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稲葉 良知; 文沢 元雄; 菱田 誠; 小川 益郎; 有富 正憲*; 神前 康次*; 桑原 信一*; 野村 眞一*; 小坂 伸一*; 小林 繁鋪*; et al.
JAERI-Tech 96-019, 122 Pages, 1996/05
本来核エネルギーの持つ大きな可能性を、長期的な世界のエネルギー需給において現実に利用可能なものとしていくために、核熱利用の様々な可能性を具体的な利用システムとして構築していく必要がある。本検討では、資源としては豊富に存在するが、取り扱う物量や環境影響という点で最も大きな問題を抱えている石炭と、物量という点で最もコンパクトな原子力を組み合わせたシステムの可能性について重点的な考察を行った。まず石炭の改質技術の最近の開発状況について、石炭ガス化技術開発の立場から検討した。また高温核熱と石炭改質を組み合わせたシステムを比較・検討し、このようなシステムを総合的に評価するモデルの開発を行った。さらに、核熱利用と化学原料製造の関係や開発途上国等での核熱利用の開発状況を調査した。そしてこれらにより、核熱利用システムの有用性を示した。