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大友 昭敏
JAEA-Review 2006-022, 221 Pages, 2006/10
人材養成プロジェクトの活動は、1999年8月に原子力委員会によって組織された「アジア原子力協力フォーラム(FNCA)」の枠組みの中で実施している。本プロジェクトは、アジア諸国における人材養成を推進させることによって、アジア地域の原子力開発利用技術の基盤を整備することを目的とする。本プロジェクトは、ワークショップ内活動とワークショップ外活動の2つに分けられる。ワークショップ内活動として、「FNCA2005原子力人材養成ワークショップ」が2005年9月13日から16日の4日間、ベトナムのダラトで開催された。本ワークショップの主催は、ベトナム科学技術省と日本の文部科学省で、参加国は、中国,インドネシア,韓国,日本,マレーシア,フィリピン,タイ及びベトナムである。また、ワークショップ外活動として、第7回FNCAコーディネーター会合(東京、2006年3月30日4月1日)において人材養成に関する発表を行った。本報告書は、ワークショップでの発表論文等の配布資料,コーディネーター会合における人材養成プロジェクト活動の概要等を収録したものである。
皆川 宣明; 森井 幸生; 盛合 敦; 大友 昭敏; 菊地 賢司
Journal of the Physical Society of Japan, Vol.70, Supplement A, p.517 - 519, 2001/05
アルミニウム合金A6063材を用いて、プラグとリングを設計製作し冷し填めによる境界部に発生する熱応力の内部分散を中性子回折法により測定し、設計値と実測値の比較を行い製作法の評価を行った。その結果設計応力値に等しい応力分布が測定され、標準試料として使用できると判断した。設計により予測された周方向の発生応力は、=280MPaであり、測定値は約150MPaであった。しかし、無ひずみ格子面間隔測定の誤差、及び工作寸法精度の誤差によるものであり、周方向,半径方向の内部応力分布は理論的形状となっている。
盛合 敦; 小野寺 昭史*; 網田 富士嗣*; 大友 昭敏; 皆川 宣明
Journal of the Physical Society of Japan, Vol.70, Supplement A, p.531 - 533, 2001/05
極限条件下中性子散乱実験で使用される試料加圧装置(高圧セル)の加圧状態におけるシリンダー内部の応力分布を、中性子回折法によって非破壊的に調べた。高圧セルをはじめとする中性子散乱実験で用いられる試料環境を制御する補助機器の設計製作においては、その構造材料としてまず中性子をよく透過する材料を選択しなければならない。高圧セルでは、この条件に加えて、ギガパスカルオーダーの高圧力に耐える材料を選ぶ必要がある。一般的にこのような条件を満たす材料はほとんどないため、材料の選択のみによって高性能の装置を製作をすることは極めて難しく、応力解析がいっそう重要になる。応力解析は有限要素法などの数値シミュレーションが一般的であるが、本研究では近年材料内部の応力状態を非破壊で観察できる方法として注目されている上記の方法によって実測することを試みた。
笹島 文雄; 澤幡 浩之*; 鬼沢 孝治*; 市村 茂樹; 大友 昭敏; 伊藤 泰男*; 高柳 政二
JAERI-Tech 2000-073, 49 Pages, 2000/12
放射化分析支援システムは、放射化分析の経験が少ない利用者でも、簡便で、かつ正確に分析試料の多元素同時分析を行えるように分析作業を支援するためのものである。本検証試験では、放射化分析支援システムの機能、使い易さ、分析の正確さ等についての確認を行った。検証試験の方法としては、JRR-3M PN-3設備に整備した照射装置、測定装置、自動試料交換装置、解析装置及びKo法に基づく解析ソフト「KAYZERO/SOLCOI」を用いて実施し、ゲルマニウム検出器の校正、照射場のパラメータの測定、及び3種類の環境標準試料の分析を行った。本システムによる分析においては、多元素同時分析により合計28元素を定量し、保証値を有する16元素を15%以内の正確さで分析することができたので、システムの紹介とこれらの結果について報告する。
皆川 宣明; 盛合 敦; 大友 昭敏; Rifai*
日本材料学会第36回X線材料強度に関するシンポジウム講演論文集, p.272 - 275, 2000/09
近隣アジア地域を対象とした原子力安全ワークショップの中性子散乱分野において、残留応力測定を計画している。そのための標準試料としてアルミニウム材によるリングとプラグの冷し填めによる熱応力分布を持たせたものを製作した。製作するに当たっての設計温度の予備測定、プラグ及びリングの表面加工精度、寸法、冷し填め方法について解析するとともに、完成した試料の中性子回折法による応力測定、測定結果の評価を行っている。また、中性子回折測定はインドネシア原子力庁の原子炉に設置された装置を用い行われたことを報告している。
桜井 文雄; 大友 昭敏; 掛札 和弘; 海江田 圭右
KAERI/GP-128/98, p.205 - 221, 1998/00
JRR-3Mの中性子ビームは、その質及び強度が世界のトップレベルであることから、各種中性子散乱実験装置は100%活用されている。また、各装置に対する利用申込みはマシンタイムの約2倍に達している。このような状況から、研究炉部においては、今後も安定な冷中性子ビームの利用を達成するため、今年度冷中性子源減速材容器の交換を実施する。さらに、より高度な実験要求に応えるため新装置の開発を実施するとともに、より多くの研究者がJRR-3Mの中性子ビームを使用する実験ができるように、既設中性子導管のスーパーミラー導管への交換を計画している。以上のJRR-3M中性子ビーム利用に関する研究炉部の活動について報告する。
川野 真治*; 盛合 敦; 大友 昭敏; 福井 進*; 小野寺 昭史*; 網田 富士嗣*; 片野 進
Physica B; Condensed Matter, 241-243, p.145 - 147, 1998/00
高圧(1GPa)、強磁場(5T)、そして低温(1.5K)を同時に発生させる新しいシステムを中性子散乱実験のために開発した。ここではその設計の詳細と性能検査の結果を示す。
川野 真治*; 盛合 敦; 大友 昭敏; 小野寺 昭史*; 網田 富士嗣*; 福井 進*; 片野 進; 繁岡 透*
Physica B; Condensed Matter, 241-243, p.657 - 659, 1998/00
被引用回数:3 パーセンタイル:27.12(Physics, Condensed Matter)TbNiSiの磁場誘起の磁気相転移に対して、中性子回折実験を、1.7Kの温度で、圧力0.7GPaまでで行った。圧力が零の状態では、4つの中間状態が、単純な反強磁性と完全な強磁性の間で見つかった。0.7GPaの圧力のもとでは、反位相型の変調をともなった2つの磁場誘起相の存在が、4Tの磁場のもとで新たに見い出された。これらは3.3Tまでの磁場では観測されず、圧力零の磁気構造が保持される。
川野 眞治*; 盛合 敦; 大友 昭敏; 福井 進*; 小野寺 昭史*; 網田 富士嗣*; 片野 進
Physica B; Condensed Matter, 241-243, p.145 - 147, 1998/00
被引用回数:1 パーセンタイル:11.83(Physics, Condensed Matter)三つの極限条件である、高圧力、高磁場、低温を、同時に実験試料に負荷しながら中性子散乱実験ができる、多重極限条件発生装置を開発した。この装置は、2.5GPaまで実験試料を加圧できるように設計した非磁性材クランプ型の高圧セル、0Teslaから5Teslaの縦磁場を発生するスプリット型超伝導マグネット、実験試料温度を1.7Kから200Kの範囲で変えることができる温度可変内筒クライオ、そしてこれらを格納する液体Heクライオスタットから成る。また、超伝導マグネットの形状は、偏極中性子散乱実験ができるように上下非対称とした。本装置の概要と、これまでJRR-3Mと京大炉で行った特性試験の結果について報告する。
鳥居 義也; 堀口 洋二; 大友 昭敏; 鯉淵 薫; 落合 康明; 重本 雅光; 一色 正彦
UTNL-R-0333, 0, p.9.1 - 9.10, 1996/00
大口径でかつ高品位な電気特性を有する半導体シリコンの製造は、在来法では限界がある。これに対し、原子炉の中性子照射を利用し製造された半導体シリコンは均一度が優れることから、高い電気特性を有し、半導体製造分野において欠くことのできない存在である。これまで、原研研究炉では最大口径4インチの半導体シリコン製造のための照射を実施してきた。しかし、半導体開発の進展に伴いより大口径の照射が望まれた。このためJRR-3M均一照射装置を改造し、口径6インチ長さ60cmのシリコンを3%の均一度で照射できる装置とした。本発表では、改造の概要及び開発した新機構について報告し、特性測定の結果を解説する。
瀬口 忠男; 大友 昭敏; 有金 賢次
S+N (seeds and needs), 0, p.6 - 13, 1994/09
出光興産(株)中央研究所が開発した新規スーパーエンジニアリングプラスチックBEKは、ポリイミドに匹敵する優れた耐熱性と、プラスチックの中で最高の耐放射線性を有する熱可塑性樹脂である。この優れた耐放射線性から、原子炉内で放射線照射する試験試料を入れるための照射用容器(キャプセル)として応用を試みた結果、長時間の使用に耐え、かつ放射化の極めて低いキャプセルの開発に成功した。このキャプセルの性能は、従来品を大幅に上回るものである。
有金 賢次; 大友 昭敏; 笹島 文雄; 高橋 秀武; 瀬口 忠男; 村上 滋*
JAERI-Tech 94-004, 33 Pages, 1994/07
芳香族系ポリエーテル樹脂(BEK)の原子炉照射による機械的性質の変化等を明らかにし、JRR-3M気送管で最大150時間の照射が可能な試料照射用キャプセルを開発した。JRR-3M気送管における試料の照射は、これまでポリエチレンキャプセルの使用で最大20分に制限されてきたが、BEK製キャプセルの開発により長時間の照射が可能になった。また、BEKは、ポリエチレンと同様に誘導放射能が低いことから、照射後の試料の取扱いも簡便である。本報告が、BEKの原子炉照射による特性の変化と、キャプセル開発の研究をまとめたものである。
村上 滋*; 有金 賢次; 大友 昭敏; 高橋 秀武; 瀬口 忠男
39th Int. SAMPE Symp. and Exhibition,Vol. 39 (Book 2), 0, p.2231 - 2243, 1994/00
出光興産(株)が開発中の新規耐熱性・熱可塑性樹脂BEKは、その構造から耐放射線性に優れた特長を有している。フィルム形状での耐電子線性は、減圧下において他の高性能エンジニアリングプラスチックと比較すると、BEKカプトンユーピレックス-RPEEKの順であることが判明した。さらに電子線照射時に発生するガス発生量は、極めて低レベルであることが明らかになった。これらの検討を基に、原子炉内照射に使用する気送管カプセルとして、100時間程度の寿命を有する実用化研究を行っている。なお、これまで使用している樹脂性容器のうち、耐放射線性に優れているとされているポリイミド製のカプセルは30時間程度の照射が限度であることが照射後の衝撃試験の結果明らかとなり、BEK製カプセルはポリイミド製カプセルの3倍以上の性能を有している。
大友 昭敏; 笹島 文雄; 石田 卓也*; 前島 猛*; 関根 勝則*; 重本 雅光; 高橋 秀武
JAERI-M 93-154, 46 Pages, 1993/08
JRR-3改造炉(以下、JRR-3M)は、平成2年10月に改造工事を終了し、平成3年度の第3サイクル終了時に平衡炉心に到達した。JRR-3Mの垂直照射孔のうち重水反射体領域に照射孔のある水力照射設備(HR-1,HR-2)、気送照射設備(PN-1,PN-2)及び放射化分析用照射設備(PN-3)において、炉心がほぼ平衡に達した平成3年6月から8月にかけて、原子炉出力20MWで照射位置での熱中性子束、高速中性子束及びカドミ比の測定を実施した。本報告書は、これらの測定結果について述べたものである。併せて、最近の炉心で得られた結果についても記述した。
有金 賢次; 村上 滋*; 大友 昭敏; 瀬口 忠男; 高橋 秀武
Proc. of 4th Asian Symp. on Research Reactors, 10 Pages, 1993/00
研究炉において、ポリエチレンキャプセルは誘導放射能が少ないため放射化分析に広く用いられているが、耐熱、耐放射線性が低いため、最大照射時間は20分に限定され、それ以上の照射には主にアルミニウムキャプセルが用いられている。しかし、アルミニウムは照射後の放射能が高く、試料の取扱いのためには1~2日の冷却時間が必要となる。このため、誘導放射能が少なく、長時間の照射が可能なキャプセルの開発が望まれてきた。この要望に応えるため、ポリエチレンナフタレート(PEN)を用い、JRR-4水力照射装置で最大6時間照射可能なキャプセルを開発し実用に供した。また、JRR-3M気送管で最大100時間の照射が可能なキャプセルの開発を、ポリエーテル樹脂(BEK)を用いて行っている。発表では、原子炉照射下におけるPENとBEKの特性、およびキャプセルの開発について述べる。
鈴木 正年; 高橋 秀武; 金田 義郎; 市原 正弘; 熊井 敏夫; 大友 昭敏; 篠津 和夫; 坂本 正誠; 宮本 和千代*
JAERI-M 85-003, 14 Pages, 1985/02
改造3号炉に設置を計画している中性子導管に使用する、ガラス板にニッケルを蒸着した鏡面のガンマ線照射効果を、目視観察、平滑度測定、X線回折で調べた。空気中の照射では10rad照射で表面に座点があらわれ、10radではX線回折像にニッケル以外の回折像が見られる。一方真空、ヘリウム雰囲気中では10rad照射でも大きな影響はみられない。