Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
末光 眞希*; 山本 喜久*; 富樫 秀晃*; 遠田 義晴*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿
Journal of Vacuum Science and Technology B, 27(1), p.547 - 550, 2009/02
被引用回数:4 パーセンタイル:29.72(Engineering, Electrical & Electronic)Si(110)表面の初期酸化過程と酸化膜中のSi原子の化学結合状態をシンクロトロン放射光を用いたリアルタイム光電子分光法で研究した。Si(=1-4)成分の時間発展は、1モノレーヤーまで酸化する間、Si成分が常にSi成分より強いことを示した。これはSi(001)酸化の場合に常にSiの方がSiより強いことと非常に対照的である。Si成分が優勢であることは、Si(110)表面の二種類の結合の存在と、それらに酸素原子が挿入されるときの反応性の違いに関係している。
山本 喜久*; 富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 高橋 裕也*; 今野 篤史*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 朝岡 秀人; 末光 眞希*
Applied Surface Science, 254(19), p.6232 - 6234, 2008/07
被引用回数:4 パーセンタイル:21.91(Chemistry, Physical)Si(110)-162表面に室温吸着させた酸素分子の吸着状態と、その後の加熱による吸着構造の変化を放射光光電子分光により研究した。その結果、微量の酸素暴露でもSiだけでなく、Si, Si成分が現れることがわかった。これは、O分子が既に酸素が吸着しているサイトの近辺に選択的に吸着されるため生じている可能性が高い。また加熱後のSi, Si成分の結合エネルギーが増加し、熱酸化膜の値に近くなっていることから、室温で準安定状態にあった酸素原子が加熱によりSi-O結合長とSi-O-Si結合角を緩和させたことが示唆される。
山本 喜久*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 松本 光正*; 加藤 篤*; 齋藤 英司*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆
信学技報, 108(80), p.65 - 70, 2008/06
Si(110)表面の熱酸化膜形成過程及びその界面結合状態をリアルタイム放射光光電子分光により調べた。その結果、酸化開始直後から1原子層(ML)酸化膜形成にいたるまで、Si(110)面の酸化では一貫してSi成分が多いことがわかった。また、870K酸化ではラングミュア型であったO 1sスペクトルの面積強度の時間発展が、酸化温度920Kでは2次元島状成長に対応するシグモイド型の曲線となり、Si(001)面酸化で見いだされた自己触媒反応モデルがSi(110)面酸化にも適用可能であることを確認した。
山本 喜久*; 富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 末光 眞希*; 成田 克*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1074, p.36 - 40, 2008/00
本研究ではSi(110)表面の極薄酸化膜の結合構造をリアルタイム放射光光電子分光法で調べた。実験はSPring-8のBL23SUの表面化学実験ステーションで行われた。酸化温度は813Kで、酸素圧力は1.110Paとした。結果として、第一層と第二層Si原子にかかわるSi2p光電子ピークの内殻準位シフトが、O1sピークの急激な初期増加に対応して急激に減少した。このことはSi(110)-162再構成表面と酸素分子との大きな反応性を示唆している。
富樫 秀晃*; 高橋 裕也*; 加藤 篤*; 今野 篤史*; 朝岡 秀人; 末光 眞希*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(5B), p.3239 - 3243, 2007/05
被引用回数:13 パーセンタイル:46.94(Physics, Applied)Si(110)面は、デバイスの高速化及び高集積化の点から新たな基板表面として注目を集めており、その極薄酸化膜初期形成に伴う表面Si原子のエッチング効果の理解はデバイス作製に欠かせない。われわれは走査型トンネル顕微鏡(STM)を用い、清浄表面の原子レベルの酸化過程を解析した。その結果、Si(001)面とは異なり、酸化に伴うSiエッチングが極めて抑制され酸化層とのシャープな界面が作製可能であることを明らかにした。
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*; 遠田 義晴*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(4B), p.1888 - 1890, 2007/04
被引用回数:12 パーセンタイル:44.55(Physics, Applied)リアルタイムX線光電子分光法を用いてSi(110)の所期酸化が調べられた。O 1s光電子スペクトルの時間発展はわずかに1.5L相当の酸素導入によっても急速に酸化が進むことを示した。最初の酸化は比較的小さい結合エネルギー成分が主であるが、徐々に比較的大きな結合エネルギー成分に置き換わる。従来知られているSi(111)のドライ酸化のO 1s光電子スペクトルと比較して、Si(110)-162表面のアドアトムかその周辺で酸化が起こると推察される。
末光 眞希*; 富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 高橋 裕也*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 朝岡 秀人
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.996, p.19 - 25, 2007/00
その高いホール移動度、及びマルチゲートFETにおける活性面として、Si(110)は次世代CMOSプロセスで重要な働きをすると期待される。われわれはこのSi(110)清浄表面の酸化初期過程を放射光光電子分光法及び走査型トンネル顕微鏡を用いて調べた。Si(110)清浄表面の162再配列構造を反映し、同表面の初期酸化過程は(111)や(001)面にはない特異な酸化特性を示すことを明らかにした。
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*
信学技報, 106(108), p.61 - 63, 2006/06
Si(110)-12表面の初期酸化過程をリアルタイム光電子分光法により評価し、Si(100)面酸化と比較した。Si(110)表面ドライ酸化は酸素導入開始直後に表面の数分の1原子層が直ちに酸化される急速初期酸化を示す。急速初期酸化は結合エネルギーの小さいO1s状態の発展を伴い、酸化の進行にしたがってより結合エネルギーの大きなO1s状態がより強く発展する。急速初期酸化は12再配列構造に含まれるとされるSi(111)面と類似した表面アドアトム近傍の酸化と関係付けられる。
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 遠田 義晴*; 成田 克*
ECS Transactions, 3(2), p.311 - 316, 2006/00
Si(110)表面の初期熱酸化過程を放射光を活用したリアルタイムX線光電子分光法で調べた。Si(110)表面の初期酸化は酸素ガス導入直後の急激な酸化の存在で特徴付けられる。O1s光電子ピークのピーク分離によると少なくとも二つの独立した酸化サイトの存在が示唆された。それらはSi(110)-162表面の複雑な構造を反映しているようである。
富樫 秀晃*; 朝岡 秀人; 山崎 竜也; 末光 眞希*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 44(45), p.L1377 - L1380, 2005/10
被引用回数:3 パーセンタイル:13.72(Physics, Applied)Si(001)面のシリコン酸化膜の制御を可能にするため、1層未満の酸化過程をSTMを用いて解析した。その結果、酸化初期段階において酸化物1次元チェーンが発生し、酸化物アイランドの構成原子数が4個以上になると2次元平面成長に転じる初期酸化過程におけるモフォロジーの変化を見いだした。
富樫 秀晃*; 末光 眞希*; 朝岡 秀人; 山崎 竜也
no journal, ,
Si(001)面のシリコン酸化膜の制御を可能にするため、1層未満の酸化過程をSTMを用いて解析した。その結果、基板不純物B濃度の上昇に伴い、酸化物2Dアイランドから酸化物1Dアイランドの生成比率が大きくなることを見いだした。
富樫 秀晃*; 末光 眞希*; 朝岡 秀人; 山崎 竜也
no journal, ,
Si(001)面のシリコン酸化膜の制御を可能にするため、1層未満の酸化過程をSTMを用いて解析し、その結果、基板不純物B濃度の上昇に伴う酸化物2Dアイランドから1Dアイランドの生成比率の上昇を見いだした。表面偏析したBによって誘起される表面歪みが2Dアイランド形成を抑制するためと考えており、表面に析出したB濃度の解析結果を合わせて発表する。
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*
no journal, ,
次世代CMOSテクノロジーのキーテクノロジーと目されるSi(110)表面の初期ドライ酸化過程を、放射光光電子分光を用いて調べた。高温・低圧反応領域におけるSi(110)表面酸化物の時間発展は、3種類の時間領域からなることが明らかになった。これは従来のSi(001)表面が単独の時間領域を示すことと対照的である。Si(110)初期酸化の特徴は、同表面の原子構造によって理解可能である。
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*
no journal, ,
Si(110)-162表面の初期酸化過程をリアルタイム光電子分光法により評価し、Si(100)面酸化と比較した。Si(110)表面ドライ酸化は酸素導入開始直後に表面の数分の1原子層が直ちに酸化される急速初期酸化を示す。急速初期酸化は結合エネルギーの弱いO1s状態の発展を伴い、酸化の進行に従って、より結合エネルギーの高いO1s状態がより強く発展する。急速初期酸化は162再配列構造に含まれるとされるSi(111)ライクな表面アドアトム近傍の酸化と関係付けられる。
富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 山本 喜久*; 今野 篤史*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*
no journal, ,
Si(110)面は正孔移動度がSi(100)面と比較して大きいため、より高速の電子デバイス動作が期待されている。また3次元フィン型トランジスタ構造に用いられる面方位として高集積化の観点からも有望視されている。しかし、デバイス作製の鍵を握る極薄酸化膜の初期形成過程は、これまでほとんど解明されて来なかった。今回われわれはリアルタイム放射光光電子分光法を用いてSi(110)-162清浄表面の初期酸化過程における酸化物被覆率の時間発展を観察した。その結果、例えば基板温度540C,酸素圧力1.110-5Paで酸化した際に、酸化開始直後に表面の数10パーセントが酸化される急速初期酸化過程が存在することを見いだした。このような急速初期酸化過程はSi(001)-21表面の初期酸化過程では見られないものであり、Si(110)-162再配列表面に周期的に存在するアドアトムクラスターと関連付けて理解される。たとえばpentagon-pair modelでは5個の原子から構成されるアドアトムクラスターが表面に0.25ML存在するとされており、今回得られた初期酸化被覆率と矛盾しない。
加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 山本 喜久*; 今野 篤史*; 成田 克*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆
no journal, ,
Si(110)面は正孔移動度がSi(100)面と比較して約1.5倍大きく、また3次元デバイスの活性面として使われている。しかし、デバイス作製の鍵を握る極薄酸化膜の初期形成過程は、これまでほとんど解明されて来なかった。われわれはリアルタイム放射光光電子分光法を用い、酸素を用いたSi(110)-162清浄表面の室温酸化過程における酸化物被覆率の時間発展を観察したので報告する。酸素圧力1.110Paで室温酸化したときのO1sスペクトルの時間発展では、酸素供給量の増大とともにO1sピーク強度が増大し、同時にピーク位置が高結合エネルギー側にシフトする。このピークシフトは、内殻結合エネルギーの異なる二種類の酸化状態が存在し、それらの強度が酸化の進展に伴って異なる時間発展を持つことに由来する。各ピーク強度の時間発展、Si2pスペクトル挙動、及び、熱的安定性の評価から、Si(110)表面の室温初期酸化がSi(100)面にない特徴的な反応を示すことを見いだした。これらはSi(110)-162再配列構造に存在するアドアトムクラスターの存在と関連付けて理解することができる。
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*
no journal, ,
Si(110)-162表面の初期酸化過程を単色放射光を活用した光電子分光法によりリアルタイムその場観察してSi(100)面の酸化様式と比較した。Si(110)表面の酸素分子によるドライ酸化は酸素ガス導入直後に表面の数分の1原子層が直ちに酸化される様相を示した。酸素の1s内殻準位の光電子スペクトルはふたつの成分に分離できた。急速初期酸化に伴って結合エネルギーの小さな成分ピークが発展し、さらに酸化の進行に伴ってより結合エネルギーの大きな成分ピークが強く発展する。急速初期酸化はSi(110)清浄表面の162再配列構造に含まれるとされるSi(111)表面に類似した表面アドアトム近傍の酸化であると推測される。
富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 山本 喜久*; 今野 篤史*; 成田 克*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 高橋 裕也*; 朝岡 秀人
no journal, ,
Si(110)面は正孔移動度がSi(100)面と比較して大きいため、より高速の電子デバイス動作が期待されている。また3次元フィン型トランジスタ構造に用いられる面方位として高集積化の観点からも有望視され、Si(110)面は高速化,高集積化の両者から注目を集めている。このように次世代トランジスタ構造として重要なSi(110)面であるが、デバイス作製の鍵を握る極薄酸化膜の初期形成過程は、これまでほとんど解明されてこなかった。われわれはリアルタイム放射光光電子分光法と走査型トンネル顕微鏡を用いてSi(110)-162清浄表面の初期酸化過程における酸化膜被覆率の時間発展を観察した。その結果、Si(001)-21表面では見られない、Si(110)-162表面特有の急速な初期酸化過程が存在することを見いだした。このような酸化過程は、Si(110)-162再配列表面に特徴的に存在するアドアトムクラスターが寄与する現象と考えられる。
加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 山本 喜久*; 今野 篤史*; 成田 克*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 高橋 裕也*; 朝岡 秀人
no journal, ,
Si(110)面は正孔移動度がSi(100)面と比較して約1.5倍高く、またダブルゲート,トリプルゲートMOSトランジスタ等の3次元デバイスの活性面として使われるなど、高速化,高集積化の両面から注目を集めている。このように次世代トランジスタ構造として重要なSi(110)面であるが、デバイス作製の鍵を握る極薄酸化膜の初期形成過程は、これまでほとんど解明されてこなかった。われわれはリアルタイム放射光光電子分光法と走査型トンネル顕微鏡を用い、Si(110)-162清浄表面への室温酸化過程における酸化物被覆率の時間発展を観察したので報告する。その結果、異なる二種類の酸化状態が存在し、酸化の進展に伴って一方の酸化状態へ移行する過程を見いだした。これらは酸化にかかわるSi(110)-162再配列構造に特徴的に存在するアドアトムクラスターと関連した現象であると考えている。
加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 山本 喜久*; 今野 篤史*; 成田 克*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 高橋 裕也*; 朝岡 秀人
no journal, ,
Si(110)面の酸化は次世代CMOS技術として注目を集めている。今回、リアルタイム放射光光電子分光法を用いて酸素ガスによるSi(110)-162清浄表面の初期酸化過程を解析した。酸素圧力1.110Paで室温酸化したところ、O1s光電子スペクトルは三つのピークに分離された。酸化が進むにつれて低結合エネルギーの酸化状態からより高い結合エネルギーの酸化状態へと変化することから、低結合エネルギー状態が準安定であることが示唆された。高温酸化でも同様に三つのピークに分離できたが、準安定ピークは含まれていない。こうした低温酸化での準安定ピークの振る舞いはSi(111)表面の酸化でも見られることから、Si(110)表面が(111)ファセットを多く含むと推察される。室温,高温ともにSi(110)表面の初期酸化は酸素導入直後に表面の20-30%が直ちに酸化される急速初期酸化を示した。これは今回得られた実験結果からSi(110)-162再配列構造に存在するアドアトムクラスターが優先的に酸化されることによるものと理解できる。