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西村 正弘; 上出 英樹; 大竹 志朗*; 杉山 憲一郎*
Journal of Nuclear Science and Technology, 48(12), p.1420 - 1427, 2011/12
被引用回数:5 パーセンタイル:38.65(Nuclear Science & Technology)この研究の目的は、燃焼の継続性に重要な役割を果たす液体金属ナトリウムの酸化挙動を正確に理解することである。樹氷状酸化物の役割の理解は、ナトリウム燃焼のコントロール、たとえば、消火などに非常に有用である。それゆえ、この研究は高速炉の安全性向上に寄与するものである。
西村 正弘; 上出 英樹; 杉山 憲一郎*; 大竹 志朗*
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-8) (CD-ROM), 11 Pages, 2010/10
この研究は、FRのナトリウム燃焼に対する安全のためにナトリウムの酸化反応挙動を詳細に理解することを目的としている。これまでの研究で、樹氷状の酸化物が、反応界面へのナトリウム供給というように燃焼反応に重要な役割を果たすことがわかっている。本報では、燃焼中の樹氷状酸化物の成長挙動観察結果に基づいて樹氷状酸化物を介した液体ナトリウムの供給機構モデルを提案した。このモデルでは、化学種に着目している。ナトリウム過酸化物の形成は、樹氷状酸化物の中にナトリウムの供給ルートを与える。一方、ナトリウム一酸化物の形成は、ナトリウムの供給をブロックする。化学種は、温度や酸素濃度といった反応場におけるギブスの自由エネルギーによって熱力学的に決定される。このモデルは、観察結果から得られた酸化反応挙動を説明することができる。
西村 正弘; 上出 英樹; 杉山 憲一郎*; 大竹 志朗*
Proceedings of 7th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-7) (CD-ROM), 12 Pages, 2008/10
高速増殖炉の冷却材に使用されている液体ナトリウムは冷却材として優れた熱的特性を有する反面、酸素や水との反応が活性である。事故時に想定されるこれらの反応に対して必要な安全対策がプラントでは施されているが、もんじゅのナトリウム漏えい事故などを背景に、特定の事故パターンによらずに反応現象の理解を深め、機構論的に解析することが社会的受容性の観点から求められている。また、反応現象の理解を深めることは、安全対策という観点以外に、事故,トラブルが起こってしまった場合に残存する未反応ナトリウムの取り扱いにおける判断根拠という観点からも、重要な研究テーマである。従来、液滴燃焼の酸化現象において柱状酸化物が生成した後に着火に至ることが観察されているが、十分な現象の理解はされていない。本報では、液滴状のナトリウムが燃焼する際の反応表面を反応雰囲気の酸素濃度や初期の予熱温度をパラメータとして表面の柱状生成物の生成過程に着目して観察した実験結果を報告する。