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松本 俊慶; 岩澤 譲; 安島 航平*; 杉山 智之
Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2020 (ASRAM 2020) (Internet), 10 Pages, 2020/11
本研究では、事前注水した格納容器内デブリの冷却確率を評価した。まず、落下溶融物条件を求めるため、シビアアクシデント解析コードMELCORによる不確かさ解析を行った。この解析では炉心の溶融・移行過程に関連する5つの不確かさパラメータを選択し、仮定された確率分布を用いて、ラテン超方格法(LHS)により入力パラメータセットを生成した。これを用いたMELCORによる多ケース解析の結果から落下溶融物条件を抽出した。次に、MELCOR解析結果をもとに、パラメータの確率分布を決定し、LHSにより生成した59個のパラメータセットを用いてJASMINEコードによる水中の溶融物挙動の解析を行った。水位の条件は0.5m, 1.0m及び2.0mとした。広がり半径とデブリ質量の解析結果からデブリの堆積高さを求め、判定基準と比較することで冷却の成否判定を行った。以上の一連の解析の結果、デブリ冷却の成功確率を求めた。また、MELCOR及びJASMINEを組み合わせた冷却性解析の課題について論じた。
松本 俊慶; 川部 隆平; 安島 航平; 杉山 智之; 丸山 結
no journal, ,
シビアアクシデント時の溶融炉心/コンクリート相互作用(MCCI)防止対策の有効性評価の高度化に向けてJASMINEコードの改良を進めている。本研究では、溶融物の粒子化割合を適切に評価するため、高温粒子同士の結合による塊状デブリ生成(アグロメレーション)モデルを導入し、スウェーデン王立工科大学によるDEFOR-A実験の解析に適用し、プール深さとアグロメレーション割合の関係を定性的に再現した。
川部 隆平; 松本 俊慶; 安島 航平; 杉山 智之; 丸山 結
no journal, ,
MCCI防止対策の有効性評価において重要なパラメータである溶融炉心とコンクリートの界面面積を適切に評価するため、JASMINEコードの溶融炉心床上拡がりモデルを改良し、PULiMS実験及びBWR実機条件での解析に適用した。PULiMS実験結果との比較より、今回のモデルは径方向の拡がり速度を概ね再現できたが、水への伝熱を過小評価し、最終的な溶融物拡がり面積を過大評価する傾向があることが分かった。
岩澤 譲; 松本 俊慶; 川部 隆平; 安島 航平; 杉山 智之; 丸山 結
no journal, ,
軽水炉シビアアクシデント時における格納容器内での溶融炉心冷却性を評価する手法を開発することを目的として、JASMINEコードの改良を行った。溶融炉心冷却性には、生成した溶融炉心の粒子同士が結合して塊状(アグロメレーション)となる現象に加えて、溶融炉心が格納容器床面を広がる現象が重要となる。JASMINEコードに組み込まれたこれらの現象に関するモデルを、スウェーデン王立工科大学で実施されたDEFOR-A実験とPULiMS実験をもとに改良した結果、実験結果の予測性能が向上した。