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富満 広; 高橋 敏男*; 菊田 惺志*; 土井 健治
Journal of Non-Crystalline Solids, 88, p.388 - 394, 1986/00
被引用回数:7 パーセンタイル:59.79(Materials Science, Ceramics)JRR-2に設置した極小角中性子散乱装置を用いて金属ガラスFeBSiについての実験を行なった結果を報告する。試料は厚さ30mの箔である。常温で磁性を持っている。中性子極小角散乱の測定結果より次のことが明らかとなった。i)箔よりサンプルした試料は、サンプルした場所、また箔のロットの如何にかかわらず、半値巾0.2~0.3秒程度の、ガウス型プロフイルを持つ小角散乱を示す。これは、箔の表面に平行な方向に1.2~1.610A程度の慣性半径を持つ構造不均一性の存在を示す。ii)箔表面に平行にD80Gaussの磁場を約60時間印加することにより、慣性半径は磁場の方向に約15%増加する。
土井 健治
日本結晶学会誌, 27(4), p.239 - 252, 1985/00
変調構造と非晶質構造とを結ぶキイ・ワードとして、対称性の破れ、とフラストレーションの2つのあることを指摘した。この前者は、四次元のユークリッド空間、あるいは四次元の曲率を持った空間内に結晶群を拡張することにより、結晶性対称を持つ構造の延長としてとらえられることが示される。こうして変調構造におけるDewolfの理論、非晶質構造におけるSadocの模型の統一的な理解が行われる。非晶質構造の、いわゆるDRP模型の意義がこの見地から新たに見出される。このことが、非晶質固体よりのX線小角散乱について現在点発表されている実験結果を基にして論ぜられる。
土井 健治
Journal of Non-Crystalline Solids, 68, p.17 - 32, 1984/00
被引用回数:4 パーセンタイル:49.57(Materials Science, Ceramics)非晶質金属の構造模型である乱雑最密充填模型(DRP模型)の持つ諸特性を検付し、これが完全非晶質固体の模型として機能することをたしかめた。DRP模型内の原子配置のトポロジーは、曲率をもった空間内での球の正四面体的配置を、まっすぐな空間へと射像したものとして定義される。エネルギー論的には、これは残余エントロピーがゼロである系として定義される。以上の議論の正当性は金属ガラスの照射効果、冷間加工効果の実験結果がDRP模型によって統一的な解釈できるという事実によってたしかめられた。このような議論は石英ガラスのような系にも拡張できる。ここではDRP模型の変わりに連続乱雑網目模型(CRN模型)が問題となるが、このCRN模型とはDRP模型とトポロジー的に等価なものである。
富満 広; 鎌田 耕治*; 土井 健治
Physica B; Condensed Matter, 120, p.96 - 102, 1983/00
中性子回折トポグラフィー(NDT)によって、種々の銅合金の下部組織(Substructure)を観察した結果を報告する。合金の製法は、いずれもブリッジマン法である。まず、直径3cm、長さ10cmの大型のCu-5%Ge合金の場合は、成長方向〔110〕に平行な(001)層が約30枚集まって結晶を作っていること。各々の(001)層は、中心にうすい(001)板があって、その両側の表面に対照的かつ垂直に、(100)や(010)の指数をもつ板構造が格子状に付着している。次に、〔111〕方向に成長させたCu-14%Ni合金の場合には、一つの(110)面に垂直な〔100〕方位を持つ構造が支配的であることが判明した。いずれの場合にも、見出された下部組織と、溶質原子の濃度分布・結晶格子定数・結晶完全性などとの関連をもとに、稀薄合金の成長機構を論ずる。
高橋 敏雄*; 富満 広; 牛神 義行*; 菊田 惺志*; 土井 健治; 星埜 禎男*
Physica B; Condensed Matter, 120, p.362 - 366, 1983/00
散乱角が動程度における中性子散乱強度を精密に測定する極小角中性子散乱測定装置を開発したので、これをPbO-SiO系のガラスに応用した結果を報告する。内容は次の通りである。1)石英ガラス(SiO)は極小角散乱を示さないが、これをJRR-2よりの熱中性子線により310/cm照射したものは、極小角散乱を示し、慣性半径310程度の大きさの構造不均一性が発生したことを示す。2)鉛ガラス(SiO-PbO)は、PbO濃度の60%程度までは極小角散乱を示さないが、70%にいたって慣性半径が10程度に相当する極小角散乱を示す。以上の結果の、ガラス構造に対するimploieationとともに、このような極小角領域における散乱実験技術上の問題点とその対応についても報告する。
土井 健治
Journal of Non-Crystalline Solids, 51, p.367 - 380, 1982/00
被引用回数:10 パーセンタイル:70.24(Materials Science, Ceramics)JRR-2よりの熱中性子により48Cで310/cmの照射を行なった石英ガラスの構造変化をX線広角散乱、X線小角散乱、X線極小角散乱を用いて研究した。照射により-O-Si-O-の原子結合より作られる網目構造の結合様式が変化し、5角形結合、7角形およびそれ以上の多巴形結合が生じ、同時に25、10程度の大きさの構造不均一性が生じていることを見出した。この構造変化を、金属ガラスについてのdense randum paoking模型のトポロジーとの関連において議論した。
C.K.Suzuki*; 土井 健治; 高良 和武*
Japanese Journal of Applied Physics, 20(4), p.L271 - L274, 1981/00
被引用回数:12 パーセンタイル:63.64(Physics, Applied)非晶質PdSiの20%冷間鍜造前後の構造変化をX線小角散乱(SAS),X線極小角散乱(VSAS)により研究した。加工前にSASは40の長さに相当する位置にゆるい極大を示し、VSAS領域で入射線束のひろがりが観測された。この後者は屈折によるものではなく、散乱に起因するものであることが示された。冷間加工後、SAS強度は減少し、VSASは消滅することが観測された。
高橋 敏男*; 富満 広; 牛神 義行*; 菊田 惺志*; 土井 健治
Japanese Journal of Applied Physics, 20(11), p.L837 - L839, 1981/00
被引用回数:6 パーセンタイル:44.1(Physics, Applied)原研JRR-2よりの熱中性子線により、48°2C、310/cmの照射を行なった石栄ガラスについて中性子極小角散乱を測定した。2枚の完全性の高いSi結晶板を平行におき1.9の熱中性子線の111と111のBragg反射が2枚の結晶板で同時におこるようにする。2回のBragg反射の後の中性子線束の角度巾は1.41秒であった。照射した石英ガラス板を2枚のSi結晶板の間に挿入すると角席巾は1.79秒にひろがった。これは照射によって石英ガラス内に回転半径が310程度の構造不均一性が生じたことを示す。未照射の石英ガラス板の挿入によっては中性子線束の角席巾の殆んど変わらない、照射によって作られる構造不均一性は光学顕微鏡によっても観察された。中性子線束のこのような微小な角席巾のひろがりは、極端に小さい角席領域における散乱であり、屈折によるものではないことが論証された。
富満 広; 土井 健治
Sci.Rep.Res.Inst.,Tohoku Univ.,Ser.A, 29(SUPPL.1), p.47 - 52, 1981/00
およそ〔110〕方位にブリッジマン法で成長させたCu-5%Ge単結晶の組織の直接観察に中性子回折トポグラフィを用いた。その結果、(001)層状の地下構造があり、その層の間隔は1mmで成長方向に平行に結晶の端から端まで存在することがわかった。更に各々の(001)層は、その両表面に(100)や(010)の指数をもつ板が周期的に付着している。これらの{100}層状地下構造は、試料表面に見られる縞模様に対応する。以上の観察で得られた地下構造は、従来ブリッジマン法で作った結晶の場合に提唱されているセル構造やリニエジ構造などの地下構造とは異なっており、同時に{100}面に沿って結晶が成長するという新しい成長機構を示唆する。本研究では、いくつかのすぐれた技術が活用されたが、それも記述される。付録の部分で、トポグラフの像のコントラストが、二次消衰を取り入れた計算でよく説明されることが示された。
C.K.Suzuki*; 土井 健治; 高良 和武*
Japanese Journal of Applied Physics, 19(4), p.205 - 206, 1980/00
被引用回数:1 パーセンタイル:21.04(Physics, Applied)未照射及び中性子照射石英ガラスのX線極小角散乱をBonse・Hart型のX線小角散乱装置を用いて、0.1秒程度の極小散乱角に至る範囲まで測定した。JRR-2よりの熱中性子線照射(310n/cm,48C)により半価巾0.7秒の極小角拡散乱が起ることを見出した。これは照射により石英ガラス中に510程度の大きさの不均質構造が生じたことを意味する。
土井 健治; 綾野 哲雄*; 河村 和孝*
Journal of Non-Crystalline Solids, 34(3), p.405 - 418, 1979/00
被引用回数:28非晶質金属PdSiをJMTRで速中性子照射し、(510n/cm1MeV)、その構造変化をX線散乱強度及び走査型示差熱分析により研究した。得られた結果は次の通りである。1)照射前に約8のnangeを持つ短距離秩序が存在するが、これは照射によって殆んど影響されない。2)照射前は構造のゆらぎが殆んど存在しないが、照射後約20のrangeを持つ構造のゆらぎ(電子密度分布の不均一性)が見出される。3)照射により、ガラス転位点が約10°K上昇する。これらの結果より、照射による構造変化を論じた。特に構造的、熱力学的には「完全非晶質固体」の構造模型を露呈し、照射による構造変化をこの模型より論議したと「記載できることを示した。
正木 典夫; 土井 健治; 那須 昭一; 谷藤 隆昭; 内田 勝也*
Journal of Nuclear Materials, 84(1&2), p.341 - 342, 1979/00
被引用回数:6一軸の圧粉後、焼結して調整した酸化リチウム(LiO)ペレットをX線回折法で調べた結果、従来から報告されている逆蛍石型結晶構造を持つLiO以外に、共存して存在する=90.10°に歪んだ菱面体晶の結晶構造を持つLiOを見出した。一方、中性子解析法で調べたところ、分解能の関係から2相を明確に分離できなかった。
藤野 豊*; 山口 貞衛*; 平林 真*; 高橋 純三*; 小沢 国夫; 土井 健治
Radiat.Eff., 40(4), p.221 - 229, 1979/00
NbO単結晶に対する1MeV重水素イオンのチャネリング効果を研究した。Nb原子に対してはdの後方散乱収率、O原子はO(d,p)O核反応のp収率を各々利用した。主な結果は次の通りである。1)d及びp収率の各結晶軸、結晶面周りの角度依存が測定され、得られたdip曲線の半値角と最低収量率がGemmell氏の式と比較し、その一致を見た。2)(111)面の面チャネリングに関する核反応収率は0.18°に2重ピークを示し、Nb及びOの単原子面の繰返し構造を反映して居り、double minimum型の面ポテンシャルに基く計算との対応を行った。
山口 貞衛*; 平林 真*; 藤野 豊*; 高橋 純三*; 小沢 国夫; 土井 健治
Radiat.Eff., 40(4), p.231 - 237, 1979/00
1.510nvt(1MeV)中性子照射したNbO単結晶の構造変化を0.9~1.1MeVdイオンのラザフォド散乱とO(d,p)O核反応収率の測定からdイオンチャネリング法で調べた。Nb及びO原子の角副格子のチャネリング効果が前報Iの結論を基にして論じた。明らかにされた主な結果は次の通りである。1)主な軸、及び面チャネル方位の角度収率曲線は中性子照射、によりXmin増加、は減少する。dイオン照射でも同様、2)前項1)の結論は25%の空格子を持つSimple Cubic構造のNbO結晶が照射により少し歪んだNacl型構造に変化している。3)111,100に比較して110方位のO原子の変位が異常に大きく、dイオン照射によるdose依存性の110異常と一致した挙動を示す。4)軸方位の測定値にBarrettの式を適応し、各原子の変位値は約0.1と推定した。5)(111)面チャネルはO原子に関し2重のフラックスピークを示したが、照射により1本のピークに変化し照射によるデチャンネリングを示している。
土井 健治; 茅野 秀夫*; 増本 健*
Journal of Applied Crystallography, 11(5), P. 605, 1978/00
非晶質合金PdSiをJMTRの速中性子により510/cmのフルエンスに照射した試料のX線小角散乱を測定した。X線広角散乱には照射による変化は殆ど認められないことはすでに報告した(登録No.A-7199)。CuK線を用い散乱角15'~5°の範囲の測定を行ったところ、照射によりこの範囲の散乱強度が著しく増大していることを見た。未照射試料についてはこの範囲での散乱強度は殆ど0である。この散乱強度分布より、中性子照射により数10程度の構造のゆらぎが生じたことを結論した。前報の結果と併せて非晶質物質の照射損傷の様子が結晶性物質のそれとどのように異なるかについて一般的な考察を行なう。
高橋 純三*; 小岩 昌宏*; 平林 真*; 山口 貞衛*; 藤野 豊*; 小沢 国夫; 土井 健治
Journal of the Physical Society of Japan, 45(5), p.1690 - 1696, 1978/00
被引用回数:12b.c.c型結晶構造を持つV金属中の酸素原子の格子間位置の決定をO(d、p)O核反応とラザフォード型後方散乱のdイオンビームによるチャネリング手法で決定した。酸素原子はV中の八面体格子間位置を占有する事が明らかになった。又100110及び111の各軸方位に関して観察された核反応によるプロトンのフラックスピークの型状に関して実験結果と連続ポテンシャルモデルによる計算結果の対比を行った。
富満 広; 鎌田 耕治; 土井 健治
Philos.Mag.A, 38(4), p.483 - 486, 1978/00
原研が中心になって行った中性子回折トポグラフィ技法を用いた最近の実験を速報の形でまとめたものである。第一は、ILLの高中性子束炉を用いた実験で、Si双晶片における等厚干渉縞の観察結果、および双晶各片がそれぞれ333反射と115反射とを同時に生じ、両片が可干渉の関係にあることの結論を報告する(国外との共同研究)。第二は、JRR-2のトポグラフィ装置を用いて、直径30mmのCu-5%Ge合金単結晶の観察である。ブリッジマン法で作られたインゴットの内部構造が、表面の目視観察とよく符合して、3種類の{100}面に平行な面状にGeが偏析を生じているらしいことが観察された。
土井 健治; 茅野 秀夫*; 増本 健*
Applied Physics Letters, 31(7), p.421 - 422, 1977/07
被引用回数:22非晶質合金PdSiを10/cm程度JMTRの速中性子で照射した試料についてX線散乱を測定した。S=0.35より小角側に顕著な散乱強度の増大を見出した。このことは、短距離における原子配置は照射によって殆んど変化せず、50以上の長距離範囲において構造のゆらぎが生じたことを示す。結晶性固化体における照射効果と著しく異なるこの現象について予備的な考察を行なった。
土井 健治
Journal of Applied Crystallography, 9(5), p.382 - 390, 1976/05
被引用回数:9結晶性固体よりのデバイ・シェラー反射線のプロフィル解析と同様な方法を、非晶質固体よりの散乱ハローについて提出した。この方法を非晶質Pt-C合金に適用した結果は、2の合金について微晶模型が成立つことを示したが、Ni-Pについての結果はより複雑な構造模型を示唆した。すなわち、この系では隣接原子力相関距離が大きいこと、隣接原子間距離が平均原子間距離に比べて大きくなっていることである。
山口 貞衛*; 藤野 豊*; 小沢 国夫; 土井 健治; 高橋 純三*; 小岩 昌宏*; 平林 真*
Phys.Lett.,A, 57(5), p.460 - 462, 1976/05
中性子照射(510nvt)されたNbO結晶の格子欠陥の原子変位を0.9-1.1MeVdイオンを用い、ラザフォド後方散乱とO(d,p)O核反応のp粒子の角度依存と用いて測定した。各Nb及びO原子の副格子のチャネリング効果が調べられた。1)照射試料ではチャネリングの角度幅減少しd:pのXminが増加する。これから酸素原子の統計的変位量が明かになった。2)111,110に比較して110のO原子の変位が異常に多く、ion damageのdose依存性の110異常と一致した挙動を示す。3)600C焼鈍によりmin,の回復が起っている。