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達本 衡輝; 白井 康之*; 塩津 正博*; 成尾 芳博*; 小林 弘明*; 野中 聡*; 稲谷 芳文*
IOP Conference Series; Materials Science and Engineering, 101, p.012177_1 - 012177_8, 2015/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.05(Thermodynamics)直接強制冷却方式のCICC(ケーブルインコンジット)超伝導導体内における液体水素の冷却安定性を評価するために、内径5.7mm, 8mm, 5mmの断熱円管流路の中心軸上に直径1.2mm, 長さ60mm, 120mm, 200mmのPtCo製ワイヤヒーターをそれぞれ設置し、指数関数状に連続に加熱した場合のサブクール液体水素の強制流動下における定常および過渡熱伝達特性を加熱速度をパラメータとして圧力0.7MPa、液温21Kの条件下で測定した。流速は0.3m/sから7m/sまで変化させた。加熱速度が速くなると、核沸騰熱伝達域では、加熱速度の影響はほとんどないが、過渡CHFは、加熱速度が速くなるにつれて大きくなり、液体窒素で報告されているような膜沸騰直接遷移現象による過渡CHFの低下は液体水素の場合ないことがわかった。また、過渡状態におけるCHFは、定常CHFからの上昇分として整理することができ、流速および圧力に依存せず、加熱速度の関数で表されることがわかった。定常CHFにおいては加熱等価直径の影響は明確に現れなかったが、過渡熱伝達においては、同一の加熱等価直径の場合の過渡CHFの定常CHFからの上昇分は等しく、加熱等価直径が大きくなるとその増分も大きくなることがわかった。
達本 衡輝; 白井 康之*; 塩津 正博*; 成尾 芳博*; 小林 弘明*; 稲谷 芳文*
Journal of Physics; Conference Series, 507(2), p.022042_1 - 022042_4, 2014/05
被引用回数:2 パーセンタイル:67.35(Engineering, Electrical & Electronic)これまでにない外部磁場環境下における液体水素中の高温超電導材料の通電基礎特性データを取得し、液体水素冷却高温超電導機器の冷却設計指針を確立するために、液体水素冷却超伝導線材特性測定装置を設計・製作を行った。本装置では、高温超電導線材等の供試体を設置する液体水素槽は、実績のある既存の液体水素熱流動実験装置をベースに機器設計および安全設計を行った。その外側に真空断熱槽を介して、磁場発生用の7TのNbTi超電導マグネット冷却用液体ヘリウム槽を設けて、多重容器構造とした。長時間、安定に実験を行うために、熱流動解析により侵入熱軽減対策を実施し、超電導マグネットクエンチ時の安全対策を検討した。さらに、強磁場発生時における周辺機器への漏洩磁場の影響も3次元磁場解析により明らかにし、その軽減対策も施した。水素防爆の観点から、実験時は、安全距離を十分確保した制御室で行えるように、遠隔による計測・制御システムも構築した。初めて実施した低温性能試験により、設計どおりの性能を有することが確認できた。
達本 衡輝; 白井 康之*; 塩津 正博*; 畑 幸一*; 成尾 芳博*; 小林 弘明*; 稲谷 芳文*
AIP Conference Proceedings 1573, p.44 - 51, 2014/01
被引用回数:13 パーセンタイル:97.96(Thermodynamics)内径(D)が4mmで加熱長さ(L)が100mmと167mm、内径が6mmで加熱長さが150と250mmのステンレス製円管発熱体を用いて(特性長さL/D=25と41.7に相当)、飽和液体水素(0.4, 0.7, 1.1MPa)を強制流動させた場合の熱伝達特性を流速をパラメータとして測定した。非沸騰の熱伝達は従来のDittus-Boelter式とよく一致することを明らかにした。流速及び飽和圧力が小さくなると、核沸騰限界(DNB)熱流束は大きくなり、特性長さ(L/D)の-0.35乗に比例することが実験データとの比較により明らかになった。さらに、実験結果は、導出した核沸騰限界熱流束相関式により記述できることを明らかにした。
達本 衡輝; 白井 康之*; 塩津 正博*; 畑 幸一*; 成尾 芳博*; 小林 弘明*; 稲谷 芳文*; 成田 憲彦*
Proceedings of 24th International Cryogenic Engineering Conference (ICEC 24) and International Cryogenic Materials Conference 2012 (ICMC 2012) (CD-ROM), p.157 - 160, 2012/05
内径が6mm、加熱長さが50, 100, 200, 250mmのステンレス製円管発熱体を用いて、飽和液体水素(0.4, 0.7, 1.1MPa)を強制流動させた場合の熱伝達特性を流速をパラメータとして測定した。非沸騰の熱伝達は従来のDittus-Boelter式とよく一致することを明らかにした。流速及び飽和圧力が小さくなると、核沸騰限界(DNB)熱流束は大きくなり、加熱長さの-0.35乗に比例することが実験データとの比較により明らかになった。さらに、実験結果は、導出した核沸騰限界熱流束相関式により記述できることを明らかにした。
柴沼 清; 新井 貴; 川島 寿人; 星野 克道; 星 亮; 小林 薫; 澤井 弘明; 正木 圭; 櫻井 真治; 芝間 祐介; et al.
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.276 - 281, 2010/08
JT-60SAは日本とEU間の共同プロジェクト(幅広いアプローチ)の中のサテライトトカマクプロジェクトとして合意されたものであり、現在その設計と製作が精力的に進められている。JT-60SAの組立はプロジェクトを推進するうえで最も重要な課題である。JT-60SAは、真空容器,超伝導コイル(TFコイル, EFコイル, CSコイル),ダイバータなどの容器内機器,サーマルシールド,クライオスタットなどの主要機器から構成される。これらの機器を効率よく組み立てるために、トカマク本体室に組立専用のクレーン付き組立架台を設置することで、建家内クレーンとの作業分担を行う。本論文では、JT-60SASの主要機器である真空容器とTFコイルを中心に組立シナリオ及び組立シーケンスの検討、これらの作業を可能とするための専用組立冶具の概念設計について述べる。
達本 衡輝; 白井 康之*; 塩津 正博*; 畑 幸一*; 小林 弘明*; 成尾 芳博*; 稲谷 芳文*; 加藤 崇; 二川 正敏; 木下 勝弘*
Journal of Physics; Conference Series, 234, p.032056_1 - 032056_9, 2010/07
被引用回数:18 パーセンタイル:97.04(Physics, Multidisciplinary)液体水素の熱流動特性に関する知見は中性子源用モデレータの設計に不可欠であるが、実験環境の制約や安全性の配慮のため十分にデータが取れない状況であった。本研究では、水素に対する安全性を考慮に入れた液体水素冷却特性試験装置を開発した。本装置では、メインタンクとサブタンクを連結する輸送配管の一端に円管ヒータを設置した特徴を有し、流調弁の開度を調整することにより、安定な強制対流が発生できる。水素防爆の観点から、実験装置から安全距離を十分確保した制御室で、遠隔により計測・制御するという条件も満足させ、初めての低温試験を実施し、設計どおりの性能を確認することができた。さらに、0.7MPa, 21Kの条件下で、流速を変化させ、世界に先駆け、液体水素の強制対流熱伝達を測定することに成功した。
達本 衡輝; 白井 康之*; 塩津 正博*; 畑 幸一*; 小林 弘明*; 成尾 芳博*; 稲谷 芳文*; 加藤 崇; 二川 正敏; 木下 勝弘*
Proceedings of International Cryogenic Engineering Conference 23 (ICEC-23) and International Cryogenic Materials Conference 2010 (ICMC 2010), p.491 - 496, 2010/07
液体水素が内径3mmの電流加熱垂直円管内を上向きに上昇する場合の円管内面における強制対流熱伝達を流速、温度を変えて測定した。実験システムで採用した高精度デジタルはかりによる質量測定法の有用性が確認できた。各流速における沸騰開始に至る非沸騰熱伝達は、Dittus-Boelter式とよく一致し、これまで全くなかった液体水素の強制対流沸騰限界熱流束の流速,サブクール,形状依存性を初めて明らかにした。
松本 潔; 大久保 収二*; 鴻坂 厚夫; 滝川 好夫*; 小林 弘明*
JAERI-M 89-068, 150 Pages, 1989/05
グラフィックディスプレイ上で図形を編集・表示するプログラムGRASYS(Graph Synthesis System)を開発した。GRASYSで扱う図形は作図指示データと呼ばれる言語形式で記述される。1つの図形を描く作図指示データの集まり(セグメント)を作成・引用・編集の単位として取扱い、端末画面上で単純な図形を合成して新たなセグメントを作成できる。これらの機能により、複雑な図形を描いたり部分図形を他の図形の一部に転用することが容易に行える。また、セグメントには解析プログラムによる計算結果をトレンド図や棒グラフ等を含めることができ、プラント状態表示等、多くの分野で応用できる。さらに、画面上で作成・編集した図形と作図指示データ文との対応を容易にできるように、図面上に表示されている図形に対応する作図指示データ文を出力する機能を持ったサブシステムGREDITが含まれる。本報告書はGRASYS(含GREDIT)の使用手引書である。
達本 衡輝; 白井 康之*; 塩津 正博*; 小林 弘明*; 成尾 芳博*; 稲谷 芳文*; 畑 幸一*
no journal, ,
液体水素の熱流動特性に関する知見は中性子源用モデレータの設計に不可欠である。しかし、可燃性である水素に対する実験環境の制約があるため、これまで十分なデータの取得が困難であった。本研究では、水素に対する安全性を考慮に入れた液体水素冷却特性実験装置の開発を進めてきた。本装置では、メインタンクとサブタンクを連結する断熱真空輸送配管の一端に円管ヒータを設置した特徴を有している。断熱真空輸送配管に設置した流調弁の開度を調整することにより、円管ヒータ内に強制対流を発生させることができる。初めての低温試験を実施し、設計どおりの性能を確認することができた。さらに、0.7MPaの圧力下での液体水素の強制対流熱伝達を測定することにも成功した。
達本 衡輝; 塩津 正博*; 小林 啓人*; 吉川 浩太郎*; 白井 康之*; 畑 幸一*; 小林 弘明*; 成尾 芳博*; 稲谷 芳文*
no journal, ,
超臨界圧水素(1.5MPa)が内径6mmの電流加熱垂直円管内を上昇する場合の円管内面における強制対流熱伝達を流速(1から12m/s)、流入温度(21Kから33K)を変えて測定した。本実験システムで採用した高精度デジタルはかりによる質量流量測定法の有用性も同時に確認することができた。発熱体表面温度が臨界温度以下の領域では、超臨界圧水素の強制対流熱伝達はDittus-Boelter式とよく一致することが明らかになった。一方、発熱体表面温度が臨界温度以上になるとその強制対流熱伝達特性は劣化し、表面過熱度が100K付近で、再び、その熱伝達特性が改善する現象が見られた。さらに、本研究で得られた実験データをもとに超臨界圧水素の強制対流熱伝達表示式の導出に成功した。
達本 衡輝; 白井 康之*; 塩津 正博*; 成尾 芳博*; 小林 弘明*; 稲谷 芳文*
no journal, ,
内径が6mm,加熱長さが200mmのステンレス製円管発熱体を用いて、0.7MPaの液体水素を強制流動させた場合の熱伝達特性を液温と流速をパラメータとして測定した。非沸騰の熱伝達は加熱長さに関係なく、従来のDittus-Boelter式で表せることがわかった。流速及びサブクールが大きくなると核沸騰限界熱流束は大きくなり、加熱長さの-0.35乗に比例することがこれまでの実験データとの比較により明らかになった。さらに、実験結果は、新たに導出した核沸騰限界熱流束相関式により記述できることを明らかにした。
達本 衡輝; 白井 康之*; 樋川 恭介*; 原 佑規*; 塩津 正博*; 小林 弘明*; 成尾 芳博*; 八木下 剛*; 野中 聡*; 丸 祐介*; et al.
no journal, ,
これまでにない外部磁場環境下における液体水素中の高温超電導材料の通電基礎特性データを取得し、液体水素冷却高温超電導機器の冷却設計指針を確立するために、液体水素冷却超伝導線材特性測定装置を設計・製作を行った。本装置では、高温超電導線材等の供試体を設置する液体水素槽は、実績のある既存の液体水素熱流動実験装置をベースに機器設計及び安全設計を行った。その外側に真空断熱槽を介して、磁場発生用の7TのNbTi超電導マグネット冷却用液体ヘリウム槽を設けて、多重容器構造とした。長時間、安定に実験を行うために、熱流動解析により侵入熱軽減対策を実施し、超電導マグネットクエンチ時の安全対策を検討した。さらに、強磁場発生時における周辺機器への漏洩磁場の影響も3次元磁場解析により明らかにし、その軽減対策も施した。水素防爆の観点から、実験時は、安全距離を十分確保した制御室で行えるように、遠隔による計測・制御システムも構築した。2012年の夏期に完成させ、初めての低温性能試験を実施し、設計どおりの性能を有することを確認した。
酒井 弘明; 峯井 俊太郎; 平出 哲也; 大島 永康*; 小林 慶規*; 木野村 淳*; 鈴木 良一*
no journal, ,
高分子に、絶縁破壊程度まで高電場を印加した場合、ポジトロニウム(Ps)形成が著しく増大すると報告されている。この著しい増大は、陽電子トラックのターミナルスパー内で熱化した陽電子と過剰電子の反応でPsが形成するとする、スパー反応モデルで説明することは難しい。今回、電場なしではPs形成が起こらない、つまり、スパー反応モデルではPs形成が起こらない、ポリイミド(カプトン)中において、絶縁破壊付近までの高電場を印加した際の効果を調べた。その結果、絶縁破壊付近でも、Ps形成は認められず、Psを形成しない陽電子(自由陽電子)の寿命が長くなる傾向が見られ、これは自由陽電子のドリフトによって起こっていると考えられる。また、過去の報告における解釈が、誤っていた可能性が示された。
酒井 弘明; 峯井 俊太郎; 平出 哲也; 大島 永康*; 小林 慶規*; 木野村 淳*; 鈴木 良一*
no journal, ,
高分子中において高電圧印加した場合、絶縁破壊近くで電子と陽電子の結合状態であるポジトロニウムの形成が増大すると報告されている。絶縁物中のポジトロニウム形成を説明するスパー反応モデルで、この現象を説明することはできない。そこで、電場が無い状態で、ポジトロニウムが形成されない、カプトン(ポリイミド)中で、陽電子消滅寿命におよぼす電場印加の効果を測定することで、高電場によってポジトロニウム形成が見られるか確認した。その結果、長寿命を示す三重項ポジトロニウムの形成は見られず、ポジトロニウムを形成しないで消滅していく、陽電子からの消滅成分の寿命値が長くなることがわかった。これは、陽電子のドリフトが起こることで説明することができ、また、報告されている結果も、ポジトロニウム形成の増大ではなく、寿命値の変化に起因するものであった可能性が示された。
酒井 弘明; 峯井 俊太郎; 平出 哲也; 大島 永康*; 小林 慶規*; 木野村 淳*; 鈴木 良一*
no journal, ,
高分子中において高電圧印加により、電子と陽電子の結合状態であるポジトロニウムの形成が増大すると報告されているが、その機構は明らかになっていない。そこで、電場が無い状態でポジトロニウム形成が見られない、カプトン(ポリイミド)中で、高電場印加によりポジトロニウム形成が起こるかどうか、陽電子消滅寿命測定により調べた。その結果、長寿命を示す三重項ポジトロニウムの形成は見られなかったが、自由陽電子の消滅成分の寿命値が長くなることがわかった。過去の報告では陽電子消滅寿命測定は行われておらず、ポジトロニウム形成の増大と寿命値の増大を見分けることは不可能であり、高電場下でのポジトロニウム形成増大の報告が誤った解釈である可能性が示された。
達本 衡輝; 白井 康之*; 塩津 正博*; 畑 幸一*; 成尾 芳博*; 小林 弘明*; 稲谷 芳文*
no journal, ,
円管流路内における飽和液体水素の強制流動下における熱伝達特性の圧力および流速依存性を明らかにするために、垂直に支持したステンレス製の円管発熱体(直径6mm、加熱長さ50mmから250mm)を用いて、飽和液体水素の強制流動下における定常熱伝達特性を測定した。圧力条件は0.4MPaから臨界圧力よりわずかに低い1.1MPaまでとし、流速をパラメータ(10m/s)として変化させた。非沸騰域の熱伝達はDittus-Boelter式で予測される値と一致したが、流速が遅い領域では層流と自然対流の影響のため、実験結果は、従来の相関式より大きくなることがわかった。核沸騰熱伝達は、同一圧力条件下では、流速に依存しないが、圧力が高くなるにつれて向上することがわかった。強制対流下での核沸騰の限界値であるDNB熱流束は、低流速域では流速に比例し、高流速域側では、その増加傾向は小さくなった。この高流速側と低流速側のしきい値とDNB熱流束の流速依存性は、無次元数であるウェーバー数(We)で整理できることを明らかにし、飽和液体水素の強制流動下におけるDNB熱流束の相関式を導出し、実験結果をよく記述できることを確認した。
達本 衡輝; 白井 康之*; 塩津 正博*; 堀江 裕輝*; 米田 和也*; 松澤 崇之*; 小林 弘明*; 成尾 芳博*; 稲谷 芳文*
no journal, ,
直接強制冷却方式のCICC(ケーブルインコンジット)超伝導導体内における液体水素の冷却安定性を評価するために、内径8mm、全長が120mmの流路の中心軸上に設置した 直径1.2mm、加熱長さ120mmのPtCo製ワイヤヒーターを用いて、指数関数状に連続に加熱した場合のサブクール液体水素の強制流動下における過渡熱伝達特性を測定した。流速は0.8m/sから5.6m/sまで変化させた。加熱速度がゆっくりの場合、非沸騰域の熱伝達は、Dittus-Boelter式の予測値とよく一致した。加熱速度が速くなると、過渡熱伝導の寄与が大きくなり、Dittus-Boelter式より大きくなった。同じ加熱速度の場合、流速が速い方が、熱伝導の影響は小さくなった。この熱伝導の影響が現れる加熱速度は、流速が速いほど、速くなった。一方、核沸騰熱伝達域では、加熱速度の影響はほとんどないが、DNB(Departure from Nucleate Boiling)熱流束は、加熱速度が速くなるにつれて大きくなった。過渡状態におけるDNB熱流束は、定常DNB熱流束からの上昇分として整理することができ、流速に依存せず、加熱速度の関数で表されることがわかった。
達本 衡輝; 白井 康之*; 塩津 正博*; 堀江 裕輝*; 米田 和也*; 松澤 崇之*; 小林 弘明*; 成尾 芳博*; 稲谷 芳文*
no journal, ,
直接強制冷却方式のCICC(ケーブルインコンジット)超伝導導体内における液体水素の冷却安定性を評価するために、内径8mm、全長が120mmの流路の中心軸上に設置した直径1.2mm、加熱長さ120mmのPtCo製ワイヤヒーターを用いて、指数関数状に連続に加熱した場合のサブクール液体水素の強制流動下における定常および過渡熱伝達特性を圧力0.4MPaおよび0.7MPa、液温21Kの条件下で測定した。流速は0.4m/sから5.5m/sまで変化させた。定常限界熱流束(CHF)は、流速が速い方が大きくなるが、流速条件が1m/sを境にCHFの流速依存性が変化することがわかった。一方、加熱速度が速くなると、核沸騰熱伝達域では、加熱速度の影響はほとんどないが、過渡CHFは、加熱速度が速くなるにつれて大きくなり、液体窒素で報告されているような膜沸騰直接遷移現象による過渡CHFの低下は液体水素の場合ないことがわかった。また、過渡状態におけるCHFは、定常CHFからの上昇分として整理することができ、流速および圧力に依存せず、加熱速度の関数で表されることがわかった。
達本 衡輝; 白井 康之*; 塩津 正博*; 堀江 裕輝*; 米田 和也*; 松澤 崇之*; 小林 弘明*; 成尾 芳博*; 稲谷 芳文*; 茂田 宏樹*; et al.
no journal, ,
ケーブルインコジット導体(CICC)のような直接冷却方式の超伝導導体内の冷却特性を解明するために、円管流路内の中心軸上にPtCo製の直径1.2mm、長さ60mmから200mmのワイヤ発熱体を用いて、サブクール液体水素の強制流動下における核沸騰限界熱流束を測定した。圧力条件は0.4MPaから臨界圧力よりわずかに低い1.1MPaまでとし、流速をパラメータとして16m/sの範囲まで変化させた。非沸騰域の熱伝達はDittus-Boelter式で予測される値と一致したが、流速が遅い領域では層流と自然対流の影響のため、実験結果は従来の相関式より大きくなった。核沸騰熱伝達は同一圧力条件下では流速に依存しないが、圧力が高くなるにつれて向上した。強制対流下での核沸騰の限界値であるDNB熱流束は円管の場合と同様に低流速域では流速に比例し、高流速域側では、その増加傾向は小さくなった。このしきい値とDNB熱流束の流速依存性はウェーバー数(We)で整理でき、代表長さに加熱等価直径を用いることにより、既に円管で導出したDNB熱流束相関式で実験結果を記述できることを確認した。