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角野 貴信; 舟川 晋也*; 小崎 隆*
Soil Science and Plant Nutrition, 55(2), p.243 - 251, 2009/04
被引用回数:11 パーセンタイル:29.87(Plant Sciences)湿潤アジアにおける土壌有機物動態を詳細にモデル化するためには、易分解性炭素(PMC),窒素(PMN),難分解性炭素(ROC),窒素(RON)量を規定する土壌及び気象特性値を明らかにする必要がある。タイ,インドネシア,日本の耕地及び森林から得られた89点の表層土壌を、一定温度・水分含量で静置培養し、放出されたCO及び無機態Nを経時的に定量した。積算した無機化C及びN量を幾つかのモデルにフィッティングさせ、速度定数,PMC,PMN量を算出した。ROC及びRONは、それぞれ全C及び全N量とPMC,PMNとの差とした。段階的重回帰分析の結果、PMC及びPMNは軽比重画分(1.6gcm)の炭素(LFC)及び窒素量(LFN)と粘土含量によって規定されていた。一方、ROC及びRONは、おもに軽比重画分の有機物と非晶質鉱物、及び粘土含量によって規定されていた。湿潤アジアにおける土壌有機物動態の正確な理解のためには、物理分画が有効であるだけでなく、非晶質鉱物など、母材の違いによる影響を詳細に検討する必要があることがわかった。
香西 直文; 稲田 貢一*; 安達 美総*; 川村 幸*; 樫本 裕輔*; 小崎 完*; 佐藤 正知*; 大貫 敏彦; 酒井 卓郎; 佐藤 隆博; et al.
Journal of Solid State Chemistry, 180(8), p.2279 - 2289, 2007/08
被引用回数:14 パーセンタイル:48.19(Chemistry, Inorganic & Nuclear)陽イオン交換サイトにFeイオンを吸着しているFe型モンモリロナイトは、ベントナイト緩衝材の理想的な変質生成物である。著者らは既報において、不活性ガス雰囲気でFeCl水溶液を用いることによって、ほぼすべての陽イオン交換サイトにFeイオンを吸着させたFe型モンモリロナイトを調製した。本研究では調製した試料中に生成した可能性がある鉄の不純物化学種について検討した。試料全体に少量の塩素イオンが残留していることがわかった。これは、FeCl溶液中でFeClが粘土に吸着したこと、さらに過剰塩除去処理中にFeClから解離するはずのClが粘土中に閉じこめられたためと考えられる。後者については、次の2つの理由が考えられる。まず、Feの吸着によって閉じた粘土層間からのCl拡散速度が遅いこと、あるいは残留したFeClの一部が溶解度の低い水酸化物に変化したことである。
中尾 淳*; 吉田 崇宏*; 尾崎 卓郎; 大貫 敏彦; 舟川 晋也*; 小崎 隆*
Journal of Nuclear and Radiochemical Sciences, 6(1), p.107 - 110, 2005/07
土壌細菌(Pseudomonas fluiorescens)へのCsの取り込みについて、培養下及び休眠条件下での実験を行った。その結果、培養下では細胞内への若干の取り込みが確認された。休眠下での実験から、土壌細菌はCsを乾燥重量1gあたり5molのCsを吸着した。吸着したCsは1M酢酸溶液で脱離したことから、細胞表面への吸着であることがわかった。
武部 愼一; 木村 英雄; 松鶴 秀夫; 高橋 知之*; 保田 浩志*; 内田 滋夫*; 馬原 保典*; 佐伯 明義*; 佐々木 規行*; 芦川 信雄*; et al.
JAERI-Review 2001-015, 81 Pages, 2001/05
分配係数は環境中における放射性核種の移行挙動を評価するためのさまざまな移行評価モデルに用いられており、放射性廃棄物の処分における安全評価上極めて重要なパラメータである。しかし、測定条件や方法などが既定されておらず、データの相互比較ができないなどの問題が指定されている。分配係数の標準的な測定方法の提案に役立てることを目的にアンケート調査を実施した。本報告は、国内の各研究機関における、試料の採取方法や保管、前処理方法、試料の物理化学的特性に関する分析項目、並びに分配係数の測定方法とその条件等についてアンケート調査した結果をまとめたものである。
高橋 知之*; 武部 愼一; 木村 英雄; 松鶴 秀夫; 保田 浩志*; 内田 滋夫*; 佐伯 明義*; 馬原 保典*; 佐々木 規行*; 芦川 信雄*; et al.
KURRI-KR-44, p.169 - 176, 2000/02
分配係数は原子力施設の安全評価上極めて重要なパラメータである。原研に設けられた環境放射能挙動専念部会・安全評価用パラメータ検討グループでは、分配係数測定値の利用に関して標準的な条件を提言することを目的に各研究機関における相互比較実験等を実施してきた。本報では、各研究機関においてこれまで実施してきた分配係数測定値に与える各種の変動因子による影響について、得られた実験結果を報告するとともに、分配係数の測定条件やその条件の設定に関する考え方等についてのアンケート調査状況、並びに現在問題となっている項目や今後検討すべき課題等について報告する。
関岡 靖司; 武田 聖司; 木村 英雄; 山口 徹治; 大江 俊昭*; 長崎 晋也*; 佐々木 隆之*; 小崎 完*; 稲垣 八穂広*
no journal, ,
長寿命核種を有意に含む放射性廃棄物(高レベル放射性廃棄物,TRU廃棄物)の地層処分の地下水移行シナリオに関する安全解析のために、処分システムにおける時間的及び空間的な変動に起因したパラメータの不確かさを設定する必要がある。本調査では、拡散係数,分配係数,ガラス溶解速度を対象に、既往文献データを収集したデータベースの整備を実施した。また、大学有識者で構成されるデータベース検討会を設置し、データベースをもとにした分配係数及び拡散係数の詳細なデータ分析から、データの変動をもたらす主要因について検討するとともに、ガラス溶解速度の時間減少モデルによる適用について検討した。その結果を踏まえ、Cs-135を対象に安全解析した結果から、データ不確かさの低減化に向けた検討が必要であることを確認した。
角野 貴信; 舟川 晋也*; 小崎 隆*
no journal, ,
土壌有機物(SOM)は陸域生態系において重要な役割を担っており、その動態をモデル化することは持続的な食糧生産や炭素循環の解明に大きく寄与する。これまで多くの動態モデルが提案されてきたが、そのほとんどが固有の代謝回転速度を持つ有機物画分を概念的に設定して構築されており、その各画分は実測することができないという短所を持つ。そこで本研究では、「実測できる特性値」によるSOM動態のモデル化を目的とし、その構築及び検証を行った。ユーラシアステップにおいて採取された表層土壌の全有機炭素量を、培養実験により易分解性炭素量(PMC)と難分解性炭素量(ROC)に分け、これらの存在量と土壌,気象特性値との関係を明らかにした。次に、PMC、見かけの一次生産(NPP),土壌呼吸速度を日単位で推定する、土壌有機炭素動態モデルを構築した。このモデルを用いて、20022004年のウクライナ北部(チェルノーゼム)及び南部(カスタノーゼム)の自然草地2地点における、全土壌呼吸速度(WR)及び微生物呼吸速度(MR)を推定した結果、本モデルは、ユーラシアステップにおける自然草地の炭素動態を再現することができたと結論付けられた。