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堀口 賢一
技術士, 30(4), p.8 - 11, 2018/04
福島第一原子力発電所の廃止措置では、事前検証や操作訓練が他の原子力発電所の廃止措置に比べ、重要である。日本原子力研究開発機構楢葉遠隔技術開発センターでは、実測データを基に事故後の建屋内部状況を模擬したVRシステムや各種実規模大のモックアップ設備を応用して廃止措置に適用するための技術開発が行われている。これらを活用することにより確実かつ効率的な現地での作業への貢献が期待できる。本報では、これまでの原子力発電所での廃止措置におけるVRシステムの活用例を紹介し、VRシステムを活用することで廃止措置を進めるうえでどのような利点が得られたかをまとめる。また、福島第一原子力発電所の廃止措置に貢献することが期待されている楢葉遠隔技術開発センターのVRシステムについて、2017年1月に日本技術士会原子力・放射線部会での視察を踏まえ、その概要について報告する。
堀口 賢一; 菅谷 篤志; 齋藤 恭央; 田中 憲治; 圷 茂; 平田 利明
Proceedings of 2009 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '09) (CD-ROM), p.9411_1 - 9411_9, 2009/05
使用済燃料の再処理により発生する低放射性廃棄物を安全,効率的かつ経済的に処理することを目的に東海再処理施設内に低放射性廃棄物処理技術開発施設(LWTF)が建設され、現在試運転が実施されている。LWTFにおける処理対象廃棄物は、可燃/難燃性固体廃棄物と低放射性廃液である。難燃性固体廃棄物には材料腐食の原因となる塩素を含んでいる。また、低放射性廃液としては、放射能レベル,化学組成の異なる数区分の廃液が発生し、環境汚染の原因となる硝酸根やセメント固化処理法の妨害物質となる炭酸塩,リン酸などを含んでいる。この施設では可燃/難燃性固体廃棄物に対しては高減容が期待できる焼却処理法を採用し、液体廃棄物の新しい処理法として最終処分費用の大幅な低減化が期待できる核種分離技術を採用した。また、低放射性廃液に大量に含まれる硝酸根の触媒-還元による硝酸根分解法と、廃棄物の高充填を可能としたセメント固化法の開発に取り組んでいる。この技術開発の成果は、近い将来LWTFに導入する予定である。
菅谷 篤志; 堀口 賢一; 田中 憲治; 小林 健太郎
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1107, p.173 - 179, 2008/00
核燃料再処理施設では、大量に発生する硝酸塩を主成分とした低放射性廃液を安全かつ経済的に処理処分する必要がある。東海再処理施設では、低放射性廃液をセメントで廃棄体化するための技術開発を行った。低放射性廃液は処分費用低減の観点からセメント固化前に核種分離を行い放射能濃度の高い廃液の量を低減する。今回の固化試験は、核種分離で発生する放射能濃度が低く硝酸塩を主成分とした廃液(以下硝酸塩廃液)及び放射能濃度が高く数種類の塩を含む廃液(以下、スラリ廃液)を模擬し、特殊なスラグセメントを用いて、ビーカースケール及び200リットル容器の実規模で行った。その結果、硝酸塩廃液では、所定の濃度まで蒸発濃縮した塩を50wt%充填して作製した固化体が、廃棄体要求条件を満足することを確認した。スラリ廃液では、含有する炭酸塩濃度が高くなると、強度が低下するなどの問題が見られたが、含有する炭酸塩濃度を約10g/L以下に減量することで、塩充填率50wt%の固化体が要求条件を満足することを確認した。
菅谷 篤志; 堀口 賢一; 田中 憲治; 小林 健太郎
no journal, ,
核燃料再処理施設では、大量に発生する硝酸塩を主成分とした低放射性廃液を安全かつ経済的に処理処分する必要がある。東海再処理施設では、低放射性廃液をセメントで廃棄体化するための技術開発を行った。低放射性廃液は処分費用低減の観点からセメント固化前に核種分離を行い放射能濃度の高い廃液の量を低減する。今回の固化試験は、核種分離で発生する放射能濃度が低く硝酸塩を主成分とした廃液(以下硝酸塩廃液)及び放射能濃度が高く数種類の塩を含む廃液(以下スラリ廃液)を模擬し、特殊なスラグセメントを用いて、ビーカースケール及び200リットル容器の実規模で行った。その結果、硝酸塩廃液では、所定の濃度まで蒸発濃縮した塩を50wt%充填して作製した固化体が、廃棄体要求条件を満足することを確認した。スラリ廃液では、含有する炭酸塩濃度が高くなると、強度が低下するなどの問題が見られたが、含有する炭酸塩濃度を約10g/L以下に減量することで、塩充填率50wt%の固化体が要求条件を満足することを確認した。
高野 雅人; 堀口 賢一; 田中 憲治; 小林 健太郎
no journal, ,
東海再処理施設の低放射性廃液には、溶媒抽出工程やオフガス洗浄工程等から発生する硝酸塩や余剰硝酸を含んでおり、低放射性廃棄物処理技術開発施設(LWTF)で核種分離処理することにより高濃度の硝酸塩廃液となる。この廃液を廃棄体化処理して埋設処分する場合、処分環境中の硝酸性窒素の濃度基準の観点から処分が困難になる恐れがある。このため、廃液中の硝酸根を触媒還元法により分解し、生成した水酸化ナトリウムをリサイクルすることにより廃棄物量の低減化を図るとともに、炭酸塩に転換してセメント固化するプロセスを開発中である。
堀口 賢一; 菅谷 篤志; 田中 憲治; 小林 健太郎; 佐々木 忠志*
no journal, ,
核燃料再処理施設では、大量に発生する硝酸塩を主成分とした低放射性廃液を安全かつ経済的に処理処分する必要がある。東海再処理施設では、低放射性廃液をセメントで廃棄体化するための技術開発を行った。低放射性廃液は処分費用低減の観点からセメント固化前に核種分離を行い放射能濃度の高い廃液の量を低減する。今回の固化試験は、核種分離で発生する放射能濃度が低く硝酸塩を主成分とした廃液(以下硝酸塩廃液)及び放射能濃度が高く数種類の塩を含む廃液(以下スラリ廃液)を模擬し、特殊なスラグセメントを用いて、ビーカースケール及び200リットル容器の実規模で行った。その結果、硝酸塩廃液では、所定の濃度まで蒸発濃縮した塩を50wt%充填して作製した固化体が、廃棄体要求条件を満足することを確認した。スラリ廃液では、含有する炭酸塩濃度が高くなると、強度が低下するなどの問題が見られたが、含有する炭酸塩濃度を約10g/L以下に減量することで、塩充填率50wt%の固化体が要求条件を満足することを確認した。
堀口 賢一; 菅谷 篤志; 田中 憲治; 小林 健太郎; 佐々木 忠志*
no journal, ,
核燃料再処理施設では、大量に発生する硝酸塩を主成分とした低放射性廃液を安全かつ経済的に処理処分する必要がある。東海再処理施設では、低放射性廃液をセメントで廃棄体化するための技術開発を実施している。低放射性廃液は処分費用低減の観点からセメント固化前に核種分離を行い放射能濃度の高い廃液量を低減する。固化試験は、核種分離で発生する放射能濃度が低く硝酸塩を主成分とした廃液(硝酸塩廃液)及び放射能濃度が高く数種類の塩を含む廃液(スラリ廃液)さらに廃溶媒処理技術開発施設から発生するリン酸廃液を模擬し、特殊なスラグセメントを用い実施した。今回は、これまで実施したビーカースケール固化試験,200リットル容器で行った実規模混練試験,セメント固化体危険物判定試験,実廃液固化試験及び浸漬試験の各試験結果を報告する。
堀口 賢一; 菅谷 篤志; 田中 憲治; 小林 健太郎; 佐々木 忠志*
no journal, ,
東海再処理施設では、低放射性廃液をセメントで廃棄体化するための技術開発を実施している。廃溶媒処理技術開発施設から発生するリン酸廃液は、リン酸二水素ナトリウムを主成分とするため、pH4程度の酸性である。セメント固化を行うには、中性からpH14程度に中和する必要があり中和の結果生成する塩の形態によっては、含水塩による混練水不足やカルシウム成分への結合の影響でセメント固化不良の原因となる。今回は、これまで実施したリン酸廃液のビーカースケール固化試験,200リットル容器で行った実規模混練試験の成果を報告する。
菅谷 篤志; 堀口 賢一; 田中 憲治; 小林 健太郎
no journal, ,
東海再処理施設では、低放射性廃液をセメントで廃棄体化するための技術開発を実施している。廃溶媒処理技術開発施設から発生するリン酸廃液は、セメント材中のカルシウムと結合することで、硬化が遅延し強度が低下するなどセメント固化反応を阻害する。今回は、リン酸塩の悪影響を緩和するために実施したビーカースケールでの前処理試験結果を報告する。
岩田 将幸*; 下川 鉱資*; 新井 剛*; 永山 勝久*; 鈴木 達也*; 堀口 賢一; 菅谷 篤志
no journal, ,
東海再処理施設では、低放射性廃液をセメントで廃棄体化するための技術開発を実施している。廃溶媒処理技術開発施設から発生するリン酸廃液は、リン酸二水素ナトリウムを主成分とするpH4程度の酸性である。セメント固化を行うためには中性からpH14程度に中和する必要があり中和の結果生成する塩の形態によっては、含水塩による混練水不足やカルシウム成分への結合の影響でセメント固化不良の原因となる。今回は、不溶化剤注入によるリン酸の固定化について検討したので報告する。
菅谷 篤志; 堀口 賢一; 田中 憲治; 圷 茂; 山口 貴志*
no journal, ,
東海再処理施設から発生する低放射性廃液には、セメント固化に影響を及ぼす恐れのある化学種が、主成分又は夾雑物として含まれている。本件では、硝酸塩ナトリウムを主成分とするスラリ廃液中に含まれる夾雑物の影響及びリン酸廃液中に含まれるリン酸二水素ナトリウムの影響を確認するために実施した200規模での混練試験結果を報告する。
堀口 賢一; 菅谷 篤志; 田中 憲治; 圷 茂
no journal, ,
廃溶媒を処理する際に発生するリン酸廃液は、リン酸二水素ナトリウム(以下、NaHPOとする)を主成分とするpH4程度の酸性廃液である。当該廃液をセメント固化する場合、リン酸塩がセメント水和反応を阻害するため硬化不良の原因となる。そのためNaHPO充填率が低いことが問題であった。そこで、セメント系材料を使用せず、かつ廃棄物であるリン酸イオンを固化剤として利用できるリン酸マグネシウム固化方法を検討した。本報告では、ビーカー規模の固化試験結果及び固化体物性について報告する。
岩田 将幸*; 下川 鉱資*; 新井 剛*; 永山 勝久*; 鈴木 達也*; 堀口 賢一; 菅谷 篤志
no journal, ,
東海再処理施設で発生する廃溶媒は、廃TBPとドデカンに分離する工程においてリン酸を主成分とする低放射性廃液が発生する。本廃液は、水酸化ナトリウムによるpH調整後、セメント固化処理に資することが想定されている。これまでの試験においてリン酸イオンを含む廃液は、含水塩化やセメント成分へのリン酸イオンの収着によりセメント硬化反応を大きく阻害することが示唆された。そこで、本研究では低放射性廃液中のリン酸イオンの不溶化について基礎的な検討を行ったので報告する。
菅谷 篤志; 堀口 賢一; 齋藤 恭央; 田中 憲治; 圷 茂; 平田 利明
no journal, ,
低放射性廃棄物処理技術開発施設(LWTF)は、再処理施設より発生する低放射性廃棄物を安全かつ効率よく経済的に処理することを目的に建設され、2006年より試運転を実施している。LWTFにおける処理対象廃棄物は、可燃/難燃性固体廃棄物と低放射性廃液である。難燃物を焼却する際の課題は金属の腐食を引き起こす塩素ガスの発生であり、腐食対策として耐腐食性素材及びウォータージャケットを焼却炉に採用した。液体廃棄物を処理する新しい方法として最終処分費用の大幅な低減化が期待できる核種分離技術を採用した。また、廃液中に含まれる環境汚染の原因となる硝酸根を処分できるように硝酸根分解法及び液体廃棄物のセメント固化技術開発に取り組んでいる。この技術開発の成果は、近い将来LWTFに導入する予定である。
岩田 将幸*; 新井 剛*; 永山 勝久*; 鈴木 達也*; 堀口 賢一; 菅谷 篤志
no journal, ,
再処理施設から発生する低放射性廃液は、高濃度の硝酸ナトリウムを含有している。硝酸ナトリウムは、廃棄体埋設時の環境規制物質となる硝酸性窒素に該当するため、硝酸根を分解する技術開発が進められている。本研究では、廃棄物を高充填できる特徴を持つ、鉄リン酸ガラス固化法が、硝酸ナトリウムを含む低放射性廃液固化へ適用できるか確認するため、鉄リン酸ガラスの作製条件及び硝酸ナトリウムの最大充填量などの基礎的な検討を行ったので報告する。
岡留 善裕*; 小林 篤史*; 新井 剛*; 岩田 将幸*; 鈴木 達也*; 堀口 賢一; 菅谷 篤志
no journal, ,
東海再処理施設から発生する低放射性廃液のうちアルカリ性廃液では、多含されるNaが、廃液中の非放射性金属元素の分析を妨害する。そこで本研究では、Naを無機イオン交換体によって吸着除去し、吸着させた無機イオン交換体をセラミックス化する技術について基礎的な検討を行った。Naの吸着材として、無機陽イオン交換体であるIXE-100(Zr系), IXE-300(Sb系)を用いた。静的吸着試験は、所定濃度のNaを含む溶液下でバッチ式吸着試験を行った。溶液中のNa濃度は、原子吸光光度計により定量分析に資した。また、セラミックス固化体は、Naを吸着させた吸着材を焼結することで作製した。Naの吸着試験の結果、いずれの吸着材でもNaの吸着はLangmuir吸着等温式において良好な相関が得られた。また、IXE-100の方が大きな最大吸着量となった。セラミックス試験の結果、IXE-300にNaを吸着させて焼結したものは、無水アンチモン酸ナトリウムとしてナトリウムが安定化されることが確認された。本会では、無機イオン交換体によるNaの詳細な吸着挙動,焼結で生成した化合物の同定について検討したので報告する。
高野 雅人; 堀口 賢一
no journal, ,
東海再処理施設から発生する低放射性廃液は廃液中の放射性核種を分離した硝酸塩廃液に処理された後、セメントによる廃棄体化処理を検討している。しかし、硝酸塩廃液には環境規制物質の硝酸性窒素が多量に含まれているため、埋設処分時に受け入れが制限される可能性がある。そのため、硝酸根を分解するための触媒還元法による適用試験を実施した。さらに、分解後に得られる炭酸塩に対して最適な固化条件を得るためにビーカスケールでのセメント固化試験を実施し、得られた条件をもとに実規模サイズ(200L)の固化体を製作し物性評価を行ったので報告する。
岩田 将幸*; 岡留 善裕*; 新井 剛*; 永山 勝久*; 鈴木 達也*; 堀口 賢一; 菅谷 篤志
no journal, ,
再処理施設から発生する低放射性廃液は、高濃度の硝酸ナトリウムを含有している。硝酸ナトリウムは、廃棄体埋設時の環境規制物質となる硝酸性窒素に該当するため、硝酸根を分解する技術開発が進められている。本研究では、廃棄物を高充填できる特徴を持つ、鉄リン酸ガラス固化法が、硝酸ナトリウムを含む低放射性廃液固化へ適用できるか確認するため、鉄リン酸ガラスの作製条件及び硝酸ナトリウムの最大充填量などの基礎的な検討を行ったので報告する。
岡留 善裕*; 岩田 将幸*; 新井 剛*; 永山 勝久*; 鈴木 達也*; 堀口 賢一; 菅谷 篤志
no journal, ,
東海再処理施設から発生する低放射性廃液のうちアルカリ性廃液では、多含されるナトリウムが、廃液中の非放射性金属元素の分析を妨害し分析精度を悪化させる原因となる。そこで本研究では、ナトリウムを無機イオン交換体により吸着除去することを目的とした基礎試験を実施した。無機イオン交換体は、東亜合成製無機陽イオン交換体(IXE-100, IXE-300)を用いた。各イオン交換体についてバッチ式の吸着試験を実施し、試験結果から、ナトリウム吸着の依存性,吸着経時変化を確認し、さらに吸着等温曲線を作成した。以上の結果からIXE-300を用いることで、廃液中からナトリウムを選択的に吸着除去できる可能性が示唆された。吸着後のイオン交換体は、焼結することで吸着したナトリウムを骨格内に取り込めることを確認した。これにより、無機イオン交換体に吸着したナトリウムを安定に固定し環境への浸出を抑制できる可能性が示唆された。
菅谷 篤志; 堀口 賢一; 圷 茂; 佐々木 忠志*
no journal, ,
再処理施設から発生する硝酸Naを主成分とした低放射性廃液は、硝酸性窒素の環境基準の観点から廃棄体に含まれる硝酸イオンの低減化が検討されており、廃液中の硝酸イオンを触媒還元法によって分解した後、セメント固化法で廃棄体化する技術の適用を検討している。本件では、硝酸根分解後に発生する炭酸塩廃液を廃棄体化できることを確認するために実施した、200規模での試験結果を報告する。