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岩井 保則; 久保 仁志*; 大嶋 優輔*; 野口 宏史*; 枝尾 祐希; 谷内 淳一*
Fusion Science and Technology, 68(3), p.596 - 600, 2015/10
被引用回数:2 パーセンタイル:17.57(Nuclear Science & Technology)トリチウム酸化反応器に適用可能な疎水性白金ハニカム触媒を開発した。ハニカム形状の触媒は圧力損失を減少させることができる。試作した疎水性触媒はメタルハニカム担体と炭化ケイ素ハニカム担体の二種類である。白金微粒子を数ナノメートルに微細化することで微量トリチウムの触媒酸化活性を大幅に向上させることができた。水素濃度は総括反応速度にほとんど影響を与えない。白金表面上への水蒸気と水素の競合吸着の影響から反応速度定数は底値を持つ。底値を示す水素濃度は、乾燥ガス下では100ppmであった。これらのハニカム触媒の活性はペレット状の疎水性触媒と同等であり、疎水性ハニカム触媒のトリチウム酸化反応器への適用可能性を示すことができた。
岩井 保則; 久保 仁志*; 佐藤 克美; 大嶋 優輔*; 野口 宏史*; 谷内 淳一*
Proceedings of 7th Tokyo Conference on Advanced Catalytic Science and Technology (TOCAT-7) (USB Flash Drive), 2 Pages, 2014/06
原子力施設で発生する水素やその同位体の燃焼処理を目的とした疎水性白金触媒を開発した。TKK-KNOITSという商品名を与えられた新型の疎水性水素燃焼触媒は水素燃焼において空気中の水蒸気や水ミスト、また燃焼反応により生成する水蒸気の影響を受けにくい。よって室温近傍の低温においても高い活性を維持し、水素を燃焼させることが可能である。TKK-KNOITS触媒は他の疎水性触媒と比較して極低濃度から高濃度までの幅広い水素濃度に適用可能であることを明らかとした。従来の高分子を担体とする疎水性白金触媒は高分子に特有の耐熱性の低さから水素燃焼用途に不向きであったが、TKK-KNOITS触媒は無機物質を担体としており、873Kまでの高い耐熱性を有していることを確認した。
相澤 康介; 大嶋 淳*; 上出 英樹; 笠原 直人
Journal of Nuclear Science and Technology, 49(1), p.47 - 60, 2012/01
被引用回数:2 パーセンタイル:17.8(Nuclear Science & Technology)高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCT)で設計を進めているナトリウム冷却大型炉(JSFR)では、すべての燃料集合体を対象に破損燃料位置検出器(FFDL)を開発している。大型炉では、炉容器コンパクト化による経済性向上を図るため、単回転プラグを採用した燃料交換機に適合するスリット付き炉心上部機構(UIS)が採用されている。スリット下の燃料集合体に対しては、スリット内を燃料交換機が移動するため、FFDLサンプリング管を燃料集合体出口近傍に設置することができない。そのため、サンプリング管をUIS内の適切な位置に配置することにより、破損燃料を数体以内に絞り込むことが可能なサンプリング手法を開発する必要がある。本検討では、UISのスリット周辺構造を1/5縮尺で模擬した水流動試験及び濃度評価解析を実施して、サンプリング手法の開発と評価を行った。炉心上部機構を模擬した水流動試験及び濃度評価解析を実施し、UISの第2BP及びFHMプラグにサンプリング管を設けることで、スリット部の集合体での燃料破損に対するサンプリング濃度の目標値を達成できる結果を得た。また、濃度評価解析により、濃度分布を予測できることを明らかにした。
相澤 康介; 大嶋 淳*; 上出 英樹; 笠原 直人
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR 2009) (CD-ROM), 11 Pages, 2012/00
本検討では、スリット付き炉心上部機構を有するナトリウム冷却大型炉に適合する破損燃料位置検出器を開発するため、炉心上部機構を模擬した水流動試験及び濃度評価解析を実施し、スリット部に位置する燃料集合体に対するサンプリング手法の成立性を評価した。
岩井 保則; 佐藤 克美; 谷内 淳一*; 野口 宏史*; 久保 仁志*; 原田 伸夫*; 大嶋 優輔*; 山西 敏彦
Journal of Nuclear Science and Technology, 48(8), p.1184 - 1192, 2011/08
被引用回数:34 パーセンタイル:91.42(Nuclear Science & Technology)微量トリチウムを室温・飽和水蒸気雰囲気下においても効率的に酸化するための無機ベース疎水性白金触媒H1Pを開発した。流通式反応器を用いてトリチウムガスを使用して測定したH1Pの室温における総括反応速度係数は汎用アルミナ白金触媒と比較して高い値を示した。また飽和水蒸気雰囲気下で使用した場合のH1Pの総括反応速度係は、H1Pの優れた疎水性能により乾燥条件下と比較して微小な低下に留まった。反応の律速段階は室温近傍温度では表面反応律速であるが、40C以上ではH1Pの微小細孔の影響で細孔拡散抵抗の寄与が見られた。室温における総括反応速度係数の空間速度依存性及び水素濃度依存性もあわせて定量的に評価した。
上出 英樹; 相澤 康介; 大嶋 淳*; 中山 王克*; 笠原 直人
Journal of Nuclear Science and Technology, 47(9), p.810 - 819, 2010/09
被引用回数:3 パーセンタイル:24.08(Nuclear Science & Technology)原子力機構では改良ループ型ナトリウム冷却高速炉の開発を進めている。炉容器径の削減を目的として燃料交換システムの簡素化を行った結果、炉上部機構(UIS)は燃料交換機のアームを通すために半径方向の切込みを有する構造とした。このUIS切込みは炉心出口から上方に向かう速い流れを許すことになり、炉容器内自由液面でのガス巻込みや破損燃料位置検出器における遅発中性子先行核のサンプリングに影響を及ぼす。そこで、1/10縮尺炉上部プレナムモデルを用いた水試験により、可視化と流速測定を行った。粒子画像流速測定法を用いて流速場を測定した結果、切込み部の流速はUISの水平多孔板の高さで加速され、炉上部プレナムの高い位置まで速い流速を維持することがわかった。複雑な形状を持つUISに対して適切な流動解析手法の知見を得るため、商用CFDコードを用いた実験解析を実施した結果、解析された流速場は実験結果によく一致した。
堺 公明; 小竹 庄司; 青砥 紀身; 伊藤 隆哉*; 神島 吉郎*; 大嶋 淳*
Proceedings of 2010 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '10) (CD-ROM), p.521 - 530, 2010/06
原子力機構は、2050年よりも前の商業炉の導入を目指して、高速増殖炉実用化研究開発(FaCT)プロジェクトを進めている。そのため、2025年頃の実証炉の運転開始を目指し、実証炉に関する設計研究を実施している。これまで、150万kWe規模の実用炉に向けた実証炉として、75万kWe及び50万kWeのプラント概念を設計検討を進め、主要な原子炉構造や機器に関する比較評価するとともに、関連する研究開発を実施している。本報告は、それらの実施状況についてまとめたものである。
堺 公明; 小竹 庄司; 青砥 紀身; 伊藤 隆哉*; 神島 吉郎*; 大嶋 淳*
Proceedings of 18th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-18) (CD-ROM), 8 Pages, 2010/05
原子力機構は、2050年よりも前の商業炉の導入を目指して、高速増殖炉実用化研究開発(FaCTプロジェクト)を進めている。そのため、2025年頃の実証炉の運転開始を目指し、FaCTプロジェクトにおいて、実証炉に関する設計研究を進めている。これまで、150万kWe規模の実用炉に向けた実証炉として、75万kWe及び50万kWeのプラント概念を設計検討を進め、主要な原子炉構造や機器に関する比較評価を進めている。本報告は、それらの実施状況についてまとめたものである。
上出 英樹; 相澤 康介; 大嶋 淳*; 中山 王克*; 笠原 直人
Proceedings of 6th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-6) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2008/11
原子力機構では改良ループ型ナトリウム冷却高速炉の開発を進めている。炉容器径の削減を目的として燃料交換システムの簡素化を行った結果、炉上部機構(UIS)は燃料交換機のアームを通すために半径方向の切込みを有する構造とした。このUIS切込みは炉心出口から上方に向かう速い流れを許すことになり、炉容器内自由液面でのガス巻込みや破損燃料位置検出器における遅発中性子先行核のサンプリングに影響を及ぼす。そこで、1/10縮尺炉上部プレナムモデルを用いた水試験により、可視化と流速測定を行った。UISは制御棒上部案内管(CRGT)と6枚の水平多孔板からなっている。この複雑な形状に対応するため、可視化には、屈折率調整の手法を用いた。UISの1/4セクター部にあるCRGTを水と屈折率がほぼ等しいフッ素系樹脂を用いてモデル化した。粒子画像流速測定法を用いて流速場を測定した結果、切込み部の流速はUISの水平多孔板の高さで加速され、炉上部プレナムの高い位置まで速い流速を維持することがわかった。複雑な形状を持つUISに対して適切な流動解析手法の知見を得るため、CFDコードを用いた実験解析を実施した結果、解析された流速場は実験結果によく一致した。
若井 栄一; 江澤 正思*; 武中 剛志*; 今村 淳子*; 田辺 哲朗*; 大嶋 隆一郎*
Journal of Nuclear Materials, 367-370(1), p.478 - 482, 2007/08
被引用回数:7 パーセンタイル:47.34(Materials Science, Multidisciplinary)ガス原子が生成する照射環境下で使用される合金に関して、合金中の溶質原子が組織発達に及ぼす役割等を検討した。本研究ではモデル合金であるNi合金などを用いて、ヘリウムと重水素がスエリング及びブリスター形成に及ぼす溶質原子の体積因子の効果について調べた。ヘリウムは25keVのエネルギーで810ions/mまで、重水素は20keVのエネルギーで410ions/mまで、室温及び500Cにて試料に注入した。本研究に用いた溶質原子の体積因子の大きさは-5.8%から+63.6%までである。これらのガス原子を注入した後、SEM, STEM, TEMによって、表面形態や内部組織を観察した。照射によって形成したキャビティの数密度は溶質原子の体積因子の増加に伴って増加することがわかった。約410ions/mまでHeイオンを注入した試料ではブリスターの形成が観察されたのに対して、重水素ではこの注入量の範囲においても、ブリスターの形成が観察されなかった。また、溶質原子の体積サイズの大きさに伴って、ブリスターの面積密度が増加するのに対して、ブリスターの大きさは逆に小さくなることがわかった。一方、ブリスター形成の機構に関しては、組織の解析の結果から、500C照射ではブリスター形成の原動力はキャビティ内のガス圧によるものであり、室温照射では照射によって内部に生じた応力及びキャビティ内のガス圧の両方がその形成に関与していることが判明した。
大嶋 淳; 芦田 貴志; 礒崎 和則; 住野 公造; 山口 明; 坂場 秀男; 小澤 健二; 冨田 直樹
JNC TN9410 2004-011, 279 Pages, 2004/04
高速実験炉「常陽」の照射能力の高度化を目的としたMK-III計画では、炉心の高速中性子束を高めることで熱出力がMK-IIの100MWtから140MWtに増大した。冷却系の改造は、除熱能力の向上を目的として大型ナトリウム機器を交換するものであり、1次冷却系では、主中間熱交換器(IHX)及びIHX接続配管の交換を行った。本改造は、既設プラントの冷却系バウンダリを維持した状態で放射性ナトリウムが付着した大型機器を交換する我が国初めての工事であり、さらに限られた作業エリア、高放射線環境下での作業等、多くの制約条件があった。このため、従来の「常陽」における運転・保守に関する経験、知見、ナトリウム取扱技術に関する研究開発成果等を参考にしつつ、工事準備段階で綿密な検討を行い、改造工事を実施した。MK-III冷却系改造のうち、1次冷却系機械設備(主中間熱交換器)の改造工事で得られた成果は以下のとおりである。(1)モックアップ試験による基本工法の確認、最適な作業と作業条件の選定、トレーニングによる作業習熟等を図り、的確な工事方法と作業時間短縮により、作業員の被ばく線量を低減することができた。(2)ナトリウムバウンダリを開放する作業(配管切断、ナトリウム除去・洗浄、配管溶接)時のシールバッグによる雰囲気隔離方法の有効性を実証した。(3)冷却材バウンダリ開放時間を低減する適切な切断順序の策定、各切断部位に応じた適切な切断工法(バイト切断+押切り等)の選定により、内外管を含む計44箇所の配管切断時における異物混入を防止できた。(4)配管切断開口部に取付けた線用の仮閉止治具(閉止キャップ、固定治具、ヘキサプラグ)により、工事期間中、冷却材バウンダリを確実に維持することができた。(5)配管切断部に残留したナトリウムの掻きだし及び内面付着ナトリウムの拭き取り方法の有効性を実証すると共に、効率的な作業方法を見出した。(6)配管溶接時の差圧管理(バックシールガスとシールバッグ内圧)と配管表面温度の監視によるシールバッグ内溶接作業の施工方法を確立した。 1次冷却系機械設備(主中間熱交換器)の改造工事は。2000年10月30日に開始し、大きなトラブルもなしにほぼ計画通り2001年9月21日に完了した。これらの成果は、今後同様な工事を実施する場合に十分反映できるものと考えられる。
若井 栄一; 江沢 正志*; 今村 淳子*; 武中 剛志*; 田辺 哲朗*; 大嶋 隆一郎*
Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part.1), p.367 - 373, 2002/12
被引用回数:29 パーセンタイル:84.88(Materials Science, Multidisciplinary)Ni合金の照射による微細組織変化に及ぼす溶質原子の効果を500Cで25keVのヘリウムイオン照射により調べた。用いた試料はNi及び溶質原子のサイズ因子が異なる数種類のNi合金(Ni-Si,Ni-Co,Ni-Cu,Mi-Mn,Ni-Pd,Ni-Nb)である。110ions/mまで照射すると約1.510mの高密度の転位ループが形成されたが、アンダーサイズ因子を持つNi-Si合金のみ、その密度がやや高くなった。また、410ions/mまで照射した試料では、キャビティが成長し、溶質原子のサイズ因子に依存してスエリングが0.2%から4.5%まで変化した。キャビティの数密度は溶質原子のサイズ因子の絶対値の大きさにしたがって増加する傾向にあり、スエリング値は増加した。これらの結果と反応速度論による点欠陥濃度の計算結果からヘリウム及び原子空孔の移動度し、溶質原子とヘリウム及び原子空孔との相互作用によって影響を受けることを推測した。
礒崎 和則; 市毛 聡; 大嶋 淳; 川原 啓孝; 芦田 貴志; 齊藤 隆一; 住野 公造
JNC TN9410 2002-007, 142 Pages, 2002/07
高速実験炉「常陽」では、照射能力の高度化に向けたプロジェクト(MK-III)を進めている。MK-III計画では、炉心の高速中性子束を高めることで熱出力がMK-II炉心の100MWtから140MWtに増大する。冷却系除熱能力を高めるためのMK-III冷却系改造工事実施内容は、主中間熱交換器(IHX)の交換、主冷却器(DHX) の交換、IHX及びDHX接続配管の交換、1次及び2次主循環ポンプモーターの交換である。既存プラントにおける限られたスペースでの大型ナトリウム機器の交換、原子炉に燃料を装荷並びにナトリウムを充填した状態での工事、 1次冷却系では高放射線線量率環境での放射化されたナトリウム取扱作業等、世界でもほとんど経験のないものであった。このため、従来の「常陽」における運転・保守に関する知見、関連するナトリウム取扱技術に関する研究開発成果、先行して実施されたナトリウムを用いた研究開発施設における経験等を参考にしつつ、工事体制、実施方法、安全管理事項を定め工事に着手した。MK-III冷却系改造工事にてその有効性を確認した手法を下記に示す。1)要素モデル及びフルモックアップによる最適作業要領の選定及び作業員に対する訓練による作業時間の短縮化と高線量率域での作業の低減、仮設遮へい体の使用による作業場所の雰囲気線量率の低減による被ばく線量の低減、また、シールバック使用による汚染拡大防止。2)ナトリウムバウンダリを開放する作業におけるシールバックの使用とシールバック内の酸素濃度管理、系統内カバーガス中の窒素濃度管理、極低圧でのカバーガス圧力制御による系統への酸素混入量の抑制。3)系統内への切粉混入防止のためのバイトによる切削及びシールバック内でのローラーカッターによる押切り、系統内への治工具落下防止策による異物混入の防止。4)機械的Na掻き出しとアルコール水によるNaの除去によるNa残留量の低減化。5)構造解析による配管切断時のコールドスプリングの解放評価、仮設サポートによる配管切断後の既設配管移動防止、材料試験による数十年使用した旧配管と新配管溶接部の構造健全性の確認によ工事時の健全性確保。6)配管溶接時におけるバックシールガスに用いる系統内カバーガスの低圧化、残留Naの除去とNa残存部の温度関しによる作業安全性の向上。これらの手法により、冷却系改造工事は平成12年10月30日に開
住野 公造; 大嶋 淳; 飯塚 透; 小川 徹; 高津戸 裕司; 小澤 健二
JNC TN9410 2001-008, 47 Pages, 2001/03
「常陽」窒素ガス供給系の窒素ガス気化器(蒸気式)は、プラントへ窒素ガスを常時供給するというその性格から供用開始後メンテナンスされることなく連続して運転されてきた。しかしながら、近年加温用の水・蒸気を内包する外槽(水槽)の腐食が進行しこれ以上の使用が不可能となったため、窒素ガス気化器の更新を行う必要が生じた。更新においては、既設の蒸気式窒素ガス気化器を外槽の腐食対策を施した同等の構造・性能を有するものに交換するとともに、蒸気式窒素ガス気化器のメンテナンス(停止)時にプラントへ窒素ガスを供給するための空温式窒素ガス気化器を新たに設置した。さらに従来からの懸案事項であった外槽内の水温及び供給窒素ガス温度の監視を中央制御室からできるようにした。更新工事終了後、これらの改良点の機能確認、運転参考データ採取を目的に性能試験を行い、更新した窒素ガス気化器が所期の性能を有していることを確認した。性能試験により得られた主な成果を以下に示す。(1)蒸気式窒素ガス気化器が更新前の気化器と同等以上の性能を有していることを確認した。(2)空温式窒素ガス気化器の運転により、1次系配管・機器を内包する原子炉格納容器内床下エリアを窒素雰囲気(酸素濃度4%以下)に維持できることを実証した。(3)通常運転及び負荷運転(原子炉格納容器内床下エリアの窒素置換)時の外槽内の水温と供給窒素ガス温度の関係が明らかとなった。
相澤 康介; 大嶋 淳*; 笠原 直人
no journal, ,
本検討では、スリット付き炉上部機構を有するナトリウム冷却大型炉に適合する破損燃料位置検出器を開発するため、炉心上部機構を模擬した水流動試験及び濃度評価解析を実施し、スリット部に位置する燃料集合体に対するサンプリング手法の成立性を評価した。
堺 公明; 小竹 庄司; 青砥 紀身; 伊藤 隆哉*; 神島 吉郎*; 大嶋 淳*
no journal, ,
2025年頃までの実証炉の実現に向けて、ループ型ナトリウム冷却高速炉(JSFR: Japan Sodium-cooled Fast Reactor)を主概念とする設計検討を進めている。2007年度より、電気出力75万kWe及び50万kWeのプラント概念の設計研究を実施しており、それらの状況について報告する。
相澤 康介; 大嶋 淳*; 上出 英樹; 笠原 直人
no journal, ,
スリット付き炉上部機構を有するナトリウム冷却大型炉に適合する破損燃料位置検出器を開発するため、炉心上部機構を模擬した水流動試験及び濃度評価解析を実施し、スリット部に位置する燃料集合体に対するサンプリング手法の成立性を評価した。
岩井 保則; 佐藤 克美; 山西 敏彦; 谷内 淳一*; 野口 宏史*; 久保 仁志*; 原田 伸夫*; 大嶋 優輔*
no journal, ,
異常事象を想定した場合において室温においてトリチウムを十分酸化できる性能を有する触媒の実現が核融合安全性の向上に大きく寄与すると考える。原子力機構は田中貴金属工業と共同で無機ベースのトリチウム室温酸化用疎水性白金触媒H1Pを新たに開発した。開発したH1P触媒は既存アルミナ白金ペレットと比較して室温にて顕著に高い反応性能を有することがわかった。293Kにおける総括反応速度係数は空間速度に比例した。温度依存性については特に293-313Kの温度領域において、顕著な温度依存性を示した。水素添加により評価した総括反応速度係数の濃度依存性は293Kにおいて乾燥条件において水素濃度の0.33乗、水蒸気添加条件において0.44乗に比例した。
岩井 保則; 佐藤 克美; 久保 仁志*; 大嶋 優輔*; 野口 宏史*; 谷内 淳一*
no journal, ,
核融合炉のトリチウム燃料安全取扱技術の信頼性を高めるためには、事故時に電源喪失等で触媒を加熱維持することができなくなっても「室温」でトリチウムを確実に酸化(除去)するための触媒の実現が望まれる。トリチウム取扱施設の雰囲気トリチウム除去系のトリチウム酸化反応塔に充填する貴金属触媒には酸化アルミナ白金ペレットに代表される親水性白金触媒が従来使用されており、水蒸気吸着による失活により室温下での性能確保は望めない。原子力機構は田中貴金属工業と共同で室温にてトリチウムを酸化できる性能を有する多様な疎水性白金触媒の開発を進めている。今回作製したハニカム型疎水性白金触媒は疎水性能を効果的に発揮し、幅広い水蒸気濃度において水蒸気濃度に依存しないトリチウム酸化性能を発揮した。室温近傍では表面反応が支配的であり、酸化性能に顕著なトリチウム(水素)濃度依存性が見られた。室温における同じ空間速度にて比較した微量トリチウムの酸化性能は先に開発したペレット型疎水性白金触媒を現時点では下回っており、反応活性の向上が今後の研究課題である。
久保 仁志*; 大嶋 優輔*; 野口 宏史*; 谷内 淳一*; 佐藤 克美; 岩井 保則
no journal, ,
核融合ではトリチウムを燃料として用いるが、放射性物質であるため、いかなる場合においても建屋外へ漏洩させない対策が必要である。また、原子力発電施設においても電源喪失時に水素爆発を起こさせない対策が今後さらに重要視されると考えられる。これら施設では電源喪失などのアクシデント時においてもトリチウムや水素を室温で確実に燃焼する方法が求められ、その方法としては触媒水素酸化法が有力である。通常用いられる親水性触媒は室温下で水蒸気の影響により失活する。この失活を防ぐために高い疎水性を有する触媒が求められるが、従来の疎水性高分子を母材とする触媒は可燃性であり、火災を想定すべき施設には適用が困難であった。本報告では幅広いアクシデント想定を鑑み、無機物をベースに高い耐熱性と室温水素燃焼活性を兼ね備えた新しい疎水性触媒の作成方法につき比較検討を行った結果を報告する。
岩井 保則; 佐藤 克美; 久保 仁志*; 大嶋 優輔*; 野口 宏史*; 谷内 淳一*
no journal, ,
異常事象を想定した場合において、電源等を喪失しても室温にてトリチウムを十分酸化できる活性を有する触媒の実現は核融合安全性の向上に大きく寄与すると考える。原子力機構は田中貴金属工業と共同で室温近傍温度での効果的な極低濃度トリチウムの酸化性能を持つ触媒TKK-KNOITSを開発した。TKK-KNOITS触媒の室温近傍温度における総括反応速度係数は2010年に報告した疎水性白金触媒TKK-H1Pと比較しても顕著に向上していることを示した。この結果はTKK-KNOITS触媒を用いることにより、疎水性触媒を充填する室温トリチウム酸化反応器の規模をTKK-H1P使用時の数分の1に大幅に低減できる可能性を示している。