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八巻 徹也; 塚田 淳一; 浅野 雅春; 片貝 良一*; 吉田 勝
Journal of Fuel Cell Science and Technology, 4(1), p.56 - 64, 2007/02
被引用回数:21 パーセンタイル:45.69(Electrochemistry)橋架け構造を付与したポリテトラフルオロエチレン膜に放射線グラフト法によってポリスチレン側鎖を導入した後、スルホン化することでイオン交換膜が作製できる。この作製法では、グラフト反応時に多官能性モノマーを加えることで側鎖にも橋架け構造を導入し膜の耐久性を高めることが可能である。そこで本研究では、新規な橋架け剤としてビス(ビニルフェニル)エタン(BVPE)を独自に分子設計・化学合成し、これをスチレンと放射線グラフト共重合することにより、PTFE骨格だけでなくグラフト鎖にも橋架け構造を有する「二重橋架け」イオン交換膜を作製した。BVPEによる高密度な橋架け構造は耐久性を従来の10倍以上に向上させることが可能であることが確認された。
八巻 徹也; 塚田 淳一; 浅野 雅春; 片貝 良一*; 吉田 勝
no journal, ,
本研究では、スチレンと新規架橋剤ビス(ビニルフェニル)エタン(BVPE)を放射線架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜に放射線グラフト共重合することにより、主鎖と側鎖の両方に架橋構造を有する「二重架橋」高分子電解質膜を作製し、その耐久性を検討した。架橋PTFE膜へのスチレン/BVPEのグラフト反応は、従来の化学架橋剤とは対照的に、最大で70mol%という高濃度でも進行した。グラフト鎖を構成するスチレン/BVPEユニットの芳香環は、BVPE濃度にかかわらずほぼ100%スルホン化され、最大2.5meq/gのイオン交換容量を有する電解質膜がグラフト率の制御により作製できた。電解質膜の耐酸化性試験として、60C,3%HO水溶液に浸漬し膜重量の時間変化を追跡した結果、従来のスチレングラフト電解質膜は約10時間でグラフト鎖の脱離が確認されたのに対し、50mol%のBVPEをスチレンとグラフト共重合すると120時間まで重量変化は見られなかった。この結果は、架橋PTFEグラフト電解質膜において、BVPEによるグラフト鎖の化学架橋が耐酸化性の向上に優れた効果を持つことを示している。