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社本 真一; 安井 幸夫*; 松浦 直人*; 赤津 光洋*; 小林 義明*; 根本 祐一*; 家田 淳一
Physical Review Research (Internet), 2(3), p.033235_1 - 033235_6, 2020/08
イットリウム鉄ガーネット結晶の超低エネルギーマグノンを、非弾性中性子散乱によって45eV以下のエネルギー範囲で調べたところ、[111]方向に約0.1Tの磁場が印加した場合に、10Kで超低エネルギーのマグノン異常を発見した。
Li, S.*; 豊田 真幸*; 小林 義明*; 伊藤 正行*; 池内 和彦*; 米田 安宏; 大谷 彬*; 松村 大樹; 浅野 駿*; 水木 純一郎*; et al.
Physica C, 555, p.45 - 53, 2018/12
被引用回数:1 パーセンタイル:5.11(Physics, Applied)鉄系超伝導体のBaFeAsとLiFeAsの局所構造解析をX線PDF解析とXAFSを利用して行った。BaFeAsの構造相転移温度ではPDFで得られた局所構造には変化が見られたが、EXAFSで得られた局所構造には変化を見出すことができなかった。これらのデータは室温の平均構造が正方晶相において、局所的な斜方歪みを考慮する必要があることを示唆している。
池内 和彦*; 小林 義明*; 鈴木 一範*; 伊藤 正行*; 梶本 亮一; Bourges, P.*; Christianson, A. D.*; 中村 博樹; 町田 昌彦; 佐藤 正俊*
Journal of Physics; Condensed Matter, 27(46), p.465701_1 - 465701_7, 2015/11
被引用回数:1 パーセンタイル:4.84(Physics, Condensed Matter)中性子非弾性散乱実験による超伝導体CaPtAs(FePtAs)のフォノンの測定結果を報告する。特に転移温度33K付近でのクーパー対に対する軌道揺らぎの影響を調査し、弾性定数に対応する面内横音響フォノンに少しソフト化が起きていることを観測した。また、転移温度以上の温度で面内光学フォノンが異常に強く変化するのを観測した。このモードは鉄と砒素の面内振動に対応しており、鉄のd軌道の軌道揺らぎと格子系の結合に関する情報を与えている。この結果は超伝導発現機構やいわゆるネマティック相の研究に有益な情報をもたらすものである。
茂吉 武人*; 小林 義明*; 安井 幸夫*; 佐藤 正俊*; 加倉井 和久
Solid State Sciences, 12(5), p.656 - 659, 2010/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Inorganic & Nuclear)The superconductivity of NaCoOyHO appears in two regions of Co-nuclear quadrupole frequency divided by a narrow non-superconducting phase in the Tc- phase diagram. Specific heat measurements on several samples with different values distributing over both the superconducting regions and neutron inelastic experiments on aligned crystals of NaCoOyDO are performed to investigate the origin of the phase diagram. The obtained results are consistent with the singlet pairing picture.
植松 大輔*; 左右田 稔*; 小林 義明*; 佐藤 正俊*; 井川 直樹; 加倉井 和久
Journal of the Physical Society of Japan, 75(12), p.124601_1 - 124601_5, 2006/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Multidisciplinary)X線及び中性子回折,磁気測定によりAgCuOの70K相転移における格子歪みと磁気秩序の強い相関が検証された。この系は角共有のCu四面体からなるパイロクロア型の構造を持ち、幾何学的なフラストレーションを示す。この系で格子歪みによりフラストレーションが解消され、磁気秩序が安定化することが明らかになった。
茂吉 武人*; 安井 幸夫*; 左右田 稔*; 小林 義明*; 佐藤 正俊*; 加倉井 和久
Journal of the Physical Society of Japan, 75(7), p.074705_1 - 074705_6, 2006/07
被引用回数:11 パーセンタイル:56.36(Physics, Multidisciplinary)NaCoOyDO単結晶の試料を用いた中性子散乱実験研究が行われた。DO分子の2次元短距離秩序に由来する散漫散乱が観測された。またこの短距離秩序したDO分子のフォノン散乱も観測された。(1/2,1/2,l)方向のスキャンから水和されていない部分のNaCoOによる磁気揺らぎによる弱い強度変調が観測されたが、水和されたNaCoOyDOの成分には顕著な強磁性的磁気揺らぎはないことが明らかになった。
飯久保 智*; 安井 幸夫*; 小田 啓介*; 大野 陽平*; 小林 義明*; 佐藤 正俊*; 加倉井 和久
Journal of the Physical Society of Japan, 71(11), p.2792 - 2799, 2002/11
被引用回数:11 パーセンタイル:56.93(Physics, Multidisciplinary)スピネル型化合物CuZnCrSeが示す異常ホール効果の特異な振舞とこの系が持つ特異な磁気構造の関連について中性子回折,NMR、及び他の磁気や輸送測定が行われた。その結果この系のコニカルテニウム磁気構造発達と異常ホール係数の関係が明らかになった。
宮本 啓二; 小林 義明; 武田 常夫; 村岡 進; 前田 頌
放射性廃棄物研究連絡会論文集,VI, p.64 - 75, 1991/00
低レベル放射性廃棄物均質固化体を陸地処分する場合、固化体に含まれる放射性核種が長期にわたり固化体から陸水へ浸出する現象を把握しておく必要がある。原研(電源特会)で、約3年におよぶ陸水中におけるセメント固化体などの実物大の模擬固化体の長期浸出試験を行った。この結果、これら固化体からの放射性核種の浸出比と固化体を浸漬している陸水のpHとの間に、相互依存性があることが判った。つまり、長期浸漬中に固化体が変質し、この結果、陸水のpHが変化する。そして放射性核種は固化体の変質の影響をうけて浸出する。しかし、分配計数のpH依存性により、浸出した放射性核種は固相・液相に分配吸着されると推考できる。
溝尾 宣辰; 小川 弘伸; 小林 圭二*; 前川 洋; 松野 義明*; 三田 敏男*; 藤崎 伸吾; 弘田 実彌
JAERI-M 9056, 38 Pages, 1980/09
高速実験炉「常陽」の工学的模擬体系であるV-3,V-3B1,V-3B3,V-3B4,V-3B5およびV-2-R集合体における核分裂率分布の測定と解析を行った。測定は、劣化ウラン、濃縮ウランおよびプルトニウムの小型核分裂計数管を使用して、径方向の分布を求めたものである。上記の各集合体においては、炉心構成物質は同一であるが、ブランケット組成が天然ウラン金属、酸化物ウランと減速材およびSUSなどと異なっていることから、炉心内での分布の変化は小さいが、ブランケット領域においては大きな相異がみられた。解析はJAERI-FAST2を用いて1次元および2次元の拡散計算である。計算値対実験値(C/E)は、炉心内ではよい一致を示したが、ブランケット領域では従来どおり1.0より小さくなる傾向を示した。これに対し、実験孔内でのストリーミング効果および空格子の取扱いに対する補正を行うことにより、C/Eの1.0からのずれが大巾に改善されることを示した。
溝尾 宣辰; 松野 義明*; 前川 洋; 飯島 勉; 小林 圭二*; 中村 知夫; 弘田 実彌
JAERI-M 9055, 63 Pages, 1980/09
高速実験炉「常陽」の工学的模擬実験を目的として構成されたFCA V-3集合体において、BC模擬制御棒の反応度価値の測定と解析を行った。V-3集合体は「常陽」とブランケット組成に大きな差異がある上、実験に使用するBC模擬制御棒も常陽のそれの1/2サイズである。したがって、われわれは計算値対実験値(C/E)の存在する範囲を追求することにより、「常陽」の設計計算方式の妥当性を検定し、設計精度の向上に資することとした。模擬制御棒価値は、実験では系の末臨界度を中性子源増培法によって測定し、一方計算値はJAERI-FAST Version2を用い、均質拡散近似で求めた。ただし、模擬制御棒領域の実効断面積は衝突確率法によってあらかじめ求めたものを用いた。本研究で取扱った未臨界度は-6%k/kに及ぶが、この範囲でC/Eは概ね1.00~1.03に収まっていることが判明した。
溝尾 宣辰; 松野 義明*; 前川 洋; 飯島 勉; 小林 圭二*; 中村 知夫; 弘田 実彌
JAERI-M 5867, 84 Pages, 1974/11
高速実験炉「常陽」のEngineering Mock-Upを目的として構成されたFCA V-3集合体において、BC模擬制御棒の反応度価値の測定と解析を行った。実験に使用した模擬制御棒は実体に対して1/2のサイズのものである。したがって、C/Eの傾向と範囲を追求することを主として、設計計算法の検定と精度の向上に資するこことした。模擬制御棒の反応度価値の測定は、大体の未臨界度を測定することに帰し、本稿では中性子源増倍法による実験値を示す。計算はすべてJAERI-FAST-2を用いて行い、炉心およびブランケットについては均質拡散近似を用い、制御棒領域の実効断面積の計算には衝突確率法を使用した。本研究でとり扱った下限は-6%k/kに及ぶが、この範囲でC/Eは概ね1.00~1.03に収っていることが判明した。
茂吉 武人*; 横井 麻衣*; 左右田 稔*; 安井 幸夫*; 小林 義明*; 佐藤 正俊*; 井川 直樹; 加倉井 和久
no journal, ,
NaCoOHOの超伝導発現機構の解明を目指し、中性子散乱や核磁気共鳴(NMR)等を主手段として基礎物性を調べた。NMRのナイトシフトは臨界温度以下でCoO面に平行,垂直どちらにかけても減少することから、超伝導電子対の対象性がsingletであることが明らかになり、単結晶を用いた中性子非弾性散乱実験の結果からCoO面内強磁性の揺らぎは非常に小さいことがわかった。また、粉末中性子回折実験結果から水分子による散漫散乱が観察され、また組成によって00反射の強度比に違いが見られた。これらの結果から超伝導発現に対する水分子やその秩序の役割について発表する。
安井 幸夫*; 佐藤 健二*; 茂吉 武人*; 小林 義明*; 佐藤 正俊*; 加倉井 和久
no journal, ,
LiCuOはCuO四角形が辺を共有した、いわゆるCuOリボン鎖(Cu: S=1/2,量子スピン)を持つ系で、交換相互作用が競合していると考えられ、non-trivial(helical等)な磁気構造とその誘電特性の関係が議論されている。この発表では単結晶による中性子回折とNMRによる複合的な磁気構造解析を行い、高温磁気秩序相及び強誘電性低温磁気秩序相の磁気構造を明らかにする試みを報告する。