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齋藤 勇一; 中嶋 佳則; 鳴海 一雅; 柴田 裕実*; 伊藤 秋男*; 間嶋 拓也*; 大野 勝也ルイス*
JNC TN7200 2001-001, p.122 - 125, 2002/01
MeVエネルギークラスターイオンを照射実験に提供する場合、クラスターイオンビーム電流の標的上での正確な測定が求められる。単原子イオン照射の場合、入射イオンビーム電流は、試料からの2次電子を追い返すためのサプレッサー電極にマイナス数百ボルトの電圧をかけることにより、測定することができる。しかし、MeVクラスターイオンを照射すると、同じシステムを用いても、測定ビーム電流がターゲットの種類や照射時間により異なるという現象が観測された。これは、照射の際に、標的からの2次粒子の量などが非線形効果により単原子イオン照射の場合と大きく異なり、試料電流の正確な測定を妨げているためと予想される。そこで、炭素クラスターイオン(C1C8, 0.5MeV/atom)を標的(銅)に照射して、標的電流及び標的からの2次荷電粒子による電流を、サプレッサー電圧を変えて測定した。その結果、クラスターイオンの構成原子数が大きい方が2次電子の放出率が小さくなることがわかった。また、2次イオンは逆にそれが大きくなった。