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八木 直人*; 松尾 龍人; 太田 昇*
Journal of Synchrotron Radiation, 19(4), p.574 - 578, 2012/07
被引用回数:1 パーセンタイル:7.11(Instruments & Instrumentation)単離した単一桿体外節からX線回折パターンが記録された。直径6mのX線マイクロビームをリンゲル液内の外節に照射した。測定した回折パターンは、円盤膜に特徴的な規則性を持っていた。10次反射までを用いて計算した電子密度プロファイルは、円盤膜を構成する二重層に対応しており、膨張による円盤膜構造とプロファイルの変化は先行研究の結果と一致していた。510Gyの照射をすると放射線損傷が顕著にあわられた。この値は液体窒素温度下の蛋白質の閾値よりも著しく低い。
山口 大輔; 宮元 展義*; 藤田 貴子*; 中戸 晃之*; 小泉 智; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治
Physical Review E, 85(1), p.011403_1 - 011403_15, 2012/01
被引用回数:21 パーセンタイル:75.06(Physics, Fluids & Plasmas)電荷を帯びた板状のニオブ酸化物のコロイド水溶液の相転移を中性子小角散乱及びX線小角散乱により詳細に調査した。その結果、(1)コロイド水溶液はコロイド粒子の体積分率を0.01に固定した場合、広いアスペクト比において等方相と液晶相に相分離すること。(2)アスペクト比を大きくすることにより、粒子間隔の秩序性が著しく高くなること。(3)液晶相において著しい濃度ゆらぎが観測されたこと。これは従来の分子からなる液晶では予期できないことだが、今回の対象である板状のコロイド粒子では起こり得ることである。というようなさまざまな新規性を明らかにした。
菅井 勲*; 武田 泰弘*; 川上 宏金*; 太田 直人*; 牧井 宏之; 宮武 宇也*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 655(1), p.24 - 33, 2011/11
被引用回数:3 パーセンタイル:26.67(Instruments & Instrumentation)Accurate measurement of the cross section of the C()O reaction is very important in nuclear astrophysics. Enriched C targets prepared with the HIgh energy VIbrational Powder Plating [HIVIPP] method for this purpose have been used successfully. Initially, however, the C deposits for studying this small cross-section partially peeled from their Au backings when irradiated with beam currents 2 times the 7 A pulsed -beam used previously. This problem was solved when the amorphous C powders were converted to graphite by heat treatment in a high-temperature furnace. We investigated powder heat treatments at temperatures of 2600 to 3500C to reveal which conditions resulted in uniform and highly adhesive depositions on Au backings.
井上 尚子; 堀 啓一郎; 道正 久春; 太田 清和*; 大塚 直人; 麻生 良二; 千崎 雅生
Proceedings of INMM 47th Annual Meeting (CD-ROM), 6 Pages, 2006/00
東アジア域内の原子力協力の現状と将来について調査したうえで、透明性の特徴と構造について分析するとともに、地域における核の透明性を強化する原則的方法について議論する。
倉崎 高明*; 道正 久春; 太田 清和*; 堀 啓一郎; 栗林 敏広; 大塚 直人
Proceedings of INMM 47th Annual Meeting (CD-ROM), 8 Pages, 2006/00
日本は、国際的信頼の下、フルスコープの核燃料サイクル計画と活動を有する唯一の非核兵器国である。この調査では、主として信頼醸成の観点から、他国にとっても有用であると考えられる、好ましい例(ベストプラクティス)を明確化するために、IAEA保障措置実施にかかわる日本の協力について焦点を当てたものである。日本のIAEA保障措置への協力,事例とともに8項目にまとめた。
迫 淳; 太田 充; 関 泰; 大和 春海*; 平岡 徹; 田中 吉左右; 浅見 直人*; 森 茂
JAERI-M 5502, 17 Pages, 1973/12
ヘリウム冷却型卜カマク炉の試設計を行ない、炉心プラズマ、炉構造、ブランケッ卜物理、材料について評価した。この炉の主要設計パラメータは次のとおりである;炉出力2000MWt、第1壁熱負荷2MW/m、プラズマ主/副半径10/2m、平均トロイダル磁束密度60kG、炉入口/出口冷却体温度400・600C、ブランケット親物質LiOペブル、第1壁材料Incoloy800。
山口 大輔; 宮元 展義*; 藤田 貴子*; 中戸 晃之*; 小泉 智; 八木 直人*; 太田 昇*; 橋本 竹治
no journal, ,
板状粒子のコロイドの研究の歴史は古く、さまざまな物質系において研究の蓄積がこれまでになされてきている。例えば粘土鉱物はその代表的な例の一つである。しかしなお完全な理解が得られているとは言い難く、最近でも板状粒子の形状を精密に制御した系で形成される液晶構造に再び注目が集まっている。板状粒子の場合、球状とは異なり粒子自体が異方性を備えているため、配向により多様な液晶を自己組織化することが可能である。本研究では光触媒反応を示す機能性物質としてよく知られている層状ニオブ酸化物KNbOの単結晶が極めて大きな異方性を保持したまま、単位層に剥離しうることを利用して、厚みが1.8nmと非常によく揃っているのに対し、超音波によってナノシートを破砕するという操作により粒径を100nmから数mの広い範囲で制御したナノシート(単位層)を水中に分散させたコロイドの構造を調べた。その結果、平均粒径が(1)980nm以上ではネマチック相が出現するのに対し、平均粒径が(2)650nmにまで下がった粒子から調製した試料においてはラメラ相という異なる構造が発現した。板状粒子のコロイドの系で平均粒径の違いだけで異なる液晶構造が観察されたことは、実験的にはこれまであまり例がなく、非常に興味深い結果である。
山口 大輔; 宮元 展義*; 藤田 貴子*; 中戸 晃之*; 小泉 智; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治
no journal, ,
光触媒反応を示す機能性物質としてよく知られている層状ニオブ酸化物KNbOの単結晶は極めて大きな異方性を保持したまま、単位層に剥離する。単位層は厚みが約1.8nmであるのに対して、面内方向の広がり(粒径)が数mにも及び、極めて薄いシート状とみなせるためナノシートと呼ばれる。また超音波によってナノシートを破砕するという操作により粒径を100nmから数mの範囲で制御することができる。粒径を約500nmに制御したナノシートを水中に分散させたコロイド溶液では、ある濃度範囲においてラメラ構造を有する液晶相とナノシートがランダムに配向し一定間隔に並ぶ等方相とが共存した。両相のシート間隔を高さ方向に沿って詳細に調べることにより、構造形成に関する重力の影響を考察した。その結果、相の形成に関して重力の影響は支配的でないと結論づけた。
山口 大輔; 宮元 展義*; 藤田 貴子*; 中戸 晃之*; 小泉 智; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治*
no journal, ,
光触媒反応を示す機能物質である層状ニオブ酸化物(KNbO)を水中で単位層に剥離させたコロイドの構造に関して、中性子及び放射光X線小角散乱から得られた結果を報告する。成果の主たる内容は、(1)単位層に剥離したシート状のニオブ酸化物粒子(以下、ナノシートと記述)の粒子間隔の秩序性は、ナノシートの粒径により、劇的に変化する。粒径が1000nm以上の場合には、配向性は著しいものの、粒子間隔の秩序性には乏しい。一方、粒子径が1000nm以下の場合には、粒子間隔の秩序性は著しく高くなる。(2)ナノシートの間隔は、水中でシートが均一に分散していると仮定した場合の粒子間隔の距離に比べ、異常に小さい。その結果、ナノシート間には常に引力が働いており、系には濃度ゆらぎが存在すると結論される。(3)コロイドから得られる散乱ピークの詳細な解析から、ピークは形状が異方的なだけでなく、異方的に減衰することも明らかとなった。これら3つの実験事実はコロイド系では、過去にほとんど報告がなされていない事象であり、中性子及び放射光X線小角散乱という手法の寄与が大きい。
山口 大輔; 宮元 展義*; 中戸 晃之*; 小泉 智*; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治; 川勝 年洋
no journal, ,
板状粒子コロイドであるニオブ酸化物が剥離して生成する単層(以下、ナノシートと記述)が水中に分散して形成する層状構造から発現する異方的な散乱ピークについて詳細な解析を行った結果を報告する。実験から得られている散乱ピークをナノシートが周期的に配列している法線方向(q)とそれに垂直な方向(q)とに分離して解析し、q方向のピーク強度の減小がq方向の減小よりも約2倍大きいことを見いだした。これは、シートの曲げ弾性率と圧縮弾性率の関係から、理論的にも予測されている。本研究では、理論式を計算機で積分することにより、2次元の散乱関数を数値的に求め、実験結果との比較を検討した。そして少なくとも定性的には、両者が同様の散乱挙動を示すことを確認した。
山口 大輔; 宮元 展義*; 中戸 晃之*; 小泉 智*; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治; 川勝 年洋*
no journal, ,
液晶のスメクチック相に関する構造解析は、散乱法によるものに限っても、過去に多くの研究報告がなされている。液晶が真の長距離秩序を持たないという前提から、得られる散乱ピークに関して、その減衰挙動が、長らく議論の的になってきた。特にCaillによって計算された散乱関数の漸近挙動の論文にある、スメクチック相における、ピークの減衰のべき指数の予測の検証が精力的に行われている。既存の実験系では、スメクチック相を構成する分子の位置のゆらぎとともに配向のゆらぎも大きくなり、層の積層方向(qz方向)とその垂直方向(qx方向)に分けてピークの減衰の解析を行うことが困難であったためか、このような解析の報告例はほとんどない。今回、ニオブ酸化物の層状結晶を剥離させて単層ごとに水中に分散させた結果、自己集合して形成した積層構造を放射光X線のマイクロビームを用いて観察すると、極めて配向度の高い散乱パターンを示したため、qz方向とqx方向に分けてピークの減衰の解析を行うことが可能となった。解析の結果は理論の予測と一致する傾向を示した。
山口 大輔; 宮元 展義*; 中戸 晃之*; 小泉 智*; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治; 川勝 年洋
no journal, ,
スメクチック液晶相に関して、真の長距離秩序が存在しないことから、それが示す散乱は(3次元)結晶のBragg散乱とは異なり、ピーク中心からの散乱ベクトル(q)の増加とともに強度が異方的なべき乗則に従って減衰することが調和近似の理論展開によって定式化されている。この実験による検証として、過去に棒状分子(CBOOA or 8OCB)サーモトロピック液晶や、界面活性剤が形成するラメラリオトロピック液晶において観察された異方的な散乱パターンの解析が報告されている。今回、上記の系とは異なり、極めて大きなアスペクト比を有するシート状粒子(1.6nmの厚さ(d)に対し、シート面内の平均粒径(L)が650nm)のコロイド分散系において現れる層状構造の散乱に対し、粒子の積層方向(散乱ベクトルの座標系でqz方向とする)とそれに直角な(qx)方向に分けて解析を行った。その結果、理論が予測する異方的なべき乗則が観測され、解析により、シートの曲げ弾性、およびシートの積層に関する圧縮弾性率を評価し、散乱パターン上の配向の乱れと関連づけて議論したので、発表する。