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論文

Thermochronology of hydrothermal alteration zones in the Kii Peninsula, southwest Japan; An Attempt for detecting the thermal anomalies and implications to the regional exhumation history

末岡 茂; 岩野 英樹*; 檀原 徹*; 丹羽 正和; 菅野 瑞穂; Kohn, B. P.*; 川村 淳; 横山 立憲; 鏡味 沙耶; 小北 康弘; et al.

Earth, Planets and Space (Internet), 75(1), p.177_1 - 177_24, 2023/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Geosciences, Multidisciplinary)

紀伊半島本宮地域の熱水変質帯を対象に、熱水活動による母岩への熱影響を評価するため、熱年代解析と流体包有物解析を実施した。流体包有物解析の結果、約150$$^{circ}$$Cと約200$$^{circ}$$Cの熱水活動が認定された。一方、熱年代解析の結果では、いずれの熱年代計でも、熱水脈からの距離に応じた年代の系統的な変化は観察されなかった。すなわち、熱水活動に伴う熱以上は検出できなかった。これらの熱年代は、中期中新世以降の山地隆起に伴う広域的な削剥史を反映していると解釈された。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和5年度)

丹羽 正和; 島田 耕史; 末岡 茂; 藤田 奈津子; 横山 立憲; 小北 康弘; 福田 将眞; 中嶋 徹; 鏡味 沙耶; 小形 学; et al.

JAEA-Review 2023-017, 27 Pages, 2023/10

JAEA-Review-2023-017.pdf:0.94MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和5年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(令和4年度)

丹羽 正和; 島田 耕史; 末岡 茂; 石原 隆仙; 小川 大輝; 箱岩 寛晶; 渡部 豪; 西山 成哲; 横山 立憲; 小形 学; et al.

JAEA-Research 2023-005, 78 Pages, 2023/10

JAEA-Research-2023-005.pdf:6.51MB

本報告書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和4年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第4期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を進めている。本報告書では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果等について取りまとめた。

論文

Outlining zircon growth in a granitic pluton using 3D cathodoluminescence patterns, U-Pb age, titanium concentration, and Th/U; Implications for the magma chamber process of Okueyama granite, Kyushu, Japan

湯口 貴史*; 伊藤 大智*; 横山 立憲; 坂田 周平*; 鈴木 哲士*; 小北 康弘; 八木 公史*; 井村 匠*; 甕 聡子*; 大野 剛*

Lithos, 440-441, p.107026_1 - 107026_14, 2023/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Geochemistry & Geophysics)

本研究は、花崗岩質プルトンのジルコン成長過程を解明するために、3次元立体的なカソードルミネセンス(CL)パターン,U-Pb年代,チタン濃度,Th/U比の変動に基づく新しいアプローチ方法を提案するものである。また、本研究では、九州中央部に位置する大崩山花崗岩(OKG)のジルコン成長過程に着目し、この方法を用いて花崗岩質プルトンの形成に至るマグマ溜まりでの結晶化プロセスの解明を目的とした。大崩山花崗岩体は黒雲母花崗岩(BG),角閃石花崗岩(HG),角閃石花崗閃緑岩(HGD)の3つの岩相から構成されている。まず、ジルコン結晶の3次元内部構造と成長様式を明らかにするため、試料の多断面についてCL観察を行った。同時に、試料の中心部のジルコンのU-Pb年代とチタン濃度も測定した。CLパターンから確認できるオシラトリーゾーニングの3次元分布からは、結晶核を決定することができる。花崗岩試料のジルコンU-Pb年代とTi濃度の同時測定は、花崗岩マグマが固化するまでの時間-温度(t-T)履歴を示すものである。BG, HG, HGDの温度履歴はマグマ溜り内での類似した冷却挙動を示し、16Maから10Maの間にジルコン結晶化温度から黒雲母K-Ar系の閉鎖温度まで急速に冷却されたことがわかった。また、Th/U比の温度に対する変化も、約670$$^{circ}$$Cの境界で異なる傾向を示した。マグマ溜まりでの分別結晶は670$$^{circ}$$C以上で著しく進行し、670$$^{circ}$$C以下では結晶化が緩やかになり、マグマ組成の変化が小さくなっていたことが示された。BG, HG, HGDの温度に対するTh/U比の変化は共通の傾向を示し、すなわち大崩山花崗岩体の3つの岩相の分別結晶化の進行は同じ挙動を示し、マグマ溜り全体で同じ挙動を示すことが示された。

論文

北部北上山地,下部白亜系原地山層の流紋岩および凝灰岩のジルコンU-Pb-Hf同位体と全岩化学組成

原田 拓也*; 長田 充弘; 小北 康弘; 鏡味 沙耶; 横山 立憲

地学雑誌, 132(1), p.57 - 65, 2023/02

北部北上山地に分布する白亜紀火山岩類の原地山層の形成年代の制約と起源マグマについて検討するため、全岩化学組成、ジルコンのU-Pb年代、およびHf同位体比を測定した。分析に用いた2試料は、非アダカイト(島弧起源)の流紋岩質岩を示し、小本地区の流紋岩からは127.8$$pm$$3.4Ma、机地区の流紋岩質凝灰岩からは129.2$$pm$$2.6MaのU-Pb年代を得た。また、両試料のジルコンの$$varepsilon$$Hf(t)値は、5.0から8.7の範囲である。これらの結果は、先行研究の北上花崗岩類のデータと類似しており、両者が同質同時代のマグマを起源としたことが示唆される。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和4年度)

笹尾 英嗣; 石丸 恒存; 丹羽 正和; 島田 顕臣; 島田 耕史; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; 小北 康弘; et al.

JAEA-Review 2022-022, 29 Pages, 2022/09

JAEA-Review-2022-022.pdf:0.97MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和4年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

論文

Simultaneous determination of zircon crystallisation age and temperature; Common thermal evolution of mafic magmatic enclaves and host granites in the Kurobegawa granite, central Japan

湯口 貴史*; 山嵜 勇人*; 石橋 梢*; 坂田 周平*; 横山 立憲; 鈴木 哲士*; 小北 康弘; 三戸 和紗*; 井村 匠*; 大野 剛*

Journal of Asian Earth Sciences, 226, p.105075_1 - 105075_9, 2022/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:49.4(Geosciences, Multidisciplinary)

LA-ICP質量分析法によりジルコンのシングルスポットからU-Pb年代とチタン濃度を同時に取得することで、花崗岩質マグマの時間-温度履歴を解明するのに必要なジルコンの結晶化年代と結晶化温度を推定することができる。黒部川花崗岩体は、苦鉄質火成包有物(MMEs)を多量に含む岩体である。本研究では、このMMEsに対してジルコンのU-Pb年代とチタン濃度を同時に取得する方法を適用した。MMEs及び母岩について共通の冷却過程が認められ、この冷却は150万年前から50万年前に生じたことが明らかとなった。また、ジルコンの結晶化温度から黒雲母K-Ar系の閉鎖温度にかけての冷却は、100万年以内に急冷したことが分かった。本研究によって得られた時間-温度履歴と母岩の岩石学的記載から、マグマチャンバーを通じたMMEsの浮揚、移動、拡散が150-50万年前に停止したことが示唆され、また、それ以降に大規模な温度上昇が生じていないことから、この時期に黒部川花崗岩体が定置したと考えられる。

論文

Two pulse intrusive events of the Pliocene Tanigawa-dake granites revealed from zircon U-Pb dating

南 沙樹*; 長田 充弘; 末岡 茂; 福田 将眞; 梶田 侑弥*; 小北 康弘; 鏡味 沙耶; 横山 立憲; 田上 高広*

Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.231_1 - 231_7, 2021/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:8.23(Geosciences, Multidisciplinary)

We performed zircon U-Pb dating on the Pliocene Tanigawa-dake granites (Makihata and Tanigawa bodies) and the Cretaceous Minakami quartzdiorite, Northeast Japan Arc. Concordia ages were estimated to be 3.95 $$pm$$ 0.11 Ma ($$pm$$ 2 sigma) for the Makihata body, 3.18 $$pm$$ 0.13 Ma and 3.32 $$pm$$ 0.15 Ma for the Tanigawa body, and 109.4 $$pm$$ 2.2 Ma for the Minakami quartzdiorite. The Minakami quartzdiorite is possibly correlated to the bedrock in the Ashio belt because the age of the Minakami quartzdiorite is consistent with the zircon U-Pb ages of the earliest Tadamigawa granites (107-62 Ma) which are distributed to the northeast of the Tanigawa-dake region and belong to the Ashio belt. All the zircon U-Pb ages of the Tanigawa-dake granites are older than the previously reported cooling ages, i.e., K-Ar ages and zircon fission-track ages, being consistent with their difference in closure temperature. On the basis of these results, we concluded that the intrusive ages of the Tanigawa-dake granites are ~4-3 Ma, which are among the youngest exposed plutons on Earth. The U-Pb ages of the Makihata body and the Tanigawa body are different significantly in the 2 sigma error range. Thus, the Tanigawa body intruded later than the Makihata body by ~0.7 Myr.

論文

ジルコンU-Pb年代測定による谷川岳地域に露出する中新世$$sim$$鮮新世花崗閃緑岩の貫入年代の推定

南 沙樹*; 長田 充弘; 末岡 茂; 福田 将眞; 梶田 侑弥*; 小北 康弘; 横山 立憲; 鏡味 沙耶; 田上 高広*

フィッション・トラックニュースレター, (34), p.4 - 8, 2021/12

国内において急激な隆起・削剥を経験してきた地域であると期待される、数Maに形成された若い花崗岩類が露出する谷川岳地域において、貫入年代の決定を目的にU-Pb年代測定を実施した。結果として、白亜紀花崗閃緑岩では109Ma、若い花崗岩類と推察された岩体では3.95Maから3.19Ma(3試料)のU-Pb年代が得られた。これらの年代は先行研究で報告されていた、より閉鎖温度の低い手法であるK-Ar法やジルコンのフィッション・トラック年代と整合的な値であり、本研究で得られたU-Pb年代の方が古い値を示す。したがって、得られたU-Pb年代は若い花崗岩の貫入年代に相当すると解釈でき、最低でも二回に及ぶ複数の貫入イベントによって谷川岳地域の若い花崗岩体が形成された可能性を提示した。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(令和2年度)

石丸 恒存; 尾方 伸久; 國分 陽子; 島田 耕史; 丹羽 正和; 島田 顕臣; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; et al.

JAEA-Research 2021-007, 65 Pages, 2021/10

JAEA-Research-2021-007.pdf:4.21MB

本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における令和2年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適宜反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果等について取りまとめた。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和3年度)

石丸 恒存; 國分 陽子; 島田 耕史; 島田 顕臣; 丹羽 正和; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; 小北 康弘; et al.

JAEA-Review 2021-012, 48 Pages, 2021/08

JAEA-Review-2021-012.pdf:1.64MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における令和3年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、これまでの研究開発成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、地層処分事業実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

論文

EPMAによる重鉱物の迅速な定量分析を用いた後背地解析; 北海道幌延地域の事例

代永 佑輔; 佐野 直美*; 雨宮 浩樹*; 小北 康弘; 丹羽 正和; 安江 健一*

応用地質, 62(1), p.2 - 12, 2021/04

電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)を用いた手法(重鉱物スクリーニング)の適用可能性を検証するため、堆積岩や苦鉄質岩が後背地となる北海道天塩郡幌延地域に分布する更新統更別層を事例対象として後背地解析を実施した。分析は16元素を測定対象として行い、得られた化学組成に基づいて鉱物種を判定した。加えて、薄片観察や礫種組成分析を行い、結果を比較した。その結果、薄片観察・礫種組成分析と重鉱物スクリーニングの結果は整合であることが確認された。更別層の後背地は宗谷丘陵・天塩山地であり、少なくとも1.5Ma以降に宗谷丘陵が隆起したことが推測される。一方で、宗谷丘陵や天塩山地で見られなかった角閃石が更別層から確認され、天塩川による運搬などで本地域より離れた所から供給された可能性が考えられる。これにより、重鉱物スクリーニングを用いることで礫種組成だけでは分からない新しい情報が得られることが確認された。

論文

フィッション・トラック熱年代解析およびU-Pb年代測定に基づいた南九州せん断帯に分布する破砕帯の活動時期

末岡 茂; 島田 耕史; 照沢 秀司*; 岩野 英樹*; 檀原 徹*; 小北 康弘; 平田 岳史*

地質学雑誌, 127(1), p.25 - 39, 2021/01

南九州せん断帯に分布する破砕帯の活動時期を制約するため、紫尾山花崗閃緑岩体から非加熱の試料2点と破砕帯に切られたアプライト脈沿いの試料1点を採取し、フィッション・トラック(FT)およびU-Pb解析を適用した。ジルコンU-Pb年代は14.0-13.5Ma、ジルコンFT年代は14.7-13.7Ma、アパタイトFT年代は12.6-10.0Maを示した。これらの熱年代データを基に熱履歴解析を行ったところ、紫尾山花崗閃緑岩体は14.0-13.5Maに浅所に貫入し、アパタイトFT法のPAZ(60-130$$^{circ}$$C)以下まで急冷されたと推定された。平八重型と楠八重型の岩相で、貫入時期と冷却史に大きな違いは見られなかった。破砕帯の活動時期は、アプライト脈の貫入時期である10.0$$pm$$0.8Ma頃と考えられ、岩体の初期冷却に伴う収縮ではなく、岩体冷却後のテクトニックな作用に起因する可能性が高い。

論文

Simultaneous determination of zircon U-Pb age and titanium concentration using LA-ICP-MS for crystallization age and temperature

湯口 貴史*; 石橋 梢*; 坂田 周平*; 横山 立憲; 伊藤 大智*; 小北 康弘; 八木 公史*; 大野 剛*

Lithos, 372-373, p.105682_1 - 105682_9, 2020/11

 被引用回数:3 パーセンタイル:14.2(Geochemistry & Geophysics)

ジルコンのU-Pb年代とチタンの濃度を同一スポットで同時に分析することにより、その結晶化年代と結晶化温度がわかる。花崗岩中のジルコンの結晶化年代と結晶化温度を一組のデータとして取得できれば、花崗岩が固化する前のマグマの時間-温度経路を知ることができる。一方で、LA-ICP-MSによる分析で低濃度のチタンを定量することは難しい。本研究では、コリジョン-リアクションセルが搭載された四重極型ICP-MSを用いて、2つの手法により低濃度チタンの定量を試みた。この手法を黒部川花崗岩体(KRG),大崩山花崗岩体(OKG),土岐花崗岩体(TKG),遠野複合深成岩体(TPC)のジルコンに適用して分析したところ、既往研究と整合的なU-Pb年代およびチタン濃度を得た。KRG, OKG, TKG, TCPのジルコンの分析から得られた結晶化年代と結晶化温度から時間-温度経路を推定すると、試料採取されたそれぞれの場所においてジルコンが結晶化温度から急速冷却された時間-温度経路を特徴付けることができる。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(令和元年度)

石丸 恒存; 尾方 伸久; 國分 陽子; 島田 耕史; 花室 孝広; 島田 顕臣; 丹羽 正和; 浅森 浩一; 渡邊 隆広; 末岡 茂; et al.

JAEA-Research 2020-011, 67 Pages, 2020/10

JAEA-Research-2020-011.pdf:3.87MB

本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における令和元年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適宜反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果等について述べる。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和2年度)

石丸 恒存; 尾方 伸久; 島田 耕史; 國分 陽子; 丹羽 正和; 浅森 浩一; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 小松 哲也; 横山 立憲; et al.

JAEA-Review 2020-010, 46 Pages, 2020/07

JAEA-Review-2020-010.pdf:1.89MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における令和2年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、これまでの研究開発成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

論文

北海道北部,幌延地域の新第三系$$sim$$第四系に挟在するテフラのジルコンU-Pbおよびフィッション・トラック年代

丹羽 正和; 雨宮 浩樹*; 代永 佑輔; 小北 康弘; 安江 健一*; 岩野 英樹*; 檀原 徹*; 平田 岳史*

地質学雑誌, 126(5), p.267 - 283, 2020/05

地層の堆積年代の決定や層序対比において有効な指標となるテフラの年代決定手法の高度化のため、北海道幌延地域の新第三系$$sim$$第四系に狭在する3試料のテフラを事例対象として、ジルコンの同一粒子に対しU-Pb年代とフィッション・トラック(FT)年代を求め、堆積年代を推定する手法を適用した。このうち2試料は、最若粒子集団のU-PbとFTの加重平均年代が誤差2$$sigma$$で一致し、降灰テフラの噴出年代を示すと考えられた。もう1試料についても、多くのジルコンでFT年代がU-Pb年代と同等かそれ以上に若返っており、全粒子のFT加重平均年代と最若粒子集団のU-Pb加重平均年代が誤差2$$sigma$$で一致するので、それらがテフラの噴出年代を示すと考えられた。また、本研究で得られた結果は、東西圧縮の地殻変動により、同一層でも西部より東部の方が年代が古くなるという本地域の新第三系$$sim$$第四系における傾向を支持する結果となった。

論文

Crystallization processes of quartz in a granitic magma; Cathodoluminescence zonation pattern controlled by temperature and titanium diffusivity

湯口 貴史*; 小北 康弘; 加藤 丈典*; 横田 倫太郎*; 笹尾 英嗣; 西山 忠男*

Journal of Asian Earth Sciences, 192, p.104289_1 - 104289_16, 2020/05

 被引用回数:5 パーセンタイル:32.38(Geosciences, Multidisciplinary)

本研究は、花崗岩質マグマから晶出した石英を用いて、石英の生成メカニズムや結晶化温度からマグマ溜りの冷却プロセスに関する熱的変遷を論じた。本研究では、中部日本の土岐花崗岩体に産出する石英に着目し、(1)石英粒子の形状や産状の情報、(2)石英の結晶内部構造を反映するカソードルミネッセンス(CL)パターン、及び(3)石英中のチタン濃度から算出した結晶化温度を取得することで、石英の連続的な成長様式に関する新知見を得た。土岐花崗岩体の石英は、複数のCLパターンに区分できる。それらのCLパターンの相違は、メルト(マグマ)の温度やメルト中のチタンの拡散性に依存する。石英のCLパターンと結晶化温度条件から、土岐花崗岩体を形成したマグマの冷却温度条件を詳細に区分した。本研究により、マグマ溜りの詳細な熱史の解明に石英を用いたアプローチの有用性が示された。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和元年度)

石丸 恒存; 尾方 伸久; 花室 孝広; 島田 顕臣; 國分 陽子; 浅森 浩一; 丹羽 正和; 島田 耕史; 渡邊 隆広; 末岡 茂; et al.

JAEA-Review 2019-010, 46 Pages, 2019/09

JAEA-Review-2019-010.pdf:2.45MB

本計画書は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における令和元年度の研究開発計画である。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、第2期中期目標期間(平成22年度$$sim$$平成26年度)における研究開発の成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進していく。

論文

Role of micropores, mass transfer, and reaction rate in the hydrothermal alteration process of plagioclase in a granitic pluton

湯口 貴史*; 菖蒲澤 花穂*; 小北 康弘*; 八木 公史*; 石橋 正祐紀; 笹尾 英嗣; 西山 忠男*

American Mineralogist, 104(4), p.536 - 556, 2019/04

 被引用回数:17 パーセンタイル:72.93(Geochemistry & Geophysics)

結晶質岩内部における過去の流体の化学的特性を復元するためには、流体の化学的特性を記録しつつ形成された変質鉱物を研究対象とすることが有効となる。そこで本研究は、中部日本の土岐花崗岩体中に認められる斜長石の熱水変質プロセスを斜長石中の微小孔の役割、物質移動、反応速度の観点から論じ、斜長石の変質をもたらす熱水の化学的特徴の変遷について検討した。斜長石の変質はアルバイト化,カリ長石化、およびイライトの形成により特徴づけられる。本研究では、(1)変質領域と非変質領域の微小孔の分布特性の相違、(2)反応式の構築による斜長石変質に伴う流入・流出成分の解明、(3)イライトK-Arの年代決定に基づく変質年代・温度条件の推定、(4)斜長石の変質をもたらす年代・温度条件における熱水の化学的特徴の時間的な推移について論じた。

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