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Quynh, T. M.*; 米山 賢*; 槇 靖幸*; 長澤 尚胤; 土橋 敏明*
Key Engineering Materials, 459, p.51 - 56, 2010/12
被引用回数:3 パーセンタイル:82.04医用応用可能な温度応答性ミセルを作製するため、疎水性のポリL乳酸[PLLA]をグラフトした親水性のポリ-イソプロピルアクリルアミド--ヒドロキシエチルメタクリレート)[P(NIPAM--HEMA)]系共重合体を放射線・熱重合法により合成した。NIPAM/HEMAのモル濃度比を80/20にした20mLの溶液(窒素ガス置換済)に線を30kGy照射してP(NIPAM--HEMA)共重合体を合成した。この放射線重合法では、収率86%,分子量14kDaの共重合体が得られた。この放射線重合法で得た共重合体に、L-ラクチドの開環重合反応(150C,20時間)によりPLLAをグラフト重合し、収率70%のPLLA--P(NIPAM--HEMA)グラフト共重合体を得た。NMRとFT-IR測定によりP(NIPAM--HEMA)の分子鎖上にPLLAグラフト鎖が重合していることをグラフト前後の構造変化から確認した。このグラフト共重合体の白濁温度は、光透過法によりNIPAMホモポリマー(32C)よりも高い3640Cになることがわかった。AFM観察の結果から、このPLLAグラフト鎖は水中で高分子ミセル内に自己組織化していることを確認した。以上の結果から、本グラフト共重合体がドラッグデリバリーシステムに利用可能な温度応答性ミセルの基材になり得る非常に興味深い性質を有していることがわかった。
古澤 和也*; 北 恵里香*; 佐伯 俊彦*; 長澤 尚胤; 西 則雄*; 土橋 敏明*
Journal of Biomaterials Science; Polymer Edition, 19(9), p.1159 - 1170, 2008/09
デオキシリボ核酸(DNA)は発ガン性物質をインターカーション吸着する働きがあることから、このDNAを不溶化することによって、天然高分子由来の環境浄化材料を開発することが可能となる。そこで、本研究では食品加工残渣の鮭白子DNAを選定し、多糖類誘導体やタンパク質にブレンド後、放射線橋かけしてハイブリッドゲルを創製し、得られたゲルのゲル分率,膨潤度を調べるとともに、発ガン物質のモデル物質であるアクリジルオレンジを用いて吸着特性を評価した。カルボキシメチルセルロース,ゼラチン,アルブミンを用いた場合に効率よく橋かけし、50kGy照射でゲル分率が60%以上になり、その吸水特性は約200倍であることを見いだした。10kGy照射して得られたゼラチン/DNAゲルのアクリジルオレンジの吸着量は、DNA無添加に比べて10倍以上(1.8g/g)に増加し、環境浄化材料としての有用性を確認できた。
古澤 和也*; 北 恵里香*; 土橋 敏明*; 長澤 尚胤; 玉田 正男
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 54, 2007/02
遺伝子の本体であるDNAはダイオキシン類のような平面構造を有する化合物をインターカレーション(選択的挿入)によって吸着する。このインターカレーションを利用したDNA環境浄化材料を開発するためには、DNAを水に対して不溶化する技術が必要である。そこでDNAと放射線架橋型生体高分子との混合物に線を照射してDNAを不溶化し、発がん物質であるアクリジンオレンジ(AO)の吸着特性について調べた。架橋型高分子としてカルボキシメチルセルロース(CMC),ブタ表皮由来ゼラチン,牛血清アルブミン(BSA)を使用した。サケ白子由来高分子量DNAを0.25wt%,架橋型高分子を10wt%含む混合水溶液を調製し、線を照射した。50Cで2日間、超純水に浸漬してゲル分率を測定した結果、線量が高くなるにつれて、ゲル分率が増加し、弾性を持ったゲルを形成した。DNA/CMC混合物では、ゲル分率が最大でも60%程度であったが、DNA/ゼラチン及びDNA/BSA混合物では、ゲル分率がほぼ100%であった。乾燥試料1gあたりに吸着されたAO量は、最大で0.05g(CMC混合物)吸着することがわかった。照射によって安定なDNA複合ゲルを作製でき、有害物質吸着することからDNA由来の環境浄化材料への応用が可能である。
森下 敏*; 海野 裕哉*; 喜多 理王*; 新屋敷 直木*; 八木原 晋*; 古澤 和也*; 土橋 敏明*; 長澤 尚胤
東海大学紀要理学部, 41, p.105 - 112, 2006/03
多糖類であるヒドロキシメチルセルロース(HPMC)のジオキサン溶液、及び溶媒をジオキサンとした放射線橋かけゲルの誘電分光測定を行った結果、100Hz100MHzでゲル、溶液ともに二つの緩和過程が観測された。300kHz100MHzで観測された緩和はHPMC分子鎖に起因する過程であることがわかった。本研究で初めて多糖類の溶媒・ゲル中での高分子鎖による緩和が観測された。100Hz300kHzの領域では、ゲルの方に直流電流伝導DCによる影響が強く表れた。溶媒が水であるHPMCゲルの放射線量によるDC変化には、水分子も大きく関与していることから、HPMC分子鎖の解離基などの影響に加えてこの因子を考慮すべきことが判明した。
古澤 和也*; 北 恵里香*; 長澤 尚胤; 土橋 敏明*; 玉田 正男
no journal, ,
遺伝子の本体であるDNAはダイオキシン類のような平面構造を有する化合物をインターカレーション(選択的挿入)によって吸着する。このインターカレーションを利用したDNA環境浄化材料を開発するためには、DNAを水に対して不溶化する技術が必要である。そこでDNAと放射線架橋型生体高分子との混合物に線を照射してDNAを不溶化し、発がん物質であるアクリジンオレンジ(AO)の吸着特性について調べた。架橋型高分子としてカルボキシメチルセルロース(CMC),ブタ表皮由来ゼラチン,牛血清アルブミン(BSA)を使用した。サケ白子由来高分子量DNAを0.25wt%,架橋型高分子を10wt%含む混合水溶液を調製し、線を照射した。50Cで2日間、超純水に浸漬してゲル分率を測定した結果、線量が高くなるにつれて、ゲル分率が増加し、弾性を持ったゲルを形成した。CMCとの混合物では、ゲル分率が最大でも60%程度であったが、ゼラチン及びBSAとの混合物では、ゲル分率がほぼ100%であった。乾燥試料1gあたりに吸着されたAO量は、最大で0.05g(CMC混合物)吸着することがわかった。照射によって安定なDNA複合ゲルを作製でき、有害物質吸着することからDNA由来の環境浄化材料への応用が可能である。
斎藤 宏之*; 古澤 和也*; 土橋 敏明*; 長澤 尚胤
no journal, ,
デオキシリボ核酸(DNA)はダイオキシン類のような平面構造を有する化合物をインターカレーション(選択的挿入)によって吸着する。このインターカレーションを利用したDNA環境浄化材料を開発するためには、DNAを水に対して不溶化する技術が必要である。そこでサケ白子由来高分子量DNAと放射線架橋型生体高分子である牛血清アルブミン(BSA)との混合物に線を照射してDNAを不溶化し、発がん物質であるアクリジンオレンジ(AO)の吸着特性について調べた。BSAの濃度を5-20%に変化させたDNAを0.5%含んだ混合水溶液を調製し、線を照射した。室温で2日間、超純水に浸漬してゲル分率を測定した結果、線量が高くなるにつれて、ゲル分率が増加し、弾性を持ったゲルを形成した。線量が100kGyでBSA単独では濃度が20%でゲル分率が50%であるのに対して、DNAを添加した系ではゲル分率が約80%に増加し、ゲル化を促進することを見いだした。乾燥試料1gあたりに吸着されたAO量は、BSA濃度の増加により低下する傾向であったが、100kGy照射して作製したDNA/5%BSAハイブリッドゲルのAO吸着量は、最大で0.025gであった。
古澤 和也*; 北 恵里香*; 佐伯 俊彦*; 長澤 尚胤; 西 則雄*; 土橋 敏明*
no journal, ,
遺伝子の本体であるデオキシリボ核酸(DNA)は発ガン性物質を吸着する性質を有するので、吸着材として作製するためにはDNAを水に不溶化しなければならない。放射線で橋かけする生体高分子と混合して線照射による橋かけ挙動について検討した。鮭白子由来のDNAと放射線で橋かけする生体高分子としてゼラチン,牛血清アルブミン(BSA),カルボキシメチルセルロース(CMC),カチオン性セルロースを使用した。サケ白子由来高分子量DNAを0.25%、架橋型高分子を10%含む混合水溶液を調製し、線を照射した。2日間、超純水に浸漬してゲル分率を測定した結果、線量が高くなるにつれて、ゲル分率が増加し、弾性を持ったゲルを形成した。DNA/CMC混合物では、ゲル分率が最大でも約60%程度であったが、DNA/ゼラチン及びDNA/BSA混合物では、100%であった。乾燥試料1gあたりに吸着された発ガン性物質(アクリジルオレンジ)量は、最大で0.05g(DNA/CMC混合物)吸着することがわかった。照射によって安定なDNAハイブリッドゲルを作製でき、発ガン性物質を吸着することからDNA由来の環境浄化材料への応用が可能である。
斎藤 宏之*; 古澤 和也*; 長澤 尚胤; 玉田 正男; 土橋 敏明*
no journal, ,
デオキシリボ核酸(DNA)はダイオキシン類のような平面構造を有する化合物をインターカレーション(選択的挿入)によって吸着する。このインターカレーションを利用した環境浄化材料を開発するためには、DNAを水に対して不溶化する技術が必要である。そこで、放射線橋かけする生体高分子として牛血清アルブミン(BSA)を選定し、BSA-鮭白子由来DNA-水三成分系に対する線照射によるゲル合成を行った。さらに、発がん物質であるアクリジンオレンジ(AO)の吸着特性について調べた。室温で2日間、超純水に浸漬してゲル分率を測定した結果、線量100kGyでBSAの20%水溶液においてゲル分率が20%となるが、DNAを0.5%添加することで約80%となりゲル化が促進した。発ガン性物質のモデルとしてアクリジンオレンジの吸着評価を行った結果、BSA単独(10%, 100kGy)に対し、DNAを添加することで、15倍である乾燥ゲル1gに対してアクリジンオレンジを0.015g吸着したことから、汚染物質除去材としての応用が期待される。
斎藤 宏行; 古澤 和也*; 長澤 尚胤; 玉田 正男; 土橋 敏明*
no journal, ,
デオキシリボ核酸(DNA)は発ガン性物質をインターカレーション(選択的挿入)によって吸着する。この吸着機能を利用し発がん性物質の浄化材として応用するために、DNAと放射線橋かけ型タンパク質である牛血清アルブミン(BSA)を用いて、DNA含有ゲルを線照射により合成した。ゲル分率,膨潤度並びに発ガン性のモデル物質であるアクリジンオレンジの吸着特性について調べた。10%のBSA水溶液にDNAを含有量0.5%になるようにブレンドし、線照射した結果、線量の増加に伴いゲル分率が増加する傾向が見られ、120kGy以上では80%前後のゲル分率となった。また、ゲル化し始める線量を比較するとBSA単独ゲルは100kGyでゲル分率が20%となるが、BSA/DNAゲルは同線量で80%となりゲル化が促進した。一方、膨潤度は線量の増加とともに減少する傾向が見られ、100kGyでは乾燥ゲル1gに対して約100倍吸水した。ほぼ同等の膨潤度(約150膨潤ゲルg/乾燥ゲルg)を有するBSAゲル,BSA/DNAゲルを用いて、アクリジンオレンジ吸着特性を評価した。DNAが増加するにつれて吸着量も増加し、DNAが1.0%含有すると約3倍(0.006g)吸着し、膨潤度が25から150に増加すると、吸着量は約2倍向上することがわかった。以上のことから線照射により合成したBSA/DNAゲルのDNA含量,膨潤度を変化させることにより、発ガン性物質の吸着量を制御した浄化材を作製できることを見いだした。
斎藤 宏之*; 土橋 敏明*; 古澤 和也*; 長澤 尚胤; 玉田 正男
no journal, ,
多糖類誘導体よりもDNAとの親和性が大きく複合体を形成すると考えられるタンパク質である牛血清アルブミン(BSA)を用いて、DNA含有ゲルを合成し、発ガン性物質のモデルであるアクリジンオレンジ(AO)吸着性を調べた。このAOはインターカレーションによりDNAに吸着される代表的な化学物質である。10%BSA水溶液にDNA(0, 0.25, 1%)水溶液を等容混合した混合溶液に線を100kGy照射して得られたゲルを用いて、媒質中のAOが吸着された割合の時間変化を解析した結果、double exponential型の式にフィッティングして吸着が時定数の異なる2つの過程からなることから、DNAへのインターカレーションとBSAによるイオン吸着によることがわかった。フィッティングにより得られたパラメータから見積もられるAO平衡吸着量がDNA濃度の増加とともに大きくなることから、DNAのAO吸着機能は放射線照射によってゲル化・複合化も維持されていることが示唆された。
奈良崎 羊子*; 土橋 敏明*; 澤田 真一; 榎本 一之; 長谷川 伸; 前川 康成
no journal, ,
燃料電池自動車に適用できる高温作動高耐久性電解質膜の開発を目的に、耐熱性やガス不透過性に優れたポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を基材とし、イオンビーム照射技術を利用することで、局所的にプロトン伝導パスを有する電解質膜の作製を検討した。(1)PEEK膜へのジビニルベンゼンの熱重合,(2)PEEK膜に対するXeイオンの照射(フルエンス: 310ions/cm), (3)イオン潜在飛跡領域へのスチレンスルホン酸エチル(ETSS)のグフト重合,(4)加水分解によるスルホン酸基の導入の手順で電解質膜を作製し、局所的な伝導パスの形成は、イオン飛跡=膜厚方向のみの異方導電特性から評価した。ETSSのグラフト率が23%の電解質膜は、膜面方向の導電率は0.0033S/cmと非常に低いのに対し、膜厚方向では0.0093S/cmという導電率を示した。このことは、スルホン酸基が潜在飛跡領域のみに選択的に導入されたことで、局所的にイオン伝導パスが形成できたと解釈できる。
岡村 英希*; 長澤 尚胤; 古澤 和也*; 田口 光正; 土橋 敏明*
no journal, ,
ナノサイズを有する粒子やカプセルは、ガンなどの治療におけるドラッグデリバリーシステム(DDS)用担体としての利用が期待されている。生体適合性を有する牛血清アルブミン(BSA)と抗がん剤をインタカレートするサケ白子由来DNAを原料とし、高濃度の水溶液やそれらの混合水溶液に対する線の照射効果について調べ、ゲル形成の可能性について検討した。DNA水溶液では目視による白濁化は確認できなかった。1wt%BSA水溶液では、15kGy以上で白濁化が観察され、24時間以上静置しても沈殿せず安定していた。そのBSA溶液にDNA溶液との等量混合した水溶液では、BSA水溶液よりも低い線量の10kGyで白濁化することがわかった。線照射によって白濁した試料は、孔径0.22mのフィルターでろ過してもすべて白濁したままであったことから、220nmよりも小さいサイズのBSA/DNA複合微粒子が形成されていることが示唆された。以上の結果、DNAは抗がん剤をインターカレートすることから、開発したDNAを含有する複合粒子は、数百nmサイズのDDS用担体としての利用が期待される。