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伊藤 由太*; Schury, P.*; 和田 道治*; 新井 郁也*; 羽場 宏光*; 平山 賀一*; 石澤 倫*; 加治 大哉*; 木村 創大*; 小浦 寛之; et al.
Physical Review Letters, 120(15), p.152501_1 - 152501_6, 2018/04
被引用回数:60 パーセンタイル:93.36(Physics, Multidisciplinary)冷たい核融合反応および熱い融合反応によって生成した変形閉殻中性子数152の近傍に位置する原子核Es, Fm、および超フェルミウム原子核Md, Noの質量の直接測定を、多反射時間飛行質量分析装置(MR-TOF)を用いて実施した。EsおよびMdの質量測定は世界で初めての成果である。さらにMdの質量を崩壊連鎖のアンカーポイントとして用いてBhおよびMtまでの重い原子核の質量を決定した。これらの新測定された質量を理論質量計算と比較し、巨視的・微視的模型の予測値と良い一致が見られることを示した。近接する3つの質量値から求められる経験的殻ギャップエネルギーを今回の質量値から求め、MdおよびLrに対する変形閉殻中性子数の存在を裏付ける結果を得た。
Schury, P.*; 和田 道治*; 伊藤 由太*; 加治 大哉*; 羽場 宏光*; 平山 賀一*; 木村 創大*; 小浦 寛之; MacCormick, M.*; 宮武 宇也*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 407, p.160 - 165, 2017/06
被引用回数:14 パーセンタイル:78.05(Instruments & Instrumentation)Ac, Ra, FrやRnといった様々な同位体をCaビームを用いた原子核融合-蒸発反応にて生成した。エネルギーを持ったイオンはヘリウムガスセル内で止まり、そして引き出される。引き出された個々のイオンは多反射時間飛行質量分光器を用いて同定されるが、アルカリ金属であるFrを含むイオンの荷電状態の主要な価数が(+1価でなく)+2価となるという結果を観測した。
Schury, P.*; 和田 道治*; 伊藤 由太*; 加治 大哉*; 新井 郁也*; MacCormick, M.*; Murray, I.*; 羽場 宏光*; Jeong, S.*; 木村 創大*; et al.
Physical Review C, 95(1), p.011305_1 - 011305_6, 2017/01
被引用回数:48 パーセンタイル:96.07(Physics, Nuclear)多反射時間飛行質量分析装置を理化学研究所設置の気体充填型反跳分離装置-II型(GARIS-II)と連結したガスセルに配置し、崩壊連鎖を伴う重原子核の質量の直接測定を実施した。融合-蒸発反応で生成された原子核をGARIS-IIを用いて分離し、ヘリウムガスセルで止めて目的の原子核を捕集した。本実験でFr-Rn-At-Po, Fr-Rn-At-Po-Bi及びFr-Rn-Atの3つの同重体鎖の時間飛行スペクトルが観測された。その結果、Fr, Rn、そしてAtの原子質量値が精密に決定された、今回の解析において、Bi, Po, Rn、そしてAtの同定は10個以下という少量のイオン数でなされた。この成果は 次のステップとして実施する予定である(生成量が極少量の)超重元素イオンの質量分析につながる成果となる。
小林 貴之; 澤畠 正之; 寺門 正之; 平内 慎一; 池田 亮介; 小田 靖久; 和田 健次; 日向 淳; 横倉 賢治; 星野 克道; et al.
Proceedings of 40th International Conference on Infrared, Millimeter, and Terahertz Waves (IRMMW-THz 2015) (USB Flash Drive), 3 Pages, 2015/08
JT-60SAにおける電子サイクロトロン加熱電流駆動(ECH/CD)用にジャイロトロン開発を行っている。高出力、長パルス試験を行い、110GHzと138GHzの2つの周波数において、1MW/100秒の出力を得ることに世界で初めて成功した。この結果により、JT-60SAに求められるジャイロトロンの性能を、完全に満たした。また、空胴共振器、コレクター及び不要高周波の吸収体の熱負荷を実験的に評価した結果、熱負荷の観点では、更なる高出力での運転が、両方の周波数で可能であることを示した。さらに、上記2周波数に加えた付加的な周波数として、82GHzでの発振が、これまでのところ、0.4MW/2秒まで得られている。110/138GHzにおける1.5MW以上の出力や、82GHzにおける1MW出力を目指した大電力試験が進展中であり、最新の成果について報告する。
小林 貴之; 森山 伸一; 横倉 賢治; 澤畠 正之; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 佐藤 福克; 日向 淳; 星野 克道; et al.
Nuclear Fusion, 55(6), p.063008_1 - 063008_8, 2015/06
被引用回数:25 パーセンタイル:77.57(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60SAにおける電子サイクロトロン加熱電流駆動(ECH/CD)のため、高出力、長パルス発振を110GHzと138GHzの両方で実現するジャイロトロンを開発した。2周波数で運転可能なジャイロトロンとして、世界で初めて、1MW、100秒間の発振を両周波数で実証した。三極型電子銃を用いてアノード電圧又は電子のピッチファクターの最適化することが、2周波数で高出力と高効率を得るために重要であった。また、本ジャイロトロン内部での損失は、今後の1.5MW以上での発振を想定した場合でも十分に小さいと予測される結果が得られた。さらに、上記2周波数はJT-60SAにおいては第二高調波として入射されるが、基本波として使用可能な82GHzでの発振についても、0.4MWで2秒まで実証した。これらのジャイロトロン開発の成果により、JT-60SAにおけるECH/CD装置の適用可能領域の大幅な拡張に寄与することが期待される。
Schury, P. H.*; 和田 道治*; 伊藤 由太*; Naimi, S.*; 園田 哲*; 三田 浩希*; 高峰 愛子*; 岡田 邦宏*; Wollnik, H.*; Chon, S.*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 317(Part B), p.537 - 543, 2013/12
被引用回数:28 パーセンタイル:89.14(Instruments & Instrumentation)極短寿命の原子核の高精度質量測定を実現する目的のために、理化学研究所において多反射時間飛行法(MRTOF)による質量分析を実施した。とりわけ大きな興味の対象としているのはr過程元素合成や超ウラン原子核の質量測定である。このような原子核に対しては、MRTOFはこれまで伝統的に質量測定に使われてきたペニングトラップ法に比べてよりよいパフォーマンスを与えることができる。われわれはMRTOFが与える質量測定の相対精度がにまで達し、そして重く、短寿命な原子核に適用可能であることをいくつかの実例を示しながら紹介する。
小林 貴之; 諫山 明彦; 長谷川 浩一; 鈴木 貞明; 平内 慎一; 佐藤 文明; 和田 健次; 横倉 賢治; 下野 貢; 澤畠 正之; et al.
Fusion Engineering and Design, 86(6-8), p.763 - 767, 2011/10
被引用回数:6 パーセンタイル:44.28(Nuclear Science & Technology)JT-60SAの電子サイクロトロン波加熱装置アンテナ開発の進展を報告する。本アンテナにはポロイダル方向,トロイダル方向へのビーム入射角度の大きな自由度を持つ駆動機構が、100秒間のパルス幅を実現するための高い信頼性を持ったミラー冷却機構とともに求められる。現在、直線駆動型アンテナ方式によるランチャー(アンテナ,サポート及び駆動機構)の機械,構造設計を進めている。ポロイダル入射角度を変化させるための長尺ベローズと、トロイダル入射角度を変化させるためのベローズが本アンテナの重要な要素である。駆動部の試験体を製作してその性能を検証した結果、ポロイダル及びトロイダル入射角度として、それぞれ-10度から+45度, -15度から+15度の範囲を駆動できるアンテナが成立することを確認した。この角度はJT-60SAで求められる角度範囲と合致しており、本アンテナの実現に見通しが得られた。また、本アンテナの熱、構造解析の結果についても報告する。
小林 貴之; 諫山 明彦; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; 平内 慎一; 佐藤 文明; et al.
Nuclear Fusion, 51(10), p.103037_1 - 103037_10, 2011/10
被引用回数:19 パーセンタイル:62.41(Physics, Fluids & Plasmas)電子サイクロトロン波加熱装置(ECRF装置)において、運転開始直後の短時間(100ミリ秒程度)にアノード電圧を制御することにより電子のピッチファクターを最適化することで効率を向上させる新手法を開発した。これにより高出力化の課題であったコレクタ熱負荷を低減することが可能となり、世界で初めて1.5MW, 4秒間のジャイロトロン出力を達成した。このときのコレクタ熱負荷は従来より約20%低いことが確認され、今後さらに長パルス化が可能と考えられる。長パルス運転を制限したジャイロトロン内の不要高周波による熱負荷を低減するため、モード変換器を改良したジャイロトロンを製作して、既に調整運転を開始し1MW出力で31秒までパルス幅が伸張した。また、課題であった不要高周波は約1/3に低減できたことが実験的に確認され、近い将来の定常運転に見通しが得られた。これらの成果はJT-60SAに向けたECRF装置の高出力・長パルス化に大きく貢献するものである。
森山 伸一; 小林 貴之; 諫山 明彦; 寺門 正之; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 平内 慎一; et al.
Nuclear Fusion, 49(8), p.085001_1 - 085001_7, 2009/07
被引用回数:21 パーセンタイル:61.72(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60U電子サイクロトロン周波数帯(ECRF)装置のジャイロトロンにおいて、1.5MW, 1秒間(110GHz)の出力が得られた。これは1秒以上のパルス幅では世界最高値である。熱応力の観点で注意深く設計された共振器,ミラー駆動ベローズのRFシールド,誘電損失の小さいセラミックを用いたDCブレークがこの出力を可能にした。一方、5kHzという高い周波数でパワー変調を行うことに成功しJT-60Uの新古典テアリングモード(NTM)抑制実験の成果につながった。ジャイロトロンのカソードヒーターパワーとアノード電流の実時間制御によって0.4MW, 30秒の長パルス入射をデモンストレーションし、伝送系部品の温度上昇を測定するとともにその健全性を確認し、さらなる長パルス入射の見通しを得た。また、4本のジャイロトロンを同時に発振させ2.9MW, 5秒の高パワー入射を行って、高いシステム総合性能を示すことができた。信頼性の高い長パルス対応水冷式アンテナとして、革新的な直線駆動ミラーを用いる方式を設計した。ビームプロファイルと機械強度を評価する計算を行って実現可能性を確証した。
森山 伸一; 小林 貴之; 諫山 明彦; 寺門 正之; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 平内 慎一; et al.
Proceedings of 22nd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2008) (CD-ROM), 8 Pages, 2008/10
JT-60Uの電子サイクロトロン周波数帯(ECRF)加熱電流駆動装置のジャイロトロン開発において、1.5MW,1秒間(110GHz)の出力を得ることに成功した。これは1秒以上のパルス幅では世界最高値である。熱応力の観点で注意深く設計された共振器,ミラー駆動ベローズのRFシールド,誘電損失の小さいセラミックを用いたDCブレークがこの出力を可能にした。一方、5kHzという高い周波数でパワー変調を行うことに成功しJT-60Uの新古典テアリングモード(NTM)抑制実験の成果につながった。ジャイロトロンのカソードヒーターパワーとアノード電圧の実時間制御によって0.4MW,30秒の長パルス入射をデモンストレーションし、伝送系部品の温度上昇を測定するとともにその健全性を確認し、さらなる長パルス入射の見通しを得た。また、4本のジャイロトロンを同時に発振させ2.9MW,5秒の高パワー入射を行って、高いシステム総合性能を示すことができた。信頼性の高い長パルス対応水冷式アンテナとして、革新的な直線駆動ミラーを用いる方式を設計した。ビームプロファイルと機械強度を評価する計算を行って実現可能性を確証した。
小田野 直光; 石田 紀久; 和田 幸司*; 今井 洋*
JAERI-Research 2001-039, 59 Pages, 2001/07
熱出力1250kWの超小型原子炉SCR(Submersible Compact Reactor)は、水深300m程度の中層域での科学調査船の動力源として用いられる一体型加圧炉である。SCRの炉心設計として、原子炉負荷率50%を仮定した場合に燃料無交換で10年間の長期炉心寿命を達成する炉心の核的検討を行った。燃料棒の配列、U濃縮度、反射体材質について検討し、9.5wt%の濃縮度で設計条件を満足できる炉心仕様を得た。特に、超小型炉においては中性子の漏れが大きくなるので、反射体の設計は濃縮度とともに炉心寿命を左右する重要な因子である。本設計では、反射体材質としてBe金属を使用することにした。また、燃料棒配列については、正方配列と三角配列の検討を行い、炉心サイズを小さくすることのできる後者を採用した。また、種々の核的安全性に係わるパラメータについて確認を行うとともに、反応度係数、出力分布等の核特性を評価し、設計条件を十分満足するものであることを明らかにした。
森山 伸一; 小林 貴之; 澤畠 正之; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 佐藤 福克; 日向 淳; 横倉 賢治; 星野 克道; et al.
no journal, ,
JT-60SAのECHシステムに使用する複数周波数ジャイロトロンの長パルス運転を開始した。0.4MW, 0.7MW出力におけるパルス幅はそれぞれ2秒及び1秒であり、調整及びエージングによって伸長を続けている。発振効率は十分高く30%であり、回折損失は1MWの長時間出力時に支障の無い量であることを熱的測定によって確認した。導波管のスリットに挿入した窒化珪素ディスクを瞬時に引き抜いて、伝送ミリ波ビームのパワー密度の空間分布を測定する装置の高パワー試験に初めて成功した。
小林 貴之; 諫山 明彦; 平内 慎一; 澤畠 正之; 寺門 正之; 和田 健次; 佐藤 福克; 日向 淳; 横倉 賢治; 星野 克道; et al.
no journal, ,
JT-60SAに向けた従来の電子サイクロトロン波入射ランチャーの設計では、110GHzの電子サイクロトロン波を効果的に使用するため-15度から+15度のトロイダル入射角度を予定していた。しかしながら、2周波数ジャイロトロンを用いて138GHzを第二の周波数として加えることが考えられ、トロイダル入射角度範囲についても修正を検討している。本報告では、大きなトロイダル入射角度を得るために検討している第二ミラー傾き有無での、トロイダル入射角度範囲の変化について、新規に計算した結果を報告する。また、第一ミラー及び第二ミラーの曲率を変更した場合のビーム発散特性の変化についても、計算結果を報告する。これらの計算結果を参考に、JT-60SAファーストプラズマにおけるトロイダル入射角度範囲が、JT-60SA物理検討チームにより決定される予定である。
小林 貴之; 澤畠 正之; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 佐藤 福克; 日向 淳; 横倉 賢治; 星野 克道; 高橋 幸司; et al.
no journal, ,
JT-60SAの電子サイクロトロン加熱電流駆動装置では、従来の110GHzに138GHzを加えた2周波数化が求められている。2周波数化実現の鍵である高周波源ジャイロトロンについて、今回、長パルス試験を開始し、これまでに両方の周波数で1MW、10秒間の発振が得られた。管内放出ガス量はショット毎に低減し、コンディショニングが順調に進んでいる。また、1MW長パルス運転時において、30%以上の高い発振効率が両方の周波数で得られた。計測されたジャイロトロン内部の回折損失は、以前の110GHz長パルスジャイロトロンと同程度の量であったことから、今後コンディショニングを継続することで、2周波数ジャイロトロンの更なる長パルス化実現の見通しが得られた。また、トカマクへのミリ波入射アンテナについて、2周波数での光学特性の評価を行い、138GHzでは110GHzと比較してトロイダル方向の発散角が小さく、局所加熱電流駆動に有効なビーム特性が得られることが確認された。
森山 伸一; 小林 貴之; 澤畠 正之; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 佐藤 福克; 日向 淳; 横倉 賢治; 星野 克道; et al.
no journal, ,
JT-60SAのECHシステムに使用する複数周波数ジャイロトロンの長パルス運転を開始した。1MW出力におけるパルス幅は両方の周波数において10秒に達し、調整及びエージングによって伸長を続けている。発振効率は十分高く30%であり、回折損失は1MWの長時間出力時に支障の無い量であることを熱的測定によって確認した。一方、導波管のスリットに挿入した窒化珪素ディスクを瞬時に引き抜いて、伝送ミリ波ビームのパワー密度の空間分布を測定する装置の高パワー試験に初めて成功した。
森山 伸一; 小林 貴之; 澤畠 正之; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 日向 淳; 佐藤 福克; 横倉 賢治; 星野 克道; et al.
no journal, ,
JT-60SAに用いるECH装置として、1MWジャイロトロン9基、入射パワー7MW、ランチャー4基のシステムを設計するとともに、必要な技術開発を進めている。高ベータシナリオで想定されるトロイダル磁場1.7Tに加え、定格トロイダル磁場2.25Tにおいてコア領域でのECH/ECCDをも可能にする、110/138GHzの2周波数ジャイロトロンを設計製作し、両周波数で1MW 100秒の出力を確認、開発目標を達成した。一方、高信頼の水冷却が可能な直線駆動式ランチャーのモックアップを製作、広範囲ポロイダル/トロイダルビーム駆動の見通しを得た。2周波数対応の偏波器など共同研究の形で進めているものも含め、伝送機器開発も順調に進捗している。
小林 貴之; 森山 伸一; 諫山 明彦; 澤畠 正之; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 佐藤 福克; 日向 淳; 横倉 賢治; et al.
no journal, ,
JT-60SAの電子サイクロトロン加熱電流駆動に用いる、110GHzと138GHzを選択的に出力可能で、高出力, 長パルス発振が可能な2周波数ジャイロトロンの開発に成功した。今回、1MW、100秒間の出力を、34%(110GHz), 32%(138GHz)の高い発振効率(エネルギー回収効果を含まず)で得ることに世界で初めて成功し、JT-60SAに必要なジャイロトロンの性能を満たすことができた。また、2周波数で高い効率を得るためには、三極型電子銃を用いた電子のピッチファクターの最適化が効果的であることを実験的に示した。さらに、本ジャイロトロンの発振特性試験の結果について、詳細に報告する。
小林 貴之; 平内 慎一; 澤畠 正之; 寺門 正之; 和田 健次; 日向 淳; 佐藤 文明; 横倉 賢治; 星野 克道; 高橋 幸司; et al.
no journal, ,
JT-60SAにおける電子サイクロトロン加熱電流駆動用に、高い信頼性を有し、ポロイダル・トロイダルの2方向に幅広い入射角度を実現するためのランチャー開発を行っている。特に重要な部位は、駆動シャフトの約30cmの直線駆動と約30度の回転を実現するための真空境界であるベローズ機構である。今回、本ベローズ機構の実規模モックアップを製作し、真空排気を行った状態で、直動10万回、回転1万回の繰返し駆動試験を行った。その結果、真空リーク等は観測されず、本機器の信頼性の高さを確認した。その後、本モックアップを改造し、約4mの駆動シャフト及び軸受を含む駆動系全体モックアップを製作した。本駆動系全体モックアップの繰返し試験を2015年中に実施するため、準備を進めている。さらに、4系統の冷却水チャンネルを内包する大型曲面ミラーである第二ミラーのモックアップを設計・製作して、製作性を検証した。加えて、各冷却チャンネルの流量と圧力の関係が設計と一致することを確認した。
森山 伸一; 小林 貴之; 澤畠 正之; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 日向 淳; 佐藤 文明; 横倉 賢治; 星野 克道; et al.
no journal, ,
2019年の実験開始を目指して、JT-60SAの組立が進んでおり、その電子サイクロトロン加熱(ECH)システムの開発と準備も順調に進捗している。ジャイロトロン2基に電力を供給する電源は欧州が調達することになっており、2015年7月に調達取り決めが調印された。2016年に製作、2017年に据付試験を行う計画である。ジャイロトロン開発においては1MW100秒間の発振を行うことがJT-60SAに向けた性能目標であったが、2014年、110GHzと138GHzの2周波数を出力できるジャイロトロンを用いて、両方の周波数でこの目標を達成した。同じジャイロトロンから82GHzで1MW 1秒を出力する試験にも成功し、この付加的な周波数は基本波共鳴による着火や放電洗浄のために用いることが期待されている。導波管コンポーネントおよびランチャーの開発も順調に進んでいる。
小林 貴之; 澤畠 正之; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 日向 淳; 佐藤 文明; 横倉 賢治; 星野 克道; 諫山 明彦; et al.
no journal, ,
JT-60SAのファーストプラズマに向けて、電子サイクロトロン加熱装置(ECRF装置)設計及び開発を進めた。既に110/138GHzの2周波数で1MW/100秒の出力を実証したジャイロトロンにおいて、第3の周波数である82GHzで、基本波によるプラズマ着火や放電洗浄に有効と考えられる1MW/1秒の発振に成功した。さらに、1MWを上回る高出力化を目指した試験を行い、これまでに110GHzで1.5MW/5秒、1.8MW/1秒及び138GHzで1.3MW/1秒発振が得られた。今後、発振調整を進めて更なる高出力化・長パルス化を目指す。電源, ランチャー, 伝送路等を含めたECRF装置の設計及び開発の進展を報告する。
森山 伸一; 小林 貴之; 澤畠 正之; 寺門 正之; 平内 慎一; 和田 健次; 日向 淳; 佐藤 文明; 横倉 賢治; 星野 克道; et al.
no journal, ,
JT-60SA向けの電子サイクロトロン加熱(ECH)システムの開発が、2019年の実験開始を目指して順調に進捗している。ジャイロトロン2基に電力を供給する電源は欧州が調達することになっており、2015年7月に調達取り決めが調印された。2016年に製作、2017年に据付試験を行う計画である。ジャイロトロン開発においては1MW100秒間の発振を行うことがJT-60SAに向けた性能目標であったが、2014年、110GHzと138GHzの2周波数を出力できるジャイロトロンを用いて、両方の周波数でこの目標を達成した。同じジャイロトロンから82GHzで1MW 1秒を出力する試験にも成功し、この付加的な周波数は基本波共鳴による着火や放電洗浄のために用いることが期待されている。導波管伝送系の敷設方法、導波管コンポーネントおよびランチャーの開発も順調に進んでいる。