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小島 久雄; 土尻 滋; 田中 和彦; 武田 誠一郎; 野村 茂雄
Proceedings of International Conference on Advanced Nuclear Fuel Cycles and Systems (Global 2007) (CD-ROM), p.273 - 282, 2007/09
核燃料サイクル開発機構東海事業所から業務を引き継いで設立された核燃料サイクル工学研究所は、1959年にウラン精錬技術からの研究をもって事業を開始し、ウラン濃縮技術,軽水炉再処理,MOX燃料製造にかかわる技術開発を達成したほか、高レベル放射性廃棄物処分,高速増殖炉燃料再処理技術の研究開発を実施しており、その間適切な環境放出放射能の管理,核物質の管理を実施してきた。今後も、FBRからLWRへの過渡期の再処理技術開発,MOX燃料製造技術改良,先進的FBR燃料再処理技術開発,高レベル放射性廃棄物処分技術開発の各分野にかかわる研究開発により、核燃料サイクルの実現に貢献していく。
杉川 進; 梅田 幹; 小林 冬実; 長田 正信*; 土尻 滋; 天野 昌江*
Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 4 Pages, 2005/10
銀電解酸化法による汚染された有機液体廃棄物の分解・無機化処理技術は、高温熱分解法などに比べて、低温及び常圧下で無機化が図れる安全性及び経済性に優れた方法である。このため、1996年からTBP-ドデカン溶媒での分解・無機化試験を行い、溶媒が完全にリン酸,二酸化炭素及び水に分解されることが確認されたが、電流効率が低いことが難点であった。このため、超音波による溶媒と銀2価イオン水溶液の強力な混合下で酸化分解を行い、電流効率の大幅な改善を図った。その結果、電流効率はTBP,ドデカン及びTBPの中間生成物の分解では、いずれも機械的攪拌に比べて2倍以上となった。これらの結果に基づいて、少量溶媒のための分解プロセスと多量溶媒のためのアルカリ過水分解とを組合せた分解プロセスを提案した。
鈴木 康文; 土尻 滋; 大野 秋男; 前多 厚; 杉川 進
Proceedings of International Conference on Back-End of the Fuel Cycle: From Research to Solutions (GLOBAL 2001) (CD-ROM), 7 Pages, 2001/09
NUCEFで行われている核燃料サイクル分野における研究活動の現状と今後の予定を紹介する。臨界安全,新しい再処理技術,群分離,廃棄物管理,超ウラン元素化学などについて、最近の成果を概要するとともに、研究計画の概要を述べる。
峯尾 英章; 柳澤 宏司; 外池 幸太郎; 小野寺 清二; 広瀬 秀幸; 村上 清信; 安田 直充*; 土尻 滋; 竹下 功
JAERI-Tech 96-027, 209 Pages, 1996/06
燃料サイクル安全工学研究施設(NUCEF)の臨界実験施設の核物質計量管理のため、ホット運転前の1994年にプルトニウム溶液用計量槽2基を対象に、換排気運転下で貯槽校正を2回実施した。校正では、液位及び体積データ並びに密度差圧ディップチューブ間距離を取得した。液位及び体積の最大測定誤差は0.42mm及び0.1dmと十分小さく、ディップチューブ間距離は再現性良く得られた。これら液位・体積データと初期校正時に得られた校正関数との比較を行った。さらに初期校正結果を含めた校正関数を新たに決定した。この校正関数とディップチューブ間距離の誤差評価を行い、バルク測定誤差を推定したところ、密度測定が可能な広い範囲の液位において、偶然誤差及び系統誤差が、国際目標値(偶然誤差0.3%、系統誤差0.2%)を十分満足できる見通しが得られた。
柳澤 宏司; 峯尾 英章; 土尻 滋; 竹下 功
第16回核物質管理学会日本支部年次大会論文集, 0, p.117 - 124, 1996/00
核物質溶液を取扱う施設の計量管理のために、計量槽校正データを簡便に解析するためのプログラム:VESCALを開発した。VESCALは一つの計量槽を最大5つの区画に分割し、校正関数を決定するためのフィッティング計算を一度に実行することができる。VESCAL内蔵の校正関数モデルは最大5次までの多項式と円環及び平板槽の非線形領域のための平方根関数であり、この内1次式と平方根関数については逆関数を計算する機能を備えている。また、計算結果の統計的有意性を検定するための機能を有するとともに誤差評価に必要な校正関数パラメータの分散・共分散を算出することができる。VESCALは、原研の燃料サイクル安全工学研究施設(NUCEF)の初期校正データ解析に利用され、解析作業の効率化に寄与してきた。本発表では、プログラムVESCALの紹介を行うとともに、NUCEFのデータ解析へ適用した結果についてもあわせて報告する。
峯尾 英章; 土尻 滋; 竹下 功; 辻野 毅; 松村 達郎; 西沢 市王; 杉川 進
Global 1995, Int. Conf. on Evaluation of Emerging Nuclear Fuel Cycle Systems,Vol. 1, 0, p.708 - 715, 1995/00
NUCEFはTRU元素を用いる研究施設であり、1995年初めにホット運転を開始した。施設で発生するTRU廃棄物の管理は重要な課題である。TRU元素を含む液体及び固体の放射性廃棄物の発生源は、主に臨界実験のための核燃料調整設備及び再処理プロセスや再処理に係るTRU廃棄物管理の研究を行うセル及びグローブボックスである。NUCEFのTRU廃棄物管理は、分別管理を基本とし、試薬類のリサイクル及びTRU元素の再利用を最大限に行い、さらに高度な分離法や固化法により廃棄物の減容や廃棄物の有するリスクの減少を図ろうとするものである。将来、貯槽に貯蔵されている液体廃棄物からのTRU元素の分離及び固化、さらに固体廃棄物の弁別区分をNUCEFで行われる研究開発の成果を応用して行う予定である。
辻野 毅; 内藤 俶孝; 前田 充; 妹尾 宗明; 星 三千男; 井沢 直樹; 竹下 功; 板橋 隆之; 岡崎 修二; 土尻 滋
原子力工業, 40(5), p.9 - 59, 1994/00
本特集は、NUCEF施設の完成を契機に、NUCEF計画のねらい、NUCEFにおける研究計画、建設・整備の経緯、施設の概要と安全性、及びNUCEF計画の今後の展開について、まとめて報告するものである。
香西 直文; 土尻 滋; 森山 昇
JAERI-M 90-208, 15 Pages, 1990/11
TRU核種で汚染された金属廃棄物に対する交番電解除染法の適用性を、従来法であるアノード電解除染法と比較しながら検討した。ステンレス鋼と炭素鋼を模擬廃棄物として除染試験を行なった。ステンレス鋼及び錆のない炭素鋼では従来法であるアノード電解法が交番電解法より効果的に除染できたが、酸化層のある炭素鋼では交番電解することで容易に酸化層が除去され、短時間で除染できた。電解液は硫酸などの酸の方が中性電解液よりも短時間で除染できたが、中性電解液では溶解した鋼がスラッジを生成し、そのときに汚染核種のプルトニウムを取り込んで沈殿するので、廃液の処理が容易になると考えられる。
久保田 益充; 土尻 滋; 山口 五十夫; 森田 泰治; 山岸 功; 小林 勉*; 谷 俊二*
Proc. of the 1989 Joint Int. Waste Management Conf., Vol. 2, p.537 - 542, 1989/00
使用済燃料の再処理に伴って発生する高レベル廃液の管理法の一つとして群分離法の開発を行っている。本発表では1984年以降に展開している高レベル廃液中の元素を4群、即ち超ウラン元素群、Tc-白金族元素群、Sr-Cs群、その他の元素群に分離する研究開発の状況について報告する。
久保田 和雄*; 土尻 滋; 久保田 益充
JAERI-M 88-188, 116 Pages, 1988/10
使用済燃材中に含まれる白金族元素およびTcについて、その資源量、再処理工程における挙動および分離回収法につき文献調査を行った。その要点を以下に記す。(1)使用済燃材中に含まれる白金族元素は資源量としては我が国の総需要量に比較すれば少く、また回収コストにも問題があるが、我が国はこれらの諸元素を殆んど輸入に依存していることからその分離回収は重要と考えられる。(2)白金族元素およびTcの分離回収については、不溶解残渣、および高レベル廃液の双方から検討を行う必要がある。(3)分離法としては、鉛抽出法、溶融金属抽出法、イオン交換法、吸着法、沈澱法、蒸留法、電解還元法もしくはその組合せが考えられる。(4)しかし、いずれの方法も一長一短があり、今後の研究に依るところが大である。
佐野 文昭*; 土尻 滋; 伊藤 彰彦*; 大内 康喜; 岡川 誠吾; 森山 昇
JAERI-M 88-027, 57 Pages, 1988/02
不飽和ポリエステル固化体について、海洋処分に対する適性を調べるために、高水圧下でのRI侵出性および健全性試験を行った。
伊藤 彰彦; 森山 昇; 松鶴 秀夫; 土尻 滋; 藤井 英典*; 佐野 文昭*
JAERI-M 84-048, 109 Pages, 1984/03
最近、原子力発電所ではプラスチック固化が採用される気運にある。プラスチック固化の実用化にあたっては、その特性を評価し、輸送、貯蔵、処分に安全に対応させるための基準化を行う必要がある。本報告書は、このような基準化に資するため、種々のプラスチック固化体について、内外の現状、固化プロセス、固化体の特性について調査を行い、また当部で得られた研究成果をも含めてとりまとめを行い、特に基準化に関連した特性についての検討を行った。
松鶴 秀夫; 小林 義威; 土尻 滋; 吾勝 常勲; 森山 昇
Nucl.Chem.Waste Manage., 4, p.307 - 312, 1983/00
使用済イオン交換樹脂の減溶処理を目的に、既存の酸分解反応系HSO-HNOの代替としてHSO-HOを提案した。両反応系を用いて、酸分解条件と酸化分解率との関係、放射性核種の反応系における挙動等について比較検討を行い、HSO-HOがよりすぐれた反応系である事で見出した。
吾勝 常勲; 小林 義威; 松鶴 秀夫; 土尻 滋; 森山 昇
Sep.Sci.Technol., 18(2), p.177 - 186, 1983/00
被引用回数:1 パーセンタイル:33.51(Chemistry, Multidisciplinary)可燃性廃棄物の酸分解処理ではPu-Amは硫酸塩として蓄積する。この硫酸塩から同アクチノイドを回収する方法を調べた。すなわち、硫酸塩中のPu-Amを水で溶出させ、シュウ酸カルシウム共沈で小容積にもたらす。本法によって、アルファ放射能4mCi/lの硫酸水溶液が0.1Ci/lに低減した。他方、沈殿からPu-Amを分離した。Pu,Amの全般的収率はそれぞれ80%および85%であった。
森山 昇; 松鶴 秀夫; 土尻 滋; 松尾 栄司*; 早瀬 雄司*; 渡辺 秀明; 大部 誠; 服部 洋司良; 鈴木 正樹; 渡部 孝三; et al.
JAERI-M 9932, 60 Pages, 1982/02
水性均質臨界実験装置(AHCF)は重水減速均質炉の臨界実験装置として建設され、昭和36年に臨界となり、以後41年まで運転を行い所期の目的を達成した。従って、昭和42年12月25日付で設置許可の取消しを行い、一部解体撤去した後、残存物は安全に保管管理されていた。今回、原子炉のデコミッショニングに関して何らかの知見を得ることおよび施設の跡地利用を目的として、本臨界実験装置を完全に解体することとした。本報告は、実際の解体手順、方法、廃棄物の発生量、燃料の処理、燃料取扱施設の撤去、解体撤去時の放射線管理について述べたものである。
森山 昇; 土尻 滋; 渡辺 缶*
Atomkernenerg.Kerntech., 40(4), p.254 - 258, 1982/00
フィルタスラッジ(Solka-Floc)に対するポリエチレン固化法の適応性を検討した。フィルタスラッジは、乾燥後温度190Cにて均質に固化できる。廃棄物は最大30wt%まで混入できるので減容効果が大きく、廃棄物発生量はセメント固化、アスファルト固化に比べて1/3~1/4になる。固化体の圧縮強度は255kg/cmであり、10radまでの線量を吸収しても強度は低下しない。しかし、放射線分解ガス量の82~89%を占める水素の発生量が比較的多いので、貯蔵施設の管理には注意を要する。固化体の耐水性は優れている。
戸沢 誠一*; 森山 昇; 土尻 滋; 塩田 善孝*
Journal of Nuclear Science and Technology, 19(5), p.410 - 418, 1982/00
被引用回数:2 パーセンタイル:32.89(Nuclear Science & Technology)原子力発電所から発生する低中レベル放射性廃棄物の処理・処分のため、当所ではポリエチレン固化法を開発したが、フィルタースラッジや使用済イオン交換樹脂をポリエチレンで固化したものは、比重が1程度でセメント固化体の海洋投棄の基準の1.2に達しない。上記固化体の比重を1.2以上とするために、増重材としてBWRの濃縮廃液の主成分である硫酸ナトリウムを固化体に添加し、比重を1.2以上にした固化体の物性試験を行った。無水硫酸ナトリウムを固化体の比重が1.2以上になるように、36~38w/o混合したときの固化体の一軸圧縮強度は190~270Kg/cmであった。また、イオン交換水中に約400日浸漬した結果では、粉末イオン交換樹脂とフィルタースラッジの場合、体積・重量共10%以内の変化にとどまった。さらに固化体からのイオン交換水中におけるナトリウムの浸出は、2Cにおいて拡散係数で10~10cm/dayであり、ナトリウムの浸出量は極微量であった。
森山 昇; 土尻 滋; 松鶴 秀夫
Nucl.Chem.Waste Manage., 3, p.23 - 28, 1982/00
本報は、BWR蒸発缶濃縮廃液に対するポリエチレン固化法の適応性について検討したものである。本実験では,この廃棄物の主成分である硫酸ナトリウムを、実験室規模の回分型固化装置でポリエチレン固化し、得られた固化体の均質性、密度、機械的特性、耐水性、浸出性および減容性を調べた。ポリエチレン固化法では、硫酸ナトリウムを混入率70wt.%まで均質に固化できるが、耐浸出性および耐水性から、混入率は50wt.%が適当である。混入率50%wt.%の固化体は、密度が1.28g/cm、圧縮破壊強度が213kg/cmであり、また粘り強い機械的性質を有する。この固化体のナトリウムの浸出に関する拡散係数は10~10cm/dayである。ポリエチレン固化体は、水中において体積膨張、分離および崩壊現象を生じない。また、減容効果が大きく、セメント固化する場合に比べて、固化体の発生量は1/5になる。
森山 昇; 土尻 滋; 本田 忠博*
Nucl.Chem.Waste Manage., 3, p.131 - 137, 1982/00
粉状イオン交換樹脂(Powdex)に対するポリエチレン固化法の適応性を検討した。廃棄物は40~50wt%混入できるので減容効果が大きく、廃棄物発生量はセメント固化に比べて1/3~1/4になる。廃棄物を50wt%含む固化体は、密度が1.05g/cm、圧縮強度が230kg/cmであり、強度は1.410radまでの線量を吸収しても低下しない。放射線分解ガス量の70~90%を占める水素の発生量は、(2.0~2.4)10cm/g・Mradである。固化体からのCoの浸出性は、拡散係数で10~10cm/dayであり小さい。また固化体の耐水性は、廃棄物混入率ばかりでなく、混入されているカチオン樹脂とアニオン樹脂の比率にも依存する。
松鶴 秀夫; 土尻 滋; 森山 昇; 小林 義威; 吾勝 常勲
JAERI-M 9530, 17 Pages, 1981/06
可燃性廃棄物の減容処理法として酸分解をとりあげ、イオン変換樹脂、フィルタスラッジ、ポリエチレン等の廃棄物に対する適応性を検討した。その結果、従来検討されてきたHSO-HNO反応系にくらべて、HSO-HO反応系はよりすぐれた分解率を与える事が明らかとなった。