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杉山 僚; 奈良 康永
Ceramics International, 31(8), p.1085 - 1090, 2005/00
被引用回数:18 パーセンタイル:78.81(Materials Science, Ceramics)アルゴンイオンビームを用いて新たに開発したドライエッチング処理法により、YVO母結晶接合型Nd:YVOレーザー結晶の接合に成功した。56mmの接合界面で生じる光学歪は633nmにて0.05波長であった。半導体レーザー励起による通常結晶との比較では、複合レーザー結晶は、99.2%のほぼ同じ偏光度を保ったままで、約2倍に出力を増加させることができた。接合した結晶における温度分布について把握するために、有限要素法による熱解析を行った結果、複合レーザー結晶は優れた熱伝達特性を有することが明らかになった。
杉山 僚; 奈良 康永; 和田 謙吾*; 福山 裕康
Journal of Materials Science; Materials in Electronics, 15(9), p.607 - 612, 2004/09
Nd:YVOレーザー結晶に放熱板として作用するYVO母結晶の接合を試みた。接合面の処理法にはこれまでの化学処理に代わる新たなドライエッチング処理を研磨後の結晶表面に適用した。接合のための熱処理プロセスにおいて、析出物の抑制には873Kの熱処理が必要であった。33mmの接合面を評価するために光学散乱測定及び波面歪み測定を行った。この結果、接合面での光学散乱密度は4.610/cm以下であり、また光学歪みは633nmにおいて0.04波長程度と推測された。さらに拡大観察試験では、接合界面においても結晶内部と同様に原子が規則正しく整列した状態を確認した。また、YVO結晶中のNdイオンの拡散定数は873Kにおいて2.310m/secと推測された。
杉山 僚; 奈良 康永
JAERI-Research 2003-023, 14 Pages, 2003/11
高ピーク出力レーザーに用いられているNd:YVO結晶に母結晶のYVOを接合して、熱除去特性の優れた集積型レーザー結晶の作成を行った。YVO結晶の接合法において、これまでの化学処理に代わる新たなドライエッチング処理を適用した。さらに、熱化学反応によって析出するバナジウム酸化物を抑制するための熱処理温度の最適化が必要であった。接合後の結晶については、光学特性並びにレーザー発振特性を評価するとともに、TEM(透過型電子顕微鏡)による拡大観察を行った。その結果、集積化型Nd:YVO結晶は良好な熱伝達特性を有し、通常の結晶で引き起こされるような熱破壊を生じることなく、出力増加できることを明らかにした。