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桜井 文雄; 堀口 洋二; 小林 晋昇; 高柳 政二
Physica B; Condensed Matter, 311(1-2), p.7 - 13, 2002/01
被引用回数:9 パーセンタイル:45.24(Physics, Condensed Matter)JRR-3は1985-1990年において、利用ニーズに対応するため大改造され、その後中性子ビーム実験を中心に利用されている。さらに、使用済み燃料発生の抑制のためのシリサイド燃料化を1999年に実施した。また、ビーム利用要求の増大に対応するために、熱中性子ビーム導管のスーパーミラー化を1998年から実施している。JRR-4においては、1996-1998年において、低濃縮シリサイド燃料化,原子炉施設の更新,医療照射設備の新設等を実施した。JRR-3の将来計画としては、連続中性子ビームの特徴を考慮し、物質・生命科学を中心とした中性子利用研究の一層の推進を図るための設備の整備を進め、大陽子加速器との相補的利用を図る。JRR-4については、医療設備を中心に利用促進を図る。
笹島 栄夫; 更田 豊志; 森 行秀*; 石島 清見; 小林 晋昇; 山原 武; 助川 友英; 伊藤 忠春
JAERI-Research 95-087, 179 Pages, 1995/12
本報告書は、NSRRにおいて実施した美浜2号機照射済PWR燃料を用いた第3回目の反応度模擬実験であるMH-3について、実験方法、パルス照射前の燃料検査結果、パルス照射時の条件及び過渡記録、並びにパルス照射後の燃料検査結果など実験データを整理し、考察を加えたものである。実験に使用した試験燃料は、関西電力(株)美浜2号機で照射された1414PWR型燃料棒を短尺加工したものであり、燃料燃焼度は38.9MWd/kgUであった。
中村 武彦; 吉永 真希夫; 石島 清見; 小林 晋昇; 山原 武; 助川 友英; 伊藤 忠春
JAERI-Research 95-080, 92 Pages, 1995/11
本報告書は、1993年度1月に実施した照射済BWR燃料を用いた5回目の反応度事故模擬実験であるTS-5について、実験データをまとめたものである。TS-4実験に使用した試験燃料は、初期濃縮度2.79%であり、日本原子力発電(株)の敦賀1号炉で照射されたBWR77型燃料棒を短尺化したものである。短尺化に供した燃料の燃焼度は26GWd/tUであった。NSRRにおける照射実験は、BWRのコールドスタートアップ条件を模擬した大気圧・室温の静止水冷却条件下で行い、公称発熱量は1175cal/g・fuel(ピークエンタルピ984cal/g・fuel)を与えた。その結果燃料破損は生じなかった。なお、この実験では集合体中の燃料/水比を模した流路管中で燃料のパルス照射を行った。実験条件、実験方法、パルス照射時の燃料の過渡挙動及び照射後検査の結果をまとめて示した。
更田 豊志; 笹島 栄夫; 森 行秀*; 本間 功三*; 丹澤 貞光; 石島 清見; 小林 晋昇; 鎌田 裕; 酒井 陽之
JAERI-Research 95-078, 194 Pages, 1995/11
本報告書は、反応度事故条件下の照射済燃料の挙動を調べたJM-5実験における、実験方法、前照射条件、前照射後の燃料検査結果、パルス照射時の条件及び過渡記録、並びにパルス照射後の燃料検査結果などの実験データを整理し、考察を加えたものである。平均線出力33.4kW/mで燃焼度25.7MWd/kgUまでJMTRで前照射した試験燃料を、NSRRにおける大気圧・室温の静止水冷却条件下でのパルス照射に供した。パルス照射時の発熱量は2237cal/g・fuelで、燃料エンタルピは最高1675cal/g・fuelに達した。本実験はPCMI(燃料ペレット/被覆管間の機械的相互作用)による燃料破損に至り、20箇所以上に及ぶ細かい割れのほとんどが前照射中に形成された被覆管外表面における局所的な水素化物の周辺で生じており、被覆管の局所水素化が欠陥発生に強く影響したことを示唆している。
更田 豊志; 森 行秀*; 笹島 栄夫; 本間 功三*; 丹澤 貞光; 石島 清見; 小林 晋昇; 菊池 輝男; 酒井 陽之
JAERI-Research 95-013, 230 Pages, 1995/03
本報告書は、反応度事故条件下の照射済燃料の挙動を調べたJM-4実験における、実験方法、前照射条件、前照射後の燃料検査結果、パルス照射時の条件及び過渡記録、並びにパルス照射後の燃料検査結果などの実験データを整理し、考察を加えたものである。試験燃料は、平均線出力27.5kW/mで燃料燃焼度21.2MWd/kgUまでJMTRにおいて前照射されたもので、NSRRにおいて大気圧、室温の静止水冷却条件下でパルス照射された。パルス照射時の発熱量は23512cal/g・fuelで、燃料エンタルピは最高1779cal/g・fuelに達した。本実験はNSRR照射済燃料実験で初めて燃料破損に至る実験となり、燃料棒に著しく膨れ及び曲がりを生じるとともに、被覆管に数多くの貫通欠陥を生じた。燃料ペレット/被覆管間の機械的相互作用に加えて、被覆管の局所水素化が欠陥発生に強く影響した。
更田 豊志; 石島 清見; 丹澤 貞光; 中村 武彦; 笹島 栄夫; 加島 洋一; 豊川 俊次; 小林 晋昇
JAERI-Research 95-005, 53 Pages, 1995/01
現在NSRRでは、TRIGA炉用燃料として世界的に使用されている、ウラン水素化ジルコニウム燃料のパルス照射実験を計画している。本報告書は、ウラン水素化ジルコニウム燃料の特性についてまとめるとともに、NSRRにおけるパルス照射時の発熱量及び燃料温度の解析結果、実験用カプセル設計に必要となる燃料破損時の衝撃圧力及び水撃力の予測最大値の評価結果を示したものである。NSRRにおいて燃料溶融に至る範囲までの実験が可能であることを示すとともに、被覆管の低温破裂、放出水素の膨張仕事及び燃料/冷却材相互作用などを考慮した検討を行い、衝撃圧力及び水撃力の予測最大値を定めた。NSRR実験によって得られる知見は、TRIGA炉の性能向上に大きく寄与するとともに、安全評価のデータベースを拡充し、次世代型TRIGA炉の開発・安全評価に大きく資するものと期待される。
片西 昌司; 石島 清見; 小林 晋昇; 菊池 輝男; 落合 政昭
JAERI-Research 94-039, 54 Pages, 1994/11
本報告書は、JMTRにおいて前照射されたステンレス鋼被覆燃料(燃焼度4.0GWd/t)をNSRRにおいて過渡出力照射し、健全性を調べた結果についてまとめたものである。実験では、舶用炉の定格13%から130%出力まで5秒間で出力を上昇させた。この実験により、舶用炉の運転条件を大きく上回る急激な出力上昇を与えたときの燃料挙動を調べた。NSRRにおける過渡照射時のデータ及び照射後検査の結果から、このような急激な出力上昇によっても、DNBの発生や被覆管とペレットとの化学的あるいは機械的相互作用は起きず、燃料の健全性は十分保たれることが明らかになった。
更田 豊志; 笹島 栄夫; 森 行秀*; 本間 功三*; 丹澤 貞光; 石島 清見; 藤城 俊夫; 小林 晋昇; 菊池 輝男; 酒井 陽之
JAERI-Research 94-006, 96 Pages, 1994/07
本報告書は、反応度事故条件を模擬したNSRRにおけるパルス照射を実施した照射済燃料実験JM-3の実験方法、前照射条件、前照射後の燃料検査結果、パルス照射時の条件及び過渡記録、並びにパルス照射後の燃料検査結果などの実験データを整理し、考察及び解析を加えたものである。パルス照射に先立って試験燃料に対する前照射をJMTRにおいて実施し、燃料燃焼度は19.6MWd/kgUに達し、平均線出力は25.3kW/mであった。NSRRにおける試験燃料のパルス照射は大気圧・室温の静止冷却条件下で行い、発熱量1746cal/g・fuelで燃料エンタルピは最高1305cal/g・fuelに達した。被覆管表面温度の上昇は最高150Cにとどまり、燃料棒にわずかな変形を生じたものの、破損には至らなかった。パルス照射中の燃料棒プレナム部へのFPガス放出率は約2.2%と評価された。
中村 武彦; 吉永 真希夫; 傍島 眞; 石島 清見; 小林 晋昇; 山原 武; 助川 友英; 菊池 輝男
JAERI-M 94-030, 103 Pages, 1994/03
本報告書は1991年1月に実施した照射済BWR燃料を用いた4回目の反応度事故模擬実験であるTS-4について、実験データをまとめたものである。TS-4実験に使用した試験燃料は、初期濃縮度2.79%であり、日本原子力発電(株)の敦賀1号炉で照射されたBWR77型燃料棒を短尺化したものである。短尺化に供した燃料の燃焼度は26GWd/tUであった。NSRRにおける照射実験は、BWRのコールドスタートアップ条件を模擬した大気圧・室温の静止水冷却条件下で行い、公称発熱量は1105cal/g・fuel(ピークエンタルピ894cal/g・fuel)を与えた。その結果、燃料破損は生じなかった。実験条件、実験方法、パルス照射時の燃料の過渡挙動及び照射後検査の結果をまとめて示した。
中村 武彦; 吉永 真希夫; 傍島 眞; 藤城 俊夫; 小林 晋昇; 山原 武; 助川 友英; 菊池 輝男
JAERI-M 93-183, 115 Pages, 1993/09
本報告書は、1990年9月に実施した照射済BWR燃料を用いた3回目の反応度事故模擬実験であるTS-3について実験データをまとめたものである。TS-3実験に使用した試験燃料は初期濃縮度2.79%であり、敦賀1号炉で照射されたBWR77型燃料棒を短尺化したものである。短尺化に供した実用燃料のバンドル平均燃焼度は21.3GWd/tUであった。NSRRにおける照射実験は、大気圧・室温の静止水冷却条件下で行い、発熱量は944cal/g・fuel(ピークエンタルピ884cal/g・fuel)を与えた。その結果燃料破損は生じなかった。実験条件、実験方法、パルス照射時の燃料の過渡挙動及び照射後検査の結果をまとめて示した。
丹澤 貞光; 小林 晋昇; 藤城 俊夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 30(4), p.281 - 290, 1993/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)軽水炉の運転状態を模擬した高温高圧の冷却材条件下で、反応度事故(RIA)時のPWR型燃料棒の過渡挙動を調べる実験を実施した。実験では試験燃料棒を原子炉安全性研究炉(NSRR)でパルス照射することにより、反応度事故時の過渡出力の発生を模擬して行なった。試験の結果、高い外圧の下で被覆管のつぶれが発生したが、基本的な初期燃料破損のメカニズム及びしきい値となるエンタルピは、大気圧、室温及び静水条件における試験で得られた値と同一であることが明らかになった。
中村 武彦; 吉永 真希夫; 傍島 眞; 藤城 俊夫; 小林 晋昇; 山原 武; 助川 友英; 菊池 輝男
JAERI-M 93-006, 101 Pages, 1993/02
本報告書は、1990年2月に実施した照射済BWR燃料を用いた2回目の反応度事故模擬実験であるTS-2について実験データをまとめたものである。TS-2実験に使用した試験燃料は初期濃縮度2.79%であり、敦賀1号炉で照射されたBWR77型燃料棒を短尺化したものである。短尺化に供した実用燃料のバンドル平均燃焼度は21.3Gwd/tであった。NSRRにおける照射実験は、大気圧、室温の静止水冷却条件下で行い、発熱量は725cal/g・fuel(ピークエンタルピ665cal/g・fuel)を与えた。その結果燃料破損は生じなかった。実験条件、実験方法、パルス照射時の燃料の過渡挙動及び照射後検査の結果をまとめて示した。
丹沢 貞光; 小林 晋昇; 藤城 俊夫
JAERI-M 91-215, 40 Pages, 1992/01
本報告書は、反応度事故条件下の燃料挙動に及ぼす冷却材/燃料比の影響を調べるために、大気圧室温及び静水条件下で試験燃料のまわりに冷却材の流路を設けて行なった燃料照射実験の結果をまとめたものである。実験は、大気圧カプセルを使用し、単一試験燃料棒のまわりに円形または四角形の流路管を取り付け、試験燃料と接触する冷却材を制限することにより行なった。実験条件としては、冷却材/燃料比を変えるために14mm、16mm及び20mmの円筒形あるいは対面距離14mmの四角筒形の流路管を取り付け、発熱量は約150cal/g・UOから400cal/g・UOまで変化させた。この結果、試験燃料に流路管を取り付けた場合、流路管を取り付けない標準条件における実験の場合と比較して、被覆管表面の最高温度はあまり変わらないが、下流側では膜沸騰持続時間が長くなり、また、破損しきい値が約30cal/g・UO低くなる等、冷却材/燃料比が反応度事故条件下の燃料挙動に大きな影響を与えることが判明した。
柳澤 和章; 藤城 俊夫; 小林 晋昇; 堀木 欧一郎; 曽山 和彦; 市川 博喜; 古平 恒夫; 山原 武
Proc. of the 3rd Asian Symp. on Research Reactor, p.391 - 398, 1991/00
試験研究炉に於けるシリサイド燃料使用の機運は高まっており、その為過渡及び事故時における安全性に関しては、最近重大な関心が注がれている。原研NSRRにて、未照射低濃縮ウラニウム(19.89/)シリサイド小型板状燃料を用い、154cal/g・fuelまでの発熱量を与える実験を実施した。その結果、燃料板には970Cの過渡温度変化が観察された。炉内データ及びパルス後の照射後試験より、以下の事柄が明らかになった。(1)燃料板温度が400C以下では、寸法安定性が維持され、燃料板は非破損であった。(2)400C以上では燃料板変形が進み、Al-3%Mg被覆材の溶融点を越えた640Cでは、曲がり(最大7mm)、溶融、リロケーション(いずれも被覆材)、芯材の露出が観察され、大きな損傷に至った。(3)970Cまでの過渡温度にあっても損傷燃料板からの機械的エネルギー発生等はなかった。
稲辺 輝雄; 石島 清見; 丹沢 貞光; 島崎 潤也; 中村 武彦; 藤城 俊夫; 大友 正一; 鈴川 芳弘; 小林 晋昇; 谷内 茂康; et al.
JAERI-M 88-113, 55 Pages, 1988/06
NSRRにおいては、反応度事故時の燃料挙動解明を目的とした炉内実験のために、これまで1kW以下の低出力状態から急嵯なパルス状出力を発生する運転(単一パルス運転)を行ってきた。今後はさらに、実験条件の範囲を拡張するために、10MWまでの高出力の発生と急峻なパルス状出力の発生の組合わせを行う運転(合成パルス運転)及び10MWまでの範囲の過渡出力の発生を行う運転(台形パルス運転)を、改良型パルス運転として実施する。これを実現するためには、NSRRの計測制御系統施設の改造が必要であり、このため、改良型パルス運転における原子炉の安全性を配慮した計測制御系統施設の基本設計を図った。本報告書は、安全設計に当っての基本的な考え方、改良型パルス運転の方法、計測制御系統施設の各構成設備の設計方針及び基本設計の内容、改良型パルス運転に係る主要な動特性等について述べるものである。
岩田 耕司; 藤城 俊夫; 菊地 孝行; 小林 晋昇
JAERI-M 82-137, 51 Pages, 1982/10
本報告書は反応度事故条件下の燃料挙動に及ぼす冷却材の流動挙動の影響を調べるために、NSRRインパイル水ループ実験装置を用いて行った実験の結果をまとめたものである。本実験に先立って、大気圧カプセル内に小型の循環部を組込み実施した強制対流実験により、冷却材の流動が燃料挙動に大きな影響を持つことが明らかになったが、本実験はこの結果にもとづき、また、今後予定している動力炉条件を模擬した高温高圧ループ実験に備えての中間段階の実験として実施したものである。実験はPWR型の標準試験燃料用い、系の圧力1.1MPa、冷却材流速3~6m/s、冷却材サブクール度30~80Cの条件で行った。この結果、系の圧力、流速、サブクール度等の冷却材条件がいずれも大きな影響を持つことが判明した。
広瀬 誠*; 藤城 俊夫; 小林 晋昇
JAERI-M 9630, 27 Pages, 1981/08
本報告書は、反応度事故条件下の燃料挙動に及ぼす冷却材の流動の影響を調べるため、NSRRで行っている大気圧下での強制対流実験に対し、燃料を収めた流路内でボイドが発生した際の冷却材流動変化挙動を調べる目的で行った炉外実験の結果と考察とをまとめたものである。実験は炉内強制対流実験で使用するものと同一の流路系を組んで行い、流路内に空気を吹込むこによりボイドの発生を模擬した。実験の結果、これまでの強制対流実験で観察された大幅な流量低下の現象は燃料部で発生したボイドがポンプに巻込まれる結果生じている事、したがって、ポンプの取付位置を工夫することによりボイド巻込みに起因する流量の異常低下を防ぐ事が分り、また、バイパス流路を設けた試験からバイパス流路の影響が比較的少いことが明らかになった。
藤城 俊夫; 広瀬 誠; 小林 晋昇; 丹沢 貞光
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(3), p.196 - 205, 1981/00
被引用回数:6 パーセンタイル:62.78(Nuclear Science & Technology)反応度事故条件下の軽水炉燃料の挙動に対する冷却材の流動条件の影響を調べるため、実燃料を用いた炉内実験を実施した。試験燃料としてPWR型燃料を用い、NSRR内で反応度事故時の出力暴走を模擬したパルス照射を行って、破損に至るまでの燃料挙動を観測した。実験は大気圧下で冷却材温度が20Cから90Cの範囲の条件下で行い、冷却材流速の設定を0.3m/sから1.8m/sまで変え流速の影響を調べた。この結果、反応度事故時の早い出力上昇条件下においても冷却条件が燃料の温度挙動に大きく影響することが判明した。すなわち、冷却材流速が大きい程、また、サブクール度が大きい程、燃料表面での膜沸騰時の熱伝達が向上し、かつ膜沸騰継続時間が短かくなる事、この結果、燃料の破損しきい値が高くなる事が確認された。
藤城 俊夫; 小林 晋昇; 広瀬 誠; 丹沢 貞光; 吉田 博之*
JAERI-M 9104, 44 Pages, 1980/10
反応度事故条件下の燃料挙動に及ぼす冷却材の流動の影響を調べるため、NSRRにおいて、大気圧室温条件の強制流動下で行った燃料照射実験の結果をまとめたものである。実験は大気圧カプセルを使用し、単一燃料棒を内径16mmの流路管に収め、これを小型の水中ポンプを接続してカプセル内で強制循環させる方法により行った。実験条件としては、まず、冷却材流速の影響を把握するために、流速が0.3m/s,1.0m/s,1.8m/sの3通りの場合に同じ190cal/g.UOの発熱毒を与え、次に、燃料破損しきい値を知るために、流速1.8m/sで発熱量を徐々に上げ、最高310cal/g.UOまでの実験を行った。この結果、流速を1.8m/sとした場合には、同じ単一燃料棒を静水中において照射するNSRRの標準実験条件に比べ、同一発熱量を与えた時の被覆材最高温度が300~400C低く、また、破損しきい値も約30cal/g.UO高くなる等、冷却材流動が反応度事故条件下の燃料挙動に大きな影響を与える事が判明した。
小林 晋昇; 豊川 俊次
JAERI-M 8767, 68 Pages, 1980/03
本報告書は、今度、NSRR(Nuclear Safety Research Reactor)で完成した高温高圧力プセルについてまとめたものである。高圧力プセルは、実際的な動力炉の運転温度および圧力条件を模擬する高温高圧条件下の燃料破損実験に使用するものである。本カプセルについては、炉外および炉内において試運転試験を行った結果、高温高圧下のインパイル実験装置に必要な性能が確認でき、製作目的全般にわたって所定の成果か得られた。