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浅井 志保*; 大畑 昌輝*; 半澤 有希子; 堀田 拓摩; 蓬田 匠; 北辻 章浩
Analytical Chemistry, 92(4), p.3276 - 3284, 2020/02
被引用回数:4 パーセンタイル:29.44(Chemistry, Analytical)福島第一原子力発電所の汚染水処理に使用されたCs吸着材を安全に処分するために、長寿命核種であるCsの放射能を把握する必要がある。Csは、誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)で測定するが、通常、液体試料のみに対応しているため、廃Cs吸着材の場合、Csの溶離操作が不可欠となる。しかし、Csから放出される強い放射線が取り扱いを困難にする。そこで本研究では、固体試料の直接測定が可能なレーザーアブレーションICP-MSを用いてCs/Csを測定し、Csの線測定結果と合わせて、Cs吸着材中のCsを簡便かつ精確に定量する方法を開発した。方法の妥当性を確認するため、放射性セシウムを含む汚染水に市販のCs吸着材を浸漬させて模擬試料を調製し測定したところ、水試料の分析値と一致した。
浅井 志保; 大畑 昌輝*; 蓬田 匠; 佐伯 盛久*; 大場 弘則*; 半澤 有希子; 堀田 拓摩; 北辻 章浩
Analytical and Bioanalytical Chemistry, 411(5), p.973 - 983, 2019/02
被引用回数:10 パーセンタイル:60.77(Biochemical Research Methods)使用済燃料中には複数のPd同位体が存在している。そのうちPdは放射性であるため、使用済燃料中のPdを廃棄物処分もしくは資源として利用する場合、Pdの定量分析が不可欠となる。本研究では、Pdの分析を迅速化することを目的として、レーザーアブレーションICP-MS(LA-ICP-MS)による定量を試みた。LA-ICP-MSでは、沈殿分離したPdを固体のまま直接測定でき、従来の溶液測定において不可欠であった溶液化処理や希釈操作が不要となる。ここでは、使用済燃料中には存在せず天然にのみ存在するPdを内標準として、Pdの添加量とPd/Pd実測値からPdを定量した。Pd沈殿は、遠心分離によってろ紙上に回収することで、均質で平滑なPd薄層を形成するため、アブレーションに適した形状となる。このため安定したPd/Pdが得られ、従来の溶液測定におけるPd定量結果と一致した。
浅井 志保; 大畑 昌輝*; 蓬田 匠; 佐伯 盛久*; 大場 弘則*; 半澤 有希子; 堀田 拓摩; 北辻 章浩
no journal, ,
Contents of Pd in a spent nuclear fuel sample was determined with laser ablation inductively coupled plasma mass spectrometry (LA-ICP-MS). With its long half-life of 6.510 years, the accurate determination of the amount of Pd in spent nuclear fuel is essential for evaluating long-term radiation effects to the environment after the disposal. Pd in spent nuclear fuel solution was separated by precipitation triggered by photoreduction of Pd(II) with pulsed laser irradiation. The laser operation conditions of LA were optimized using a non-radioactive Pd precipitate prepared following the same procedure with a simulated spent nuclear fuel solution including a Pd -enriched stable isotope standard. The results obtained through direct measurement with LA-ICP-MS agreed well with those obtained in conventional solution nebulization mode which requires dissolution of the precipitate.
浅井 志保; 大畑 昌輝*; 蓬田 匠; 佐伯 盛久*; 大場 弘則*; 半澤 有希子; 堀田 拓摩; 北辻 章浩
no journal, ,
放射性廃棄物を安全かつ合理的に処分するためには、放射性廃棄物に含まれる核種の存在量評価が不可欠である。Pdは、存在量評価対象核種の1つであるが、分離・分析法が確立されておらず、これまで実測報告例がなかった。我々の研究チームは、レーザー誘起光還元法により、使用済燃料溶解液からPdを非接触で沈殿分離し、PdをICP-MSで定量することに成功した。しかし、Pd沈殿を王水で溶解後、塩酸で希釈する必要があり、溶解・希釈過程における不純物の混入や塩酸による装置内部の腐食が課題となっていた。本研究では、固体試料の直接測定が可能なレーザーアブレーション(LA)-ICP-MSを適用し、Pd沈殿中Pdの直接測定を試みた。本方法により得られたPd沈殿の粒径は0.5m未満であり、アブレーションのスポット径50mに比べて十分に小さいため、均質に気化・蒸発が起こり、安定した計数率が得られた。したがって、直接測定の場合でも溶液測定と同等の精度での定量が実現した。
浅井 志保*; 大畑 昌輝*; 半澤 有希子; 蓬田 匠; 堀田 拓摩; 北辻 章浩
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所では、汚染水処理で使用された廃Cs吸着材が多量に発生している。この廃Cs吸着材中には、CsだけでなくCsも存在している。Csの半減期は230万年であり、長期間放射線を放出し続けるため、処分の際にはCsと同様に存在量を評価する必要がある。Csは、非破壊測定できないことから、従来法ではCsを溶離させた後に測定する必要があるが、線量が高く取扱いが困難である。そこで本研究では、固体試料の直接測定が可能なLA-ICP-MSを用い、Csの溶離操作無しでCsを簡便に定量する方法を提案する。FP由来のCsを含む溶液試料に市販のCs吸着材を浸漬し、Cs/Csを測定した。安定したシグナルが得られる測定条件下で、Cs/Cs比として(5.40.6)10を得た。この値は、同じ試料を化学分離して得た溶液試料の測定結果とよく一致した。また、Csの線測定結果(3.00.2MBq/g-Cs Resin)に乗ずることで、Cs存在量を162Bq/g-Cs Resinと算出した。
浅井 志保*; 大畑 昌輝*; 半澤 有希子; 堀田 拓摩; 蓬田 匠; 北辻 章浩
no journal, ,
福島第一原子力発電所では、汚染水処理に使用された廃Cs吸着材が多量に保管されている。廃Cs吸着材を処分するには、主要な放射線源であるCsだけでなく長寿命核種Csの放射能評価も必要となる。Csの定量にはICP-MSが用いられるが、通常、液体試料のみに対応しているため、廃Cs吸着材の場合、Csの溶離操作が不可欠となる。ところが、廃Cs吸着材は放射線量が高く、取り扱いが困難であることに加え、Csが廃Cs吸着材から溶離しにくく、溶液試料の調製は容易ではない。そこで、廃Cs吸着材中CsのCs/Csを、固体試料の質量分析が可能なレーザーアブレーション(LA)ICP-MSを用いて溶出操作なしで測定し、Csの線測定結果を乗じてCsを定量する方法を開発した。本方法の妥当性は、核分裂生成物由来のCsを含む汚染水試料を用いて、Cs放射能が既知の廃Cs吸着材模擬試料を調製し、LA-ICP-MSで実際にCsを定量することにより評価した。LA-ICP-MS測定で得られたCs/Csは0.410.02(原子数比)であり、Csの線測定結果を乗じてCs放射能を算出した。この値が、あらかじめ値付けした廃Cs吸着材模擬試料のCs放射能に等しくなったことから、本方法の妥当性を確認できた。