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平田 悠歩; 佐藤 達彦; 渡辺 賢一*; 小川 達彦; Parisi, A.*; 瓜谷 章*
Journal of Nuclear Science and Technology, 59(7), p.915 - 924, 2022/07
被引用回数:7 パーセンタイル:91.6(Nuclear Science & Technology)放射線測定において、検出器の線量応答を高い信頼性を持って評価することは、放射線治療,放射線防護,高エネルギー物理学など、多様な分野で共通した課題となる。しかし、多くの蛍光現象を利用する放射線検出器では、高い線エネルギー付与(LET)を持つ放射線に対して消光効果と呼ばれる検出効率の低下を示すことが知られている。また、この消光現象は、異なる種類の粒子線による微小領域へのエネルギー付与分布の変化にも依存する。先行研究では、PHITSコードのマイクロドジメトリ計算により消光現象を予測する手法が開発されていた。本研究では、この成果を活用して、PHITSのマイクロドジメトリ計算により、BaFBr:Eu検出器の光刺激蛍光(OSL)効率を予測した。また、He, C, Neのイオンビーム照射実験を行い、BaFBr:Eu検出器の発光効率変化を測定し、計算による予測値を検証した。本検証では、PHITSのマイクロドジメトリ計算でターゲット球の直径を30-50nmと設定することで、発光効率の予測値が実験値を再現した。また、計算によりBaFBr:Euの発光効率の粒子線種に対する依存性を明らかにし、PHITSのマイクロドジメトリ計算がBaFBr:EuのOSL測定結果を正確に予測できることを示した。
眞田 幸尚; 宮本 賢治*; 越智 康太郎; 松崎 康治*; 小川 年弘*; 千賀 康弘*
海洋理工学会誌, 24(2), p.9 - 18, 2018/12
大量な放射性核種が海洋に流出した福島第一原子力発電所事故から7年経過した。海底のセシウムの挙動の解明は漁業再開のために必要である。われわれは、海底の堆積物中の放射性セシウム濃度を直接的に計測できる無人観測船を用いた放射線計測システムを開発した。このシステムは自動的に測定ポイントに移動し、堆積物の計測が可能である。検出器の校正は実際のサンプル計測と比較して決定した。このシステムを用いて福島沖の浅海域の放射性セシウム濃度の測定を経時的に実施した。結果から放射性セシウム濃度の分布は変化しているが、全量(インベントリー)としては、放射性セシウムの半減期に従って減少していることが分かった。このようなシステムは簡便に海底の放射性セシウム濃度を測定できるので、海底のセシウムの挙動の解明に役立つ。
戸谷 成寿*; 小川 賢*; 岩月 輝希; 大貫 賢二
JAEA-Technology 2015-023, 35 Pages, 2015/09
MIU計画においては、今後の研究開発課題の1つとして研究坑道閉鎖(埋戻し)時・後の地質環境特性の回復や定常化に至るプロセスに関する知見の蓄積を挙げており、研究坑道閉鎖時・後における観測体系の構築が必要となる。本報告書では、現在、研究坑道に設置して使用している観測装置の地上移設に関する詳細設計に資することを目的とし、各観測装置の地上移設に関わる制約や坑道閉鎖時・後の観測に要求される要件等を整理し、概念設計を行った。
Kim, Y.*; Kim, J.*; 山中 暁*; 中島 啓*; 小川 孝*; 芹沢 毅*; 田中 裕久*; 馬場 将亮*; 福田 竜生; 吉井 賢資; et al.
Advanced Energy Materials, 5(13), p.1401942_1 - 1401942_6, 2015/07
被引用回数:18 パーセンタイル:60.39(Chemistry, Physical)空中に廃棄されている自動車排ガスの廃熱の再利用は、現在社会のエネルギー問題の重要な位置を占めるが、その一つとして強誘電体(焦電体)の誘電・焦電効果を応用したエネルギー回生技術の研究が進められている。焦電体を自動車排ガス中に設置するとともに、エンジン運転に伴う熱振動に同期した電場を外部から加えることで、回生エネルギーは大幅に上昇する。本研究ではこの時用いる取り出し電気回路の改良を行うとともに、典型的な焦電体PbZrTiO(PZT)を用いて実際に有効活用できる回生エネルギーが非常に小さいながらもプラスであることを初めて確認した。また回生運転と同時測定した時分割X線回折により、焦電体の結晶構造の変化やドメイン比といったミクロな機構に関する知見を得るとともに、さらに実機エンジンを用いた試験でも実際に有効活用できる回生エネルギーの取得を確認できた。
山本 真人*; 鬼沢 邦雄; 吉本 賢太郎*; 小川 琢矢*; 馬渕 靖宏*; Valo, M.*; Lambrecht, M.*; Viehrig, H.-W.*; 三浦 直樹*; 曽根田 直樹*
Small Specimen Test Techniques; 6th Volume (ASTM STP 1576), p.53 - 69, 2015/05
4mm厚のミニチュア破壊靭性試験片(微小C(T))によるマスターカーブ法の適用性を検証するため、日本の原子炉圧力容器鋼から採取した破壊靭性試験片を用いて、国内外の研究機関や産業界の参加を得てラウンドロビン試験を実施した。ASTM E1921規格に従って試験を行い、得られた破壊靭性参照温度の比較から、微小C(T)から得られる参照温度のばらつきは規格に示されている不確実さの範囲とほぼ同等であり、微小試験片に対するマスターカーブ法の有効性を確認した。また、本報では各機関が行った試験結果を取りまとめて統計処理を行い、参照温度には大きな相違はなく、標準サイズの試験片との寸法効果も認められないことが確認できた。
山本 真人*; 木村 晃彦*; 鬼沢 邦雄; 吉本 賢太郎*; 小川 琢矢*; 馬渕 靖宏*; Viehrig, H.-W.*; 三浦 直樹*; 曽根田 直樹*
Proceedings of 2014 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2014) (DVD-ROM), 7 Pages, 2014/07
破壊靭性評価のためのマスターカーブ法は、最近試験規格として標準化され、原子炉圧力容器の信頼性を確保するための強力なツールであると期待されている。現行の監視試験において、マスターカーブ法のためのデータを得るためには、シャルピー試験片の試験後の半片から採取可能な小型の試験片の活用が重要である。著者らは、4mm厚のミニチュア破壊靭性試験片(微小C(T))によるマスターカーブ法の適用性を検証するため、典型的な日本の原子炉圧力容器鋼を用いて、国内の学界、産業界や研究機関の参加を得てラウンドロビン試験を進め、微小C(T)の有効性を確認した。本報ではブラインド試験により試験温度の選択を各研究機関が独自に行った結果を取りまとめ、試験温度依存性を比較した。その結果、得られた参照温度には大きな相違はなく、破壊靭性評価にあたって試験温度の選択は大きな影響を及ぼさないことが確認できた。
山本 真人*; 鬼沢 邦雄; 吉本 賢太郎*; 小川 琢矢*; 馬渕 靖宏*; 三浦 直樹*
Proceedings of 2013 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2013) (DVD-ROM), 8 Pages, 2013/07
破壊靭性評価のためのマスターカーブ法は、最近試験規格として標準化され、原子炉圧力容器の信頼性を確保するための強力なツールであると期待されている。現行の監視試験において、マスターカーブ法のためのデータを得るためには、シャルピー試験片の試験後の半片から採取可能な小型の試験片の活用が重要である。著者らは、4mm厚のミニチュア破壊靭性試験片(ミニCT)によるマスターカーブ法の適用性を検証するため、典型的な日本の原子炉圧力容器鋼を用いて、国内の学界,産業界や研究機関の参加を得てラウンドロビン試験を開始した。試験機の影響及び試験手順を検討した第1報に引き続き、本報では試験データを拡充するとともに、負荷速度の影響を評価した。得られた結果に基づき、塑性変形を考慮した負荷速度の定義や結果の相違を検討した結果、ミニCTによる破壊靭性参照温度には負荷速度は大きな影響を及ぼさないことが確認された。
山本 真人*; 木村 晃彦*; 鬼沢 邦雄; 吉本 賢太郎*; 小川 琢矢*; 千葉 篤志*; 平野 隆*; 杉原 卓司*; 杉山 正成*; 三浦 直樹*; et al.
Proceedings of 2012 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2012) (DVD-ROM), 7 Pages, 2012/07
破壊靭性評価のためのマスターカーブ法は、最近試験規格として標準化され、原子炉圧力容器の信頼性を確保するための強力なツールであると期待されている。現行の監視試験において、マスターカーブ法のためのデータを得るためには、シャルピー試験片の試験後の半片から採取可能な小型の試験片の活用が重要である。著者らは、4mm厚のミニチュア破壊靭性試験片(ミニCT)によるマスターカーブ法の適用性を検証するため、典型的な日本の原子炉圧力容器鋼を用いて、国内の学界,産業界や研究機関の参加を得てラウンドロビン試験を開始した。この試験では、ミニCTデータの信頼性と堅牢性を検証するために、実際に適用する前に解決すべき詳細な調査項目を取り出すことを目標とした。この試験の第1ステップとして、4つの機関がミニCT試験片により、共通した試験実施要領でマスターカーブ法試験を実施した。この結果、すべての機関で有効な参照温度Tを得られることが確認できた。ただし、T値は、機関間で最大34度の差があった。この差の原因に関して、参照温度Tと試験機関間で設定した負荷速度の差との強い相関が示唆された。
矢野 康英; 小川 竜一郎; 山下 真一郎; 大塚 智史; 皆藤 威二; 赤坂 尚昭; 井上 賢紀; 吉武 庸光; 田中 健哉
Journal of Nuclear Materials, 419(1-3), p.305 - 309, 2011/12
被引用回数:20 パーセンタイル:80.18(Materials Science, Multidisciplinary)高速実験炉「常陽」のCMIR-6で照射したODS鋼被覆管のリング引張特性に及ぼす照射効果に関して調査を行った。照射条件範囲は、照射温度6931108Kと照射量1633dpaであった。照射温度923K未満では強度特性に変化は見られなかったが、1023Kでは20%の強度低下が見られた。一方、照射後の一様伸びは、すべての照射条件で2%以上確保されていた。本照射条件範囲ではODS鋼被覆管は、一般的な11Crフェライト/マルテンサイト鋼であるPNC-FMS被覆管と比較しても優れた引張特性を維持していることが明らかになった。
白数 訓子; 蔵本 賢一; 中野 佳洋; 山下 利之; 木村 康彦; 二瓶 康夫; 小川 徹
Journal of Nuclear Materials, 376(1), p.88 - 97, 2008/05
被引用回数:13 パーセンタイル:64.63(Materials Science, Multidisciplinary)Pu利用法の一つのオプションとして、現行の軽水炉中でPuをほぼ完全に燃焼させ使用済燃料を安定な廃棄物として直接処分できる岩石型燃料とその軽水炉燃焼技術の開発を進めている。この岩石型燃料の照射挙動を評価するために、照射試験を行った。試験には、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)単相燃料,YSZ粒子をスピネルもしくはコランダム中に分散させた粒子分散型燃料,YSZ-スピネル,YSZ-コランダム,YSZ-スピネル-コランダムの均質型燃料を供した。スピネルを含む燃料は化学的に不安定であり、MgOの蒸発,燃料組織の再編成が起きることが明らかになった。燃料のスエリング挙動は燃料を粒子分散型とすることにより改善されることが確認されたが、ガス放出率は均質型燃料よりも高くなった。YSZ単相燃料のガス放出挙動と温度や燃焼度との関係は、UO燃料と類似することが明らかになった。照射試験を行った岩石型燃料のうち、YSZ単相燃料がもっとも優れた照射挙動を示した。
白数 訓子; 蔵本 賢一; 中野 佳洋; 山下 利之; 小川 徹
Journal of Power and Energy Systems (Internet), 2(1), p.145 - 152, 2008/00
岩石型燃料の照射挙動を評価するために、濃縮度20%のウランを添加した岩石型燃料を用いて照射試験を行った。試験には、ジルコニア単相燃料,ジルコニア粒子をスピネル、もしくはコランダム中に分散させた粒子分散型燃料を供した。照射はJRR-3にておよそ280日行った。燃焼度はおよそ11%FIMAである。パンクチャーテスト並びにガス分析を行い、ガス放出率を求めた。コランダム系燃料において、極めて高いガス放出率が観測された(88%)。また、ジルコニア単相燃料は、その低い熱伝導率より一番高い温度での照射となったが、たいへん低いガス放出率を示した(5%)。SEMやEPMAを用いて燃料の微小分析を行った。1400K以下の照射温度では、スピネルの分解及び組織の再編成は見られなかった。コランダム型燃料の組織も一様であり、組織変化は見られなかった。
白数 訓子; 蔵本 賢一; 中野 佳洋; 山下 利之; 小川 徹
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 7 Pages, 2007/04
岩石型燃料の照射挙動を評価するために、照射後試験を行った。試験に供した燃料はUO固溶安定化ジルコニア(U-YSZ)単相燃料,U-YSZの粉砕片とスピネル又はコランダムを混合した粒子分散型燃料の計3種である。照射は、JRR-3にて約280日行った。燃焼度はおよそ11%FIMAである。パンクチャーテストにてガス放出率を測定した結果、コランダム型燃料が極めて高いガス放出率を示すことが明らかになった(88%)。また、ジルコニア単相燃料は、その低い熱伝導率より一番高い温度での照射となったが、大変低いガス放出率を示した(5%)。SEMやEPMAを用いて燃料の微小分析を行った。1400K以下の照射温度では、スピネルの分解及び組織の再編成は見られなかった。コランダム型燃料の組織も一様であり、組織変化は見られなかった。
茂木 利広; 飯垣 和彦; 齋藤 賢司; 澤畑 洋明; 平戸 洋次; 近藤 誠; 澁谷 英樹; 小川 悟; 篠崎 正幸; 水島 俊彦; et al.
JAEA-Technology 2006-029, 67 Pages, 2006/06
HTTRの制御系のうち、中間熱交換器ヘリウム流量制御系,1次加圧水冷却器ヘリウム流量制御系,2次ヘリウム流量制御系,原子炉入口温度制御系,原子炉出力制御系及び原子炉出口温度制御系については、系統別総合機能試験及び出力上昇試験でその性能が明らかにされてきた。これらの試験では、各制御系に外乱を与えても安定に制御できることを確認した。また、原子炉出力30%100%までの自動運転においても、原子炉出力,温度,流量を安定に制御できることを確認した。本報告書は、これらの制御系の概要と試験結果について報告する。
平田 洋一*; 小川 賢*
JNC TJ7440 2005-076, 28 Pages, 2004/03
地下水の地球化学特性の変化を観察するために各深度の予備坑道から掘削された水平ボーリング孔に設置可能な地下水採水装置および物理化学パラメータ連続測定装置の設計を行なった。
平田 洋一*; 小川 賢*
JNC TJ7400 2005-041, 115 Pages, 2003/03
本業務は、サイクル機構が所有する1,000m対応水理試験装置(高温環境型)を適応深度1,500mまで拡大するとともにデータの品質確保や試験の効率性向上等を目的とし改良を実施したものである。主な改良点は次のとおり。(1)適応深度を1,000mから1,500mまで拡大、(2)測定範囲を考透水性側とするために主配管系の内径を拡大、(3)試験区間の前後区間における圧力、温度の連続測定機能の付加、(4)遮水性・耐久性・耐圧性に優れたスライド式パッカーの採用、(5)パッカーの個別拡張・収縮が可能な構造の採用、(6)安定流量制御および高揚程揚水が可能なポンプの採用、(7)試験と並行して試験結果を解析できる機能の付加
平田 洋一*; 鈴木 克昌*; 小川 賢*; 藤井 真*
JNC TJ7440 2005-082, 459 Pages, 2001/12
本調査は,広域地下水流動研究の一環都として,DH-13号孔において,地下深部における岩盤,および断層・破砕帯などの地下水流動を規制すると考えられる地質構造を対象に水理試験および腑存地下水の採取・分析を実施した。これらの調査は,地下水涵養域での深部地質の水理特性,および地下水の地球科学特性を把握することを目的としたものである。水理試験は,複数の非定常試験および定常試験を同一試験区間で連続的に行う方法を採用した。この試験方法により,岩盤の性状変化または母岩の透水性および間隙水圧を把握した。試験区間の透水性の代表値は,定常試験の揚水過程が,ポンプの性能および流量制御バルブの精度が試験区間の圧力に影響を及ぼすため,人為的または機械的要因が影響しないと考えられる,定常試験の回復過程で得られた値を採用した。地下水の採取・分析は,定常試験過程の汲み上げられた地下水を使用した。これらの分析結果は,各試験区間で比較しても大きな変化は,確認されなかった。
平田 洋一*; 小川 賢*
PNC TJ7439 98-003, 171 Pages, 1998/08
本業務は、大深度の立坑(数百千m程度)および坑道の掘削を伴う調査研究等において、その周辺に掘削した試錐孔内で大きな差圧が発生する場合でも長期間に亘り連続して最大20区間の間隙水圧の測定および採水作業を行うことができる深度1,000m対応の長期モニタリング装置を製作するものである。本装置は、大きくダウンホールユニット、インナープローブユニット、データ観測・制御装置で構成される。以下に、本装置の主な特徴を示す。・最大30kgf/c㎡の差圧環境下での間隙水圧測定および地下水の採水が可能・深度1,000m、孔径86120mmまでの試錐孔に適用が可能・摂氏70までの温度環境下での適用が可能・水圧観測用圧力計に水晶発振式の小型で高精度な絶対圧力計を採用・観測区間の圧力等を維持した状態で、地下水を地上に回収可能本装置の製作に伴い室内試験および孔内性能試験を実施した結果、ダウンホールユニット、インナープローブユニット、データ観測・制御装置の全機能について正常に作動することが確認された。
平田 洋一*; 小川 賢*; 松本 隆史*; 後藤 和幸*; 奥寺 勇*
PNC TJ7439 97-004, 312 Pages, 1997/08
本業務では、適応環境条件の拡大と操作性および取得データの信頼性の向上を目指した1,000m対応水理試験装置(高温環境型)を製作した。本試験装置は、以下に示す項目を目的とした。・適応環境温度条件を70までの高温環境型に向上・操作プログラムの改良による操作性の向上・半導体式圧力計、電動バルブの採用による取得データの信頼性の向上電磁バルブを電動バルブに変更して作動不能時の強制排水機能を持たせた。これらの結果、今回製作した試験装置は適応環境温度の拡大、作動安定性、操作性の向上、測定データの信頼性の向上が図られている。
萩原 栄*; 白川 利久*; 泉 幹夫*; 小川 不二雄*; 小泉 賢三*
PNC TJ9164 97-016, 134 Pages, 1997/06
FBR実証炉では、広域系中性子検出器を炉内の高温ナトリウム中で使用することを想定しており、高感度で高温下においても安定した作動特性を有する信頼性の高い広域系中性子検出器を開発する必要がある。これまで広域系中性子検出器として、従来の核分裂計数管の高感度化、耐高温性向上を目指した開発が進められており、試作、試験を通じて基本特性を確認する炉外試験が終了している。しかしながら、広域系中性子検出器の健全性確認のためには照射温度及び積算照射等の実証炉実機の使用条件を模擬した照射試験による検証が不可欠である。本検討では、実証炉用広域系中性子検出器照射試験装置の基本設計として、照射試験装置の構造強度設計、流力振動設計、遮へい設計を行った。また照射試験装置の設置方法、据え付け方法、炉上部の設置上の取り合い及び計測系について検討を行った。構造強度設計では、第3種管を適用して構造評価を行い、十分に基準を満足し、余裕のある設計となっている結果が得られた。また、強度計算を実施し、設計応力は、第1種管相当の評価でも、十分に余裕のある結果が得られた。さらに流力振動に対する健全性評価を行い、案内管先端部の細い部分についてもASME CodeSection III Appendix Nの評価で同期振動領域の回避ができること、またこの時の応力振幅も設計疲労限以下であり十分に余裕のある結果が得られた。遮へい設計については、照射試験装置の遮へい計算を原子炉の運転中と停止中について行い、いずれの場合も回転プラグ上部ピット室での線量は目標線量を十分に下回る結果が得られた。
平田 洋一*; 後藤 和幸*; 松岡 永憲*; 小川 賢*
PNC TJ7439 97-001, 46 Pages, 1997/02
地層科学研究における調査機器開発の一環として、大きな差圧が発生する条件下でも地下深部岩盤の間隙水圧を精度良く、かつ数年から十数年に亘り連続観測できる装置が必要とされている。このような要望に対して、試錐孔内に多点式のダブルパッカーを備えたケーシングパイプを挿入して任意の深度で観測区間を設定した後、ケーシングパイプ内に差圧計を備えたインナープローブを挿入し、ケーシングパイプ内水圧と観測区間の差圧を精度良く順次計測する方法を基本原理とする試験装置を考案した。本業務は、平成5年度までにスライドバルブを確実に開閉するための計測ポート部の設計および計測ポート部を開閉し間隙水圧を計測するためのインナープローブの設計を行った結果を踏まえ、試験装置全体の電気部分の設計および、観測区間の地下水を被圧不活性状態で採取し、地上に回収するための採水用プローブの設計を行うと共に、試験装置の構成、形状および性能を明確なものにした。