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尾崎 裕介; 大野 宏和; 青柳 和平
資源・素材講演集(インターネット), 6 Pages, 2023/09
幌延深地層研究センターでは、原子力発電により発生する高レベル放射性廃棄物の地層処分に係る技術開発の一環として、地下研究施設の深度350m坑道において人工バリア性能確認試験を実施している。人工バリア性能確認試験では、埋め戻した坑道の内部や周辺の岩盤を対象として種々の計測が約10年間実施されている。本発表では、これらの計測結果に関して紹介する。
尾崎 裕介
Rock Mechanics Bulletin (Internet), 2(3), p.100057_1 - 100057_12, 2023/07
本研究では、掘削損傷領域の坑道解放条件下における経時変化の調査を目的として、幌延深地層研究センターの深度350m坑道で取得された弾性波トモグラフィの繰り返し調査結果の解析を実施した。取得されたデータは、吹付コンクリートの影響を受けているため、逆解析において吹付コンクリートの情報を先験的に付与しその影響を考慮した逆解析を実施した。また、弾性波速度の経時変化を追跡するためにタイムラプス解析を実施した。解析結果からは、坑道掘削後の約7年間において弾性波速度に変化は認められず、この期間に坑道解放条件下において経時変化は認められなかった。
尾崎 裕介; 石井 英一; 菅原 健太郎*
Geomechanics for Energy and the Environment, 31, p.100311_1 - 100311_13, 2022/09
被引用回数:3 パーセンタイル:52.76(Energy & Fuels)本研究では、稚内層内部における水理力学的な亀裂の連結性を評価するために、幌延深地層研究センターにおける坑道掘削時の水圧応答データの解析を行った。解析対象とした観測データは、水理力学連成挙動であるMandel-Cryer効果の影響を顕著に受けており、この影響を考慮した水圧応答データの解析を行うために水理力学連成挙動を考慮した数値シミュレーションを実施した。シミュレーション結果に基づいて有効透水係数を推定したところ、有効透水係数は深度400mから深度500mにかけて徐々に低下し、深度500m以深では健岩部相当の低透水性を有することが示された。また、解析解に基づいて観測データを分類したところ、稚内層内部において水理学的特性が異なる領域が存在することが示された。これらの結果より、水理学的亀裂の連結性は稚内層において、深度が深くなるにつれて急激に変化するのではなく数十メートルの幅で徐々に変化していることが示された。
尾崎 裕介; 宮良 信勝
Proceedings of 14th SEGJ International Symposium (Internet), 4 Pages, 2021/10
幌延深地層研究センターでは、掘削損傷領域の経時変化を評価するために弾性波トモグラフィを繰り返し実施している。本研究では取得されたデータを解析するために、波線追跡シミュレーションを実施し、掘削損傷領域の深さや掘削損傷領域中の弾性波速度が変化した場合の走時変化を評価した。シミュレーションによる結果から、取得されたトモグラフィ結果は吹付けコンクリートの影響を強く受けており、この影響を考慮しないトモグラフィ解析では坑道壁面周辺に高速度領域の偽像が生じることが分かった。また、シミュレーション結果に基づいてこれまで観測されてきた走時データを解析したところ、ノイズレベルを上回る掘削損傷領域の拡大や弾性波速度の変化は認められなかった。
尾上 博則; 石橋 正祐紀*; 尾崎 裕介; 岩月 輝希
International Journal of Rock Mechanics and Mining Sciences, 144, p.104737_1 - 104737_14, 2021/08
被引用回数:2 パーセンタイル:36(Engineering, Geological)本研究ではMIUの深度500mの坑道を事例として亀裂性岩盤のモデリングの方法論について検討した。その結果、割れ目のトレース長分布の再現性に基づいて、割れ目の地質学的パラメータだけでなく水理学的パラメータも推定することができる割れ目のモデル化手法を開発した。本モデル化手法を適用することで、岩盤が有する割れ目の統計的な特性を精度よく再現できるDiscrete Fracture Network (DFN)モデルを構築することが可能となった。また、割れ目の分布位置や透水性を調査データに基づき修正するコンディショニング手法を適用することで、特定の場所のローカルな割れ目特性の評価が可能であることを実証した。さらに、亀裂性岩盤の水理学的な不均質性をモデル化するために必要な原位置調査と調査データとの関係を明らかにするとともに、日本の地層処分事業に資する有益な知見として、DFNモデルを用いた地下施設建設段階の現場調査とモデリング,処分パネル設計の考え方を提案した。
鎌田 健人*; 奈良 禎太*; 松井 裕哉; 尾崎 裕介
第15回岩の力学国内シンポジウム講演論文集(インターネット), p.205 - 209, 2021/01
放射性廃棄物処分のようなプロジェクトを考える場合には、岩盤が有する物質の閉じ込め性能を評価することが重要であり、それに関して、岩盤内のき裂が透水性に及ぼす影響を調べることが必要不可欠である。しかし、き裂を含む泥岩の透水性の変化については未だ十分に研究されていない。そこで本研究では、北海道幌延地域に分布する泥岩の円柱形供試体に巨視き裂を導入し、透水性への影響を調べた。まず、圧裂引張試験によりき裂を導入した供試体に対して変水位透水試験を行い、透水係数を測定した。その後、トランジェントパルス法により測定したインタクトな供試体の透水係数と比較した。その結果、き裂導入により1オーダー程度の透水係数の上昇が確認された。本研究の結果から得られた透水係数の上昇の程度は、花崗岩や玄武岩などを用いた先行研究と比較すると小さい値であった。
尾崎 裕介; 石井 英一; 菅原 健太郎*
Extended abstract of International Conference on Coupled Processes in Fractured Geological Media; Observation, Modeling, and Application (CouFrac 2020) (Internet), 4 Pages, 2020/11
本研究では、幌延深地層研究センター周辺の地下深部に存在が推定されている低透水性領域の存在の検証を目的として、坑道掘削に伴うHDB-6号孔の水圧変動の再現解析を行った。地下深部では亀裂の水理的連結性が乏しいために健岩部相当の透水性が推定されている一方で、浅部においては水理学的亀裂の連結性が高いため透水性が健岩部よりも高い水理地質構造が推定されている。水理-力学連成挙動を考慮したシミュレーションを実施したところ、観測されている水圧データには水理-力学連成挙動の影響であるMandel-Cryer効果の影響を受けていること、この効果が数年単位で継続するためには深部の透水性が健岩部相当に低いことが必要であることが確認された。これらの結果より、数値シミュレーションにより、既往研究により存在が予測されていた地下深部における健岩部相当の低透水領域の存在が検証された。
河野 勝*; 葉山 和則*; 松井 裕哉; 尾崎 裕介
JAEA-Technology 2019-011, 35 Pages, 2019/07
本共同研究では、東京測器研究所の光ファイバ式ひび割れ検知センサが、数十年間の長期的な安全確保技術として有効に機能しうるかに関する検証を行うことを主目的として、平成22年度(2010年度)から平成26年度(2014年度)まで実施していた東京測器研究所との共同研究を継続し、瑞浪超深地層研究所において、原位置での長期耐久性試験を実施した。この試験の結果、光ファイバ式ひび割れ検知センサシステムに関する地下坑道内での長期計測システムとしての適用性やその維持管理方法を実証的に確認したと同時に、今後の課題も明らかにした。
岩月 輝希; 尾上 博則; 石橋 正祐紀; 尾崎 裕介; Wang, Y.*; Hadgu, T.*; Jove-Colon, C. F.*; Kalinina, E.*; Hokr, M.*; Balvn, A.*; et al.
JAEA-Research 2018-018, 140 Pages, 2019/03
DECOVALEX-2019プロジェクト:タスクCでは、瑞浪超深地層研究所で実施している冠水試験の結果に基づいて、数値シミュレーションを用いた環境回復過程の予測手法の開発を行っている。この中間報告書では、タスクCの参加機関(原子力機構, サンディア国立研究所, リベレツ工科大学)により行われた、冠水坑道掘削による環境擾乱のモデル化と予測の結果を取りまとめた。坑道掘削中のトンネルへの地下水流入量, 水圧低下、トンネル付近のモニタリング孔での塩素イオン濃度の変動を予測課題として数値シミュレーションの開発を行った結果、現行のシミュレーション技術によってパイロット孔のデータに基づいて地下水流入量および水圧低下規模を予測可能であることが示された。
尾崎 裕介; 石橋 正祐紀; 尾上 博則; 岩月 輝希
Proceedings of 10th Asian Rock Mechanics Symposium & The ISRM International Symposium for 2018 (ARMS 2018) (USB Flash Drive), 11 Pages, 2018/11
瑞浪超深地層研究所では、地下坑道閉鎖後における擾乱された地質環境回復過程の把握を目的として再冠水試験を実施している。再冠水試験では、坑道掘削から地下水による坑道閉塞、坑道解放に至る過程において、水圧・水質・岩盤変位等のモニタリングを実施している。原位置データの取得と並行して、定量的な回復過程の理解及び地質環境の評価技術の開発を目的として、これら連成挙動を考慮したシミュレーション及びモデル構築手法の開発を実施している。本研究では、再冠水試験のうち坑道掘削に伴う、水圧・応力連成解析及び塩素濃度イオンの予測解析を実施した。シミュレーション結果と原位置データを比較したところ、坑内における湧水量は比較的予測精度が高いことを確認した。
尾崎 裕介; 石橋 正祐紀; 松下 智昭*; 升元 一彦*; 今里 武彦*
Proceedings of 13th SEGJ International Symposium (USB Flash Drive), 4 Pages, 2018/11
瑞浪超深地層研究所では、坑道閉塞後の地質環境変化の把握を目的とした再冠水試験を実施している。再冠水試験において、坑道閉塞前後に2次元比抵抗探査を3度にわたり実施した。1回目は坑道閉塞前に、2回目と3回目は坑道から排水後に探査を実施した。これら探査において、低比抵抗体と高比抵抗体からなる二層構造を検知することができた。これら二層は各々吹き付けコンクリートと母岩部に相当する。また、坑道排水後に実施した探査では、母岩部に相当する高比抵抗体の上部の比抵抗の減少が確認された。この比抵抗変化は、母岩部の亀裂部に存在する不飽和層が冠水試験により飽和した過程を捉えたものと考えられる。
尾上 博則; 山本 真哉*; 小橋 昭夫; 尾崎 裕介; 櫻井 英行*; 増本 清*
JAEA-Research 2018-003, 84 Pages, 2018/06
本研究では瑞浪超深地層研究所周辺における透水不均質性の高い岩盤を対象とした数値実験を実施し、推定対象とする水理地質構造を絞り込むことや評価対象領域の水理地質構造を考慮した観測点の配置が重要であることを確認した。さらに、原位置で実施した揚水試験データを用いた逆解析を実施し、水圧応答データを用いた逆解析が、重要な水理地質構造の特定や水理地質構造の概念および解析モデルの信頼性の確認・向上といった地下水流動特性評価に有効であることが示された。
Hadgu, T.*; Kalinina, E.*; Wang, Y.*; 尾崎 裕介; 岩月 輝希
Proceedings of 2nd International Discrete Fracture Network Engineering Conference (DFNE 2018) (Internet), 5 Pages, 2018/06
本研究では、瑞浪超深地層研究所の深度500mにおける冠水坑道掘削時の地下水流動およびそれに伴う物質移動のシミュレーションを実施した。亀裂ネットワークモデルによって坑道周辺岩盤の亀裂分布を再現した上で、均質化法により変換した多孔質媒体モデルを用いてシミュレーションを実施した。シミュレーションを実施するにあたり、亀裂を含む岩盤を多孔質媒体モデルとして適切に取り扱うために、解析領域に対して比較的微細なメッシュを用いた計算を実施した。亀裂を考慮した不均質構造を含むモデルと均質構造を仮定したシミュレーションを実施したところ、亀裂の存在を考慮した不均質構造モデルを用いた解析では、原位置で取得されたデータを再現できることを確認した。
Kalinina, E. A.*; Hadgu, T.*; Wang, Y.*; 尾崎 裕介; 岩月 輝希
Proceedings of 2nd International Discrete Fracture Network Engineering Conference (DFNE 2018) (Internet), 7 Pages, 2018/06
瑞浪超深地層研究所では、現在、深度500mにおいて坑道閉鎖後の地質環境回復過程の把握等を目的とした再冠水試験を実施している。本研究では、再冠水試験を数値シミュレーションにより再現するため、亀裂分布を考慮したモデルを構築した。坑道壁面の観察結果やボアホールカメラ等により取得された亀裂分布情報をもとに、亀裂の統計値を設定し、原位置における透水試験や湧水量等の計測結果を考慮することで、原位置における亀裂分布を考慮した亀裂ネットワークモデルを作成した。作成したモデルを別途報告で実施する連成解析に用いることで、本研究で提示したモデル構築手法の妥当性を検証する予定である。
桑原 和道*; 青柳 芳明; 尾崎 裕介; 松井 裕哉
JAEA-Research 2017-002, 39 Pages, 2017/03
深度500m冠水試験抗道における再冠水試験によって生じると予測される、坑道周辺岩盤の地中変位を捉えるため、高精度で耐久性のある光ファイバ式岩盤変位計を開発し、冠水坑道内の岩盤変位観測孔に設置した。冠水・水圧回復試験の第一回目は2015年9月に開始されたが、本計測は試験開始前から行い、大きなトラブルもなくデータ収集を継続している。第一回目の冠水試験および第二回目の試験(2016年1月に開始)で冠水坑道内の水圧が上昇すると、冠水坑道壁面近傍の変位計では、縮み側への変位が観測された。計測された変位量と、岩盤を等方均質弾性的挙動をすると仮定して試算した結果と比較すると、抗壁面ではある程度は一致するが、壁面から離れると測定結果は、試算よりも小さかった。これらの結果は、実際の岩盤では割れ目や不均質性が存在するため冠水坑道壁面に作用している水圧がそのまま内部に作用していないためと考えられる。
市川 康明*; 木本 和志*; 松井 裕哉; 桑原 和道; 尾崎 裕介
JAEA-Research 2016-018, 23 Pages, 2016/12
高レベル放射性廃棄物の地層処分坑道の力学的安定性は、建設・操業時から坑道埋戻し後の数千年数万年という長期にわたって要求される。時間依存的挙動を示す岩石や岩盤の長期的な挙動を把握することは重要な課題である。一方で、岩石中の地下水の化学的な反応も長期挙動に影響を及ぼすことが明らかになった。この力学と化学の連成現象にも影響を及ぼすマイクロクラックの評価については、かねてからの課題でもある。2015年度は、周波数帯域を20MHzまで拡張したレーザドップラ振動計を用い、花崗岩供試体を透過する表面波の計測と群速度の推定を行った。その結果、群速度は100kHz500kHzまで、振動しながら減少する傾向にあることを明らかにした。群遅延からの群速度推定は、空間的に平均化した波形を用いることで信頼性、推定可能周波数帯域が向上し、波数-周波数スペクトルによる推定よりも容易であることも示された。ここで得られた結果は、将来的に花崗岩の粘弾性理論によるモデル化や、マイクロクラック非破壊評価のための評価値を与える際に有用な情報であると考えられる。本研究の知見を利用するためには、今後、群速度の変動と亀裂や結晶粒といった媒体の微視的な性状との対応を明らかにする必要がある。
福井 勝則*; 羽柴 公博*; 松井 裕哉; 桑原 和道; 尾崎 裕介
JAEA-Research 2016-014, 52 Pages, 2016/09
高レベル放射性廃棄物の地層処分において、処分坑道の力学的安定性は、建設・操業時はもとより閉鎖後も千年程度にわたって要求される。一方、処分坑道をとりまく岩石や岩盤は、クリープや応力緩和などの力学的な時間依存性挙動を示すことが知られており、その挙動を把握することは処分坑道の安定性評価における課題となっている。この課題解決のため、調査研究開発を進めてきた。本年度は、田下凝灰岩のクリープ試験装置を、再度、移設した。試験は中断することなく、試験期間は18年を越えた。また、これまでに実施した土岐花崗岩の試験結果と、拡張したコンプライアンス可変型構成方程式による計算結果を比較しながら、種々の時間依存性挙動の関係性について定量的に検討した。さらに、湿潤状態かつ常温100C程度での、岩石の変形・破壊特性および時間依存性を調べるための試験方法について検討した。
尾崎 裕介; 松井 裕哉; 桑原 和道; 多田 浩幸*; 櫻井 英行*; 熊坂 博夫*; 郷家 光男*; 小林 伸司*
JAEA-Research 2016-007, 125 Pages, 2016/06
瑞浪超深地層研究所では、これまでクラックテンソルモデルを用いた掘削解析を行ってきた。現在、瑞浪超深地層研究所では深度500mにおいて再冠水試験が実施されている。本研究では、クラックテンソルモデルを用いて坑道が冠水する過程における亀裂および掘削損傷領域を含む岩盤挙動の評価を行う。坑道が冠水する過程での応力状態の変化を評価するために、冠水坑道内の水位が異なる場合の解析を行った。また、冠水後に坑道内に地下水の流入が継続した場合の応力状態を推定するために、冠水坑道内の水圧が深度相当の水圧と同程度まで上昇した場合の解析も行った。これら坑道の冠水過程における解析において、最大の応力が岩盤に作用した場合の状況を推定するため、地下水の岩盤への浸透を無視して解析を実施した。これらの解析に加えて、冠水後に長時間経過した場合における岩盤の応力状態を予測するため、地下水の岩盤への浸透を考慮した場合の解析も実施した。解析の結果、これら坑道の冠水過程において、岩盤にかかる応力は、冠水坑道壁面付近で坑道内の水圧程度まで達することが予測された。
尾崎 裕介
EAGE Newsletter; Asia Pacific, 2016(1), P. 9, 2016/04
本記事は、欧州物理探査学会(EAGE)の広報誌での技術者・研究者紹介の記事である。本記事は学生向けの内容であり、なぜ地球科学分野に興味を持ったのか、現在の仕事の内容やこの仕事を選んだ理由、これまで身に付けた知識の現在の仕事への活用などに関して述べている。
桑原 和道; 尾崎 裕介; 松井 裕哉
no journal, ,
岩盤力学に関する調査研究では、「深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備」に関して、安全評価の観点から、「掘削影響領域の地質環境特性の把握」を個別目標に設定しており、設定された目標に対して、(1)掘削影響領域の範囲の把握、(2)掘削影響領域の物理・力学特性分布の把握、(3)掘削影響領域の応力状態の把握を課題に掲げている。また、地下空洞の設計・施工の観点から、「地下空洞の力学安定性の把握」を個別目標に設定しており、設定された目標に対して、(4)応力場の把握、(5)岩盤の物理・力学特性の把握、(6)不連続構造などの有無の把握を課題に掲げている。第3段階の研究として、再冠水試験に着手しており、この試験の一環として岩盤挙動を計測するシステムを構築し測定を行っている。本報告は、上記の課題に対応して、2014年度に実施した岩盤力学に関する調査研究項目の成果の概要をまとめたものである。深度500m地点においては、円錐孔底ひずみ法による初期応力測定を実施するとともに、再冠水試験の一環として光ファイバ式岩盤変位計の計測結果をまとめた。