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木村 貴海; 吾勝 常勲
Solvent Extraction 1990, p.723 - 728, 1992/00
核燃料サイクルにおけるアクチニド元素の分離分析、除染、濃縮及び回収を目的として、二座配位抽出剤-硝酸系抽出クロマトグラフ法の応用を検討した。DHDECMP/XAD-4樹脂カラムにおけるNp、Am、Cm及びFPの溶離挙動、及びTBP、DHDECMP、OD[iB]CMPOの単独または混合溶媒を担持した樹脂へのIII、IV、VI価のアクチニド元素の抽出挙動について報告する。
木村 貴海; 吾勝 常勲
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 149(1), p.25 - 34, 1991/00
被引用回数:10 パーセンタイル:72.14(Chemistry, Analytical)DHDECMP-硝酸系抽出クロマトグラフ法によるIII価のアクチニド元素の分離におけるDHDECMP/XAD-4樹脂の特性を検討した。Ceを代用元素としてバッチ法及びカラム法によりDHDECMP/XAD-4樹脂の抽出容量を測定した。さらに、DHDECMP/XAD-4カラムにおけるAm、Cm、Cf及びFPの溶離挙動を調べ、ランタニド元素を除くFPはIII価のアクチニド元素から分離できること、III価のアクチニド元素及びランタニド元素の分配比はCeAmPmCmCfEuの順であること、及びAmとCmはほぼ定量的に相互分離できることなどを明らかにした。
木村 貴海; 吾勝 常勲
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 149(1), p.13 - 23, 1991/00
被引用回数:17 パーセンタイル:84.16(Chemistry, Analytical)DHDECMP-硝酸系抽出クロマトグラフ法におけるDHDECMP/XAD-4樹脂へのCe(III)及びAm(III)の抽出挙動を検討した。二相分配及び赤外吸収スペクトルにより調べた結果、DHDECMPの保持体であるアンバーライトXAD-4樹脂は、溶媒抽出法における希釈剤に相当すること、XAD-4に保持されたDHDECMPのP=0及びC=0結合はfreeなDHDECMPのP=0及びC=0結合と同様にCe、Amの抽出に関与することなどを明らかにした。さらにDHDECMP/XAD-4樹脂に対するCe、Amの抽出平衡は溶媒抽出におけるfreeなDHDECMPに対する抽出平衡と一致することを示した。
吾勝 常勲; 木村 貴海; 武藤 博
J. Inst. Nucl. Mater. Manage., 18(2), p.21 - 25, 1990/02
ガンマ線測定により200lドラム缶廃棄物中のPuを定量した。一対のNaI(Tl)検出器を互いに向き合うように設置し、検体をその中心におく。両検出器に計数器を接続し、Puガンマ線を同時に3分計数する。両計数値を加算してPu量に換算する。検出器と検体側面の間隙を50cmに保つとシステム全体は鏡面対称となり、ドラム缶内いづれの点もほぼ等しい計数効率となる。Amガンマ線の影響、廃棄物によるガンマ線の減衰を考慮してPuを定量する。廃棄物ドラム缶、86本をそれぞれ2回づつ定量した。本法では、測定誤差、25%以内、Pu量、0.02-10g範囲の定量ができる。
吾勝 常勲; 木村 貴海
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 140(1), p.195 - 203, 1990/00
被引用回数:9 パーセンタイル:67.12(Chemistry, Analytical)TRU分離のためのDHDECMP抽出クロマトグラフィ用樹脂をつくった。保持体と抽出剤を水中で数時間攪拌する。保持体には有機吸着材、アンバーライトXAD-4を用いた。本法で、(1.130.03)g、DHDECMP/g、XAD-4の樹脂ができる。この樹脂について、使用損耗ならびに適用性を調べた。前者では、バッチ法で3.5M硝酸溶液と反復50回振り合わせた。抽出剤の減量率は1%以下であった。後者では、カラム法で廃液を処理した。95%の収率でAm、113mgを回収した。
桜井 聡; 館盛 勝一; 吾勝 常勲; 木村 貴海; 吉田 善行; 武藤 博; 山下 利之; 大内 金二
日本原子力学会誌, 31(11), p.1243 - 1250, 1989/11
被引用回数:3 パーセンタイル:41.87(Nuclear Science & Technology)難溶性の物質である二酸化プルトニウムを溶解するには、電気化学的に生成したCe、Ag等の酸化力を利用する方法が有力であることが知られている。本報告では、このような電解酸化溶解の各種条件の検討結果、および本法をスケールアップするために必要な、最大10g規模の二酸化プルトニウム溶解実験の結果について述べる。本研究の結果、酸化剤としてAgを利用すれば室温においても十分大きな溶解速度が得られること、また多量のPuOを試料とする場合、溶解反応の律速段階がAgの再生反応であること、さらに電解時における陰極からの水素の発生は電流密度と陰極液の硝酸濃度を調節することで抑制可能であること等が明らかになり、本法がスケールアップ可能である見通しを得た。
木村 貴海; 五藤 博; 小林 義威; 吾勝 常勲
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 125(1), p.29 - 40, 1988/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Chemistry, Analytical)アクチニド元素を非破壊で定量するための方法を開発した。この方法はマルチチャンネル時間スペクトル測定を用いた中性子同時計数法により、アクチニド元素の自然核分裂から生じる中性子を選択的に測定する。
木村 貴海; 五藤 博; 小林 義威; 吾勝 常勲
Appl.Radiat.Isot., 38(2), P. 162, 1987/02
先に発表した論文「Neutron Yields from Actinide Oxides」にコメントが寄せられたのでAuthors' Replyを付け加えた。コメントの内容はデータ解析のための数学的モデルの記述を詳細に述べたものであった。これに対し著者らの用いた近似式により実験誤差の範囲で同等の結果を導き得ることを示した。
木村 貴海; 小林 義威; 吾勝 常勲; 五藤 博
Appl.Radiat.Isot., 37(2), p.121 - 125, 1986/00
アクチノイド酸化物(PuOとAmO)から、アクチノイドの自発核分裂により放出される中性子と、アクチノイドからの粒子と酸素との(.n)反応により放出される中性子を区分して測定した。その結果、測定した自発核分裂からの中性子収率は自発核分裂の値と半減期から計算した値と実験誤差の範囲内で一致した。一方、測定した(.n)反応からの中性子収率は、stopping power と酸素の thick target yield から計算した値より約10%大きな値であった。この原因は計算に使用した thick target yield の精度に問題があると考えられる。
木村 貴海; 小林 義威; 吾勝 常勲
Radiochimica Acta, 39, p.179 - 183, 1986/00
硫酸バリウムのネプツニウム、プルトニウム、アメリシウムの共沈挙動を、酸の種類と酸濃度、およびバリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウムの添加量による収率変化について検討し、これらの元素が硫酸バリウムへ定量的に共沈する最適条件を得た。またこれらの元素の定量的な相互分離に必要な酸化剤、還元剤の検討を行い、酸化剤として過マンガン酸を、還元剤として亜硝酸、ヒドロキシルアミンを順次使用することにより、ネプツニウム、プルトニウム、アメリシウムを連続的に相互分離することができる条件を見出した。
松鶴 秀夫; 小林 義威; 土尻 滋; 吾勝 常勲; 森山 昇
Nucl.Chem.Waste Manage., 4, p.307 - 312, 1983/00
使用済イオン交換樹脂の減溶処理を目的に、既存の酸分解反応系HSO-HNOの代替としてHSO-HOを提案した。両反応系を用いて、酸分解条件と酸化分解率との関係、放射性核種の反応系における挙動等について比較検討を行い、HSO-HOがよりすぐれた反応系である事で見出した。
吾勝 常勲
Sep.Sci.Technol., 17(12), p.1433 - 1442, 1983/00
被引用回数:3 パーセンタイル:54.93(Chemistry, Multidisciplinary)水性廃液中のPu、Amに対する除染と同アクチノイドの回収方法についてのべた。大部分のアクチノイドをそれらのシュウ酸塩で沈殿させ、またシュウ酸鉛の捕集で低レベルに除染する。本法でアルファ放射能、6.8mCi/lの廃液、30lを除染して、約10Ci/lに低減した。アクチノイドのシュウ酸塩およびシュウ酸鉛の沈殿を硝酸にとかし、除、陽イオン交換カラムでPu、Amを分離する。約90%の収率で回収できる。
吾勝 常勲; 小林 義威; 松鶴 秀夫; 土尻 滋; 森山 昇
Sep.Sci.Technol., 18(2), p.177 - 186, 1983/00
被引用回数:1 パーセンタイル:33.53(Chemistry, Multidisciplinary)可燃性廃棄物の酸分解処理ではPu-Amは硫酸塩として蓄積する。この硫酸塩から同アクチノイドを回収する方法を調べた。すなわち、硫酸塩中のPu-Amを水で溶出させ、シュウ酸カルシウム共沈で小容積にもたらす。本法によって、アルファ放射能4mCi/lの硫酸水溶液が0.1Ci/lに低減した。他方、沈殿からPu-Amを分離した。Pu,Amの全般的収率はそれぞれ80%および85%であった。
松鶴 秀夫; 土尻 滋; 森山 昇; 小林 義威; 吾勝 常勲
JAERI-M 9530, 17 Pages, 1981/06
可燃性廃棄物の減容処理法として酸分解をとりあげ、イオン変換樹脂、フィルタスラッジ、ポリエチレン等の廃棄物に対する適応性を検討した。その結果、従来検討されてきたHSO-HNO反応系にくらべて、HSO-HO反応系はよりすぐれた分解率を与える事が明らかとなった。
吾勝 常勲
J.Inst.Nucl.Mater.Manage., 10(4), p.22 - 29, 1981/00
抄録なし
小林 義威; 松鶴 秀夫; 吾勝 常勲; 森山 昇
Journal of Nuclear Science and Technology, 17(11), p.865 - 868, 1980/00
被引用回数:11 パーセンタイル:88.54(Nuclear Science & Technology)放射性可燃性廃棄物の減容処理方法として開発が進められている酸分解法は、熱濃硫酸-濃硝酸を使用する方法である。本報では、酸化剤である濃硝酸の代りに市販されている30%過酸化水素を用い、主にイオン交換樹脂を対象に基礎的検討を行い、30%過酸化水素が濃硝酸に代りうるすぐれた酸化剤として有機廃棄物の酸分解に利用できることを明らかにした。
吾勝 常勲
JAERI-M 6423, 33 Pages, 1976/02
Pu、Amを含む雑廃液の除染、Pu、Amの回収、除染水の処理のための方法を開発した。Pu、Amの環境への漏洩は実質的にはゆるされない。処理の効果が大きいことが必要であるが、処理中および処理後の安全性が優先する。本報は実験室からでるすべての廃液を処理できる方法を確立し、確実性、安全性を検討した。
吾勝 常勲; 石森 富太郎
Radiochem.Radioanal.Lett., 18(2), p.51 - 59, 1974/02
小型グローブボックスに30l容量の蒸発罐を設け、この中でアルカリ性とした廃液を蒸発させる。蒸発罐の蓋に赤外線ヒーターをとりつけ、液の上面から加熱する。グローブボックスの換気気流はたえずヒーターと液面の間を通り、フィルターろ過後スタックから排出される。このとき、蒸発水は復水せず、換気気流ではこばれる。蒸発後残査はせっこうで固化した。2年間に約400lの廃液を処理して、ミストの発生、塩の昇華、突沸、爆発を防止する条件を考えた。また換気気流の放射線汚染のないことを確認して、この方法の安全性を確かめた。
吾勝 常勲
Radiochem.Radioanal.Lett., 19(1), p.25 - 32, 1974/01
アルファ放射性雑廃液から、Pu、Amを回収した。溶液をCa(OH)またはNaOHでアルカリ性にして、Pu、Amの水酸化物をつくる。上澄液はアルカリ性のまま、うすいFeCl溶液を加えることによって、除染する。一方スラリー状で得た沈殿をとかして、硝酸塩溶液から、Pu、AmをDBPまたはTBPで抽出する。約130lの廃液から8gのPu、130mgのAmを得た。回収率は約85%であった。またアルカリ上澄液は~10Ci/lに除染することができた。
吾勝 常勲
Radiochem.Radioanal.Lett., 19(1), p.33 - 42, 1974/01
アルファ放射性雑廃液から、PuおよびAmを回収した。廃液中のPuはPu(III)、Pu(VI)、Pu(VI)で存在する。Pu、Amを水酸化物として沈殿させるとき、トレーサー量のPuが上澄に残る。アルカリ溶液にHOを加えるとただちにPu(VI)はPu(IV)に還元され、Pu(III)はPu(IV)に酸化される。同溶液の中で、Pu(IV)はうすいFeCl溶液を加えることによって、水酸化鉄と共沈する。したがって廃液をアルカリ性にしたのち、HO、FeCl溶液を加える方法で、Pu、Amを沈殿として固定する。約90lの廃液から、90%以上の収率で、6gのPu、12mgのAmを回収した。また上澄溶液の放射能は~3C;/lであった。