松 敬; 福田 光宏; 中村 義輝; 石堀 郁夫; 奈良 孝幸; 奥村 進; 倉島 俊; 宮脇 信正; 吉田 健一; 荒川 和夫; et al.
JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.315 - 316, 2003/11
サイクロトロンのマイクロビーム及び他のビームラインにおいてイオンビーム蛇行は重要な問題である。その主な原因はビーム光学軸からの位置のズレと角度のズレである。HZマイクロビームラインでのビーム蛇行を評価した結果、サイクロトロン出口での3mmのビームの位置のズレがビームラインでは60mmの蛇行になっていることがわかった。この原因はマグネットの沈下であり、既に高さの修正を行った。さらに、サイクロトロン引出し系にステアリングマグネットを設置し水平方向の蛇行を緩和した。まだ、水平及び垂直平面においてビーム蛇行が存在するが、原因の究明と計測方法と改善方法を検討する予定である。
川畑 貴裕*; 石川 貴嗣*; 伊藤 正俊*; 中村 正信*; 坂口 治隆*; 竹田 浩之*; 瀧 伴子*; 内田 誠*; 安田 裕介*; 與曽井 優*; et al.
Physical Review C, 65(6), p.064316_1 - 064316_12, 2002/06
被引用回数:20 パーセンタイル:70.12(Physics, Nuclear)392MeVでのO()反応における反応断面積と偏極観測量が散乱角0°から14°までの角度で測定された。O原子核の離散準位と共鳴準位へのスピン反転,スピン非反転強度がモデルに依存しない形で得られた。励起エネルギー19~27MeVの領域の巨大共鳴が主に角運動量移行L=1で励起されていることがわかった。S=1,L=1をもつスピン双極子遷移の励起強度が求められた。その強度は理論計算と比較された。実験結果は原子核の殻模型から計算された波動関数を用いたDWIA核反応計算で説明されることがわかった。
羽様 平; 毛利 智聡; 大谷 暢夫; 相原 永史; 八木 昭; 吉田 守; 有賀 正訓*
JNC TN9400 2001-044, 136 Pages, 2001/05
核燃料取扱施設の晦界安全管理技術の高度化及び設計の合理化に資するため、重水臨界実験装置(DCA)を使用して未臨界度モニターのための未臨界度測定技術の開発を実施した。本開発では、臨界安全管理上の制限が最も厳しいとされる高速炉再処理施設への未臨界度測定技術の適用を想定し、予想される困難な状況下でも利用可能な測定技術として炉雑音測定に基づく2種類の手法(ミハルゾ法及びファインマン-法)を選定し、測定性能の把握と性能の改良による適用性の向上に取り組んだ。DCAは新型転換炉の開発のために使用されてきた臨界実験装置であるが、高速炉再処理施設への模擬性が高い体系で未臨界度測定技術の開発を実施するため、炉心中央部に未臨界の試験体領域を設け、減速材に軽水を、燃料に高速炉燃料を使用できるように炉心を改造した。開発した2種類の未臨界度測定手法は、いずれも応答時間10分以内で実効増倍率O.4まで測定可能であり、体系の変動や高中性子バックグラウンドに対する適用性にも優れている。さらに複雑な幾何形状に対しても未臨界度を評価することが可能であり、高速炉再処理施設だけでなく燃料加工施設等へも適用可能な測定技術である。また、両測定手法は測定システムの大部分を共有するが、その特徴は大きく異なっており、多面的な評価による信頼性の高い測定システムを合理的に構築できる。本報告書は、DCAにおける未臨界度測定技術開発の経緯と成果についてまとめたものである。
石川 貴嗣*; 秋宗 秀俊*; 大東 出*; 藤村 寿子*; 藤田 佳孝*; 藤原 守; 畑中 吉治*; 細野 和彦*; 井原 史智*; 伊藤 正俊*; et al.
Nuclear Physics A, 187(1-2), p.58c - 63c, 2001/04
Niの励起エネルギー8~33MeVでの巨大共鳴を(p, p')反応で研究した。0で観測し、幅のひろいピークを観測した。スピン反転、スピン非反転の状態を区別することが偏極ビームでの偏極観測量を測定することで可能となった。測定結果から単極子巨大共鳴の励起強度を求めた。励起エネルギー17.6MeVで巾3.9MeVの単極子共鳴は70~90%のE和則にあることがわかった。
Van der Molen, H. K. T.*; 秋宗 秀俊*; Van den Berg, A. M.*; 大東 出*; 藤村 寿子*; 藤田 佳孝*; 藤原 守; Harakeh, M. N.*; 井原 史智*; 猪俣 享*; et al.
Physics Letters B, 502(1-4), p.1 - 8, 2001/03
被引用回数:3 パーセンタイル:28.27(Astronomy & Astrophysics)180MeVでのZr(, t)核反応をもちいてNb原子核のアイソバリックアナログ状態11/2からの陽子放出崩壊を研究した。理論計算と測定結果を比較することにより陽子放出崩壊の分岐比が、うまく説明可能であることがわかった。
川畑 貴裕*; 秋宗 秀俊*; 藤村 寿子*; 藤田 浩彦*; 藤田 佳孝*; 藤原 守; 原 圭吾*; 畑中 吉治*; 細野 和彦*; 石川 貴嗣*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 459(1-2), p.171 - 176, 2001/02
被引用回数:17 パーセンタイル:74.85(Instruments & Instrumentation)「まど」なとの氷ターゲットの作成法を記述している。29.7mg/cmの氷ターゲットが液体チッソ温度にまで冷まされて磁気スペクトロメータで使用された。O (p,p')反応が陽子エネルギー392MeVでこのターゲットを用いて測定された。
能勢 忠男*; 松村 明*; 山本 哲哉*; 柴田 靖*; 吉田 文代*; 阿久津 博義*; 安田 貢*; 松下 明*; 中井 啓*; 山田 隆*; et al.
UTRCN-G-29, p.114 - 123, 2001/00
JRR-4は熱中性子ビーム(Thermal beam mode II; TNB-II)、熱及び熱外中性子の混合ビーム(Thermal beam mode I; TNB-I)並びに熱外中性子ビーム(Epithermal beam mode;ENB)を供給できるような新しく開発された研究用原子炉である。本報告はJRR-4のそれぞれのビームに対する基礎的放射線生物学的研究と熱及び熱外中性子の混合ビームを用いた術中ホウ素中性子捕捉療法のPhaseI/II Studyについて報告する。生物学的基礎研究において、ENBでは速中性子線量を減衰させながら、深部に熱中性子を補えることが細胞生存率曲線から明かとなった。また、2000年5月までに5名の患者に対してTNB-Iを用いた術中BNCTを実施した。外部照射と比較して、術中BNCTは皮膚反射とボイド効果のために高い治癒線量を与えることができる。
加藤 義春; 木村 貴海; 吉田 善行; 白数 訓子
Radiochimica Acta, 82, p.63 - 68, 1998/00
VI価アクチニルイオンの溶解度、加水分解種及び炭酸錯体の系統的、統一的な評価を行うため、0.1M NaClO,250.1C,80%CO/O雰囲気中でNp(VI)の溶解度を測定した。オゾンの供給により酸化されたNp(VI)の水相はpH測定、液体シンチレーション線計測、吸収スペクトル計測により分析した。固相はX線回折法、UV-Vis-NIR及びFT-IR光音響分光法により分析し、NpOCOであることを明らかにした。測定したNp(VI)の溶解度データから、溶解度積log Ksp(NpOCO)=-14.320.15を求め、安定度定数log (NpOCO)=9.170.16,log (NpO(CO))=15.240.21及びlog (NpO(CO))=20.560.34を得た。
吉田 守; 戸部 賢治; 有賀 正訓*; 相原 永史
PNC TN9410 96-249, 60 Pages, 1996/09
臨界工学試験室における燃料貯蔵庫内に新たに燃料棒を収納する貯蔵棚を製作した。これは同室が所有しているDCA型燃料棒及び「常陽」型燃料棒を燃料棒の状態で収納するためのものである。燃料棒貯蔵棚の製作に際しては、臨界安全が確保された状態で長期的に保存ができるように設計する必要がある。この貯蔵棚の設計・製作・据付けに係わる安全評価として、(1)臨界安全、(2)耐震、(3)線量当量率について検討・評価を行った。解析に使用した計算コードは、それぞれSCALE-4、SAP-IV、ANISNコードシステムである。臨界評価から燃料棒貯蔵棚の実効増倍率が最も高くなるケースは「常陽」型燃料棒の全収納(300本)の場合で、空気中の水密度をパラメーターにした結果、最大でもkeff=0.568であり、如何なる状態でも未臨界であることが確認された。また、既設燃料集合体貯蔵設備との中性子相互干渉効果を解析した結果、貯蔵棚は相互干渉が生じることはなく、核的に隔離されていることが確認できた。耐震評価では、基準地震動S1による地震力又は静的地震力に対して降伏応力を許容限界として解析した結果、貯蔵棚の各部が許容応力以下であることが確認できた。線量当量率評価の結果から、線量当量率が最も高いケースはDCA3.4%MOX燃料棒の全収納(300本)の場合であった。
木村 貴海; 加藤 義春; 吉田 善行; 白数 訓子
Journal of Nuclear Science and Technology, 33(6), p.519 - 521, 1996/06
環境条件下のU(VI)及びPu(VI)の固液相平衡において、生成する固相に大きな違いがみられること、Np(VI)に関する同様の研究が全くないことなどから、Np(VI)の固液相平衡において生成する固相のスペシエーション(状態分析)を行った。オゾンを含む80%及び0.03%CO雰囲気、pH3.2及び4.4、0.1M NaClO、25Cの条件下で生成したNp(VI)の固相を、X線回折、紫外-可視-近赤外光音響分光、及びフーリエ変換赤外音響分光で分析した。その結果、80%COではNpOCO(s)が、0.03%COではNpO・HO(s)が溶解度を決定する固相であることを明らかにした。この結果から、Np(VI)の挙動はPu(VI)よりU(VI)に近いことを見出した。
加藤 義春; 木村 貴海; 吉田 善行; 二谷 訓子*
Radiochimica Acta, 74, p.21 - 25, 1996/00
これまでに報告のあったU(VI)及びPu(VI)の固液相平衡において、生成する沈澱の化学形に大きな違いがみられること、Np(VI)に関する同様の研究が全くないことなどから、Np(VI)及びU(VI)の固液相平衡の研究を行った。0.1M NaClO、25C、pH2.5~5.5において、オゾンを含む80%、0.99%及び0.03%CO雰囲気でNp(VI)の溶解度を、100%及び0.03%CO雰囲気でU(VI)の溶解度を測定した。生成した沈澱をX線回折及び光音響分光で分析した結果、80%及び100%COではNpOCO(s)とUOCO(s)が、0.03%及び0.99%COではNpO・HO(s)とUO・2HO(s)が溶解度を決定する固相であることを明らかにした。それぞれの固相に対して得られた溶解度積はlog Ksp(NpOCO)=-14.620.12、log Ksp(NpO)=-21.900.09、log Ksp(UOCO)=-14.100.14及びlog Ksp(UO)=-22.280.05であった。
田島 訓; 吉田 忠; 菊池 士郎*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 326, p.407 - 415, 1993/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Instruments & Instrumentation)原研タンデム加速器の入射ビームラインにおける負イオンのビーム・エミッタンスを測定するための装置を製作し、加速器に入射されるビームのエミッタンスを測定した。本装置の機器部(ハードウェア)はドイツのNTG社の製作によるものであるが、それを制御する計算機システム(ソフトウェア)は当室において開発した。測定は、それぞれ220KeVに加速されたプロトン、シリコン、酸素、ニッケルおよび沃度のイオンについて行なわれ満足すべき結果を得た。また、ビーム検出器から放出される2次電子の影響についても検討がなされて興味ある結果を得ている。
石井 賢司; Jarrige, I.; 池内 和彦; 吉田 雅洋; 石井 啓文*; 平岡 望*; 豊川 秀訓*
no journal, ,
近年、高輝度放射光を用いた共鳴非弾性X線散乱による電子励起状態の研究が行われるようになってきた。この手法を用いて物性とのかかわりの深い低エネルギーの励起を観測するためには、分光器の高分解能化は欠かせない。一方で、分解能を上げて検出するバンド幅を狭くすると検出効率が低下し、測定に時間がかかることになる。この点を克服するために、位置敏感型検出器を用いて複数のエネルギーを同時に測定する方法がHuotariらによって提案された。この方法は、最近APSの30IDに設置された分光器MERIXにおいても採用されている。この方法をSPring-8の非弾性ビームラインでも構築すべく、台湾ビームラインBL12XUでテスト実験を行った。検出器には、二次元ピクセルアレイ型のPILATUSを用いた。原理的には一次元検出器で可能であるが、二次元検出器を用いることで複数のアナライザーからの同時計測が可能になるなど、将来の拡張性が高い。結果、MnのK吸収端で約110meV、CuのK吸収端で約200meVの分解能を得た。講演では、現状の問題点,今後の展開と合わせて議論を行う予定である。
石井 賢司; Jarrige, I.; 吉田 雅洋; 水木 純一郎; 豊川 秀訓*; Casa, D.*; 高木 英典*
no journal, ,
SPring-8などの第三世代放射光光源の発展に伴い、硬X線を用いた共鳴非弾性X線散乱法によってフェルミエネルギー近傍の電子励起を観測することが可能となってきた。この手法は、励起の運動量依存性が観測できるという従来の光学測定にはない特長を有しており、電荷励起に加えて、最近ではスピンや軌道の励起も観測されていることから、強相関電子系などの研究において今後の発展が期待できる。しかしながら、物性とより密接に関係した低エネルギーにある電子励起を観測するには現時点でのエネルギー分解能では不十分であり、改善の努力が続けられている。その際、散乱強度がエネルギー分解能の向上に比例して低下することになるので、実験効率を極力落とさないようにすることも不可欠である。本発表では、SPring-8のBL11XUに設置した共鳴非弾性X線散乱分光器で行った低エネルギー電子励起観測に向けての高度化についての報告を行う。